ホームセンターの防鼠(ぼうそ)テープを買えば侵入口の穴を塞げる、という誤解は少なくありません。
一般に流通している忌避成分入りの防鼠ビニルテープは、電線や配管をかじられないように保護する資材です。
侵入口そのものを長期間ふさぐには、金属繊維(細い金属の綿)とパテ、防鼠金網、金属板などを使います。
ここでは、ホームセンターで買えるネズミ対策グッズを「捕獲」「追い出し」「侵入防止」の目的別に選び分ける考え方を整理しました。
本文で使う約6mmという数字は、体の小さいハツカネズミを想定した保守的な点検基準で、種類が特定できないときに小さな穴の見落としを防ぐための目安です。
1. ホームセンターで買えるネズミ駆除グッズを目的別に選ぶ

売り場で迷う原因は商品数ではなく、目的が決まっていないことにあります。
ネズミ用品は、追い出す物(忌避剤・電気式)、捕らえる物(粘着シート・捕獲器)、殺す物(殺鼠剤)、入れなくする物(パテ・金網・金属板)の4種類に分けられます。
この4分類のうち、再発防止の中心になるのは最後の「入れなくする物」です。
ただし封鎖だけ、あるいは捕獲だけで一律に解決できるとは限らず、餌源・水源・巣材の除去、清掃、捕獲や薬剤、継続的な点検を組み合わせることが基本になります。
追い出す物と捕らえる物しか買わずに終えると、いったん静かになっても被害が戻ってくることがあります。
市販品で試す判断そのものは妥当ですから、目的別にそろえたうえで、うまくいかない場合の切り替え基準(3-2)を先に決めておいてください。
1-1. 被害状況別・最初に買うべきグッズ早見表
最初に買う物は、被害の見え方で変わります。
下表は推奨候補であり、実際にはフン、かじり跡、侵入口の有無、生息範囲を確認したうえで選びましょう。
子どもやペットがいる家庭では、殺鼠剤はいたずらに強い据え置き型の容器(ベイトステーション)に入れて使い、捕獲器も保護箱の中か、手が届かない場所に限定してください。
| 被害状況 | 最初に買う候補 | 目的 | 安全面の注意 | 再発防止力 |
|---|---|---|---|---|
| 姿を見た | 粘着シート、機械式の捕獲器 | 捕獲 | 子ども・ペットが触れない場所に限定 | 低い |
| 音だけする | 点検用の照明と鏡、少数の粘着シート | 生息場所の特定 | 天井裏の高所作業は無理をしない | 低い |
| 侵入口が見える | 金属繊維+防鼠パテ、防鼠金網、金属板 | 封鎖 | 金属の切り口で手を切らない、閉じ込めを避ける | 高い |
| 電線・配管にかじり跡 | 防鼠テープ、ねずみ返し | かじり・登り防止 | 通電部に触れる作業は電気工事士へ | 中程度 |
| 子ども・ペットがいる | 薬剤を使わない捕獲を第一候補 | 安全確保 | 捕獲器は保護箱内、殺鼠剤は据え置き容器で | — |
米袋や保存食が狙われている場合は、容器の見直しだけで被害が止まることもあります。
関連記事:【簡単・安い・自分でできる】ネズミから米袋を守る対策を徹底紹介!
