アライグマによる農作物被害や屋根裏への侵入に悩み「捕獲すれば報奨金がもらえると聞いたが本当なのか」と気になっている方も多いのではないでしょうか。
アライグマの捕獲に対して報奨金を支給する自治体はありますが、制度の有無や金額、条件は地域ごとに異なります。また、正しい手続きを踏まなければ報奨金の対象外になるだけでなく、法律違反となるおそれもあるため注意が必要です。
本記事では、アライグマの報奨金制度の仕組みや実例、申請の流れ、自分で駆除する際の注意点までを分かりやすく解説します。トラブルを回避し、安全な日常生活を取り戻すためにも、ぜひご一読ください。
- 対処方法
- 業者選び
- 害獣の特定

アライグマ駆除の報奨金とは

アライグマ駆除の報奨金は、被害拡大を防ぐ目的で一部自治体が実施している制度です。
まずは以下で、報奨金制度の概要について確認しましょう。
有害鳥獣を駆除すると金銭がもらえる制度
報奨金制度を利用すると、アライグマなどの有害鳥獣を捕獲した場合に金銭的な報奨を受け取ることができます。報奨金額は捕獲した害獣の種類と個体数に応じて決まり、1頭あたり数百~数千円程度です。
ただし、報奨金制度は全国すべての自治体で実施されているわけではありません。特に都市部では実施されていないケースが多いため、市役所の環境課や農林課などの窓口に直接問い合わせるか、ホームページで最新情報を確認すると安心です。
駆除には「狩猟免許」や「許可」が必要
アライグマは外来種として農作物や生態系に被害を与える有害動物ですが、駆除には狩猟免許の取得や法律に基づく手続きが必要です。
無許可の駆除は「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(通称:鳥獣保護管理法)」や「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律(通称:特定外来生物法)」違反に該当するおそれがあります。報奨金が受け取れないだけでなく、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されるケースもあるため要注意です。
狩猟免許の取得方法に関しては、以下の記事で詳しく紹介しています。
参考:e-Gov法令検索「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」
参考:e-Gov法令検索「特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律」
アライグマ駆除・捕獲による報奨金の例

具体的な内容を把握するため、以下では実際に制度を実施している自治体の事例を紹介します。
お住いの自治体に問い合わせる際に、確認すべきポイントを整理する参考にしてください。
栃木県鹿沼市の例
鹿沼市では「有害鳥獣捕獲報償金」という名称で各種野生鳥獣の捕獲に対して報奨金を支給しています。
対象動物の中にアライグマも含まれており、報奨金支給対象になります。対象者は鹿沼市有害鳥獣捕獲及び個体数調整捕獲の許可を受けた捕獲従事者です。
ただし、申請には捕獲場所や捕獲個体の証明写真が必要など、手続き条件が細かく設定されています。また報奨金は国・県・市の各報奨金を合算して支給される仕組みであり、個別に確認が必要です。
なお報奨金は予算の範囲内で支給されるため、全ての申請者に確実に出るとは限りません。
兵庫県加東市の例
加東市では令和6年(2024年)4月1日から「アライグマ等緊急捕獲対策協力報奨金制度」を実施しています。
対象者は市から捕獲檻の貸出を受けた者、または市に登録した捕獲檻の所有者です。市内の土地で捕獲したアライグマに対して、成獣・幼獣にかかわらず、1頭あたり3,000円の報奨金が支給されます。
また、同時に捕獲檻購入費用の補助制度も実施しており、1基あたり購入費の50%(上限あり)を補助することで捕獲活動の負担軽減も図っています。
参考:加東市「アライグマ等緊急捕獲対策協力報奨金・アライグマ等捕獲檻購入費補助金」
北海道深川市の例
北海道深川市でもアライグマの捕獲報奨金制度が設けられています。
制度を利用するには、鳥獣保護管理法に基づく捕獲許可と外来生物法に基づく防除従事者登録が必要です。捕獲した個体は市の有害鳥獣処理施設に運搬して適切に処分することが条件とされています。
報奨金額は年度予算の範囲内で設定されており、1頭あたり2,000〜3,000円程度が目安です。報奨金制度の詳細や実施状況は年度ごとに変わる場合がありますので、詳細は深川市の公式サイトで確認してください。
報奨金を申請して受け取るまでの流れ

