皆さんはイタチの被害についてどのくらい知っていますか?ニュースなどで農家の畑を荒らすなどの被害を耳にする方も多いのではないのでしょうか?
実はこのイタチ、畑以外でも私達の暮らしの場に被害を与えているのです。その中でも報告報告が多いのはイタチの糞による被害です。
今回はそんなイタチの糞による被害とその対策について解説していきます。
目次
イタチってどういう生き物?
近年、都市部での目撃報告が増えているイタチは雑食性の哺乳類です。日本全域に広く生息しており、畑への被害だけでなく民家の屋根裏に住み着き健康被害などを引き起こす事が報告されています。
なお現在日本で確認されているのは二ホンイタチとチョウセンイタチの二種類だと言われています。ここで二ホンイタチとチョウセンイタチの違いを少し詳しく解説していきます。
二ホンイタチ
全長約25cm~37cmの二ホンイタチは日本全域に生息している日本生まれのイタチです。気温の影響を受けず、昼夜問わず活動していると言われています。
茶褐色や赤褐色の毛色が特徴でチョウセンイタチに比べると毛色が濃いのが特徴です。
現在二ホンイタチは絶滅危惧種のレッドリストに入っており、原因はチョウセンイタチの増加が原因とも報告されています。
チョウセンイタチ
全長約30cmのチョウセンイタチは別名シベリアイタチともいわれています。黄褐色の毛色が特徴であり西日本に多く生息しています。多くのイタチ被害はこのチョウセンイタチの仕業である事が多く、最近では大都市大阪などでもその被害は後を絶ちません。
どちらのイタチも雑食性でネズミなどの小動物を捕食する肉食の面も持ち合わせています。
警戒心が強く、追い払おうとした際に咬まれたなどの被害事例も報告されているので対策の際は注意が必要になります。
イタチによる被害事例
さて、ここまで二種類のイタチの違いについて解説してきました。続いて、何故イタチの糞が被害の一例として挙がっているのかを解説していきましょう。
悪臭被害
前述にて解説した通り、肉食の側面を持つイタチの糞はかなりの悪臭を放ちます。
更に匂いを放置してしまうと一度追い出してもまたイタチが戻ってきて住み着いてしまうという事態になりかねません。
うっかり放置してしまうと家中に悪臭が広がってしまうので、もし家の中で異臭がした時は屋根裏にイタチが住み着いてる可能性を疑ってみましょう。
健康被害
イタチはイタチ自身にだけでなく糞にも多くの病原菌を保有しています。
中には生死に関わるものも含まれているので注意が必要になります。ここでイタチの糞に含まれる病原菌について少し解説していきましょう。
サルモネラ菌
食中毒を引き起こす菌として有名なサルモネラ菌ですが、イタチの糞を媒介して感染する事も報告として挙がっています。
代表的な症状として激しい腹痛や下痢、嘔吐があり発熱を伴う場合もあります。
それだけでなく万が一免疫のない小さなお子様や高齢者の方が感染した場合脱水症状を併発し最悪死に至るケースも報告されています。
レプトスピラ菌
別名ワイル病と呼ばれるレプトスピラ症を引き起こす病原菌です。此方もイタチの糞尿を媒介して感染するケースが報告されています。
症状として発熱や悪寒などから始まり、重症化すると腎障害などを引き起こす恐ろしい感染症です。
この菌の厄介な所は糞尿そのものではなく糞尿で汚染された土壌や水を媒介するので、万が一床板に染みていた場合、想定外の補修費用を払う事になりかねません。
現在日本では発症は確認されていませんが、十分な注意が必要になります。
鼠咬症スピリルム
ネズミに咬まれる事で発生する鼠咬症スピリルムですが、イタチの糞を媒介して感染するケースも多く報告されています。
症状として感染してから二週間の潜伏期間を経て、39度を超える発熱や頭痛、リンパ節の腫脹などが見られます。また手足に出血斑や水疱などが発生する為、関節炎などを引き起こす場合もあるそうです。
・病原菌以外にも…?ダニやノミの可能性
イタチの糞に潜む危険性は病原菌だけではありません。ノミやダニを寄せ付ける場合も多く喘息やアトピーを引き起こす原因にもなるのです。小さなお子様が狙われる事が多いので早めの処理や対策が重要になります。
また、万が一マダニを保有していた場合二次被害として致死率の高い敗血症などを引き起こす場合があり、大人だからと言って油断は禁物です。
建物の汚損被害
イタチの大きな特徴として「溜めふん」を行う習性があります。これは一か所に糞を排泄し続けるという行為であり、床板を汚したり腐らせてしまう要因でもあります。
更に糞の重みで天井の床板が抜け落ちてしまうケースもあり得ますので、なるべく早めの処理が必要になります。
いかがでしたでしょうか?イタチによるその他の被害事例につきましては別の記事にて詳しく解説しているので是非そちらも読んでみてくださいね。
イタチ対策のその前に注意するべきこと
さて、ここまでイタチの糞による被害について解説してきました。続いて解説に移りたいところですがイタチの対策の前に一つだけ注意点があります。
イタチを始め害獣に指定される動物というのは法律で守られており、自力での駆除の場合行政機関などへの申告が必要になる上時間もかかる為非常に面倒です。
もしイタチの対策が上手くいかない時は自力で何とかするのではなく是非専門の業者に依頼してみてくださいね。
イタチ対策に有効な方法4選
忌避剤の使用
まず、イタチ対策として有効なのが忌避剤を使用です。イタチは刺激的な匂いを嫌うと言われておりその代表として主にハッカ油、木酢液やお酢などが挙げられます。
現在では通販やお近くのホームセンターなどでもイタチ用忌避剤は入手可能となっていますので、イタチ被害でお困りの方は探してみてくださいね。
市販を買う時の注意点としてイタチに効くものなのか、使用する場所に合わせたタイプのものなのかをよく読んでから購入してくださいね。使用箇所に合わせた忌避剤を使用してイタチ対策をしていきましょう!
