防犯カメラに写った細長い茶色の動物を前にして、「イタチだろうか」と手が止まる場面は珍しくありません。
手がかりになるのは、全身の形、顔の模様、胴に対する尾の長さの3か所です。
胴が長く脚が短い体つき、口元の白さ、太めの尾がそろえば、画像だけでも「イタチの仲間の可能性が高い」ところまでは判断できます。
一方で、ニホンイタチかシベリアイタチかという種類の確定や、暗くぶれた画像の判定は、研究者でも写真だけでは保留する領域に入ります。
以下では、画像で確認できる範囲とできない範囲を分けます。
そのうえで、イタチの住処として使われやすい場所の見当のつけ方と、記録して相談するまでの流れを順に整理します。
1. イタチの画像で確認できる特徴(全身・顔・尾のチェックポイント)

確認の順番は「全身の形」「口元の白さ」「尾の長さ」です。
全身で候補をイタチの仲間に絞り、顔と尾で2種のどちらに近いかを見ます。
どの部位も単独では決め手にならないため、見えた特徴を重ねて判断してください。
1−1. 全身写真で見る胴の長さ・脚の短さ・尾の形

全身が写った画像では、まず体の輪郭を見ます。
国土交通省太田川河川事務所のニホンイタチ解説では、体型を胴長で足が短く、尾は太いと説明し、顎の下は白っぽいとしています。
- 胴:頭から尾の付け根までが細長く、背中が低い位置で水平に続く
- 脚:胴に比べて明らかに短く見える
- 尾:根元から先まで毛でふくらみ、ネズミの尾のように細くならない
この組み合わせはテンやオコジョなど近い仲間にも共通します。
そのため、全身写真は種類を決める段階ではなく、候補をイタチの仲間に絞る段階と考えてください。
1−2. 顔写真で見る口元の白さと額から鼻にかけての模様
顔が写った画像では、口元の白さを最初に確認します。
環境省の狩猟鳥獣の見分け方資料では、イタチの口元が白いことを特徴に挙げています。
さらに、シベリアイタチには口元から顎にかけての境がくっきりした白斑(白いまだら模様)があるとしています。
この資料の図は実写ではありません。
そのため、毛の質感は環境省近畿地方環境事務所の大台ヶ原の図鑑ページに掲載された山地のニホンイタチの写真と見比べてください。
次に見るのは額の中央から鼻にかけての濃い模様です。
前述の国土交通省の解説は、ニホンイタチの額中央から鼻先にかけて濃い褐色の斑紋があると記載しています。
頬から耳にかけての毛色も手がかりになります。
福井市自然史博物館研究報告第70号(2023年)は、雄70個体を対象に、目と耳の間が灰色または白色の27個体をニホンイタチ、茶色または黄土色の40個体をシベリアイタチ(チョウセンイタチとも呼ばれる)と同定しています。
一方で、鼻の上の白色部の幅には両種で重なりがあると報告しました。
光の当たり方で見え方が変わる部分なので、顔の一要素だけで決めず、尾の比率と合わせて見るのが前提になります。
参考:福井市自然史博物館研究報告第70号「ニホンイタチおよびチョウセンイタチの尾および顔面の模様の比較」(2023年)
1−3. 横姿・尾の写真で見る尾の太さと長さの目安
尾の長さは、真横から全身が写り、尾が体と同じ向きに伸びている画像でだけ目安にできます。
比べる対象は頭胴長(鼻先から尾の付け根までの長さ)と尾長(尾の付け根から先端までの長さ)の2つです。
画面上でこの2本の長さを見比べます。
成長した個体なら、尾が頭胴長の半分よりはっきり長ければシベリアイタチ寄り、半分に届かなければニホンイタチ寄りの候補になります。
幼獣(その年に生まれた子)や境界付近の個体では、写真の比率だけで判定できません(詳しくは2−3)。
斜め向きで尾が手前や奥を向いている、体を丸めている、尾先や鼻先が画面から切れている画像では、比率の評価をしないでください。
「尾が太い」「毛が長い」という形の情報までにとどめてください。
1−4. 大きさは雌雄・成長段階で変わる
画像の個体が見本写真より小さく見えても、候補から外す理由にはなりません。
国立環境研究所の侵入生物データベースに掲載されたニホンイタチの計測値は次のとおりです。
| 性別 | 頭胴長(尾を含まない) | 尾長 | 体重 |
|---|---|---|---|
