イタチ対策に蚊取り線香は非推奨?効果やリスクを解説

イタチ

イタチ対策に蚊取り線香を使うことは推奨できません。安易に使用すると、火災などの大きな事故につながる恐れもあるので避けるべきです。

この記事では、イタチ対策に蚊取り線香の効果の有無や使用のリスク、おすすめの代替策について解説します。自宅への被害を防ぎ、安心して暮らせる環境を取り戻すためにも、参考にしてみてください。

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イタチに蚊取り線香は効く?

蚊取り線香は、直接的にイタチに効果はありません。にもかかわらず「蚊取り線香を使ってイタチを駆除できた」という声を目にするのはなぜでしょうか。

ここでは、イタチ駆除に対する蚊取り線香の有効性について、詳しく解説します。

基本的にイタチに蚊取り線香は効かない

蚊取り線香には、イタチの駆除に役立つような成分は含まれていません。

多くの蚊取り線香に含まれている「ピレスロイド」という成分は、蚊やハエなどの昆虫に対して強い神経毒として作用します。しかしイタチは哺乳類であり、ピレスロイドの毒性にはほとんど影響を受けません。

つまり、イタチ駆除の直接的な効果は期待できないといえます。

煙を嫌がり一時的にはいなくなることも

蚊取り線香でイタチ問題の根本解決はできませんが、一時的な追い出しには効果があるケースもあります。なぜならイタチは鋭い嗅覚を持っており、ニオイを警戒する可能性があるからです。 

ただし重要なのは、追い出しに成功したのはあくまでイタチが煙を嫌った結果であり、蚊取り線香の効能ではないという点です。煙がなくなれば、再びイタチが戻ってくる恐れもあります。

イタチ対策に蚊取り線香をおすすめしない理由

イタチ対策に蚊取り線香を使うことは、以下の2つの理由からおすすめできません。

  • 屋根裏などでの使用は火災のリスクがある
  • 効果が短く、完全に追い出すには手間がかかる

以下で詳しくみていきましょう。

屋根裏などでの使用は火災のリスクがある

屋根裏や床下など目の届きにくい場所での蚊取り線香の使用は、火災のリスクを伴います。

実は蚊取り線香は、燃焼部で約700~800℃、落ちた灰でも300℃近くに達することもあり非常に高温です。特にホコリ・木材などの可燃物や通電経路が密集している場所では、簡単に火災に発展する恐れがあります。

参考:KINCHO「蚊取り線香、ためになるQ&A」独立行政法人国民生活センター「携帯用蚊取線香入れを使用中のやけどに注意」

効果が短く、完全に追い出すには手間がかかる

蚊取り線香は効果が短いため、一度の使用でイタチを完全に追い出すことはほぼ不可能です。

一般的な蚊取り線香の燃焼時間は約7時間、ミニサイズなら3時間程度しかありません。そのため、屋根裏などの広い範囲に使うと、煙がイタチの住処に十分届くまでに効果が切れてしまうケースもあります。

また線香を長時間「ずっと焚き続ける」には、数時間おきの取り換えや確認、見守りなどの手間が必要です。

蚊取り線香の代わりに!自分でできるイタチ対策3選

自分でできるイタチ対策としておすすめなのは、以下の3つです。

  • イタチが嫌がるニオイ(忌避剤・木酢液など)で追い出す
  • 光や音で寄せ付けない
  • イタチの侵入経路を特定し封鎖する

なお、自分でイタチ対策を行う場合、無許可で捕獲や殺傷すると法律違反に問われる恐れもあります。詳細については、以下の記事で事前に確認しておきましょう。

イタチが嫌がるニオイ(忌避剤・木酢液など)で追い出す

自分でできる手軽なイタチ対策としておすすめなのが、忌避剤や木酢液などイタチが嫌がるニオイを使った方法です。

イタチの嫌いなニオイを利用した駆除グッズには、以下のようなものがあります。

駆除グッズ特徴使用に適した場所注意点
忌避スプレー(害獣専用)イタチが嫌う刺激臭成分を含む。即効性が高く初心者に扱いやすい。屋根裏・床下・ベランダ・軒下など幅広い場所で使用可能。効果が数日〜数週間と短く、定期的な再噴霧が必要。
木酢液・竹酢液強い燻製臭・酸味のある刺激臭でイタチを寄せつけない。自然素材で安心。建物の外周・通気口付近・屋根裏の入り口など。布に染み込ませ吊るす使い方も◎。室内で大量に使うとニオイが残りやすい。雨で効果が弱まりやすい。
クレゾール石鹸液強烈なフェノール臭により強い忌避効果を発揮。屋外の侵入口・通気口まわりなど限定的な場所。刺激臭・毒性が強い。密閉空間NG。希釈・手袋が必須。
ナフタリン・樟脳置くだけで使用可能。独特の強いニオイを嫌がる。屋根裏・床下・物置・押入れ周辺。皿の上に置くのが一般的。長期で置くと人体への影響の可能性。大量使用は避ける。
ミント系アロマ(ハッカ油)清涼感のある香りをイタチが苦手とする。スプレーで手軽に使用可能。室内の隙間・通気口・ベランダ・軒下など汎用性が高い。持続時間が短い。こまめな再散布が必要。ペットへの影響に注意。

