アライグマにもバルサンは効くと言われる理由と効果的な使用方法について解説

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バルサン 20g|公式ホームページ

アライグマの被害で困っている方の中には、バルサンが効くという話を聞いたり読んだりしたことがある方がいるのではないでしょうか。

本来バルサンは、害虫向けに開発された駆除グッズです。しかし、実はアライグマにも効果があると言われています。

ドラッグストアや通販で手軽に買えるバルサンでアライグマを撃退できたら楽ちんですよね。

この記事では、アライグマをバルサンで追い出したい方向けに以下のポイントを解説します。

  • ・バルサンがアライグマにも効く理由
  • ・バルサンの使い方と注意点
  • ・アライグマを追い出した後に行うこと
  • ・徹底的な駆除がしたい方におすすめの駆除方法

アライグマの被害を放置しておくと、健康被害や大切な家屋が傷む原因になります。問題を放置せず、早期解決を図ることで被害を最小限にとどめることができます。アライグマ駆除に特化したバルサンの使用方法などを解説していくので、参考にしてみてください。

バルサンがアライグマにも効く理由

バルサンがアライグマに効くと言われるのは、バルサンの発する大量の煙をアライグマが嫌うためです。

その理由は定かではありませんが、火事の煙と勘違いしてアライグマが驚き、防衛本能が働いして逃げ出すと考えられます。

バルサンは、本来はダニやゴキブリなどを駆除するために開発されたものです。そのため、有効成分とされる物質そのものはアライグマにはあまり関係がありません。

よって、アライグマに効果があるのは、くん煙剤タイプです。吊り下げタイプでは、アライグマの嫌う煙が出てこないため、間違えて購入しないようにしましょう。

バルサンを使うもう1つのメリット

野生動物のアライグマには、大量のノミやダニが付着しています。こうした害虫には、バルサン本来の効き目が期待できます。

バルサンの使い方と注意点

アライグマに効果的なバルサンの使用方法と注意事項を解説します。

間違った手順でバルサンを使用すると、思わぬ事態に発展する恐れがあります。手間に感じるかもしれませんが、バルサンを使用する前に一度目を通しておくことをおすすめします。

作業手順1:アライグマの子どもがいないか確認する

まずは、アライグマの子どもがいないかどうか確認してください

アライグマの子どもは、煙に驚いて体が動かなくなってしまうことがあります。また、子どもを助けようとした親が煙の届きにくい場所に子どもを避難させようとした結果、子どもが小さなスキマに落下したり自分で身動きが取れない場所に放置されてしまうこともあります。子どもの発見が遅れると、その場所で子どもは死んでしまいます。

もしアライグマの子どもがいた場合には、バルサンの使用を中止して別の駆除グッズを使うか、プロの害獣駆除業者に相談するとよいです。

万が一バルサンを使用した後に逃げ遅れた子どもを発見したら、自分で処理しようとせずに各自治体または害獣駆除業者に連絡し、処理方法について相談してください。アライグマは特定外来生物に指定されており、飼育や生きた状態での運搬、野生への放出が禁止されています。特に野外へ逃がすことは重い罪にあたります。狩猟鳥獣にも指定されていますが、無許可での捕獲は法律に触れます。必ず市役所や害獣駆除業者に相談してください。

作業手順2:アライグマの住処がある部屋を密閉する

部屋全体を密閉しないと、バルサンの煙が外に漏れて効果が半減してしまいます

必ずすべてのスキマをふさぎ、部屋全体にバルサンの煙が充満するようにしましょう。

作業手順3:アライグマの出口を確保する

アライグマの脱出口を作ることも忘れてはいけません。

脱出口はアライグマが日常的に使用してそうな場所がよいです。

周辺にアライグマの足跡が付いているスキマは、アライグマの通り道になっている可能性が高いです。アライグマの足跡は、手指が長く指先がとがっているのが特徴です。指は5本あります。

