ハクビシンの被害は田舎だけではありません。近年、都心でもハクビシンの姿が多くみられるようになりました。それと共にハクビシンによる畑や果樹園などのハクビシン被害が増えてきています。
また、家にハクビシンが住み着いてしまうといこともあります。
ハクビシンってなに?
ハクビシンによる被害を抑えるためにはどうしたらいいのでしょうか?
ハクビシンのことについて知っていきましょう。
目次
ハクビシンについて
ハクビシンの生態
ハクビシンは、その特徴的な白い尾羽(おばね)から名前が名付けられています。
基本的には、落葉樹や常緑林など木の上で生活をしているハクビシン。
体長は約20センチメートル程度と体は小さめです。
5本指と鋭い爪があるため、木の枝の上でも容易に移動ができます!
近年では、食料を探しに人が住んでいる場所にまで生活範囲が拡がっています。
そして、住みやすい場所を見つけると、屋根裏や軒下へと入っていき、巣を作ることも…
ハクビシンの好物は甘い野菜や果物。
そのため、ハクビシンが家庭菜園や畑、果樹園を荒らしてしまうこともあります。
手間暇かけたものを荒らされてしまうと悲しいですよね。
ハクビシン対策をしっかりやり、大切な作物を守っていきましょう。
繁殖について
ハクビシンは繁殖能力が非常に高いため、1度に3頭程度産み、1年で幾度も出産をします。
妊娠期間は2か月と短め。また、ハクビシンは10か月で大人の体になるといわれています。
【成長スピード】
【妊娠期間の短さ】
【通年の繁殖期間】
3つの要素が重なり、近年、ハクビシンは大繁殖してしまいます。
ハクビシンの天敵
日本の在来種でもあるハクビシン。
一般的には、フクロウやタカなどの猛禽類が天敵であると言われています。
最近では、1番の天敵はアライグマです。ハクビシンと違い、アライグマは大きく凶暴です。
ハクビシンを見つけると追い出してしまうからです。
ただ、アライグマが近くに住み着いたらいいというわけではありません。
身近な動物でいうと、犬も天敵です。
ハクビシンの苦手な臭い
ハクビシンが苦手とする臭いをご存じですか?
刺激性の強い臭いが苦手なハクビシン。獣臭やニンニク、石油系の臭いを使うとハクビシンが近寄りにくくなるといわれています。市販の忌避剤(きひざい)も有効的です。
ハクビシン被害
主な被害の種類は、
・作物への食害
・果物の実被害
・害虫排除など
《具体的な被害》
・農作物を食い散らす
ハクビシンは頭がいいので、防風ネットで対策しても侵入されてしまうケースが多く
農作物への被害が多数あります。
・ペットの亀やきんぎょなどが食べられてしまった
ハクビシンは雑食のため、動物も食べます。哺乳類では、鶏に危害を加えた事例もあります。
大事にしている犬や猫も、ハクビシンがもつ菌が犬や猫に悪影響を及ぼすことも…
ペット被害も多く、ハクビシンに困っている家庭もチラホラ。
ハクビシン対策
ハクビシン対策の基本
ハクビシン対策の基本は、
【ハクビシンを遠ざけること】
【被害を早めに考えること】
これらの2点です。
ハクビシン対策の具体的な方法
具体的なハクビシン対策の方法はいろいろとあります。
<ハクビシンから遠ざける>
【反射板】
反射板は陽光を反射させ、ハクビシンを興奮させます。
【音響装置】
音響装置は騒音を発生させ、ハクビシンを追い払うことができます。
【照明】
ハクビシンは夜に活発になる夜行性です。
そこでおすすめする対策は、【照明を使った方法】
照明を利用することで明るい場所を警戒し、近づけさせないという対策になります。
<被害を早めに考える>
野菜や果物を収穫するときには、タイミングを選ぶことも大切です。
ハクビシンは頭がいいため、食べ頃の収穫だと食べられてしまうケースが非常に多いです。ハクビシンの裏をとり、早めのタイミングで収穫をすることも1つの手立てです。
被害を最小限にするためにも、反射板や音響装置などを効果的に配置し、ハクビシンを追い払いましょう
ハクビシンに狙われない家庭菜園、畑、果樹園づくり
収穫したまま、うっかり放置してしまったり、後で作業しようとしてそのまま作物を置いておくと・・・
ハクビシンの餌になることも…
【ここに食べ物がある】とわかると、何度も畑や果樹園にハクビシンが訪れるようになってしまいます。
そうならないためにも、収穫したものはしっかり管理しましょう。
一度、ハクビシンの被害に遭っても適切な処置、適切の対策を行えば被害を減らすことが可能です。
ですが、ハクビシンの被害に遭う前にハクビシンが来ないように対策をすることが1番です。
ハクビシンの被害に悩んでいる人は、ハクビシン対策をしっかりと行いましょう。
【家にも住み着く!?ハクビシン対策】
ハクビシンは、家の屋根裏や軒下に住み着くことがあります。
餌となる作物が多くあったり、子育てしやすい環境をみつけると、ひっそりと家に住んでいるかもしれません。
ハクビシンが住み着くとどうなる?
