【安く抑える】アライグマの駆除にかかるお金は?自分で駆除した方が安いの?業者に依頼した場合と比較してみた

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アライグマの被害件数は年々増加しており、被害総額も深刻化しています。

農林水産省によれば、2021年度のアライグマによる農作物の被害額は4億1400万円でした。

ここまで被害総額が高くなっているのは、空き家の増加が原因です。空き家は人口の多い都市で深刻な問題となっており、アライグマの被害件数も関東や近畿の人口が多い県で増えています

市街地で暮らすアライグマが空き家に住みつくと、騒音建材の破壊農地の食い荒らしなど、さまざまなトラブルを引き起こします。

アライグマを放置しておくと、損失額は膨れ上がってしまいます

アライグマの被害に遭ったら、できるだけ早く対処するようにしましょう。

しかし、アライグマを駆除するには、どのくらいのお金がかかるのでしょうか。

アライグマの駆除の費用相場について、自分で駆除する場合業者に依頼する場合を比較したので、ぜひ参考にしてみてください。

自分で駆除するといくらかかる?

個人でアライグマを駆除する方法は、大きく分けて3つあります。

  • ⑴駆除グッズを購入する
  • ⑵侵入経路を塞ぐ
  • ⑶捕獲機で捕まえる

駆除グッズや侵入口の封鎖は個人でもすぐにできますが、捕獲機で捕まえる方法は市役所などへ申請書を提出する必要があります。

⑴駆除グッズを購入する

アライグマの駆除グッズはたくさんあります

駆除グッズとして人気があるのは、忌避剤(きひざい)や木酢液(もくさくえき)、ウルフピーなどです。

忌避剤は、アライグマの嫌がる激辛臭などを含んだ薬剤です。

木酢液は、木炭を燃やして出来た蒸気を液体にしたものです。木酢液の匂いから山火事を連想して、野山に生息していたアライグマが本能的に逃げ出します。

アライグマの天敵であるオオカミの匂いを模したものも、アライグマを追い出す効果が見込めます。

どれも、ホームセンターやネットショップなどで買うことができ、1000~3000円ほどで購入できます。

材料が家に揃っているなら自作も可能なので、お金をかけずに追い出すことも不可能ではありません。

一方で電気柵など大掛かりなものになると、数万円かかります。24時間通電させる必要があるので、電気代などの維持費もかさみます

しかし、金属柵やネット柵に比べれば安く設置することができますし、軽量なので移動も楽です。

駆除グッズは心理的な効果を狙ったものなので、確実に効く保証はありません

一番安い方法ではありますが、効果は一時的なものです。

アライグマに耐性がついたり、そもそも匂いや痛みに鈍感なアライグマだったりすると、あまり効果は見込めません。

そうなると、他の方法も試すことになります。

結果的に、想定以上に出費が増えることもあります

長期的な対策には不向きと言えるでしょう。

⑵侵入経路を塞ぐ

アライグマには、屋根材などを剥がすことができるほどの力があります手先も器用で、物を掴んだり穴を開けたりすることもできます。

そのため、障害物を設置するだけでは簡単にアライグマにどかされてしまいますし、木材など簡易的な板で塞いでも、板が劣化すればまたアライグマが侵入してきてしまうかもしれません。

身体能力にも優れていて、壁登りやジャンプが得意なため、屋根の上から侵入することもあります。

高い所も侵入口がないか確認しないと、駆除に失敗してしまいます。

アライグマの侵入を防ぐには、頑丈な金網やパンチングメタルなどでしっかりと侵入口を塞ぐことが大切です。金網の材質や貼り方によっては破られることもあるので、できるだけ強固なバリケードを設置します。

パンチングメタルとは、下の画像のように、小さな穴の開いた金属板です。

種類や貼る面積によって費用は変わっていきますが、場合によっては数千円以内で済ませることも可能です。

ただ、針金や脚立など買い足すものがある場合にはさらに費用がかかるでしょう。

さらに、住宅に住みついた場合には、アライグマの寝床の片づけを行う必要があります。

アライグマは雑食なため、強い悪臭を放つフンをします。ノミやダニなども寝床に付着している可能性があり、非常に不衛生です。

寝床の片づけを行うには、防護具などを用意する必要があるので、その購入費もかかります

⑶捕獲機で捕まえる

捕獲機を使用してアライグマを捕まえる方法が、駆除としては最も確実です。

しかし、いくつか注意点があります。

  • 狩猟免許を持っているか
  • 行政機関に駆除の申請を事前に行っているか

北アメリカ原産の日本に住むアライグマは、鳥獣保護法外来生物法の対象です。

そのため、行政機関にあらかじめ申請して許可を得ない限り、生きた状態での保管や運搬が原則禁止されています。また、狩猟免許がないとその許可は出ません

狩猟免許の取得には、事前講習会や健康診断書、免許交付手数料などで15000~20000円ほどかかります。自治体によっては、免許取得の費用を全額負担してくれたり、地元の猟友会への入会を条件に取得費用を返金してくれたりします。