およそ直径10㎝程度の穴があれば、充分にアライグマは通り抜けることができるでしょう。

作業手順4:バルサンを焚き、アライグマが脱出するのを待つ

バルサンを使用する前に、以下のものにカバーをかけてください。

  • ・肌に直接触れるもの
  • ・銅や亜鉛メッキ、銀メッキ、真鍮などの変色しやすいもの
  • ・食器や食品など口に含むもの
  • ・家電製品や精密機械
  • ・火災報知器

特に火災報知器は、バルサンの煙を火事の煙と誤認識して作動してしまうことがあります。製品によっては火災報知器が誤作動を起こさないものもありますが、火災報知器も家電の1つなので、バルサンの煙によって不良品にならないよう、カバーをかけておくと安心です。

バルサンを焚くのは、アライグマが巣に戻っている時間帯がおすすめです。アライグマは夜行性なので、基本的に昼間は巣で休んでいます。しかし、飢えなどにより昼間も活動していることがあるため、バルサンを焚く前にアライグマが巣に戻っている確認するとよいです。

説明書には部屋の床面中央にバルサンを設置するように記載されていますが、今回はアライグマを追い出す目的で使用します。そのため今回は、バルサンをアライグマの出口から最も遠い場所に設置すると効果的です。バルサンの煙の発生場所から逃げるようにアライグマは動くからです。

バルサンを始動させたら、煙を吸わないよう速やかに部屋から出ましょう。

バルサンの使用開始後、約2~3時間は脱出口以外は閉め切った状態にしてください。

作業手順5:充分な換気を行った後、アライグマが残っていないか確認する

バルサン使用後は、アライグマがいないことを確認しながら部屋の換気を行ってください。

1時間以上部屋の換気ができたら、アライグマがいないか部屋の中を点検しましょう。

もしアライグマと遭遇したら

もし作業中にアライグマと遭遇したら、アライグマを刺激しないよう静かに部屋から出ましょう。特にバルサン使用後は、アライグマの警戒心が高まっている可能性が高いです。アライグマは好戦的な性格をしているわけではありませんが、気性が荒く、近づくと襲われる危険があります。

アライグマは、狂犬病ウイルスの主要媒介者です。主にアライグマに咬まれたり、引っ掻かれたりした傷口からウイルスが侵入することで感染します。日本では1957年以降狂犬病は発生していませんが、感染するリスクが0というわけではありません。もしアライグマによって怪我を負ったら、患部を大量の水と石鹸で洗い、速やかに医療機関を受診するようにしてください。

また、アライグマのフンには「アライグマ回虫」と呼ばれる寄生虫が潜んでいることがあります。アライグマ回虫は、人体に寄生すると中枢神経障害などの致命的な疾患を引き起こします。国内に生息する野生のアライグマから報告された事例はありませんが、原産地の北アメリカでは、アライグマ回虫による死亡例が報告されています。国内でも、とある観光施設で飼育されていたウサギ群の動物からアライグマ回虫が見つかりました。

アライグマ回虫による幼虫移行症とは|国立感染症研究所

身近な例としては、ノミやダニなどのアレルギーを引き起こす害虫による健康被害が挙げられます。アレルギー反応は死骸でも起こるため、アライグマに触れないよう気をつけましょう。

アライグマを追い出した後は再発防止策を講じよう

バルサンでアライグマを追い出すことができたら、被害が再発しないように以下の作業を行ってください。

  • ・侵入経路をふさぐ
  • ・巣を撤去・清掃・消毒する

侵入経路をふさぐ

侵入経路をふさいで、アライグマが再侵入してこないようにしましょう

アライグマはわずかなスキマからでも簡単に出入りすることができます。アライグマのような中型動物の巣には、ネズミなどの小型動物も侵入してくることがあります。直径10㎝以下の穴でも、念のためにふさいでおくと安心です。

アライグマは力が強く手先も器用です。侵入口の前に物を置いても、簡単にどかされてしまいます。頑丈な金網やパンチングメタルなどを使って、出入り口となりそうなスキマを徹底的にふさぎましょう。