| 雄 | 27〜37cm | 12〜16cm | 290〜650g |
| 雌 | 16〜25cm | 7〜9cm | 115〜175g |
枚方市の案内でも、雌の大きさは雄の約1/2〜2/3と示されています。
雄と雌で体の大きさに顕著な差がある以上、「大きさ」を比べるときは性別と、尾を含む長さかどうかを明記しないと比較になりません。
画像で推定するなら、動物と同じ距離にある物(側溝のふた、植木鉢など)と並べて見ます。
季節による毛の長さの違いも見かけに影響するため、大きさは補助情報にとどめてください。
参考:国立環境研究所 侵入生物データベースのニホンイタチ情報
参考:枚方市「イタチについて」
1−5. ニホンイタチとシベリアイタチの画像比較
本州で「イタチ」と呼ばれる動物は、在来種のニホンイタチと外来種のシベリアイタチの2種が候補です。
画像で見比べる観点を表にまとめます。
| 確認箇所 | ニホンイタチ | シベリアイタチ | 参照資料 |
|---|---|---|---|
| 尾の比率(尾長÷頭胴長) | 成長した個体でおおむね半分未満 | 成長した個体でおおむね半分以上 | 環境省「チョウセンイタチ及びコウノトリの見分け方」 |
| 口元の白斑 | 白い(口元の白さだけでは種を確定しない) | 顎との境がくっきり | 環境省 狩猟鳥獣の見分け方資料 |
| 目と耳の間の毛色 | 灰色系(白色を含む) | 茶色系(黄土色を含む) | 福井市自然史博物館研究報告第70号 |
| 見られやすい場所(地域差あり) | 西日本では河川沿いの山地など | 西日本では低地の農村・市街地・河川敷 | 福岡市生物多様性ふくおかウェブセンター |
環境省の見分け方資料が示す「頭胴長の半分以上あればチョウセンイタチ」という基準は、実測した頭胴長と尾長を比べるものと考えられます。
写真上の比率には誤差があります。
撮影場所も決め手にはなりません。
日本哺乳類学会誌「哺乳類科学」66巻1号(2026年)の愛知県岡崎市の調査では、2020〜2021年に回収された交通事故死個体37頭のうちシベリアイタチ21頭、ニホンイタチ15頭でした。
このように、同じ市内に両種が暮らしていました。
シベリアイタチは「チョウセンイタチ」の名前でも呼ばれるため、画像検索ではその名前でも探してみてください。
参考:福岡市生物多様性ふくおかウェブセンターのチョウセンイタチ解説
1−6. イタチに似ている動物との見分け方
間違えられやすいのは、同じイタチ科のテンとオコジョ、体つきが似て見えるハクビシン、暗い場所で小さく写ったネズミ類です。
| 動物 | イタチとの違いが出やすい箇所 | 写真で判断しにくい条件 |
|---|---|---|
| テン | 頭部の色が季節で変わり、夏は黒色、冬は白色(環境省作成の鳥獣判別資料) | 夜間の白黒画像では顔の色の差が分からない |
| オコジョ | 頭胴長16〜18cmと小型で尾の先端が黒く、冬は黒い尾先を除いて全身白。山地帯〜高山帯に生息し、冬期は標高を下げる(岐阜県レッドデータブック) | 尾先が写っていないと比較できない |
| ハクビシン | 額から鼻先まで白い線があり、尾が長い(農林水産省作成・桜川市公開の被害防止マニュアル) | 顔が写っていない後ろ姿 |
| ネズミ類 | 尾に毛が目立たず細い | 遠くからの小さな写りで尾の質感が見えない |
不鮮明な画像で「尾の先端」「顔の色」「鼻筋」が見えないなら断定しないのが共通の原則です。
特にハクビシンは天井裏の相談で混同されやすく、顔の白線が確認できるかどうかで対策の方向が変わります。
関連記事:ハクビシンとは?生態・害獣被害・今すぐできる対策を専門協会が解説
参考:福岡県 侵略的外来種防除マニュアル2021「チョウセンイタチ」
参考:環境省作成 狩猟免許更新講習 資料集③ 鳥獣の判別(山形県公開)
2. イタチの画像で分かること・判別できないこと

昼間に横向きの全身が写った画像なら、体型と尾の比率を比べられます。
しかし、夜間の白黒画像や糞だけの写真では種類を確定できません。
2025年11月に枚方つーしんへ寄せられた京都府八幡市の読者投稿でも、教員が確認した答えは「イタチの可能性が高く、尾が長めなのでチョウセンイタチではないか」という候補の提示にとどまりました。
