ハクビシンの子供が産まれる時期、外見や鳴き声は?なぜ害獣かも解説!

ハクビシン
  • 「ハクビシンの子供はどんな見た目?」
  • 「近所で見かけた小さな動物はハクビシンの子供?」

近年、都会でも姿を見かけるようになったハクビシンですが、生態についてはわかっていないことも多い動物です。

名前は知っていても実際に見たことがない人も多いのではないでしょうか。

今回はハクビシンの子供が産まれる時期、外見や鳴き声などの特徴、そして「害獣」とされる理由についてまとめました。

ハクビシンの子供が産まれる時期は?

ハクビシンには特定の繁殖時期がなく、1年通していつでも子供を産めます

ただし秋から冬の時期(10月~1月ごろ)には発情しないものもいるなど個体差はあるようです。

出産回数は年に1~2回。
妊娠期間は約2ヶ月と短く、1回の出産で生まれる子供の数は1~4頭です。

またハクビシンは複数のすみかからとくに安全な場所を選んで出産し、子どもが大きくなるまで同じ場所でしっかり守って育てるという特徴があります。

ハクビシンの子供の外見や鳴き声、食べ物は?

ここではハクビシンの子供の外見や鳴き声、好きな食べ物について解説します。

1.外見と鳴き声

生まれて間もないハクビシンの子供は、大人の手のひら(15センチ~18センチ)とほぼ同じ大きさです。

最初は自力で歩けず目も開いていないため、親と一緒にすみかですごします。

外見はタヌキやアライグマの赤ちゃんと似ていますが、ハクビシンの特徴「鼻から頭に伸びる白い筋」があるので見分けることが可能です。

また鳴き声にも特徴があり「ピィィ」「チイチイ」と細く高い声で鳴きます。

生後3ヶ月間は成長期で、体長(頭から尾の先までの長さ)は2倍以上に伸び、体重も5~6倍に増えます。

下表はハクビシンの体長と体重変化の一例です。(※性別/個体によって差があります)

期間体長体重
生後10日ごろ約30センチ約200グラム
生後3ヶ月ごろ約70センチ約1.2キロ
生後10ヶ月以降約1メートル約4キロ

こちらの動画には生まれて間もないハクビシンの子供が映っていますので参考にご覧ください。(54秒あたり)

