アライグマの天敵はいない?有効な対策方法も解説

害獣・害虫別

可愛らしい見た目とは裏腹に、非常に凶暴で高い繁殖力を持つアライグマ。

被害に遭っている人の中には「天敵をぶつけて追い払えないか」と考える人もいるかもしれません。

しかし、現在の日本においてアライグマの天敵と呼べる存在はほぼいません。 したがって一度家に住み着かれてしまうと、アライグマは増え続ける一方なのです。

この記事ではアライグマに天敵がいない理由と、天敵不在によって生じる問題を紹介します。またアライグマが嫌いなニオイを応用した対策方法も紹介するので参考にしてください。

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1. 日本の自然界にアライグマの天敵はいない

3匹のアライグマがこちらを見ている様子

アライグマはもともと北米原産の外来種です。本来の生息地では、大型の肉食獣がアライグマの天敵として存在しています。

しかし現在の日本の生態系において、アライグマを捕食して個体数を抑制できるような動物は存在しません。結果としてアライグマの個体数は日本で増え続け問題になっています。

参考:取手市「特定外来生物アライグマ」

1-1. 日本に天敵がいない理由

北米ではオオカミやピューマ、コヨーテといった大型の肉食獣がアライグマの天敵です。しかし日本では明治時代にニホンオオカミが絶滅しており、アライグマの脅威となる存在がいません。

また、アライグマは体長40〜60cmほどあり、非常に気性が荒い動物です。日本の山林に生息するキツネやタヌキと比べても力が強く、食べ物や縄張りを争ってもアライグマが勝ってしまうのです。

このように日本のアライグマは捕食されるリスクがなく、競合相手にも負けない「無敵」の状態といえます。

参考:館山市「特定外来生物アライグマ」

1-2. 天敵がいないと起きる問題

日本のアライグマには天敵がいないため、各地で以下のような被害が多発しています。

生じる問題アライグマによる被害
生態系が破壊される在来種である動物の住処が奪われる。またニホンザリガニやサンショウウオといった希少な生き物もアライグマに捕食され絶滅の危機に
農作物の甚大な被害天敵を恐れる必要がないため、堂々と人里へ現れ農作物を食い荒らす
人の家に定着してしまう断熱材が敷き詰められた人間の家の屋根裏を好んで利用するようになる

天敵がいない環境下では、アライグマは驚異的なスピードで繁殖し分布を広げます。

天敵による「自然淘汰」が期待できない以上、人間が意図的にアライグマ対策を講じない限り、被害は拡大し続ける一方なのです。

参考:環境省「アライグマ防除の手引き」

2. 天敵のいないアライグマへの対策方法

アライグマが泳いでいる様子

アライグマを追い払うためには、彼らが本能的に持っている「恐怖」を刺激することが有効です。ここでは、一般の方でも取り組める3つの対策をご紹介します。

2-1. 忌避剤やニオイで追い払う

嗅覚が鋭いアライグマには、ニオイによる対策が効果的です。なかでも注目されているのが、天敵の存在を錯覚させる「ウルフピー(狼の尿)」です。

ウルフピーは、アライグマの本来の天敵であるオオカミの尿を使用した天然の忌避剤です。ウルフピーの臭いを察知したアライグマは本能的に恐ろしい天敵がいると判断し、ニオイのする場所を避けようとします。

またホームセンターなどで販売されている木酢液や竹酢液なども、ある程度の効果があります。

対策グッズ特徴散布する場所、注意点
ウルフピー天敵の尿で本能的な恐怖を与える。天然成分で安心侵入口付近、庭の境界線、屋根裏など 雨で薄れるのでこまめな散布を
燻煙剤(くんえんざい)煙と強いニオイで屋根裏の隅々まで刺激を届ける侵入口付近、ただし火災警報器に反応する場合がある
木酢液・竹酢液アライグマが本能的に嫌う「焦げたようなニオイ」を出す侵入箇所や屋根裏などにこまめに散布する

ただしいずれのニオイ対策も時間の経過とともに薄れるため、定期的な散布や交換が必要です。

参考:世田谷区「ハクビシン・アライグマ対策」

2-2. 大きな音や光で驚かせる

夜行性のアライグマは、突発的な光や大きな音を嫌います。

音や光での対策方法

  • LED点滅ライト: センサー付きのライトを設置し、侵入時に光を浴びせる。
  • 超音波発生器: 人間には聞こえない高周波で不快感を与える。

一方でアライグマは非常に学習能力が高く「光や音が出ても自分に実害はない」と分かるとすぐに慣れてしまいます

効果を高めるためには、前述した「ウルフピー」などのニオイ対策と組み合わせ、アライグマに「視覚・聴覚・嗅覚」のすべてでストレスを与えましょう。

2-3. 家屋への侵入対策を行う

アライグマの追い出しに成功しても、それで終わりではありません。アライグマには強い帰巣本能があり、隙間があれば必ず戻ってきます。

自分でできるアライグマの侵入対策

  • 侵入経路を封鎖する: 屋根の隙間、換気口、床下の通気口などを徹底的に塞ぐ
  • 強固なガードをする: アライグマの力では破壊できない強固な素材でガードする

たとえニオイや音でアライグマを追い出しても、入り口が開いたままであれば再び戻ってきます。家の隅々を点検し、専用道具を使ってアライグマの侵入を防がなくてはなりません。