画像の条件ごとに確認できることと保留すべきことを表にします。
これは当協会編集部による整理であり、研究機関が検証した判別基準ではありません。
| 画像の条件 | 確認できる特徴 | 判断できないこと | 追加で欲しい画像 |
|---|---|---|---|
| 昼間・横向き・全身 | 体型、尾の比率、口元の白さ | 比率が境界付近の場合の種類 | 顔の正面〜斜め |
| 昼間・顔のみ | 口元の白斑、額〜鼻の模様、頬の色 | 尾の長さ、体の大きさ | 横向きの全身 |
| 夜間・赤外線の白黒 | 輪郭、体型、尾の太さ | 毛色、頬の色 | 昼間の同じ場所の映像 |
| 動体ぶれ・見切れ | おおよその体型のみ | 尾の比率、顔の特徴 | 元動画の前後の場面 |
| 足跡・糞のみ | 小型の肉食獣がいた可能性 | イタチかどうか、種類 | 本体が写った画像 |
福岡市の令和4年度ほ乳類等調査報告書は、確認方法を併記して結果を整理しています。
同じように、手元の画像にも撮影日時・場所・昼夜の条件を添えて保存してください。
参考:枚方つーしん「八幡に茶色い動物いた」(2025年11月9日)
2−1. 夜間・赤外線の白黒画像で使える特徴と使えない特徴
防犯カメラの夜間映像で比較に使いやすいのは、輪郭と体型、尾の形です。
白黒画像に明暗差が残っていても元の毛色は判断できないため、頬が灰色か茶色かという手がかりは使えません。
口元の明るい部分が見えることはありますが、照明の影響を受けるので、それだけで種類を決めないでください。
公的な調査でも自動撮影写真は同じ扱いです。
農林水産省委託研究の畜産農場調査では、写真だけで2種を判別できませんでした。
そのため、撮影された21枚を「イタチ類」として一括集計しました(21は撮影枚数で、個体数ではありません)。
大阪府立環境農林水産総合研究所の自動撮影調査も、同様に撮影画像のみでは種判別が困難として「イタチ類」と記録しています。
博物館の館報でも同様の扱いが見られます。
家庭の映像でも、夜間は体型と尾の形で「イタチ類」と判断するのが現実的な到達点です。
2−2. 動体ブレ・見切れ・拡大画像の扱いと元動画の確認
ぶれた静止画を拡大しても情報は増えません。
見えてくるのは画素の粗さであり、尾先や白斑が新たに現れることはないからです。
- 静止画の元になった動画を探し、該当場面の前後数秒を確認する
- 立ち止まった場面、横向きに歩いた場面、顔がこちらを向いた場面を別々に切り出す
- 「全身」「顔」「尾」の3種類の静止画を保存する
- どれも条件を満たさないなら、カメラの向きを少し変えて再撮影を待つ
見切れた画像で分かるのは「小型の動物が通った」という事実までと割り切ってください。
2−3. 尾の比率で見分けられる条件と単独判定の限界
尾の比率は補助的な手がかりで、写真上の比率だけで種類を確定することはできません。
ここでいう尾率は尾長を頭胴長で割った値で、百分率では「尾率(%)=尾長÷頭胴長×100」と表します。
両種の値には重なりがあり、成長段階でも変わります。
| 研究 | 対象 | 分かったこと |
|---|---|---|
| 千葉県立中央博物館研究報告(落合、2011年) | 成獣・亜成獣(成獣になる手前の個体) | 既報の両種の尾率は46〜49%で重複。45%以下をニホンイタチ、50%以上をシベリアイタチとする基準で判別 |
| 福井市自然史博物館研究報告第70号(2023年) | 両種の雄 | 尾率は成長とともに増加。実測ではニホンイタチは最大48.4%で全個体が50%未満、シベリアイタチは42.5〜63.7%で、尾率を算出できた39個体中14個体が50%未満 |
| 名古屋市「なごやの生物多様性」第13巻(2026年3月) | シベリアイタチ幼獣各性1頭、亜成獣雄7頭・雌2頭 | 幼獣の尾率は雄39.7%・雌34.8%、亜成獣の平均は雄48.9%・雌43.9% |
名古屋市の例は少数例ですが、若い個体に「50%未満ならニホンイタチ」を当てはめると誤る根拠になります。
両種とも雌は雄より小さいため、尾の長さの絶対値も性別が分からなければ比較に使えません。
