皆さんはコウモリによる被害についてご存じですか?日本全国に生息しているコウモリ、実は私達の生活圏にも侵入し様々な被害をもたらす害獣として扱われています。その被害の中でもコウモリの糞による被害は非常に厄介で健康への悪影響が深刻とされているのです。今回はそんなコウモリの糞による被害と、その対策について解決していきます。
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実は危ない?コウモリの生態
そもそもコウモリとはどういう生き物なのでしょうか?実は日本に生息するコウモリは基本的に1種類だけとされています。その名もアブラコウモリ。それではアブラコウモリとはどういう生態なのかを解説していきましょう。
アブラコウモリ(別名:イエコウモリ)…体長約4cmと非常に小さいですが翼を広げると20cmにもなると言われています。
日本全国に生息しており、気温の影響を受けにくいのが特徴。夜行性であり、民家の軒下やベランダにも住み着いてしまうと言われています。別名の名前にふさわしいコウモリですね。
コウモリの糞による被害事例
一見可愛い顔をしており、思わず手に乗せて可愛がってしまいそうなアブラコウモリですが一度家に住み着いてしまうと非常に厄介です。騒音被害やコウモリ自身が保有しているダニやノミによる被害は勿論ですが、その中でも特に厄介なのが糞尿による被害です。それでは実際にコウモリの糞が私達にどのような悪影響を与えるのか読んでいきましょう。
屋根やベランダが汚くなる
まず、コウモリが住み着いてしまう事によって巻き起こる被害に屋根裏やベランダが汚れてしまうというのがあります。コウモリが屋根裏やベランダに糞尿をまき散らす事によって屋根裏にシミが出来てしまうのです。小さいからと油断をしているとどんどん汚くなってしまうので、賃貸住宅に住んでいる場合修繕費などで余計な出費が出てしまうのです。賃貸だけでなく大事な持ち家が汚されてしまうのは嫌ですよね。
糞が保有する病原菌による健康被害
コウモリの被害の中でも特に厄介なのが糞被害です。糞尿被害が厄介なのは他の害獣でも同じですがコウモリの糞は少し面倒くさいのです。それでは、どういう点が厄介なのでしょうか?1つずつ解説していきます。
コウモリの糞は乾いている
まず、第一にコウモリの糞は乾燥しています。糞の乾燥がどう厄介なのかというと舞い上がった粉塵を吸ってしまう事による病原菌の感染です。この現象を「エアロゾル」と呼びます。
コウモリの糞は様々な菌を保有しており、中には未知の病原菌もあるのではないかと言われています。それでは現在確認されている病原菌やウイルスにはどのようなものがあるのでしょうか?
狂犬病
本来は狂犬病に感染した動物から咬まれる事によって発症する病気と言われている狂犬病ですが、コウモリの分を介しての感染が報告された事例もあります。症状が出るまでの期間は一か月や1年など様々です。主な症状として発熱、頭痛等風邪のような症状から始まりますが時間が経過するにつれ意識障害や水を怖がるといった狂犬病特有の症状が現れます。
日本での感染は近年報告されていませんが致死率が100%にも及ぶ恐ろしい感染症なので注意が必要です。
ヒストプラズマ症
肺に悪影響をもたらすヒストプラズマ症もコウモリの糞からの感染が確認されている病原菌のひとつです。他の感染症とは少し異なり、ヒストプラズマ症は分かりやすく症状に現れる訳ではありません。しかし、乳幼児や免疫力の低い方が感染した場合発熱や頭痛などの症状が現れる事もあります。
これだけ聞くとそこまで危惧する病気ではありませんが合併症として肺炎や喀血(気管支などから血を吐いてしまう症状)にも繋がる為注意が必要となる病気です。
その他(喘息やアレルギー)
その他にも母牛や人間への感染が報告されているアルボウイルス感染症や喘息の原因にもなります。いずれも放置していると命への危険がある病気なので、コウモリの糞を清掃する際はしっかりと対策する事が必要です。
虫が住み着いている可能性がある
またコウモリの糞はゴキブリやハエなどから始まり、ダニやノミといった害虫の発生に繋がってしまうので注意が必要です。更にコウモリの糞には以下の虫が寄生している可能性もあるので注意しましょう。以下にコウモリの糞に寄生する虫とその被害の可能性について解説致します。
カツオブシムシ
皆さんも一度はタンスに仕舞っていた大切な服が穴あきにされてしまった経験があるのではないでしょうか?その被害を生んでいるのがこのカツオブシムシの幼虫です。コウモリの糞に寄生する彼らは寿命がとても長く幼虫期でさえ200日から300日にのぼるといわれており、更に大量の卵を産むので駆除も大変になります。カツオブシムシに大切な服を食べられてしまう前にコウモリの糞はしっかりと清掃しましょう。
ゴミムシダマシ
コウモリの糞に住み着く害虫として挙げられるのがこのゴミムシダマシです。ゴミムシダマシは主に食品に被害を与える虫であり、日頃からしっかりと食品管理をしていないと発生しやすい虫でもあるのですがコウモリの糞がゴミムシダマシを呼び込んでしまう可能性もあります。食品にゴミムシダマシが湧いてしまい食べられなくなってしまった…とならないよう注意が必要です。
コウモリ対策の前に…コウモリ駆除に関する注意点
コウモリ対策のその前に…コウモリ駆除に関する注意点
さて、ここまでコウモリの糞による被害事例について解説してきました。早速対策に移りたい所ではありますが、その前に少しだけ注意点がございます。実はコウモリを始めとする害獣駆除は法律により自己判断で勝手に行う事が出来ず、一般的には行政の許可が必要になります。また許可が下りるまでにも時間がかかるので、今回はコウモリを寄せ付けない対策を中心に紹介していきます。
コウモリに有効な対策
忌避剤の使用
コウモリ対策として、最も手軽に準備可能なのが忌避剤の使用です。現在ではお近くのホームセンターや大手通販サイトなどでも購入が可能な為どなたでも入手可能になっております。市販の忌避剤は様々なタイプがあり、事前に「コウモリに効くものなのか」「どういった目的で使うものなのか」を調べておくと良いでしょう。またコウモリの忌避剤は自作する事も可能です。下にて簡単に作り方を紹介しているので是非試してみてくださいね!