1-2. 捕獲用品(粘着シート・捕獲器)は設置場所で選ぶ
捕獲用品は商品の性能より置く場所で結果が変わります。
ネズミは壁沿いを動くため、壁際やフンが落ちている通り道に沿って隙間なく並べ、毎日点検してください。
カリフォルニア大学の統合的害虫管理(UC IPM)の家ネズミ解説では、ほこりの多い場所では粘着面が汚れて効果が下がるとされています。
床下、倉庫、天井裏などの粉じんが多い場所なら、覆いのある粘着器や機械式の捕獲器のほうが向きます。
関連記事:ネズミ粘着シートの置き方|捕れない原因・逃げられる理由・処理方法まで解説
参考:UC IPM「House Mouse」
1-3. 殺鼠剤・忌避剤は安全性から判断する(誤食・二次中毒)
子どもやペットがいる家庭では、薬剤を使わない捕獲を先に検討します。
ただし捕獲器も安全とは限らないため、保護箱の中か、手や口が届かない場所に設置してください。
米国オレゴン州立大学の全米農薬情報センター(NPIC)は、殺鼠剤について、子どもやペットの誤食に加え、毒餌を食べたネズミを他の動物が食べることによる二次的な被害の可能性を挙げ、製品表示どおりの使用と設置場所の管理を求めています。
使う場合は表示を守り、必要に応じて据え置き容器を使い、死骸は見つけ次第すぐに回収しましょう。
回収が遅れると悪臭やダニの発生につながります。
誤って口に入れた疑いがあるときは、人は医療機関、動物は獣医師へ相談してください。
においや味で寄せ付けない忌避剤は、一時的な警戒を生む場合はあっても、居着いたネズミを長期的に解決する手段としては評価されていません。
ミズーリ大学拡張部の防除資料でも、忌避剤に頼る方法の効果は限定的だとされました。
忌避剤だけを買い続ける対策は、費用に対して得られる結果が小さくなりがちです。
関連記事:ネズミの駆除に効く市販薬は?効果と対策を徹底解説
参考:NPIC「Mice and Rats」/ミズーリ大学拡張部 G9446
1-4. 侵入口を塞ぐ資材(防鼠パテ・防鼠金網)の使い分け
封鎖材は開口の大きさと形で選びます。
米国疾病対策センター(CDC)の住宅向け資料「Seal Up!」では、小さな穴は金属繊維を詰めてからコーキング材やパテで固め、大きな開口は金網や金属板、セメント類でふさぐ方法が示されました。
防鼠パテはホームセンターで手に入りやすい資材で、製品仕様と開口寸法に従って使います。
小さな隙間なら単独で使用できる製品もありますが、中・大開口やかじられやすい箇所では、金網や金属メッシュ、金属繊維、専用バリケードなどとの併用が望まれます。
防鼠金網は金物や網の棚に置かれることが多く、換気口や基礎の開口など、パテでは埋めきれない部分に使う資材です。
| 開口の状態 | 使う資材 | 施工の注意 |
|---|---|---|
| 配管まわりの細い隙間 | 金属繊維+防鼠パテ | 奥まで詰め、表面だけ盛らない |
| 換気口・通風口 | 防鼠金網、金属板 | 四周をねじや金具で固定し、端部に隙間を残さない |
| 基礎や壁の欠損 | 金網+モルタル、金属板 | 下地の劣化を確認してから施工する |
| 屋外・雨がかりの部分 | 金属系資材を主体にする | 紫外線や雨で劣化する材料単独は避ける |
発泡材(すきま用のフォーム)だけで塞ぐ方法は、ノースカロライナ州立大学拡張部の構造侵入性ネズミの管理資料で、単独では封鎖として不十分とされました。
既存のパテの上に新しいパテを重ねるだけで足りるかは、下地の劣化、屋内か屋外か、振動、熱、雨水の影響で変わるため、現場を見て判断してください。
参考:CDC「Seal Up!」/ノースカロライナ州立大学拡張部の資料/株式会社SHIMADA 防そパテ
1-5. 防鼠テープ・ねずみ返しは「かじり防止」と「登攀防止」の資材
防鼠テープは、電線や配管の表面を守る資材です。
寺岡製作所の防鼠ビニルテープ347Gは、公式製品ページで用途を電線や配管への巻き付けとし、トウガラシエキス入りカプセルによる忌避効果があるものの殺傷する効果はないと明記しています。
メーカーは常温23℃の室内での効果持続期間を約30年と「想定」しており、これは保証値ではありません。高温、日光、降雨のある屋外では短くなるため2重貼りが推奨されました。
