ハクビシンが天井裏に?今すぐできる駆除方法と再発防止対策を解説!

ハクビシン

天井裏のハクビシンを駆除する方法を知りたい
そうお考えではありませんか?
深夜や朝方に天井裏で走り回られると、眠れずに困ってしまいますよね。

この記事では、天井裏のハクビシンが引き起こす被害と効果的な駆除方法を4つ紹介します。
それぞれメリット・デメリットがあるため、自分に合った方法で解決しましょう。

天井裏のハクビシンによる被害

ハクビシンが天井裏に巣を作ると、様々な問題を引き起こします。

まず挙げられるのは「糞尿のにおい」です。
天井裏にハクビシンの排泄物がたまり悪臭が発生するほか、尿が天井から垂れてきたり、糞尿の水分で天井板が腐って落ちてきたりすることもあります。糞をエサにダニ・ノミが大量発生する可能性もあり、アレルギー持ちの人には特に危険です。

また、ハクビシンは巣を作るのに天井裏に敷かれた断熱材(室内を保温するための建築材料)を利用します。そのため断熱材がボロボロになり、本来の役割を果たさなくなってしまいます。
もちろん、ハクビシンの鳴き声や走り回る騒音による不眠や精神的ストレスも無視できません。

これらの被害は放置するほど深刻化するため、天井裏のハクビシンは1日も早く駆除しましょう

ハクビシン駆除方法1. 忌避剤で追い出す

ハクビシンは嗅覚が非常に発達しているため、鼻にツンと来る刺激臭が弱点です。ハクビシンの存在に気づいたら、強いにおいで動物を追い払う「忌避剤(きひざい)」を試してみましょう。
ここではよく使われる忌避剤を2つ紹介します。

①トウガラシ・ハーブ

ハクビシンはトウガラシの鼻をつくにおい、ハーブのスーッとした清涼感のある香りが苦手です。
特にトウガラシは忌避効果が高く、人体への影響も少ないため、プロの駆除業者も採用しています。
トウガラシ・ハーブを使った忌避剤には、次の3種類あります。

  1. 芳香剤のように置いて使うタイプ
  2. 小皿に移して設置する液体タイプ
  3. 薬剤入りの小袋を屋根裏に投げ入れるタイプ

いずれもホームセンターやネット通販で購入可能です。ネット通販で探すときは「ハクビシン 忌避剤」と検索してください。

②木酢液

木酢液は「木を炭にするときに出る煙を冷やして作った液体」で、強いくん製の香りが特徴です。
農業やガーデニングで植物の成長促進や害虫予防に使われており、本来は忌避剤ではありません。
しかし、焦げ臭い独特のにおいで動物が寄り付きにくくなるため、忌避剤としても利用されます。

価格はネット通販やホームセンターで「1.5リットル・500円」ほど。
先ほど紹介した「トウガラシ・ハーブ系の忌避剤」より経済的なため、木酢液から試してみるのもおすすめです。

使い方は簡単で、布やスポンジに「木酢液の原液」を染み込ませ、屋根裏に置くかハンガーなどで吊るしてください。スプレーボトルに入れて、直接屋根裏に吹きかけるのもいいでしょう。
原液のにおいが強すぎる場合は適度に薄めてもかまいません。

時間が経つとにおいが弱まるため、様子を見ながら定期的に新しいものと取り替えてください。

以上が代表的なハクビシンの忌避剤です。
ただし強いにおいを嫌がる個体もいれば、気にしない個体もいるため、効き目にはバラツキがあります。効果がない場合は他の方法に切り替えましょう。

ハクビシン駆除方法2. 煙で追い出す

忌避剤で追い出せないときは「くん煙剤」を使ってみましょう。ハクビシンなどの野生動物は、山火事を連想させる「煙」を本能的に嫌います
また、煙は天井裏の隅々まで行き渡りやすく、地方自治体も野生動物が家屋に入り込んだ場合の対処方法として、くん煙剤を紹介しています(※1)。

くん煙剤というと、ゴキブリ駆除用の「バルサン」が有名ですが、天井裏で使うと害虫が室内に逃げてくるというデメリットがあります。小さな子どもやペットがいるので殺虫剤を使いたくないという方もいるでしょう。

そのため、ハクビシンの追い出しには「ネズミ用くん煙剤」がおすすめです。主成分は天然ハーブのみで化学物質は一切含まれていません。アマゾンなどのネット通販で「ネズミ用 くん煙剤」と検索してみてください。

(※1)船橋市 野生動物との接し方

ハクビシン駆除方法3. 罠で捕獲する

忌避剤や煙で効果がない場合、罠でハクビシンを捕まえることもできます。ただし捕獲は作業が複雑となり、法律も関係してくるため注意が必要です。
ここではハクビシン捕獲にあたり、覚えておいてほしいポイントを3つ解説します。

①ハクビシン捕獲には許可が必要

罠でハクビシンを捕獲する場合、市や都道府県への許可申請が必要です。ハクビシンなどの野生動物は「鳥獣保護管理法」という法律で守られており、勝手に捕まえたり、殺傷したりできないためです。

