アライグマの捕獲には免許が必要!その理由は?狩猟免許と取得方法も詳しく解説

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アライグマを捕獲する駆除方法は、最も効果的な方法と言われています。

心理的な効果を狙う駆除グッズとは異なり、物理的にアライグマを捕えるため、被害が再発するリスクが少ないからです。

しかし、アライグマを捕獲するには、狩猟免許と自治体からの許可がないと法律違反になってしまうことはご存じでしょうか?

この記事では、アライグマの捕獲を検討している方に向けて以下のポイントを解説していきます。

  • ・アライグマの捕獲に狩猟免許が必要な理由
  • ・狩猟免許とは?
  • ・狩猟免許の取得方法
  • ・即効性のあるアライグマの駆除方法

アライグマの捕獲は法律で定められている部分もあるため、何も知らずに害獣駆除を行うと、罰則が課される可能性があります。難しい用語は使わずに、アライグマの駆除に不慣れな方にもわかりやすく説明しているので、ぜひ参考にしてみてください。

アライグマの捕獲に狩猟免許が必要な理由

アライグマを捕獲するのに狩猟免許が必要なのは、以下の法律によって守られているからです。

上のリンクを開くと、環境省がそれぞれの法律について解説しているページを読むことができます。

鳥獣保護管理法ってどんな法律?

鳥獣保護管理法とは、生き物の多様性や生活環境を守るために鳥類や哺乳類に分類される野生動物の保護管理方法や狩猟に関して定めた法律です。アライグマを含め、日本に生息している鳥類または哺乳類に分類される野生動物が対象ですが、一部例外となっている生き物もいます。鳥獣保護管理法8条によって、鳥獣保護管理法の対象の動物を捕獲したり殺傷したりすることは原則として禁止されています。

外来生物法ってどんな法律?

鳥獣保護管理法によって守られている動物の中には、アライグマのような環境や人間に被害を及ぼす生き物もいます。

そのような有害害獣は、外来生物法によって特定外来生物に指定することで、駆除の実施が許可できるようになりました。特定外来生物は、飼育や栽培、保管、運搬、輸入が原則として禁止されています。また、実際に被害が確認されている生き物に関しては、国や地方公共団体が駆除の対象として公表していれば、捕獲や駆除が実施できます

アライグマによる被害はすでに全国で確認されており、国や地方公共団体によって公示もされているため、捕獲すること自体は法律的に問題ありません。

ただし、特定外来生物の防除計画などの関係上、捕獲を行う前に捕獲実施の申請書を市区町村に提出し、許可を得る必要があります。また、捕獲を行う際には「狩猟免許」と「狩猟者登録」が必要です。

狩猟免許とは?

狩猟免許は、鳥獣保護管理法第2条第8項によって定められている「狩猟鳥獣」を狩る際に必要となります。

アライグマは狩猟鳥獣に指定されています。狩猟鳥獣を捕獲するには、捕獲しようとしている都道府県で狩猟者登録し、狩猟ができる区域や期間、猟法など、法令によって定められたとおりに実施する必要があります。

狩猟免許は全部で4種類ありますが、アライグマの捕獲の際には「わな猟免許」が必要です。

わな猟免許とは

わな猟免許とは、罠が狩猟に使用可能かどうか判断したり、捕獲可能な状態に罠を組み立てたりできることを認定するものです。わな猟免許を取得することで、アライグマの捕獲の際によく使われる箱わなを扱うことができるようになります。

狩猟制度の概要|環境省

わな猟免許の取得方法

わな猟免許を取得するには、以下の試験に合格する必要があります。

  • ・知識試験
  • ・適性試験
  • ・技能試験

試験の詳しい内容や取得条件については、以下のリンクを確認してください。

狩猟免許を取得する|環境省

なお、狩猟免許を取得する際には手数料として5200円かかります。自治体によっては手数料を負担してくれるところもありますが、狩猟者登録を行うと狩猟税が課されるようになります。猟友会の会費も、地域によって金額は異なりますが発生します。

狩猟免許の取得には時間がかかる

残念ながら、既に発生しているアライグマの問題に対処する目的で免許を取得することはおすすめできません

なぜなら狩猟免許の取得には3か月~半年はかかると言われているからです。

一方で狩猟免許を取得するまでの3か月~半年の間、アライグマの被害はどんどん悪化の一途をたどっていきます。春になれば繁殖シーズンを迎えます。子どもが生まれるとふん尿などの被害がより一層悪化し、駆除する個体数も増えてしまいます。

事業者や継続的にアライグマの狩猟をしたいと考えている方には免許の取得は必要ですが、今発生しているアライグマの被害を止めたいというだけの方には、狩猟免許を取得してアライグマを捕獲する方法は得策ではないのです。

即効性のあるアライグマの駆除方法

手っ取り早くアライグマの被害を確実に止めるには、プロの害獣駆除業者に依頼するのがおすすめです。

狩猟免許がなくても駆除グッズなどを活用してアライグマを追い出すことは可能ですが、駆除グッズは一時的な効果しかないと言われています。駆除グッズはあくまでもアライグマに不快感を覚えさせるという心理的な効果を狙ったものだからです。アライグマに駆除グッズに対する耐性がついてきたり、生まれつき駆除グッズに耐性のあるアライグマの場合には、効果があまり期待できません。

侵入経路を封鎖する方法は、駆除グッズに比べると効果は高いですが、アライグマはわずかなスキマから出入りすることができます。力も強く、自分で屋根材を剥がして侵入口を作ることもあります。また壁登りも得意なため、アライグマの行動範囲はとても広いです。そうしたアライグマの侵入経路となりそうな箇所を全て見つけることは、一般の方には骨の折れる作業です

その他にもアライグマの巣の清掃やリフォームなども行わなければなりません

一方で、アライグマの駆除経験がある害獣駆除業者に依頼すれば、被害状況に合わせた適切な処置を施してくれますアライグマの他にもネズミなどの害獣がいた場合でも、柔軟に対応することができるでしょう

また、アライグマの駆除だけでなく、巣の清掃からリフォームまで手掛ける業者もいるので、害獣被害の解決全般を任せることができます。業者によっては、再発防止保証制度を設けている業者もいるので安心ですね。

アライグマの駆除にかかる費用の見積もり調査は、業者によっては無料で実施しています。複数の業者から相見積もりを取ることもできるので、気軽に相談してみてください。

害獣駆除業者の選び方については、下の記事で詳しく解説しています。

まとめ

この記事では、アライグマの捕獲の際に必要な資格について解説しました。

アライグマは鳥獣保護管理法と外来生物法の対象です。そのため、捕獲や狩猟の際には以下の3点が必要になります。

  • 市区町村からの許可
  • 狩猟免許
  • 狩猟者登録

狩猟免許についてですが、アライグマの場合はわな猟免許があれば問題ないです。ただ、狩猟免許の取得には時間とお金がかかります。今起きているアライグマの被害を解決するために狩猟免許を取得するのは、あまりおすすめできません

もし手っ取り早く確実にアライグマを駆除したいと考えているなら、害獣駆除業者に依頼してみるのはどうでしょうか?アライグマの駆除に慣れている業者なら、被害状況に合わせた的確な駆除を行うことができます。

再発防止保証制度や見積もり相談無料など、手厚いサービスを実施している業者もいるので、まずは無料で相談できるところに連絡をし、複数の業者から相見積もりを取ることをおすすめします。

アライグマの駆除には資格がいるため一般の方には難しい方法ではありましたが、この記事を通してアライグマの駆除の難しさを知っていただけたら幸いです。

ここまで読んでいただきありがとうございました。

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