つまり、防鼠テープを買う目的は「かじられて困る線や管を守ること」であり、構造的な穴をふさぐことではありません。
ただし「防鼠テープ」という名称は幅広く使われ、穴の充填を想定した製品もあるため、パッケージの用途表示を必ず確認してください。
ねずみ返しは、配管や支柱を伝って登ることを防ぐ資材です。
米国ワシントン州魚類野生生物局のネズミ対策解説では、配管に円盤状の障害物を取り付けて登れないようにする方法が紹介されています。
要点は形状で、全周を覆い、端から回り込めない状態で固定しなければ機能しません。
片側だけ当てる固定では、覆っていない側から回り込まれます。
「ねずみ返し」という名称の完成品はネズミ用品の棚では見つけにくいため、金物・板金の棚にある金属板や、小さな穴が多数開いた金属板(パンチングメタル)を円形に切って代用する方法が現実的です。
加工した切り口は鋭いので、革手袋の着用と端部の処理を忘れないでください。
関連記事:防鼠テープの効果は?効かない理由と正しい使い方を解説
参考:寺岡製作所 防鼠ビニルテープ347G 製品ページ(確認日:2026年8月)/ワシントン州魚類野生生物局「Rats」
1-6. 超音波機器は実証条件と設置環境を確認して選ぶ
超音波の機器は、置くだけでいなくなることを期待して買う資材ではありません。
米国連邦取引委員会(FTC)は2001年5月、超音波害虫防除機器の製造・販売業者60社以上へ警告を出し、駆除や追い出しの効果をうたうには信頼できる科学的根拠が必要だと示しました。
同時に、ネズミの反応は一時的で、音に慣れて営巣場所や餌場へ戻る問題も指摘されています。
購入するなら、対象空間の広さと障害物の条件、効果が続く期間の表示を確かめ、侵入口の封鎖と組み合わせる前提で使ってください。
1-7. 目的の資材はネズミ売り場にない?店内で探す3つの棚
封鎖材はネズミ用品の棚にまとまっていないことが多く、店内に分散します。
探す先は次の3か所です。
- 建具金物・網の棚:金網、金属板、パンチングメタル、固定用のねじや金具
- 配管・電材の棚:防鼠テープ、配管まわりのカバー、コルゲート管
- 補修材の棚:パテ、コーキング材、金属繊維、モルタル補修材
ネズミ売り場だけを見て帰ると、追い出す物と捕らえる物しか手元に残りません。
再発防止材の買い忘れは、対策が振り出しに戻る典型的な原因です。
1-8. コメリ・カインズ・コーナン・DCM・ビバホーム5社の取扱傾向
下表は、各社公式通販の「ネズミ用品(忌避・駆除)」カテゴリのページを開き、掲載商品の傾向、掲載価格、封鎖材の有無を確認した結果です(確認日:2026年8月)。
カテゴリ一覧の掲載内容を見た範囲の記録で、サイト内検索や全商品の網羅調査は行っておらず、実店舗での取り扱いの有無を示すものでもありません。
価格は掲載商品や容量によって幅があるため、比較する際は対象商品と容量を必ず確認してください。
| 店舗 | ネズミ用品ページの傾向 | 掲載価格の目安(税込) | 封鎖材の掲載 | 参照元 |
|---|---|---|---|---|
| コメリ | 忌避剤の型が細かく、置き型、電動ファン式、くん煙タイプを用途別に整理 | 殺鼠剤は少なくとも498〜1,480円、忌避剤は598円台〜1,480円台、粘着シートは580円・780円の商品例のほか30枚入り2,780円など | ネズミ用品ページでは確認できず。金網は建材系カテゴリで検索 | 忌避剤|ネズミ対策/殺鼠剤|ネズミ対策 |
| カインズ | 忌避スプレーなど家庭向けが中心。店舗在庫の確認・取り置きに対応 | ねずみがいやがるスプレー320ml 1,180円、粘着ネズミとりシート30枚入2,880円 | ネズミ用品ページでは確認できず | ネズミ忌避剤・ネズミ捕り一覧 |
| コーナン | 粘着シートから忌避ゲルまで型の幅が広く、ねずみ駆除忌避は34件を掲載 | 忌避粒剤140円から | 法人向けページに侵入防止用のブラシ資材の掲載あり | ねずみ駆除忌避/ねずみ駆除忌避粒剤 |
| DCM | 園芸の忌避用品としてネズミ用カテゴリを設け、スプレー型を掲載 | 確認日時点で価格の記載を確認できず | ネズミ用品ページでは確認できず。防鼠金網はイカリ消毒「防鼠金網ソフト」などメーカー品を建材・資材系で探す | DCMオンライン ネズミ用/イカリ消毒 防鼠金網ソフト |
