イタチは農地や住宅など、生活環境に問題を引き起こすことがあるため、駆除が必要なことがあります。
住み着いていることがわかり、いざ「駆除をしよう!」と一言で言っても何をしたらいいのかわからない、とお困りの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
いきなり捕獲しようと考えている方は要注意です!
イタチは「鳥獣保護管理法」という法律により保護対象動物に選定されており、安易に駆除をすると法律に違反してしまう可能性があります。
適切な駆除の方法と、その費用には一体どのくらいかかるのでしょうか?
この記事では、イタチ駆除に関する費用について、留意すべき点といくつかの駆除方法について説明します。
目次
駆除方法の選択
イタチ駆除の費用は、自分で駆除アイテムを使うか、専門業者に依頼するかで大きく違います。
一般的な駆除方法には、生息地の特定、忌避剤の使用、巣穴の封鎖、再発の防止、専門業者の協力などがあります。
それぞれの方法には異なる費用がかかりますので、適切な方法を選ぶことが重要です。
市販の物を使用する場合
まずは自分で市販の物を使用して行う、代表的な方法と費用を紹介します。
ニオイで寄せ付けないようにする方法 500円~1,000円
イタチは嗅覚が発達しています。
それを利用し嫌がるニオイのものを置いて寄せ付けない、または追い出すようにする方法です。
一例に、木酢液(もくさくえき)やクレゾール石鹸液があります。
これらは自作することも可能ですが、市販の忌避剤(きひざい)を購入すると大体500円~1,000円程度で手に入れることができます。
スプレータイプやジェルタイプ、燻煙剤など種類があるので、使用する場所に合わせて選びましょう。
燻煙タイプはペットや小さなお子様がいる場合は使用を控え、他の方法をおすすめします。
光を当てる方法 1,000円~3,000円
イタチは夜行性の動物の為、暗いところに住みつく動物です。
光を当てられると外敵に見つかったと驚いて逃げ出します。その習性を利用し、光を当てることで追い出すことができます。
懐中電灯やLEDの電灯などの強い光を利用することや、CDやホログラムシートなど光を反射するものを使用する方法もあります。
人感センサーのように反応して点灯するライトも有効です。
ライトによって価格に差はありますが、1,000円~3,000円程度で用意が可能です。
薄暗くて狭い天井裏の作業、ご自身で行うときは気を付けて行いましょう。
糞尿の処分と消毒 500円~2,000円
イタチの糞尿にはマーキングの意味があり、そのままにしておくと被害を繰り返してしまうことがあります。
糞尿は臭いの被害だけでなく、衛生面の被害もあります。
そのままにしておくと病原菌や感染症発症の恐れがある為、清掃し消毒を行なう必要があります。
作業をする時は感染症のリスクがあるので素手では行なわず、ゴム手袋を使い直接触れることは避けましょう。
消毒液や清掃用具は500円~2,000円程度で揃えることが可能です。
イタチの死骸の処分
糞尿の清掃だけでなく、イタチの死骸を見つけた場合には、お住まいの自治体の指示に従って処分する必要があります。
自然死や事故死などの死因と、各市町村の決まりによりますが、一般廃棄物として処理できるところもあります。
法律や安全性に注意して処分しましょう。
音波忌避装置を使う方法 3,000円~10,000円
駆除用アイテムの中には音波を使って寄せ付けないようにするものがあります。
イタチ用の音波忌避剤は人間の耳には聞こえない高周波の音を発し、イタチが嫌がる音で追い出す方法です。
超音波はイタチの聴覚から不快感や恐怖感を与えて追い払い、傷つけることなく駆除することができます。
音波忌避装置はホームセンターやインターネットで購入できます。
製品によって音を発する範囲の違いや、光と音の両方を使用するものなど、機能面と金額に差があります。
一般的には3,000円~10,000円程度の製品が多いです。
使い方はどれも難しくなく、侵入しやすい場所やイタチがいそうなところに設置するだけです。
使用前の注意
音を使用する装置の為、壁や家具に遮られてしまうところに設置すると思うような効果を得られないことがあります。
また、人には聞こえませんが飼っているペットには聞こえる場合があるので、ペットを飼っている方は使用しないようにしましょう。
ここまでは市販の忌避剤や道具を使って、自分で対処した場合を紹介しました。
購入する道具によっての予算感を記載しましたが、実際はお金だけでなく時間もかかってしまいます。
ここからは専門家に依頼する場合を紹介します。
専門業者の費用
専門業者にイタチ駆除を依頼する場合の費用は、業者や作業内容、地域や作業範囲などによって大きく異なりますが、一般的には5万円から20万円程度が相場と言われています。
イタチの捕獲・処分・・・50,000円前後(1匹あたり)
追い出し作業・・・30,000円
殺菌、消毒・・・30,000円(6畳あたり)
天井や断熱材の修復・・・10,000円(1坪あたり)
侵入経路の封鎖・・・20,000円(1箇所あたり)
どれくらいの数のイタチの被害にあっているのか、住居のどの程度の範囲にわたっているのかで金額は変わりますので、あくまで目安としてください。
業者によっては交通費がかかったり、別途費用が必要となることもあります。
事前に見積もりを出してもらい、複数の業者を比較するようにしましょう。
長期間放置しておくと、数が増えてしまい被害が拡大することがあります。
見積もりの請求や早めの現場調査を依頼しましょう。
鳥獣保護管理法に注意
自分で市販の物を使用して駆除を行う場合と、専門業者に頼む場合の両方を紹介しました。
予算や状況次第ではありますが、どちらの場合でも「鳥獣保護管理法」に注意して駆除を行なう必要があります。
もし、鳥獣保護管理法を無視して素人が駆除作業をするようであれば
1年以下の懲役または50万円以下の罰金
が課せられてしまいます。
どの方法を取るより、何よりも高くつくことになるので、安易に駆除作業を行なうことはしないようにしましょう。
また、専門業者に頼む際にも専門資格を保有しているかを確認して依頼をしてください。
イタチをはじめ、野生動物の駆除を行う場合には各都道府県の「狩猟免許」が必要です。
この免許には期限があり更新が必要な免許です。
更新せずに捕獲していた場合、法律違反になります。
専門業者に頼む場合には、上記の点や作業実績、口コミも参考にして依頼することをおすすめします。
使える補助金はあるのか
イタチ駆除の費用を予算内に収めるために、使用する駆除剤や見積もりの請求をし、比較して選ぶことが大切です。
検討している方の中には、補助金や助成金があればと考えている方もいらっしゃるかもしれません。
イタチに限らず害獣対策の補助金は存在していますが、補助金の対象者としては、該当の自治体内で農業や林業を営んでいる人が多く、補助対象は電気柵や網などの防止柵の購入費が多いです。
駆除方法や捕獲手段によっては、自身で「狩猟免許」を取得し、さらに自治体から許可を得る必要があります。
お住まいの自治体に、狩猟免許取得に必要な書類を確認し、補助金の該当地域であれば、内容や支給額を確認してください。
結論:予算はどれくらい?
イタチ駆除には様々な駆除アイテムや、選択肢があることがわかりました。
環境に合わせて自身で駆除アイテムを使用することで数千円程度で対策をとることができます。
しかし音や光を使うものの中には、イタチが慣れてしまうと効果をなさなくなってしまう駆除アイテムもあります。
まとまった費用を用意できる時には専門業者に依頼するなど、追い出したイタチが戻ってきにくい状況を作り、再発防止を心掛けてください。
適切な駆除方法を選び、費用を予算内に収めながら、効果的にイタチ駆除を行なうようにしましょう。
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