材料
無水エタノール…10ml
ハッカ油…20滴~60滴
精製水…90ml
分量を量る意味でも計量カップを用意していると作りやすいですよ。全ての材料を混ぜ終えた空のスプレーボトルに移すだけ。ただし揮発性があるので使用する際はこまめにふりかける事をお勧めします。
侵入防止の為の防虫ネットを使用
コウモリ対策として有効なのが、侵入経路の封鎖です。身体の小さいコウモリは1.5cmの隙間があれば侵入が可能と言われています。その為、屋根裏などに小さい隙間があれば隙間パテやモルタルなどで埋めてしまう、エアコンの配管導入口などには目の細かい金属性の金網を張り固定するなどがお勧めです。またベランダにおけるコウモリ対策ですが、これはホームセンターなどにも売っている防虫ネットがお勧めです。
防虫ネットの使い方は以下の通りです。
1.防虫ネットをベランダの一片の広さに合わせ、切り取る
2.切り取った防虫ネットをベランダを囲うようにして貼り付ける
また集合住宅によってはネットの貼り付けが禁止されている場所もあるので事前に管理人に問い合わせておくと良いでしょう。
業者への依頼
自力でのコウモリ対策が難しい場合はコウモリの専門業者に依頼するのもひとつの手段です。
ここでは失敗しないコウモリ業者の選び方について解説していきます。
.口コミなどで評判の良い会社を選ぶ
検索サイトなどで検索をすれば、ある程度の会社の評判を見る事ができます。クチコミの内容などに目を通し評判の良いものを複数社選びましょう
・ホームページなどで成功事例や実績を確認し、事例が多い会社を複数選ぶ
ある程度会社を選んだら次は実績の確認です。成功実績が多い会社というのはそれだけ豊富な経験と知識を持っている為、より正確な作業内容を組み立てる事が出来るのです。
・現地調査の依頼が可能かを聞き、現地調査の際は詳しい作業内容を聞き把握しておく
次に現地調査が可能かどうかを問い合わせましょう。いくらプロとは言え、現場を見てみない事には正確な作業というものは出来ません。現地調査の際にはしっかりと現状や作業の段取りなどを聞き、ご自身でも内容を把握しておきましょう。
.複数社の見積もりを貰い、自分の予算に合わせた会社を選ぶ
内容が良かった業者には見積もりを作ってもらい複数の見積もりと見比べてみましょう。同じ作業内容とは言え、会社によって料金も様々です。ご自身の予算に合った会社を選んでくださいね。
糞の清掃の仕方
最後に糞の清掃の仕方です。
まず糞の処分ですが病原菌対策の為にも全て処分しても構わない長袖の服や帽子を着用し、防塵ゴーグルなども忘れないようにしましょう。処分に使った道具などは病原菌が付着している可能性があるので全て百均で揃えることをお勧めします。
集めた糞はゴミ袋に入れ、二重にして密封し可燃ごみとして処分してください。この時に使った道具などは全て処分しておきましょう。
糞の処分が終わったら最後に糞が付着している床などを雑巾で吹き、消毒スプレーをたっぷり振りかけてくださいね。
まとめ
コウモリの糞対策、いかがだったでしょうか?駆除が難しく、何かと対策も厄介なコウモリですが糞を放置していると健康への被害や建物の汚損に繋がります。しっかりと対策していきましょう!他の害獣についても別の記事でまとめておりますので是非そちらもチェックしてみてくださいね。
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