| ビバホーム | 忌避(ネズミ)カテゴリを設け、店舗の取り扱い商品も確認できる形式 | 確認日時点で価格の記載を確認できず | ネズミ用品ページでは確認できず | ビバムサシオンライン 忌避(ネズミ) |
5社の通販ページで主役になっているのは忌避剤と捕獲用品で、封鎖材は例外的な扱いでした。
封鎖材の掲載状況は、一般向けのネズミ用品カテゴリ、法人向けの防鼠資材、汎用の金網・金属板・パテ等で分かれます。
たとえばコーナンでは法人向けページに侵入防止用のブラシ資材が掲載されている一方、家庭向けのネズミ用品カテゴリでは封鎖材をネズミ用品として探しても見つからないことが多く、建材や補修材のカテゴリへ回る必要があります。
掲載状況や在庫は店舗と時期で変わるので、封鎖材は出かける前に在庫確認の機能を使うと二度手間を避けられます。
2. 買った資材で行うネズミ対策の進め方

進め方の骨格は、点検→餌源の除去→捕獲と追い出し→生息が止まったことの確認→封鎖と清掃です。
厚生労働省は建築物の衛生管理において、ねずみの防除に総合的有害生物管理(IPM=調査に基づいて必要な対策を組み合わせる考え方)を採用し、生息場所、侵入経路、被害状況を調べたうえで発生防止措置を行うよう示しました。
薬剤に頼り切らないという原則は、市販品で対応する場合も変わりません。
判断を誤りやすいのは「餌が減ったから効いている」という考え方です。
医薬品医療機器総合機構(PMDA)が公開した殺そ剤の審査資料(2025年11月)では、第二世代の抗凝血性殺そ剤の実地試験でクマネズミの推定駆除率が3試験とも100%、ドブネズミが88.3%、92.9%、100%と報告された一方、死んだ個体が回収されない試験もあり、餌の減少量にもとづく評価は区域外への移動などで過大になる可能性が明記されています。
減った餌の量だけを根拠にせず、新しいフンや物音が止まったことも確認してから封鎖へ進みましょう。
参考:厚生労働省 建築物環境衛生管理(ねずみ等の防除)/PMDA 殺そ剤の審査報告書(PDF)
2-1. 侵入口とラットサインを点検する(ハツカネズミは約6mmが目安)
最初にやることは点検です。
フン、黒い擦り跡、かじり跡、足跡の位置を控えると、通り道と侵入口の見当がつきます。
UC IPMの家ネズミ資料では、ハツカネズミは高さ1/4インチ(約6.35mm)の隙間の下や、幅3/8インチ(約9.5mm)の開口を通り抜けられるとされました。
CDCの資料でも、約6mm径の穴があれば侵入しうるとされています。
種類が特定できない段階では約6mmを保守的な点検基準とし、成獣のドブネズミやクマネズミが必要とする開口はこれより大きいと理解しておけば、小さな穴の見落としを避けられます。
見る場所は、配管の貫通部、通風口、基礎の隙間、戸袋、屋根と壁の取り合い、エアコンの配管カバーの端部です。
関連記事:「これってネズミのフン…?」フンから分かる害獣被害の実態とその対策法
2-2. 餌源を片付けてから捕獲・薬剤を設置する
餌源の片付けは、捕獲や薬剤の設置より先に行います。
厚生労働省の2007年8月の検討資料では、毒餌を適切な場所に置いても、食品残渣の処理や食物管理が悪ければ効果は期待できず、侵入経路の対策がなければ駆除後も侵入が続くおそれがあると指摘されました。
米袋、乾物、ペットフード、生ごみ、置いたままの水は密閉するか撤去してください。
そのうえで壁際や痕跡のある通り道に絞って設置すると、ほかの餌との競合が減り、捕獲器や薬剤への反応を確認しやすくなります。
関連記事:ネズミの好きな食べ物はチーズじゃない?好物一覧と罠の餌・保管対策まで解説
参考:厚生労働省 検討会資料(2007年8月)
2-3. 追い出しを確認してから塞ぐ(閉じ込め事故を防ぐ順序)
屋内に個体が残っているうちに、すべての出入口を塞いではいけません。
閉じ込めると、壁内や天井裏で死骸が腐り、悪臭やハエ、ダニの発生を招きます。
新しいフンが出ない、夜間の物音がしない、捕獲器に反応がない、という状態がある程度の期間続いたことを確認してから恒久的な封鎖に移ってください。
