ハクビシンが壁の中に!侵入する原因や対策を解説

害獣・害虫別

「壁の中から『カリカリ』『ゴソゴソ』といった音が聞こえる」と不安に感じていませんか?夜間に音が響く場合、ハクビシンが壁の中に侵入している可能性があります。

ハクビシンは住宅の構造上のわずかな隙間を利用し、人の目が届かない壁内部や天井裏に入り込む害獣です。

この記事では、ハクビシンが壁の中に侵入する原因と対策を詳しく解説します。放置した場合のリスクと再発しにくい対策まで分かりやすく紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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1. ハクビシンは壁の中に侵入できる

ハクビシンは一般的な住宅の壁構造であれば、簡単に侵入することができます。一見、住宅に問題がないように見えても、外壁や屋根まわりにはハクビシンが通過できる隙間があるケースは少なくありません。

こうした隙間は人の目が届きにくい位置に多く、気付かないうちに壁の中へ入り込まれていることがあるため、注意が必要です。

1-1. 外壁に10cm程度の隙間があれば侵入可能

ハクビシンは体が柔軟で、見た目以上に狭い隙間を通過できます。農研機構による検証では、直径10cm前後の開口部があれば成獣でも通過できることが確認されています。

このサイズは、人の感覚では「小さな隙間」に見える程度です。しかし、外壁のひび割れ、通気口の劣化、配管や配線の引き込み部分などは、ハクビシンにとっては十分な侵入口になります。

特に築年数が経過した住宅では、経年劣化によって隙間が広がっていることがあります。外観上は問題がなく見えても、ハクビシンはわずかな隙から壁の中へ入り込むため、注意が必要です。

参考:農研機構「ハクビシンは狭い隙間から侵入できる」

1-2. 壁の中を移動することも

ハクビシンは壁の中に侵入したあと、断熱材や柱を足場にしながら、壁内部を上下左右へ自由に移動することがあります。

特に特徴的なのが、ハクビシンは垂直に近い壁面を登れる能力があることです。実験データでも、ハクビシンは高い登坂力とバランス感覚を持ち、壁を伝って天井裏へ到達できることが示されています。

そのため、1階付近で侵入したにもかかわらず、2階や屋根裏で物音がするケースも珍しくありません。物音が聞こえる場所が日によって変わる場合、ハクビシンが壁の中を移動している可能性があります。

参考:加瀬 ちひろ・江口 祐輔・古谷 益朗・植竹 勝治・田中 智夫   
「ハクビシンは垂直な隙間を登る : 登れる幅および登り方の変化」

2. ハクビシンは安全な場所を求めて壁の中に入ってくる

ハクビシンが壁の中へ侵入する最大の理由は、人家が暖かく、外敵から身を守れる安全な環境だからです。住宅の壁内部や天井裏は、雨風や寒さの影響を受けにくく、季節を問わず安定した環境が保たれています。

また、壁の中は人の生活音に紛れて存在に気付かれにくい点も、ハクビシンにとって大きなメリットです。人目に触れずに休息できるため、外で生活するよりもリスクが少ない場所として選ばれやすくなります。

そして、ハクビシンが一度安全な住処として認識すると、簡単には離れません。追い出しや侵入防止対策を行わない限り、壁の中や天井裏を生活拠点として使い続け、被害が長期化する原因になるため、注意が必要です。

3. 壁の中にハクビシンがいる場合の対策

壁の中にハクビシンがいる場合、一時的な対応だけでは根本的な解決に繋がりません。正しい順序で対策を行わなければ、追い出せても再侵入される可能性が高くなります

ここでは、壁の中にハクビシンがいる場合の対策を解説します。

3-1. くん煙剤・忌避剤を使って追い出す

壁の中にいるハクビシンを外へ出すためには、くん煙剤・忌避剤を使用する方法が効果的です。

ただし、壁に直接穴を開けて忌避剤を設置するのは難易度が高いため、天井に点検口がある住宅では、屋根裏でくん煙剤を使用し、壁の中まで煙を充満させる方法がおすすめです。

煙が屋根裏から壁の中へと流れ込み、ハクビシンが嫌がる環境を作ることで、結果としてハクビシンを追い出すことができます。

ただし、この方法は追い出しには有効ですが、侵入経路を塞がなければ再び戻ってくる可能性があるため、後述する封鎖対策と必ず併用することが重要です。

忌避剤として有効な激臭シートについては、以下の記事で詳しく解説しています。

3-2. 侵入経路を封鎖する

ハクビシン対策で最も重要なのが、侵入経路を確実に封鎖することです。追い出しに成功しても、侵入口が残っていれば、ハクビシンは再び戻ってきてしまいます。

外壁にある隙間や破損している部分は、一か所ずつ丁寧に確認し、すべて塞ぐ必要があります。通気口、配管まわり、外壁のひび割れなどは特に見落とされやすいため、入念に確認しましょう。