また忌避剤は自分で作ってしまう事も可能です。事前に材料を揃えた上で作ってみるのも有りかもしれません。今回は忌避剤自作における材料と作り方を解説しておりますので是非参考にしてみてくださいね。
作り方はとても簡単で下に記載された材料を新聞紙やタオルに染み込ませ不要になったお皿に乗せて、イタチの巣の近くに置くだけです。お酢や漂白剤などは手軽に準備も可能な材料ですので是非一度試してみてくださいね。
・お酢
・漂白剤
・ハッカ油
・木酢液
ただし、自作の忌避剤の注意点として必ず効果があるとは限りません。その上手軽に準備可能な分、揮発性があるので効果が薄まりやすいという欠点もあります。
効かないと感じた時は無理をせず、専門業者などに依頼してくださいね。
LEDライトなど強い光を放つものを巣の近くに置く
また、イタチは強い光を嫌う側面もありますので家電量販店などでも入手可能なLEDライトを使用して追い出すという手もあります。
ひとくちにLEDライトとは言っても「長時間の使用が可能なコンセント式」と「コンセント要らずの充電式や電池式」などがありますので、使用場所や目的に合わせた形式のものを使用しましょう。また電池式や充電式を使用する場合はあらかじめ稼働時間などを確認しておいてくださいね。
CDやホログラムシートなどと併せて使うのも効果的です。
侵入経路の封鎖
さて、イタチを追い出すことに成功したら次は侵入する経路を封鎖してイタチの再侵入を予防しましょう。
イタチはわずか3cmの隙間があれば簡単に侵入が出来てしまいます。その為、屋根の隙間や軒下の隙間などがあれば隙間パテやモルタルで覆ってしまいましょう。
エアコンの配管導入口や換気扇などは目の細かい金網を当てて固定する、フィルターを設置するなどして対策を行いましょう。シャッターが付いているタイプであれば使用時以外はシャッターを閉めるというのも一つの手段です。
また、可能であれば屋根裏に届くほどの高さの木がある場合は切ってしまうのも効果的です。
業者に依頼
どうしても自力での対策が難しい場合、専門の業者に依頼する事も効果的です。
「それでも専門業者に頼むのは不安がある…」という方の為に今回は失敗しない専門業者の選び方を解説していきます。是非一度試してみてくださいね!
・業者のホームページにて実績や成功事例を見てみる
ク良さそうな業者を発見したら、そこの会社のホームページを検索してみましょう。
大抵の業者のホームページには実績や成功事例などのページを用意しています。そして実績や成功事例が多い会社ほど知識や経験も豊富なので、より正確な作業内容を組み立てる事が出来るのです。
・現地調査が可能な業者を選び、詳しい現状や作業内容を確認する
業者をある程度絞ったら次に選ぶポイントは現地調査の有無です。ひとくちにイタチの駆除といってもその内容は様々であり、現地調査をしない事には正確な内容を組み立てる事が出来ません。
また、現地調査の際は業者の方に詳しい現状や作業内容を聞き出しご自身で把握しておく事も大切です。無断で作業の工程を増やされてしまい、金額が跳ねあがってしまったとならない為の対策のひとつです。
・複数の会社から見積もりを貰い、料金が安い会社を選ぶ
複数の会社から見積もりを貰う事も大事なポイントです。ぱっと見た作業内容は同じでも会社によってその料金は違います。
同じ内容であってもなるべく予算に近く安い所を選ぶとお得かもしれません。
イタチの糞の清掃について
最後にイタチの糞の清掃についてです。イタチは一度追い出せてもしっかりとアフターケアを行わないと再び戻ってきてしまう可能性があります。しっかりと糞の清掃を行い、イタチの再侵入を防ぎましょう!
用意するもの
・処分可能な露出の低い服
・菌などを体内に取り込むのを防いでくれる防護マスク
・目を守ってくれる防護眼鏡や用意できなければ水泳ゴーグル
・ホウキと塵取り
・次亜塩素ナトリウムなどの強力な消毒液(主にハイターなど)
・糞を捨てる為の可燃物ゴミ袋
掃除の流れ
・上記の服、ゴーグルやマスクなどを身に着ける
・ホウキと塵取りを使い、糞を回収しゴミ袋に入れる
・糞回収後、床板や柱などを消毒液などで綺麗に拭き取り匂いが残らないようにする
まとめ
イタチの糞対策、いかがだったでしょうか?イタチの糞は小さなお子様や大事なペットにも被害を与える可能性があり大変危険です。しっかりと対策を行いましょう!イタチ以外の害獣については他の記事でまとめていますので是非一度目を通してみてくださいね。
コメント