ただしニオイを使った駆除グッズでできるのは、イタチの「追い出し」だけです。一度いなくなったからといって放置すると、再び戻ってきてしまうこともあるので、再発防止策と組み合わせて行うのがベストといえます。

忌避剤の使い方については、以下の記事でも詳しく紹介しています。あわせて参考になさってください。

光や音で寄せ付けない

光や音を使った追い出しも、イタチの駆除には有効です。

イタチは夜行性で暗く静かな場所を好むため、光や音の刺激を嫌がります。例えばLEDの強い点滅ライトや、超音波装置、ラジオなどを住処の近くに一晩中置いておけば「居心地が悪い」と判断し、出て行ってくれる可能性があります。

なお光や音を使った追い出し方法も、忌避剤などと同様、対策をやめれば再侵入のリスクが考えられます。またイタチが慣れてしまうケースもあるため、追い出した後の再発防止もあわせて行いましょう。

イタチの侵入経路を特定し封鎖する

イタチを自宅から追い出した後は、必ず侵入経路を封鎖し、被害の再発防止に努めましょう。

イタチには、元いた場所に帰る「帰巣本能」が備わっています。またわずか3㎝ほどの隙間があれば簡単に通り抜けられるため、侵入経路と思われる場所は徹底的に塞ぐ必要があります。

自宅で侵入経路を探す際は、特に以下の場所を入念にチェックしてください。

  • 屋根材の浮き・瓦のずれ
  • 外壁のひび割れや基礎の隙間
  • 通気口(床下・壁面)の金網の破損
  • エアコンの配管や換気扇ダクトの周りの隙間
  • シャッターの隙間や戸袋

侵入路は金網やパンチングメタルなど丈夫な素材で塞ぎ、戻ってきたイタチに食い破られないよう工夫することも大切です。

本格的な対策はプロに依頼するのがおすすめ

イタチ被害を根本的に解決したい場合は、以下の2つの理由からプロの業者に依頼するのがおすすめです。

  • 完全な封鎖は難易度が高いから
  • 感染症やケガのリスクがあるから

なお、イタチ駆除を専門家に依頼した場合の費用相場は、以下の記事を参考になさってください。

完全な封鎖は難易度が高いから

イタチの侵入経路は家中に点在するため、一般の方がすべての侵入路を特定・封鎖するのは極めて困難です。しかし1ヶ所でも塞ぎ忘れがあると、イタチは再び帰ってきてしまう恐れがあります。

専門業者はライト・ファイバーカメラ・サーモグラフィーなどの専門機材を駆使し、通路を完全に特定します。目視では見つけにくい穴まで見つけられるため、再侵入のリスクを大幅に減らすことが可能です。

感染症やケガのリスクがあるから

イタチの身体や糞尿には、厚生労働省が注意喚起しているレプトスピラ症などを引き起こす細菌が多く含まれています。

イタチを追い出した後には、悪臭や家屋の損傷などを防ぐために徹底的に清掃することが大切です。しかし誤った掃除方法を行うと、細菌が空気中に舞い上がり、吸い込んで体調を崩す危険があります。さらにイタチは気性が荒い動物です。追い詰められると噛みつくこともあり、傷口からの細菌が体内に侵入すれば重症化する恐れもあります。

一方で、プロの業者に任せると、専門の防護装備と消毒剤を使用し、安全に駆除作業を進められます。家族の健康を守るためにも、少しでも不安を感じたら無理せず専門家に相談してみましょう。

参考:厚生労働省「動物由来感染症」

イタチ被害でお悩みなら協会の無料相談をご活用ください

「イタチがどこから侵入しているのか分からない」「自分だけの対策に不安がある」このような悩みを抱えている方は、ぜひ「日本有害鳥獣駆除・防除管理協会」の無料相談をご活用ください。

当協会は、イタチをはじめとした鳥類・害獣による家屋被害に対し、安全で安心な生活環境を守るための防除・管理を専門とする団体です。

経験豊富な担当者が状況を聞き、効果的な対策のアドバイスや専門業者探しをお手伝いします。全国の信頼できる登録業者を紹介してもらえるため、悪質な業者トラブルを避けられます。

「こんなことを聞いても良いのかな?」と思うような内容でも、もちろん大丈夫です。ぜひお気軽にご相談ください。

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まとめ

イタチ対策として蚊取り線香を使うのは、期待したほどの効果が上がらないだけでなく火災などにつながる恐れもあるためおすすめできません。

自分でイタチ対策を行う場合、イタチの嫌うニオイや光、音などを使って追い出した後、徹底的に再侵入防止対策を講じる必要があります。少しでも不安を感じる場合は、無理せず専門業者に依頼するのが賢明です。

日本有害鳥獣駆除・防除管理協会では、無料相談を行っているため、イタチの被害でお困りの際はぜひ一度ご相談ください。

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