注意すべき点として、ハクビシンは木登りが得意な害獣です。外壁の対策だけで安心すると、屋根の隙間から侵入され、天井裏へ入り込まれる可能性があります。

そのため、外壁と屋根を含めた住宅全体を確認し、ハクビシンの侵入に繋がる隙間を漏れなく封鎖することが大切です。

4. ハクビシンを放置してはいけない理由

壁の中や天井裏にハクビシンがいる状態を放置すると、被害は時間とともに深刻化します。最初は物音だけでも、次第に生活や建物へ直接的な影響が及ぶようになることもあります。

早い段階でハクビシン被害の危険性を理解し、適切な対策を取ることが重要です。

4-1. 騒音がストレスになるから

ハクビシンが壁の中にいる場合、「カリカリ」「ガリガリ」といった引っかくような音が断続的に聞こえるようになります。そして壁から天井裏へ移動すると、足音がはっきりと伝わり、家全体に振動が響くケースも多いです。

また、ハクビシンが屋内で出産した場合、親だけでなく子どもの鳴き声や動きが加わることで、騒音は一段と激しくなります。

さらに、ハクビシンは夜行性のため、活動時間帯が深夜から明け方に集中し、就寝中に何度も目が覚めてしまう原因になることも少なくありません。

この状態が続くと、慢性的な睡眠不足や精神的ストレスに繋がり、日常生活に大きな支障をきたします。

ハクビシンによる夜間の騒音に対する対処法は、以下の記事で詳しく解説しています。

4-2. フン・尿による悪臭と家屋の劣化が起きるから

壁の中や天井裏に住み着いたハクビシンは、決まった場所でフンや尿を繰り返します。その結果、強いアンモニア臭のような悪臭が発生し、室内にまでニオイが広がることも少なくありません。

フンや尿は断熱材に染み込みやすく、時間が経つほど清掃が難しくなります。また、尿に含まれる成分は木材を腐食させるため、柱や梁の劣化を早め、住宅の耐久性を低下させる原因になります。

表面上は異常がなくても、内部では被害が進行しているケースが多く、気付いた時には大掛かりな修繕が必要になることもあるため、注意が必要です。

4-3. アレルギー・感染症のリスクがあるから

ハクビシンのフンや尿には、細菌や寄生虫が含まれている可能性があります。これらが乾燥すると粉じんとなり、空気中に舞い上がって室内へ流れ込むことに繋がります。

この粉じんを吸い込むことで、咳やくしゃみ、鼻水といったアレルギー症状が出る恐れがあるのです。また、免疫力が低下している場合には、体調不良や感染症に繋がるリスクもあります。

特に小さな子どもや高齢者がいる家庭では、健康被害を未然に防ぐためにも、早期の対策が重要です。

ハクビシンのフンが原因の感染症については、以下の記事で詳しく解説しています。

5. ハクビシン被害でお悩みなら協会の無料相談をご活用ください

「自分で対策しても、壁の中や天井裏から物音が続いている」という方は、ぜひ「日本有害鳥獣駆除・防除管理協会」の無料相談をご活用ください

日本有害鳥獣駆除・防除管理協会は、ハクビシンをはじめとした鳥類・害獣による被害に対し、安全で安心な生活環境を守るための防除・管理を専門とする団体です。

経験豊富な担当者が状況を聞き、効果的な対策のアドバイスや専門業者探しをお手伝いします。全国の信頼できる登録業者を紹介してもらえるため、悪質な業者トラブルを避けられます。

「こんな相談をしても良いのかな?」と感じるようなことでも、もちろん大丈夫です。ぜひお気軽にご相談ください。

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まとめ

ハクビシンは10cm程度の隙間から壁の中に侵入し、上下に移動して天井裏まで被害を広げます。放置すれば、騒音、悪臭、家屋の劣化、健康被害といった問題が進行するため、注意が必要です。

ハクビシン対策の基本は、正しく追い出したうえで侵入経路を完全に封鎖することです。ただし、侵入経路をすべて塞ぐ作業やフンの清掃は危険を伴うため、無理をせず専門の駆除業者へ依頼することが安全で確実です。

日本有害鳥獣駆除・防除管理協会では、無料相談を行っているため、ハクビシンの被害でお困りの際はぜひ一度ご相談ください。

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