昔から捕食者と被捕食者である猫とネズミの関係性を皆さんも一度は聞いた事があるのではないでしょうか?猫がネズミを捕るというのは有名な話ですよね。
そんな猫が今、ネズミ対策としても一役買っているというのは御存じでしょうか?
今回はそんな猫とネズミの関係性を利用した猫によるネズミ対策をご紹介します。
目次
猫でネズミ対策!ネズミの種類と習性について
さて、そもそもネズミといっても種類が複数存在するのは御存じでしょうか?サイズから性格まで様々なネズミを簡単に把握しておくだけでも、対策が効率的になります。
現在日本に生息しているネズミの種類は主に三種類です。下にて簡単な生態と特徴について解説しているので是非今後の対策に役に立ててくださいね。
・ドブネズミ
体長約18cm~23cmの大型に分類されるネズミになります。
性格は獰猛で人を恐れないので下手に手を出そうとすると、怪我に繋がる可能性があります。
また寒さに強いのも特徴の一つです。
ドブネズミのサインとして全体的に太く先端の尖った糞が落ちているなどが挙げられます。
・クマネズミ
体長約19cmの中型に分類されるネズミです。
警戒心が強い性格であり、非常に優れた知能を持っている為人間の仕掛けた罠を見破ってしまうとも言われています。マンションなどの高層ビルに住み着きやすい特徴があります。
細長く不揃いな糞が落ちているとクマネズミが住み着いてる可能性が高いと言えます。
・ハツカネズミ
体長約7cmの小型に分類されるネズミです。
好奇心が強く人慣れしやすい一方で、雑食の為家庭菜園や農家の作物を食い荒らしてしまう性格が特徴といえます。
米粒ほどの大きさで両端が尖っている糞を落とすので、特徴に当てはまったらハツカネズミが住み着いている可能性が考えられます。
ネズミによる被害一覧とそのリスクについて
続いて、ネズミによる被害について解説していきましょう。ネズミは小さいからと侮っていると凄まじい被害を引き起こす可能性があります。命を落とす事件にも繋がっているので細心の注意が必要になります
天井裏や床下を走り回る事による騒音被害
夜行性のネズミは私達が寝静まる深夜に行動をします。
そしてネズミの走り回る足音はとても煩く、放置していると睡眠障害を引き起こす可能性が報告されています。睡眠不足はストレスの原因にもなりますし二次被害を呼び込む可能性にも繋がります。また、睡眠障害が悪化した方がノイローゼを発症したという報告も挙がっていますので、ネズミを屋根裏に放置するのは危険と言えるでしょう。
保有する病原菌による健康被害
またネズミに噛みつかれる事で感染する病原菌を始め、ネズミは様々な菌を保有しています。命を落としやすい病気に繋がる病原菌も保有しているので対策の際は注意が必要です。ここではネズミが保有している代表的な病原菌を3つ紹介していきます。
アナフィラキシーショック
蜂などに刺されると起こると言われているアレルギー反応ですがネズミに咬まれた場合でも引き起こる可能性は十分にあり得ます。呼吸困難や意識障害などに陥ると言われており、もし発症した場合救急車を呼ばなければならないなど非常に大変な事態に発展します。
ネズミはまだ身動きが取れない高齢者や乳幼児などを狙い咬みつくケースもあるので、ネズミが潜んでいる可能性がある場合は早急に駆除を行う事が大切です。
鼠咬症
此方もネズミに咬まれる事で発症する可能性がある病気です。症状は発熱やリンパ節の腫れなどから始まり重症のケースとなると心内膜炎や敗血症などを引き起こす事が報告されています。どれも命に係わる病気であり、咬まれた際はしっかりと手を洗い病院を受診する事が大切です。決して放置はせずしっかりとした対処を行いましょう。
サルモネラ菌
食中毒を引き起こすことで有名なサルモネラ菌も、ネズミが保有する病原菌の一種です。ネズミが触れた食器や食品保存用の容器から感染する可能性が高く、免疫がない小さなお子様や高齢者などが感染した場合脱水症状なども併発し、命を落とす可能性が高まる病気です。棚などにラットサイン(ページ内リンクを付け加える)を見つけたら早急な対策を行いましょう。