またYouTubeやX(旧ツイッター)で「ハクビシン 子供」と検索するとほかにも動画があります。

興味のある方は調べてみてください。

2.好きな食べ物

ハクビシンの子供は生後2ヶ月までは母乳で成長し、それ以降は離乳して固形物を食べるようになります。

ハクビシンの好物はブドウ、バナナ、スイカ、メロン、ミカンなど「甘くやわらかい果物」です。

そのほかザリガニ、カエル、昆虫(コオロギ・ガ)なども食べます。

3.人になつきやすい

ハクビシンは子供のころから人の手で育てれば、犬や猫のようになつきます。

しかしハクビシンは法律で保護された動物のため、ペットとして飼うには特別な許可が必要です。

もしハクビシンの子供を見かけても安易に連れて帰らないようにしましょう

かわいくてもじつは「害獣」のハクビシン

ハクビシンはとてもかわいい見た目をしていますが、じつは田畑の農作物をあらす「害獣」でもあります。

ハクビシンは中国、台湾、インド、フィリピンなどに生息しており、日本にはもともといない動物でした。

正確な時期は不明ですが、江戸時代以降に台湾から持ち込まれた「外来種」であると考えられています。

昔は一部の地域でしか見られないめずらしい動物とされていて、長野県や山梨県が天然記念物に指定した時期もありました。

しかし1995年ごろから急速に数が増え、農作物へ被害をあたえるようになったことから、天然記念物の指定を解除されてしまいます。

現在では北海道、九州、沖縄以外のすべての地域でハクビシンの生息が確認されており、

  • 農作物をあらす
  • 国宝や重要文化財の建物を傷つける
  • 人家に住みついて生活被害を引き起こす

などの理由から有害な動物として扱われるようになりました。

ハクビシンが屋根裏に住みつくと起こる3つの被害

ハクビシンは普通、山中の切り株や樹洞(木にできた穴)のなかで生活しますが、より安全なすみかを求めて人家の屋根裏へ侵入することがあります。

ハクビシンが屋根裏に住みつくと悪臭や騒音など、さまざまな生活被害が起こります

ここではハクビシンが原因となる3つの被害について解説します。

1.騒音によるストレスや不眠

ハクビシンによる被害で最も多いのが騒音被害です。

ハクビシンは夜行性で、夜中から明け方に大きな音を立てて走り回るため、睡眠不足になってしまう人が多いです。

また子供の鳴き声や排尿の音、寝ているハクビシンのいびきが聞こえてくることもあり、住人にとって大きなストレスになります。

2.フン尿による悪臭や天井のシミ

ハクビシンには1ヶ所にふん尿をする「ためフン」という習性があります。
いわばハクビシンのトイレです。

フン尿の悪臭だけでなくコバエが大量に発生したり、尿が天井に染み込んで雨漏りのようなシミができたりします。

また大量にたまったフンの重さで天井が垂れ下がり、抜け落ちる可能性もあります。

3.断熱材をあらされる

ハクビシンは屋根裏の断熱材をあらします。

断熱材とは家の中を温かく保つ「保温材」で屋根裏にすき間なく敷きつめられています。

ハクビシンは断熱材の上を歩いたり、くるまって寝たり、トイレ代わりに使ったりするため断熱材が破けて保温効果がなくなってしまうのです。

屋根裏にハクビシンが住みついた場合、断熱材の交換はほぼ必須になります。

屋根裏のハクビシンを放置してはいけない理由とは?

屋根裏にハクビシンが住みついたら1日も早く追い出しましょう。

ハクビシンには「定住性」があり、居心地がよく安全であれば同じ場所に住み続けようとするからです。

近くでエサが取れなくなった、身の危険を感じたなどの事情がない限り、自分から出ていくことはありません。

とくに子供の鳴き声が聞こえる場合「ここは出産と子育てに最適の場所」と気に入られている可能性が高く、放置すると数がどんどん増えてしまいます。

実際、ハクビシン被害に悩んでいたお寺の屋根裏に10匹のハクビシンが住みついていたというケースもあります。

またハクビシンの寿命は野生下でも7~10年と長いため「寿命がくれば被害はおさまる」と考えるのも危険です。

ハクビシンが長期間住みつくほど被害は大きくなります

屋根裏のハクビシンはそのままにせず、気づいたら早めに対処することが大切です。

屋根裏にハクビシンが住みついたときの対処法

もし屋根裏にハクビシンが住みついてしまったらプロの駆除業者へ依頼するのが最も確実です。

自力で追い出せば費用は安くすみますが、必要な作業を1から調べて実行しなければならないため、意外に時間と労力がかかります。

またハクビシンを追い出したあとは、

  • 侵入口をふさぐ
  • フン尿の清掃と消毒
  • 断熱材の交換

なども必要です。

これらの作業を仕事や家事と並行で行うのは肉体的にも精神的にも大変でしょう。

自力では無理と感じたら、早めにハクビシン駆除業者へ依頼してください。

まとめ

今回はハクビシンの繁殖時期、子供の特徴や鳴き声、ハクビシンが起こす生活被害などについて解説しました。

ポイントは次の5つです。

  1. ハクビシンは1年通して出産でき、1~4頭の子供を産む
  2. 子供は「ピィィ」「チイチイ」と高く細い声で鳴く
  3. 好物はブドウやメロンなど果肉のやわらかい果物
  4. ハクビシンは農作物をあらす害獣である
  5. 屋根裏に住みつかれると騒音悪臭断熱材の汚損などの被害が起こる

ハクビシンにとって屋根裏は天敵に襲われる心配のない、繁殖に絶好の環境です。
存在に気づいたら数が増える前に素早く駆除しましょう。

専門業者に依頼すればハクビシンを追い出して侵入口も確実にふさいでくれるので、アライグマやイタチなどほかの害獣侵入対策にもなります。

ハクビシン被害でお困りの際は、当サイトを運営する「日本有害鳥獣駆除・防除管理協会」へお気軽にお問い合わせください。

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