参考:農林水産省「野生鳥獣被害防止マニュアル」

3. アライグマが室内に侵入すると起きる被害

イタチが住み着きやすい場所、屋根や軒下

アライグマが家に住み着いてしまった場合、単に「足音がうるさい」だけでは済みません。そこでは家屋の劣化や健康被害など、想像以上の深刻な事態を招きます。

3-1. 悪臭被害・家屋の劣化

アライグマには、決まった場所で排泄をする「ため糞」という習性があります。屋根裏の一箇所に大量の糞尿が蓄積されると、強烈な悪臭が室内にまで漂います

さらに恐ろしいのは、蓄積した尿が木材を腐らせることです。天井板に大きなシミができ、最悪の場合は腐食した天井が重みに耐えきれず、フン尿とともに崩落してくるリスクもあります。

こうなると、家屋の修繕費用は跳ね上がってしまいます。

参考:環境省「アライグマ防除の手引き」

3-2. 騒音被害

体重が10kg近くもあるアライグマが天井裏を走り回る音は、ネズミとは比較にならないほどです。夜行性のため、深夜から明け方にかけてドタバタと大きな音が響き渡り、住人の睡眠を著しく阻害します。

この騒音が原因で不眠症やノイローゼに陥る方も少なくありません。

3-3. 健康被害

アライグマは「動く病原菌の塊」とも言えます。アライグマが家の周辺に住みつくと、以下のような感染症にかかるリスクがあります。

アライグマで生じるリスクのある病気感染経路・症状
アライグマ回虫アライグマのフンに含まれる卵を誤飲すると、脳神経障害などを引き起こす恐れがある
マダニ・ノミ被害アライグマの皮膚には高確率で寄生しており、家の中にいる人もかゆみや発疹が生じやすくなる
狂犬病・レプトスピラ症アライグマに噛まれたり接触したりすることで、重篤な感染症を発症する

アライグマが家の周辺にいると、このような恐ろしい病気に罹患するリスクが高まります。

参考:環境省「人と動物の共通感染症に関するガイドライン」

4. 本格的なアライグマ対策はプロへの依頼がおすすめ

相談に乗る笑顔の女性

「自分でアライグマ対策をしたが効果が出ない」「どこから入っているのか分からない」という場合は、早めに専門業者へ依頼してください。

自分でアライグマ対策をするには、以下2つの問題があります。

1.鳥獣保護法による制限

(野生鳥獣の捕獲等の禁止) 第八条 鳥獣及び鳥類の卵は、捕獲等又は採取等(採取又は損傷をいう。以下同じ。)をしてはならない。

引用:e-Gov法令検索「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」

アライグマは法律により、無許可での捕獲や殺傷が禁じられています。自治体への申請なしに罠を仕掛けると、たとえ自分の家であっても罰則の対象となる可能性があります。

2徹底的な除菌・消毒が必要だから

アライグマを追い出した後の屋根裏には、前述した病原菌や寄生虫が残っています。これらを一般の方が完全に取り除くのは難しく、屋根裏などにいたっては狭くて困難です。

プロの業者に委託すれば、アライグマの追い出しはもちろんのこと、侵入経路の封鎖やフンなどの後処理なども相談できます

5. アライグマ被害でお悩みなら協会の無料相談をご活用ください

アライグマの対策で業者を呼びたいけれど、どこに委託すれば良いか分からない…そのようなお悩みを抱えている方は、ぜひ「日本有害鳥獣駆除・防除管理協会」の無料相談をご活用ください。当協会は、害獣による被害から皆さまの住まいを守るための専門団体です。

お電話一本で、現在の状況に合わせた最適な対策法のアドバイスや、お住まいの地域の優良な登録業者のご紹介が可能です。

「まずは話だけ聞きたい」という内容でも構いません。被害が深刻化し、家の修理が必要になる前に、ぜひお気軽にご相談ください。

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まとめ

日本にはアライグマの天敵がいないため、自然にいなくなることはありません。ウルフピーなどの「天敵のニオイ」を活用した追い出しは有効ですが、忌避剤だけで根本解決するのは難しいです。

アライグマのフン尿による家屋の腐食や、感染症のリスクは想像以上に甚大です。安心できる生活を取り戻すために、まずはお気軽に専門家にご相談ください。

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