比率、顔の毛色、撮影条件をそろえてはじめて候補を1つに寄せられます。
尾が欠けた個体や幼獣では判定を保留します。
参考:名古屋市「なごやの生物多様性 第13巻」名古屋市におけるシベリアイタチの現状
2−4. 足跡・糞の写真だけでイタチと断定しない
足跡や糞の写真は住みつきの可能性を補強する材料にはなりますが、単独の確定証拠にはなりません。
日本哺乳類学会誌「哺乳類科学」49巻1号(2009年)の痕跡調査に関する解説では、ニホンイタチの糞はテンやシベリアイタチと大きさや形が重なると説明しています。
また、同じ地域にいる場合は足跡だけでの判別がほぼ不可能とも説明しています。
糞を見つけたら、触らず、顔を近づけず、離れた位置から大きさの分かる物と一緒に撮影することだけ行ってください。
寄生虫や病原体が含まれる可能性があるため、形や臭いで判別しようとする行為は危険に見合いません。
同じ場所に糞が溜まる「ため糞」の有無は、写真を見た専門家が参考にできる情報になります。
関連記事:【対策必須!】イタチの糞による被害とその対策 | 害獣駆除ガイド
3. イタチの住処と家の周りで潜んでいる場所


イタチの住処は、餌が近くにあり、外敵から隠れられ、子育てに使える暗く狭い空間です。
庭に来るのは餌を探すため、家に入り込むのはねぐらや繁殖場所として使えるためです。
ここでは場所と経路、確認の仕方に絞ります。
3−1. 潜んでいる場所と棲みつく理由
大阪府の「イタチでお困りの方へ」では、石垣の隙間、床下、天井裏に住みつくことがあると説明しています。
断熱材をほぐして巣を作り、子育てすることもあるとしています。
主食はネズミ、鳥類、昆虫などです。
- 天井裏・屋根裏:暖かく人が入らない。断熱材が巣材になる
- 床下:通気口から出入りでき、湿った土にネズミや昆虫も多い
- 石垣・ブロック塀の隙間、物置の下:屋外のねぐら候補で、庭の目撃が続く場合に疑う
自治体資料で利用が確認されている場所と、「この家を選んだ理由」の個別の推測は別の話です。
実際にどこを使っているかは、痕跡と目撃の記録で確かめるしかありません。
関連記事:イタチの生態を徹底解説!人家に棲みつく理由や害獣被害を防ぐ方法とは? | 害獣駆除ガイド
3−2. 主な侵入経路と侵入されたかどうかを確認する方法
点検対象となる侵入経路の例は、床下の通気口、屋根と壁の接合部分の隙間、軒下の換気口、配管や冷暖房機の管が壁を貫通する部分の周囲です。
大阪府の案内では、3cm四方の穴から出入りできるといわれると説明されています。
古い民家では下水管からの侵入にも注意を促しています。
この数値は保証値ではなく、「小さな隙間も候補から外さない」という点検方針として受け止めてください。
- 天井裏や壁の中から、夜間にゴソゴソ、ガタガタという音がする(場所と時刻を記録)
- 獣臭や糞尿の臭いが特定の部屋で強い
- 動物の糞や足跡、かじられた跡、断熱材の乱れがある
- 建物の穴に出入りする姿が映像に残っている
これらは「何かの動物がいる」兆候であって、イタチと特定する材料ではありません。
そのため、天井裏に無理に入らず、安全な位置から記録するにとどめてください。
天井の音はネズミやハクビシンでも起こります。
関連記事:ネズミが天井にいる?うるさいカリカリ音の正体や理由を解説 | 害獣駆除ガイド
3−3. 通過しているだけ?住みついている?目撃画像と痕跡の切り分け
1回の目撃だけでは、通過か住みつきかは判断できません。
「何日見たら住みつき」という日数の基準を設けるのではなく、次の4点を記録して並べることを提案します。
- 日時:見た時刻と頻度(夕方か深夜か、連日か飛び飛びか)
- 場所:庭のどこか、建物のどの面か
- 出入り:壁や床下の特定の穴に入った、または出てきたか
- 痕跡:同じ場所に糞が溜まる、断熱材の切れ端が落ちている、など
建物の穴への出入りが映っていれば住みつきを疑い、通路だけなら通過の可能性を残します。
小さな個体が複数写った場合は、繁殖場所として使われている疑いが強まります。
ただし、若い個体の画像で種類を判断してはいけません。
3−4. 住みつきが疑われるときに起こる身近な被害