報奨金を受け取るまでの一般的な流れは、以下の通りです。
- 有害鳥獣捕獲の申請手続きを行う
- 許可された捕獲設備を設置する
- 捕獲後は自治体に連絡し、確認を依頼する
アライグマの報奨金は、捕獲した事実だけで自動的に支給される制度ではありません。
トラブルを避けるためにも、基本的な流れを事前に把握しておくことが大切です。
事前の申請手続きを行う
報奨金制度を利用する場合、アライグマを捕獲する前に市町村などに有害鳥獣捕獲の申請や従事者登録を行う必要があります。自治体によっては、対象者を猟友会員や講習受講者に限定している場合もあるため注意しましょう。
申請時には、捕獲予定場所や使用する捕獲檻、設置期間などを申告します。事前手続きがない場合、報奨金の対象にならないケースが多いので、忘れず確認しておきましょう。
捕獲設備を設置する
申請が受理されたら、許可された捕獲設備のみ設置します。市町村によっては捕獲檻を貸し出しているケースもあるため、必要に応じて問い合わせてみましょう。
捕獲設備が設置できるのは、申請時に届け出た農地や敷地のみです。住宅地に近い場所では、許可が下りない場合もあります。申請が受理された場合も、ペットの誤捕獲や近隣トラブルなどを防ぐ配慮が必要です。
餌の種類や設置位置も、自治体の指示に従ってください。独断での設置は、許可取消や報奨金不支給につながるため避けましょう。
連絡して確認を依頼する
アライグマを捕獲したら、速やかに市役所へ連絡しましょう。
自治体職員や委託業者が現地確認を行い、捕獲個体の種別や頭数を確認します。写真提出のみで認められる場合もありますが、現物確認を求められるケースも多いので、事前に確認しておくと安心です。
確認完了後に所定の申請書類を提出すると、報奨金の支給手続きが進みます。捕獲後の連絡を忘れると、報奨金の対象外になるため注意しましょう。
自分で駆除を行う場合の注意点

アライグマの報奨金制度を利用して自分で駆除を行う場合は、以下の2点に注意しましょう。
- 再発のリスク
- 安全面のリスク
アライグマ被害は、捕獲できれば解決というわけではありません。思わぬ感染症やケガのリスクにも十分に注意が必要です。
少しでも駆除作業に不安がある場合は、無理をせず専門業者に依頼するのも一手といえます。
捕獲しただけでは再発のリスクがある
アライグマは行動範囲が広く、周辺の個体と生活圏が重なっているケースがほとんどです。そのため、1頭を捕獲しても、侵入しやすい環境が残っていれば、周囲で生活している別の個体が再侵入する可能性があります。
特に捕獲後に侵入口や餌場がそのままになっていたり、他に侵入路となる場所があると、数週間~数か月で再被害が発生することも珍しくありません。捕獲とあわせて侵入口の封鎖や餌となる環境の見直しなど、再発防止策まで含めた対策が重要です。
被害の再発についての詳しい原因や対策法については、以下の記事で紹介しています。
感染症・ケガのリスクがある
アライグマは噛みつき事故や感染症のリスクが高い動物です。レプトスピラ症やアライグマ回虫症など、命に関わるような病原体を保有している例も多く報告されているため注意が必要です。
また、かわいらしい見た目とは裏腹に獰猛な性格のため、捕獲檻内で暴れる個体に不用意に近づくと、指や腕を負傷する危険があります。
防護具なしでの対応は避け、ケガや体調の異変を感じた場合は、直ちに専門機関へ相談してください。
アライグマが原因で起こる感染症については、以下の記事でも紹介しているので、あわせて参考にしてください。
アライグマ被害でお悩みなら協会の無料相談をご活用ください

「アライグマ対策の補助金制度が複雑でよく分からない」「自分だけの対策に不安がある」このような悩みを抱えている方は、ぜひ「日本有害鳥獣駆除・防除管理協会」の無料相談をご活用ください。
当協会は、アライグマをはじめとした鳥類・害獣による家屋被害に対し、安全で安心な生活環境を守るための防除・管理を専門とする団体です。
経験豊富な担当者が状況を聞き、効果的な対策のアドバイスや専門業者探しをお手伝いします。全国の信頼できる登録業者を紹介してもらえるため、悪質な業者トラブルを避けられます。
「こんなことを聞いても良いのかな?」と思うような内容でも、もちろん大丈夫です。ぜひお気軽にご相談ください。
- 対処方法
- 業者選び
- 害獣の特定

まとめ
アライグマの捕獲による報奨金制度は、一部自治体で実施されていますが、金額や条件、申請手続きは地域ごとに異なります。安全面や再発リスクを考慮し、不安がある場合は専門機関の利用も検討すると良いでしょう。
日本有害鳥獣駆除・防除管理協会では、無料相談を行っているため、アライグマの被害でお困りの際はぜひ一度ご相談ください。
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