捕獲機を貸し出しをしている自治体もあります。

しかし、取得するのに3か月は必要になるため、免許を持っていない方には現実的な方法ではありません

害獣駆除の業者に依頼する場合

業者に依頼する場合も、ケースごとに費用は変わります

料金が変動するポイントは以下のとおりです。

  • ・被害状況や規模
  • ・施工面積
  • ・アライグマの頭数
  • ・事務所からの距離

作業工数や作業範囲が多ければ多いほど料金は上がっていくので、業者に対応してもらう場合には早めに連絡するようにしましょう。

また、アライグマに子どもが生まれると駆除する頭数が増えてしまうので、アライグマの出産シーズンである4~6月は要注意です。

調査や見積もりに関しては、無料で対応しているところが多いです。しかし業者によっては、料金が発生するところもあるので事前に確認しましょう。

簡易的な追い出しであれば、5~10万円程度で行ってくれます。しかし、簡易的な追い出しでは被害が再発する可能性が高いため、あまりおすすめできないです。

長期的な再発防止策を講じる場合には、10~30万円程度かかります。プロが確実に侵入口を点検して封鎖してくれるので、アライグマの侵入するリスクは各段に減ります。業者によってはアフターサービスとして施工保証を付けているところもあるので、万一アライグマが再侵入してきても安心です。

ただ、駆除業者に依頼する場合は、自分で追い出すよりも費用は高くなります

しかし、プロに依頼した方が駆除に失敗するリスクがかなり減りますし、作業の手間もかかりません。

さらに、アライグマのフンに紛れている「アライグマ回虫」という人体に深刻な影響を及ぼす寄生虫や、狂犬病に罹患したアライグマと遭遇するリスクもなくなります。

また、プロに依頼すれば、疑問点などを気軽に相談できるので、精神的な負担がかなり減ります

費用を安く抑えるには

プロに依頼すると高くなりがちなお金ですが、業者を選べば費用を安く抑えることができます

以下のポイントを確認して、お得にアライグマを退治しましょう。

  • ・無料で見積もりや調査を実施している
  • ・再発防止の保証がある
  • ・追加費用がかからない
  • ・実績が多く経験と知識が豊富
  • ・早めに駆除の依頼をする

無料で見積もりや調査を実施している

無料で調査を実施できれば、悪質な業者でもお金をかけずに断ることができるので安心です。自分で駆除したいけどできるか不安、というような場合でも、無料なら気軽に相談できます。

再発防止の保証がある

再発防止の保証は、駆除の技術に自信がないとできません

再発防止の保証があるかどうかが、質の良い業者の目安の1つになるので、確認するようにしましょう。

追加費用がかからない

業者によっては、追加で費用を請求してくるところもあります。そのような業者に依頼すると、何かあっても気軽に相談しづらくなります。

実績が多く経験と知識が豊富

知識や経験が豊富な業者であれば、被害状況に合わせた柔軟な駆除を実施することができ、駆除の成功率も抜群に上がります。

なお、追加費用がなく、再発防止の施工に長けている業者を見分けるポイントとして、一般社団法人有害鳥獣駆除・防除管理協会の加盟店かどうかというのが挙げられます。法律に遵守した誠実な駆除対応を実施しているところが多数加盟しているので、駆除業者を選ぶ際にポイントになります。

早めに駆除の依頼をする

ただ、良心的な業者を選んでも被害を放置していると、被害範囲が拡大・深刻化して作業工数が増えてしまいます。そうなると、費用が大きくかさんでしまうので、早めに業者に連絡するようにしましょう。

まとめ

アライグマの駆除にかかる費用についてまとめました。

一番安いのは駆除グッズ

木酢液など自作が可能な駆除グッズを使えば、お金をかけずにアライグマを追い出せるかもしれません

ただし、効果は一時的なもので被害が再発する可能性があります

場合によっては寝床の片づけと清掃、消毒作業を行う必要があり、不衛生な場所を触らなくてはいけません。

侵入口の封鎖はより効果が高い

侵入口の数や面積によって費用は大きく異なりますが、場合によっては駆除グッズと同じかそれ以下で対策できるかもしれません

侵入口を塞ぐので、アライグマの被害も格段に減らせます

しかし、強固なバリケードを設置しなかったり、侵入口を全て塞がないと駆除に失敗する可能性があります。

駆除業者に依頼すれば成功率は上がる

最も確実なのは害獣駆除業者に依頼することです。

しかし、他の対策方法に比べるとかなり高くつきます

アライグマのために数十万円出すのは勇気が要るかもしれません。

ただ業者に依頼すると、気軽な質問でも的確な答えをもらえたり、駆除だけではなく再発防止の対応をしてくれたりします。清掃や消毒も行ってくれるため、手間や時間の節約になります。

なお、もし業者に依頼するなら、一般社団法人有害鳥獣駆除・防除管理協会の加盟店を選ぶとよいでしょう。選ばれた業者のみが加盟できる協会なので、信頼して駆除を任せることができます。

アライグマ被害を一刻も早く解決しましょう!

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