相談を検討する判断材料は、糞尿による臭いと天井の汚れ、夜間の騒音、断熱材の破損の3つです。
糞尿が同じ場所に溜まると天井板に染みが広がり、臭いが部屋に移ります。
木材に糞尿がかかり続ければ劣化も進み、放置するほど修繕範囲が広がります。
屋外で鶏や小鳥を飼っている場合は、小屋への侵入も被害の対象になります。
当協会の対応記録にある群馬県の農村地帯の事例では、夜間に鶏小屋へ侵入して鶏を襲う被害が続いていました。
複数の鶏が傷つけられ、ストレスで産卵数も減っていました。
防犯カメラで姿を確認したうえで専門事業者が捕獲器を設置して捕獲し、その後に小屋の構造を強化しています。
対応時期や経過観察の期間は記録に含まれていないため、ここでは確認できる範囲の記載にとどめます。
4. 野生のイタチによる被害を最小限に抑える方法


被害を抑えるには、次の3点を優先します。
- 餌と隠れ場所を減らす
- 侵入口を確認する
- 不在確認ができないなら封鎖せず相談する
自力での捕獲は法令上の制限と感染症の危険があるため勧めません。
4−1. イタチにとって居心地の悪い環境を作る
- 生ごみはふた付きの容器に入れ、屋外に置く場合は回収日の朝に出す
- 犬や猫の餌を屋外に置きっぱなしにしない。鶏や小鳥を飼っている場合は小屋の網を点検する
- 物置の下や石垣の隙間、伸びた雑草など、隠れられる場所を減らす
忌避剤(イタチが嫌う臭いを出す薬剤)は、大阪府の案内でも天井裏や床下からの追い出しに用いる方法として紹介されています。
ただし効果や持続期間には条件による違いがあり、追い出した後に戻ってくる可能性があります。
そのため、忌避剤は追い出す道具と考え、個体が残っていないことを確認したうえで侵入口の対策と組み合わせることが推奨されます。
臭いで嫌がらせることと捕獲することは別の行為です。
捕獲には法令上の制限があり、必要な手続きは条件によって異なります(詳しくは4−3)。
関連記事:イタチの忌避剤はどれがおすすめ?選び方や注意点も詳しく解説! | 害獣駆除ガイド
4−2. 侵入を防ぐ方法と封鎖前に確認すべきこと
隙間の封鎖は、建物の中にイタチや子どもが残っていないことを確認してから行います。
順番を誤ると、閉じ込められた個体が別の場所を壊したり、内部で死んで強い臭いが残ったりします。
大阪府の案内でも、追い出しの手順が封鎖の前に置かれています。
- 音や出入りの記録から、使われている穴と時間帯を把握する
- 忌避剤などで追い出す
- 出入り口の映像や音の変化を確認する。ただし映像と音は補助情報であり、それだけで建物内に個体が残っていないとは確認できません
- 不在を確認できた場合に限り金網や穴あき金属板でふさぎ、ふさいだ後も数日は音を確認する
不在を確認できない場合、天井裏に入らないと確かめられない構造の場合、春から夏を中心とする繁殖期にあたる場合は、自力で封鎖せず専門相談に切り替えてください。
なお、繁殖期以外でも幼獣がいる可能性はあります。
封鎖後に音が続くなら、別の侵入口が残っているか、中に取り残されている可能性があります。
4−3. イタチを見たらどうする?写真で分からないときの確認と相談
イタチを見かけたら、近づかず、追い詰めず、安全な距離から撮影して記録します。
追い詰められた個体は防御のために噛むことがあり、強い臭いの液を出すこともあります。
撮影するなら、横向きの全身、顔、尾の3方向を意識して複数枚残してください。
写真で判断できないときは、情報を整理したうえで相談します。
環境省のいきものログ「種名調べ支援依頼」でも、複数方向から撮った写真、大きさ、発見場所や周辺環境の情報を求めています。
また、情報不足で候補を特定できない場合があることと、完全な種類の特定を行う機能ではないことが明記されています。
写真だけを用いた相談では候補の提示にとどまる場合があります。
しかし、イタチ類かハクビシンかネズミかの切り分けができれば対策の方向は決まります。
捕獲については、環境省の資料「チョウセンイタチ及びコウノトリの見分け方」が平成29年9月からチョウセンイタチの雌が狩猟鳥獣に指定されたと案内しています。
一方、ニホンイタチの雌は狩猟鳥獣に含まれないなど、種類・性別・地域・目的で可否と手続きが異なります。