配線コードを齧った事による火災事故
近年ニュースでも取り上げられた漏電による事故です。
げっ歯類であるネズミは何かを噛む事で歯の伸びすぎを防いでいますが、齧る対象に見境はなく配線コードを齧ってしまうのです。電化製品が使い物にならないだけでなく、最悪の場合漏電による火災事故に発展してしまうのでネズミの放置は大変危険と言えるでしょう。
猫にお願いするその前に…猫の習性とネズミから猫への危害性について
さて、ここからは本格的に猫の習性を利用したネズミ対策の解説に移っていきます。
ですがその前に少しだけ注意点を説明いたします。
まず、猫にも様々な性格の子が存在しており必ずしもネズミを捕ってくれる訳ではありません。
猫も生き物ですので一度迎え入れた子はしっかりと最後まで責任を持って育てましょう。
ネズミを捕らないからと言って捨てたり保健所に預けるといった事はしないでください。また猫以外の対策については別の記事にもまとめておりますので是非其方もご利用ください。
また先ほども解説した通り、ネズミはその身体に様々な菌を保有しています。
猫がネズミを捕食してしまう事で猫自身がウイルスに感染してしまうケースや猫を媒介して人間にも菌が感染してしまうといったケースも少なくないです。猫がもしネズミを食べてしまった場合は猫の体調の変化などに注意し、必要であれば病院などを受診しましょう。
猫さんお願い!ネズミ対策
さて、いよいよ猫の習性を利用したネズミ対策の解説です。今回は
猫の鳴き声を利用する
ネズミの天敵である猫の鳴き声はネズミ対策として非常に効果的です。
昔からネズミ対策として猫を迎え入れる家庭は存在しており、猫の鳴き声だけでもネズミ対策は可能です。もし賃貸住宅で猫が飼えない、飼いたいが猫アレルギーといった方は動画サイトなどにも鳴き声の音源が上がっているので其方を利用しましょう。
飼い主にプレゼントする為に捕ってくる場合がある
元々飼い猫として育てられた猫でもたまに飼い主を喜ばせる為にネズミを捕り、見せてくれる場合があります。
しかしその場合は飼い主が自分で処理をしないといけないのでネズミの処理の方法はしっかりと覚えておいた方が良いかもしれません。また、ネズミは猫の気配や匂いだけでも怖がる可能性が高いので猫が一匹いるだけでも効果的かもしれません。
以下にネズミの処理方法を記載しているので是非参考にしてくださいね。
用意するもの
・着なくなった露出の少ない服
・使い捨てのゴム手袋
・ホウキと塵取り(現在は100均でも販売されており、気軽に入手可能です。使い捨てても良い値段のものを選ぶようにしましょう。)
・古新聞と可燃ごみの袋
方法
ネズミに直接触れない格好を徹底し、処理後は必ずアルコールスプレーで消毒する
死骸を新聞紙に包み、他の可燃ごみと一緒にゴミに出す。
しっかりと密封し、ネズミが保有する病原菌やノミダニなどが外にばら撒かれないように注意する。
万が一床などにネズミが触れている場合強力なハイターなどで綺麗に拭き取る
・元が野良猫である場合、狩猟本能が備わっているのでネズミを狩るケースも有り。
元々猫の狩猟本能というのは自然を生きる中で母猫から子猫に受け継がれていく生きる知恵です。
ですので、元が野良である猫であればネズミを捕る可能性も比較的高いと思われます。しかし全ては猫自身の性格によるものなので、臆病な個体であればネズミを怖がります。絶対とは言い切れないのでネズミ対策として迎え入れる際は十分注意してくださいね。
また、猫がネズミを捕食する事で猫に病気が感染するケースも多いです。うっかり猫がネズミを食べてしまった際は体調の変化に気を配り、必要であれば病院の受診を徹底しましょう。
まとめ
猫の習性を利用したネズミ対策、いかがだったでしょうか?ネズミ対策として必ずしも有効とは言えませんがネズミ対策の為に猫を迎え入れるご家庭も増えてきています。大事な家族の一員として可愛がるだけでなくネズミを追い払ってくれる存在になれば心強いですね。
猫以外のネズミ対策や他の害獣については別の記事でもまとめています。是非そちらもご覧くださいね。
コメント