巣を撤去・清掃・消毒する

アライグマの巣の清掃や住処の消毒作業も、家屋や健康を守るためにとても大切です。

巣を片付ける際には、感染症やアレルギー対策として防護服やマスクなどを身に付けて、素手で触らないようにしましょう

ふん尿は放置しておくと家屋が傷む原因になります。悪化すると雨漏りなども発生しやすくなるため、早めに片づけるとよいです。もし既に傷んでいる箇所が見つかったら、場合によってはリフォームを行う必要があります。

徹底的な駆除がしたいなら害獣駆除業者に相談

バルサンにはアライグマを追い出す効果が見込めますが、一時的な効果しかないと言われています。

バルサンは、あくまでも煙によってアライグマに嫌悪感を抱かせるという心理的な効果を狙ったものです。一度目は成功しても、時間が経つとアライグマが快適な住処を求めて戻って来ることがあります。その度にバルサンを使用していると、アライグマが煙に慣れてしまい、バルサンが効きにくくなってしまいます。

また、アライグマには個体差があります。生まれつき煙に不快感を感じないアライグマにはあまり効果がないでしょう。

つまり、バルサンを使用しても再発するリスクが高いのです。

たとえバルサン使用後にスキマの封鎖を行ったつもりでも、建物の経年変化やスキマの塞ぎ漏れなどによって被害は再発してしまいます。アライグマはわずかなスキマでも簡単に出入りできます。そのため、全てのスキマを完全に封じるのはプロでないと難しいのです。

もし被害の再発がない徹底的なアライグマ駆除がしたいなら、害獣駆除業者に気軽に相談してみてください

害獣駆除業者によっては、再発防止保証制度を設けているため万が一のときでも安心です。

適切な害獣駆除業者の選び方については、以下の記事で詳しく解説しています。

まとめ

この記事では、アライグマの駆除グッズとしてバルサンが効く理由と使用方法について解説しました。

アライグマはバルサンの煙を嫌がるため、追い出し効果があると言われています。アライグマは哺乳類なので、害虫向けに開発されたバルサンの有効成分はあまり関係がありません。しかし、アライグマに付着した大量のノミやダニには本来の効果が期待できます。

バルサンを使用する際は、アライグマの脱出口となるスキマ以外を全て封鎖する必要があります。封鎖作業を怠ると、煙が外に漏れてしまいます。また、封鎖作業はアライグマのいない時間帯の方がよいですが、バルサンを焚くのはアライグマが巣に戻っている時間帯を選ぶと効果的です。

バルサンを使用する前に、アライグマの子どもがいないか確認してください。アライグマの子どもは自分で逃げることができないため、もし子どもがいたらバルサンの使用を中止してください。また、家電製品などにカバーをかけてからバルサンを使用するようにしましょう。バルサンの設置箇所は、アライグマの出入り口ができるだけ離れた位置にするとよいです。

バルサンを焚いてから2~3時間ほど経過したら、換気を行いましょう。このときに、アライグマが部屋に残っていると襲われるリスクがあります。周囲への警戒を怠らないでください。

アライグマの追い出しに成功したことを確認したら、被害の再発を防ぐために、侵入経路となりそうなスキマを全て徹底的にふさぎましょう。頑丈な金網やパンチングメタルを使用するとよいです。

最後に巣の清掃を行います。感染症やアレルギーを防ぐために防護服やマスクを着用してから作業を開始してください。決して素手で触らないようにしてください。もしふん尿によって家屋が傷んでいたら、リフォームが必要かもしれません。

アライグマを追い出すことは一般の方には難易度が高いです。再発防止対策も、スキマがないか隅々まで点検し、衛生面に気を付けながら巣を撤去しなければならないため、不慣れな人には骨の折れる作業です。

害獣駆除業者に連絡すれば、面倒なアライグマの駆除作業をしなくて済みます

無料で見積りの訪問調査を実施している業者もたくさん存在します。複数の害獣駆除業者から相見積もりを取ることも可能なので、検討してみてください。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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