目安として1週間程度みておくと判断しやすくなりますが、これは公的に定められた期間ではありません。
建物が広い、生息数が多い、天井裏など点検しにくい場所が残る場合は、確認期間を延ばすか、一方向の排出器具や専門業者の調査を挟む判断へ切り替えます。
関連記事:ネズミは夜行性!家から追い出す方法や昼間どこにいるかまで解説
2-4. フン・尿・死骸は湿らせて処理する(乾いたまま掃かない)
清掃の要点は、乾いたまま掃かない・掃除機をかけないことです。
CDCの清掃手順では、ゴムまたはプラスチックの手袋を着け、フン、尿、死骸を消毒液で十分に湿らせてから紙などで拭き取り、袋に密封して廃棄する方法が示されています。
拭き取り後は周囲を消毒し、手袋も捨てて手を洗ってください。
糞尿が広範囲にわたる場合や大量発生時は、呼吸用の保護具を含む追加の防護が必要になります。
死骸の廃棄方法は自治体の案内に従い、直接手で触れないようにしましょう。
清掃を省くと、個体が減っても室内の汚れが残ります。
米ニュージャージー州の集合住宅18棟を対象にした2025年の研究(Science Direct掲載)でも、防除によってネズミ由来アレルゲンが減少したと報告されており、汚染物の清掃を併用することが望まれます。
参考:CDC「Clean Up」/ネズミ防除とアレルゲン低減に関する研究(2025年)
3. ホームセンターの資材では対応できないケースと業者への切り替え

自力対策の限界について、期間や場所で一律に線引きする全国共通の公的基準は確認できません。
建物の構造、ネズミの種類、個体数、衛生状態で判断が変わります。
ただし、安全に点検・施工できない場所と、法令や設備が関わる場所は例外なく別扱いです。
3-1. 市販資材で塞ぐ前に確認したい場所(防火区画・分電盤・ガス管周辺)
次の3か所は、市販のパテや金網で自己判断で塞いではいけません。
- 防火区画の貫通部:建築基準法令・告示に適合するモルタル等の不燃材料、または大臣認定を受けた区画貫通処理システムを、その適用条件どおりに施工する必要があります。市販の一般パテへ任意に置き換えることはできません
- 分電盤の内部や配線:端子・配線・ブレーカーの接続、交換、移設など電気設備に変更を加える作業は、対象設備に応じた電気工事士などの資格者へ依頼します
- ガス管の周辺:管の切断や移設、埋設管に影響する掘削や工事を自己判断で行わず、ガス事業者や施工業者へ相談します(都市ガスとLPガス、敷地内管と道路埋設管で連絡先や手続きが異なります)
設備に触れない周辺部だけを塞げるかどうかは、建物の管理者や専門業者に確認してから決めてください。
集合住宅の共用部にあたる部分では、判断そのものを管理側に委ねる必要があります。
参考:国土交通省 建築基準法に基づく構造方法等の認定/経済産業省 電気工事士
3-2. 自力対策から業者へ切り替える判断の目安
切り替えの目安は、次のいずれかに当てはまる場合です。
- 十分な数の捕獲器を置き、餌源も除去したのに、新しいフン・物音・かじり跡が続く
- 痕跡が天井裏、壁内、床下、高所、共用部、設備周辺にあり、安全に点検・施工できない
- 飲食店や食品を扱う場所で、衛生上の指導を受けている
最後に捕獲できてからも、少なくとも1週間は監視を続けてください。
費用は、害獣の種類、建物の広さ、被害状況、作業内容で変わるものです。
一例として、戸建ての部分的な駆除は2万〜6万円、駆除と封鎖などを含む対応は10万〜30万円程度、事業用物件では10万〜50万円程度が目安とされ、足場の設置が必要な場合は別途費用が加わります。
被害範囲、面積、封鎖箇所、清掃・消毒、保証期間で大きく変動するため、複数の見積もりを取って比較しましょう。
依頼先選びには別の注意も要ります。
国民生活センターが2024年4月24日に公表した注意喚起では、害虫・害獣駆除サービスに関する相談が2023年度に前年同期比約1.5倍となり、広告と異なる高額請求や、ネズミ駆除が不十分な事例が確認されました。
広告の安さで決めず、調査内容と封鎖範囲を書面で確かめてから契約しましょう。
関連記事:ネズミが天井にいる?うるさいカリカリ音の正体や理由を解説
関連記事:ネズミは1匹いたら何匹いる?家から追い出す方法も解説