自宅に住みついて被害を受けていても許可は取らなければなりません。違反時は「1年以下の懲役」または「100万円以下の罰金」が科せられるため、必ず守ってください。

許可申請は最寄りの市役所や区役所で行えます。料金はかからず無料です。
必要書類は「身分証・現場の被害写真・罠を設置する場所の見取り図」などですが、地域によって異なるため、事前に担当窓口へ問い合わせておくとスムーズです。
許可が出るまで7日〜10日かかることも覚えておきましょう。

また、市によってはハクビシン捕獲許可を得るのに「狩猟免許(野生動物の狩りに必要な免許)」が必要なこともあります。
しかし免許取得には時間がかかり、自宅のハクビシン駆除を目的に取るのは現実的ではありません。
「狩猟免許がないと捕獲許可は出せない」と言われた場合は、駆除業者への依頼を検討しましょう。

②罠の仕掛け方・誘引エサの種類

許可を得たら、捕獲用の罠を用意しましょう。
罠にはいくつか種類がありますが「箱罠」という、ハクビシンが檻(おり)に入ると扉が閉まるタイプが最適です(下写真参照)。

箱罠
動物捕獲用の「箱罠」

箱罠はホームセンターやネット通販で購入できますが、市が無料で貸し出してくれることも多いため、積極的に利用しましょう。

箱罠は「ハクビシンの通り道付近」に置くのがおすすめです。
通り道を探すときは「雨樋(あまどい)」「庭木」に注目してください。ハクビシンはこれらを登って屋根に飛び移り、瓦などのすき間から天井裏へ侵入します。

雨樋や庭木の周辺に動物の足跡が残っていたら、ハクビシンの通り道の可能性が高いため、付近に箱罠を仕掛けましょう。通り道を塞ぐように置くと警戒されるため、少しずらして置いてください

罠へおびき寄せるエサには「バナナ・リンゴ・ナシ・柿」など、ハクビシンが好む甘い果物を使いましょう。熟して柔らかくなったものなら一層効果的です。
数日経っても捕まらない場合は、罠を置く場所やエサ(スナック菓子・菓子パンも効果的)を変えてみてください。

③捕獲後の処分方法も意識する

捕獲したハクビシンの処分は自治体によって方針が異なります。
無料で引取・処分を行う市がある一方、捕獲者の責任で処分しなければならない市もあります

自分で処分する場合「人気のない山奥に逃がす・専用の器具で殺処分する・地元の猟友会に依頼する」などの方法がありますが、いずれも手間と費用がかかります。

捕獲許可を申請する際は、処分について自治体のサポートを受けられるか確認するとともに、最後まで責任を持って行えるか考えることも大切です。

ハクビシン駆除方法4. 業者へ依頼する

ここまで紹介した方法で解決しない場合は、専門の駆除業者へ依頼しましょう。
プロはハクビシンの生態や習性を知り尽くしており、安全かつ確実な駆除が可能です。
また「糞の清掃や消毒・汚損した断熱材や天井板の交換」なども行えます。

駆除費用の相場は「5万円〜15万円」ですが、同じ作業内容でも業者によって異なるため、事前の現地調査と相見積もりは必須です。

料金以外にも「実績・経験・対応エリア・電話対応の良し悪し・インターネット上の口コミ」などを比較検討し、信頼できる業者を選びましょう。

駆除後は必ず再発防止対策を行う

ハクビシンは一度住みついた場所を簡単には手放さず、追い出しても戻ってくる可能性があります
そのため、追い出したあとは侵入経路の「すき間・穴」をふさぐ作業が必要です。

特に忌避剤・煙・捕獲罠を使い「自分で駆除」する場合は、すき間・穴の封鎖を忘れずに行ってください。業者に依頼する場合も、見積もりに侵入経路対策を必ず含めてもらいましょう。

ハクビシンの侵入口を探すときは下記3つを点検し、該当する場合は「シリコンコーキング・パテ・金網・板」などでふさいでください。

  1. 床下換気口の格子に破損はないか?
  2. 軒裏(軒天井)に破損はないか?
  3. 屋根と屋根の重なり部分に天井裏へ通じるすき間がないか?

ハクビシンは直径8センチのすき間や穴でも通り抜けてしまうため、念入りに対策しましょう。

自分で作業する場合は転落などに十分注意し「このような作業は苦手」「必要な工具がない」という場合は、専門業者への相談をおすすめします。

まとめ

ハクビシンはほぼ日本全国に生息しており、近年は市街地や住宅地などでも侵入被害が多発しています。
建物の構造上、すき間が多くなる「築40年以上」の家は特に狙われやすいため、注意が必要です。

もし住みつかれたことに気づいたら早めに駆除しましょう。
放置すると悪臭などの被害が拡大するだけでなく、ハクビシンがその場所に強く執着するようになり、追い出しなどの対処が難しくなります。

まずは本記事で紹介した「忌避剤」「煙」を試してみてください。
効果がない場合は自治体から許可を得て捕獲するか、駆除業者へ依頼しましょう。もちろん最初から駆除業者に任せるのもおすすめです。

このサイト「害獣駆除ガイド」を運営する「(一社)日本有害鳥獣駆除・防除管理協会」でも、ハクビシン被害のご相談を承っております。

駆除だけでなく「侵入口の封鎖のみ・糞尿の清掃や消毒のみ」など部分的な作業も可能ですので、お困りの際はお気軽にお問い合わせください。

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