庭でフンをさせない!効果的なハクビシン対策とフンの特徴・処理方法も解説

ハクビシン

「庭にハクビシンのフンがあり気持ち悪くて困っている」
このような悩みをかかえていませんか?

この記事では、庭でフンをするハクビシン対策について解説します。

フンの特徴や処理方法も紹介するのでぜひ最後までお読みください。

ハクビシンのフンの特徴は?

ハクビシンのフンは長さ10センチ、直径2~3センチの円柱形です。
色は黒か茶色で、フンのにおいはあまり強くなく甘いにおいがする場合もあります。

また肉食動物であるハクビシンは肉以外の食べ物をうまく噛み砕いたり消化したりできないため、フンの中に食べた果物の種や果肉、果皮が残るのが最大の特徴です。

上記の特徴がある場合はハクビシンのフンである可能性が高いといえるでしょう。

フンの画像は右記のリンクよりご覧ください(※外部サイトが開きます)→「ハクビシン フン」。

庭にフンがあったらハクビシンが住みついている?

庭にフンがあると「家に住みつかれている?」と不安になりますよね。

しかしハクビシンは本来、山中の樹洞(木にあいた穴)や岩穴で生活するためフンがあったからといって住みつかれているとは限りません。

もし屋根裏や床下にハクビシンが侵入した場合、鳴き声や走り回る大きな音が聞こえてくるはずです。

そのような音が聞こえなければハクビシンに住みつかれた可能性は低く、庭を通り道にしただけと考えられます。

ハクビシンのフンの処理方法

ハクビシンのフンには様々な病原菌や寄生虫が含まれるため、速やかに処理しましょう。

とくにハクビシンのフンに含まれる「トキソプラズマ」という寄生虫に妊娠中の方が感染すると、胎児の先天性障害の原因になります。

もし妊娠中の場合は家族の方に作業をお願いしてください。

フン処理に必要なものは次のとおりです。

  • ビニール手袋
  • ビニール袋
  • 園芸用スコップ
  • 新聞紙

作業前に必ずビニール手袋をつけ、スコップで周辺の土ごとフンをすくってビニール袋に入れます。中身を見たくない場合は新聞紙でくるみましょう。

フンは基本的に可燃ゴミですが、事前に自治体のホームページで確認すると安心です。

芝生やコンクリートにフンのあとが残る場合は水で洗い流し、漂白剤かアルコールで消毒してください。

作業後は手洗いとうがいを必ず行い、スコップは洗浄・消毒しましょう。

庭でフンをさせない!ハクビシン対策4選

庭でフンをされたとき、すぐにできるハクビシン対策を4つ紹介します。

1.強いにおいで追い払う

ハクビシンは嗅覚が優れているため「木酢液(もくさくえき)」など刺激のある強いにおいで撃退可能です。

木酢液はもともと植物の成長促進などに使われる液体ですが、ツンとした焦げくさいにおいがあり、動物よけとして農業の現場でも広く使われています。

ハクビシンを追い払うときは木酢液を濃いめに希釈(2~10倍)して庭全体に散布してください。
散布にはジョウロか噴霧器を使うと便利です。

庭が芝生やコンクリートの場合、濃い木酢液をかけると枯れたり傷めたりするため、木酢液を染み込ませた厚手の布(雑巾など)をフンがあった場所に吊り下げましょう。

においが薄れるとハクビシンが寄ってくるため、週1回の散布がおすすめです。

また雨で流れたときは必ず散布しなおしてください。

2.天敵の「犬」で追い払う

犬はハクビシンにとって数少ない天敵のため庭に犬をつないだり、吠えたりするだけでも警戒して寄り付きにくくなります。

とくに番犬に向く「秋田犬・シェパード・ドーベルマン」などを飼っている方は一度試してみてください。

また「犬のにおい」もハクビシンよけになります。

やりかたは「犬の毛」をネット袋に入れたものか「犬が排尿したペットシート」をポリ袋に入れたものをフンがあった場所に吊るすだけです。

犬を飼っていない場合は、知人や近所の方に譲ってもらいましょう。

ハクビシンがにおいに慣れるのを防ぐため木酢液と交互で使うとより効果的です。

3.近寄りにくい環境を作る