参考:国民生活センター 公表資料(2024年4月24日)/価格.com ネズミ駆除の費用相場
4. ネズミ被害に悩んだらペストコントロール協会の無料相談窓口へ

買う物の判断で迷った段階でも、相談できる窓口があります。
公益社団法人日本ペストコントロール協会と、当メディアを運営する一般社団法人日本有害鳥獣駆除・防除管理協会は別の団体です。
名称が似ているため、相談範囲と連絡先を次のように整理しておくと迷いません。
| 窓口 | 相談範囲 | 費用 | 連絡先 |
|---|---|---|---|
| 公益社団法人日本ペストコントロール協会(各都道府県協会の害虫相談所) | ネズミを含む害虫・害獣の相談 | 相談の受付条件や現場調査・防除施工の費用は都道府県協会ごとに異なるため、事前に確認が必要 | 都道府県協会一覧(確認日:2026年8月) |
| 一般社団法人日本有害鳥獣駆除・防除管理協会(当協会) | 害獣・害虫・害鳥の電話相談と、被害状況に応じた業者紹介 | 通話・相談は無料。匿名可。調査や施工費用は業者との契約による | 0120-539-775(9:00〜18:00、平日・土日祝) |
電話で伝えると話が早いのは、次の4点です。
痕跡の種類と場所、気づいた時期、すでに使った資材、建物の種別(戸建て・集合住宅・店舗)を用意しておいてください。
当協会に寄せられた相談は2025年度で年間5,000件以上でした(受付記録にもとづく自社集計、集計時点:2026年3月。同一案件での再入電は重複して数えていません)。
目立つのは、点検箇所と封鎖の順序が決まらないまま資材を買い足しているご相談です。
東京都新宿区の飲食店を経営するT.K様は、市販の罠や毒餌で十分な効果が得られないまま厨房や客席への出没が続き、保健所の指導も受けていました。
調査で建物内外の侵入経路を特定し、封鎖と駆除を行った結果、被害は収束しています。
市販品が無駄だったのではなく、侵入経路の特定と封鎖まで含めた対応が収束につながった事例です。
関連記事:ネズミ駆除を業者に任せて「失敗した」「意味がない」と感じる人が多い理由を解説!
- 対処方法
- 業者選び
- 害獣の特定

5. ホームセンターでのネズミ駆除に関するよくある質問
5-1. 防鼠テープで侵入口の穴は塞げますか?
一般的な薄い防鼠ビニルテープ単独では、かじられる可能性のある侵入口を長期間ふさぐ用途に適しません。
電線や配管の保護が本来の役割です。
穴の封鎖には金属繊維とパテ、金網、金属板を使い、購入前に製品の用途表示を確かめてください。
5-2. 賃貸や集合住宅でも自分で対策していいですか?
専有部の清掃や捕獲であっても、賃貸借契約や管理規約によって扱いが異なります。
薬剤や捕獲器を置く前に管理会社や管理組合へ連絡し、共用部や建物への穴開け・封鎖は自分で行わないでください。
練馬区が公開する集合住宅の防除資料でも、建物全体での対応が前提とされています。
連絡の際は、気づいた日時と痕跡の写真を残しておくと話が早く進みます。
5-3. 防鼠材が売り場で見つからないときはどうすればいい?
建具金物、配管資材、補修材の3つの棚を確かめてください。
それでも見つからないときは、商品名ではなく用途を伝えるのが早道です。
「配管まわりの隙間を充填したい」「換気口を金属で遮断したい」と伝えると、店員が該当売り場の資材を案内できます。
まとめ
読み終えたあとに手を動かす順番は、次の4つです。
- 買う前に点検する:フン、かじり跡、擦り跡の位置を控え、約6mmを目安に配管貫通部・通風口・基礎を見る
- 棚を3か所回る:ネズミ用品の棚に加え、建具金物・配管資材・補修材の棚で封鎖材を確保する
- 順序を守る:餌源の撤去→捕獲→痕跡が1週間程度止まった確認→封鎖と湿らせてからの清掃
- 切り替え条件を決めておく:高所や壁内に痕跡がある、監視しても新しい痕跡が続く場合は調査を依頼する
どの資材から買うか、どこまで自分でやるかの線引きに迷ったときは、購入前の段階で相談してかまいません。
対応地域と受付条件の詳細は無料相談窓口でご確認ください。
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