自己判断で捕獲器を置かず、必ずお住まいの自治体に確認してください。
関連記事:イタチを見つけたらすべきこと!やってはいけないNG行動も解説 | 害獣駆除ガイド
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5. イタチかどうか分からない・被害でお悩みなら協会へ相談を

- 対処方法
- 業者選び
- 害獣の特定

「画像の正体を知りたい」相談と「被害を止めたい」相談は、入口が同じでも進め方が違います。
前者は画像と状況から候補を絞る作業、後者は現地で侵入口と被害範囲を確かめる作業です。
当協会の無料電話相談(0120-539-775)は、どちらの段階でも受け付けています。
受付時間・相談範囲や画像の受付方法は窓口の最新の案内に従ってください。
写真だけでは「イタチ類の可能性が高い」という回答にとどまる場合があります。
種類の確定や侵入口の特定には現地確認が必要です。
当協会には年間を通じて多くの相談が寄せられており、電話相談のみで解決した件数も累計で積み上がっています。
電話のみで解決した相談が累計で積み上がっている以上、些細な違和感の段階で連絡しても構いません。
相談可能な地域は関東、中部(山梨・長野・愛知・岐阜・静岡は一部地域)、近畿、中国、四国、九州の各県です。
費用の目安は、忌避剤などによる簡易的な対策と再発防止まで含めた防除とで大きく異なります。
足場の設置が必要な場合は別途足場代がかかります。
害獣の種類、建物の広さ、被害状況で変わるため、現地確認後の見積もりで判断してください。
なお、当協会が運営する資格「害獣防除施工管理士」の教材のうち、イタチの生態と習性の章は神奈川県立 生命の星・地球博物館の鈴木聡主任学芸員が監修しています。
ただし、本記事自体の監修を示すものではありません。
業者選びで迷う場合は、当協会による評判の検証記事も参考にしてください。
関連記事:害獣BUZZは最悪?実際の評判・口コミを日本有害鳥獣駆除・防除管理協会が徹底レビュー | 害獣駆除ガイド
5−1. 相談時に伝えるとスムーズな情報
相談前にそろえたいのは、元画像、撮影条件、出入りの状況、痕跡、大きさの5点です。
福井市自然史博物館研究報告第60号(2013年)は、自動撮影個体を推定頭胴長29cm・尾長16cm(尾率55.2%)と顔側面の茶色を合わせてシベリアイタチと判断しました。
このように、複数の特徴を重ねるほど候補は絞れます。
- 元画像または元動画:切り抜きや拡大をしていないもの。可能なら全身・顔・尾の3方向
- 撮影日時と場所:庭のどこか、建物のどの面か、昼夜のどちらか
- 出入りの状況:建物の穴に出入りしたか、通過しただけか、頻度
- 見つけた痕跡:糞の場所と溜まり方、足跡、断熱材の乱れ、音の時間帯
- おおよその大きさ:同じ距離に写った物と比べた目安
画像を送るときは、表札、車の番号、家族や近隣の人の顔が写り込んでいないか確認してください。
必要な部分だけを隠し、動物の部分は加工しないまま残すのが、判断の精度と個人情報の保護を両立する方法です。
参考:福井市自然史博物館研究報告第60号「最近の福井市におけるイタチ類(Mustela spp.)の生息記録」(2013年)
6. まとめ

手元の画像でできるのは、胴長短足の体型、口元の白さ、太めの尾から「イタチ類の可能性が高い」ところまで絞り込むことです。
横向きの全身が写っていれば、尾の比率と頬の毛色で候補を寄せることまでできます。
夜間の白黒映像やぶれた画像、糞だけの写真では種類を決めず、元動画の別の場面や昼間の映像を探してください。
次の一手は、天井裏の音、糞の溜まり場所、建物の穴への出入りを日時付きで記録することです。
封鎖は在不在を確かめてから行い、捕獲は自治体への確認なしに始めないでください。
判断に迷う段階でも、当協会の無料相談(0120-539-775)は匿名で利用できます。
写真と記録をそろえてご連絡いただければ、候補の絞り込みから次の一手までを一緒に整理します。
- 対処方法
- 業者選び
- 害獣の特定

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