ハクビシンはなるべく安全なルートで移動しようとするため庭の草を刈ったり、ゴミや不用品を処分したりして身を隠せる場所を減らしましょう。

また水辺でフンをすることが多いので、水がたまっている場所があれば片付けてください。

庭のこまめなメンテナンスで「人間の存在」を知らせれば寄り付き防止にもなります。

合わせてエサになる生ゴミはこまめに捨て、野菜や果樹(イチジク、ブドウ、ミカンなど)はすべて収穫するか周りを柵で囲いましょう。

ジュース缶の甘い香りもハクビシンを引き寄せてしまうため、外に置く場合は水でよく洗ってください。

4.自然に来なくなるのを待つ

ハクビシンの行動変化を待つのも対策の1つです。

たとえばハクビシンはエサの取れ具合で数ヶ月ごとに住む地域を変えたり、冬期は行動範囲が夏期の1/3に減少したりすることが研究で明らかになっています。

(出典:ハクビシンの食性について都市部に生息するハクビシンによる生息地利用の季節変化に関する研究

そのため庭を通り道にしているだけなら、自然に来なくなる可能性があります。

ただし行動変化には個体差があるため、上記の撃退法を実践しながら待つといいでしょう。

行政支援でハクビシンを捕獲する

有料で駆除業者に依頼すれば確実にハクビシン被害を解決できます。

しかし費用負担が難しい場合は行政支援を利用した自力での捕獲も可能です。

ハクビシンは法律で保護された動物のため「狩猟免許」を取り、さらに自治体から許可を得なければ捕獲できません。

しかし全国でハクビシン被害が拡大していることから自宅敷地内での捕獲に限り、狩猟免許なしでも許可を出す自治体が増えています。

また捕獲罠の無料貸出しや、捕獲したハクビシンの処分を代行してくれる自治体もあります。
(※支援内容は自治体ごとに異なります)

申請して許可が出るまで10日ほどかかりますが、無料利用できるのが大きなメリットです。

下表はハクビシン捕獲を支援する市の一例です(※2024年3月現在)。

自治体名詳細ページリンク(※外部サイトが開きます)支援内容
大田区(東京都)ハクビシン・アライグマにお困りの方へ罠貸出/処分代行
藤沢市(神奈川県)捕獲檻の貸出しについて罠貸出/処分代行
千葉市(千葉県)ハクビシン・アライグマ用の箱ワナの貸出制度罠貸出/処分代行
宇都宮市(栃木県)有害鳥獣対策のわな貸出や被害防除などの費用を補助罠貸出/処分代行
名古屋市(愛知県)アライグマ、ハクビシン、ヌートリア用捕獲箱の貸出罠貸出/処分代行

上記以外にもハクビシン捕獲をサポートする自治体はたくさんあるため、地域の市役所へ問い合わせてみてください。

最終手段はハクビシン駆除業者への依頼

ここまで紹介した方法でフン被害が収まらない場合はハクビシン駆除業者へ依頼しましょう。
プロが確実にハクビシンを捕獲・駆除するため素早い解決が可能です。

そのぶん費用はかかりますがフンを片付ける手間やストレスがなくなり、安心して庭で遊んだり、洗濯物を干したり、家庭菜園を楽しんだりできます。

電話相談・現地調査・見積もりは無料で予算に応じたプランを考えてくれる業者もいますので、自己解決が難しいと感じたら早めに相談してみてください。

【まとめ】ハクビシンのフン被害は早めに対策する

ハクビシンのフンの特徴や処理方法、対策について解説しました。

記事のポイントは次の4つです。

  1. ハクビシンのフンには果物の種や果肉などが混ざる
  2. フンには菌、ウィルス、寄生虫が含まれるため速やかに処理する
  3. 撃退に効果的なのは「木酢液」「犬」のにおい
  4. 行政支援を利用すれば無料で捕獲可能

ハクビシンはいつも同じ場所でフンをしようとします。
庭をハクビシンのトイレにされないよう、早めに追い払うか駆除業者に依頼しましょう。

当サイトを運営する日本有害鳥獣駆除・防除管理協会でもハクビシン被害の相談を受け付けていますので、お困りの際は一度お問い合わせください。

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