ハクビシンの習性として、同じところにフンをします。
同じ場所にフンをするので、どんどん糞尿がたまり、悪臭と共に菌をまき散らします。
屋根裏や天井に住み着いていた場合、部屋の壁まで染みついてしまい、リフォームしなければならないほど木が傷んでしまうというケースも多くあります。
さらに、畳や布団にもダニやノミが繁殖し、2次被害が発生するということもあります。
ハクビシンは一度住み着いた場所に【定住】します。
そのため、一度住みかにされてしまうと、中々出ていくということはありません。
ハクビシン対策をしていない家は、いつ侵入されてもおかしくありません。
被害に合う前にハクビシン対策を行い、住みかにされないようにしましょう。
家でのハクビシン対策
・窓やドアの隙間を埋め、換気口には防虫網を設置するといいでしょう。
・庭には、ハクビシンが嫌いな植物を植えることも効果的です。
ハクビシンを嫌う植物としては、ヒメシャガ、ヒメカズラ、アメリカハコベ、アブラナ科の植物などが挙げられます。お庭をキレイにしなから、ハクビシン対策ができるのでおすすめです!
・ハクビシンが果実や種子を食べるため、家の周りにある果樹や種を持つ植物を減らすことで、ハクビシン対策につながります。
・巣作りに適した場所を提供しないようにするため、家の周りの木々や建物に巣箱や巣材を設置しないことが重要です。
・ハクビシンが近くにいる場合は、大きな音や動きをすることで追い払うことができます。
・犬の毛にも忌避剤と同じ効果があるといわれています。犬の臭いを察知して近づきにくくなるようです。
犬の毛をネットに包んで設置
犬なんて飼っていないという方もご安心ください。動物病院、トリミング店、ペットショップあどに事情を説明し、分けていただくという方法もあります。
ただし、ハクビシンは食物連鎖の中の自然環境において重要な役割を果たしています。そのため、ハクビシンを完全に排除することは望ましくありません。法律もあるため、勝手に駆除してはいけません。
対策を行う際には、環境への影響や法律にも留意しながら行うことが大切です。
ハクビシン|法律
家庭菜園、畑、果樹園などをハクビシンの被害から守る対策をすることは可能です。
しかし、自分で勝手に駆除することはできません。なぜなら、ハクビシン対策には法の規制があるためです。
地元の野生生物管理機関や法的な専門家に相談し、法令を守って対策をしましょう。
ハクビシンは専門業者に
・自分ではうまく対処できない。
・対策の仕方がわからない。
・対策をしたが効果が出ない。
上記のような方は専門業者に依頼するといいでしょう。
専門業者によるハクビシン対策は適切な処置を行ってくれるため、ハクビシンに悩んでいる方にとってはいいでしょう。
まとめ
ハクビシンは、繁殖率が非常に高い動物です。
1度に2~5匹の子どもを産んだり、妊娠期間が2か月と短いことから、繁殖率が高めです。
もしハクビシンが近くに住み着いているのに、何も対策を行っていないと様々な被害が出ることが考えられます。
<例えば>
・手間暇かけた家庭菜園のものを食べられてしまった
・糞尿をされる(不衛生で、菌も多く繁殖してしまう)など
ハクビシンを見かけたり、同じ場所にフンがあったらハクビシンが近くにいる!?
とまずは疑ってみてください。
ハクビシンは一度住み着くと、中々その場所から出ていかない傾向にあります。
そのため、住み着く前にハクビシン対策をすることが最も効果的です。
とはいっても、ハクビシンが住み着くようになってからハクビシンのことについて調べる方がほとんどだと思います。そんな方もご安心ください。
ハクビシンが住み着いてからもできる対策はあります!!
適切な対策を行うことで、ハクビシンが住みつかなくなります。
<例えば>
・ハクビシンの食べ物となる木を植えない
・ハクビシンが家に住み着かないよう、軒下などにある隙間を埋めていくなど
様々な対策をしても、ハクビシンの被害に悩まれているなら
専門業者に頼むことも視野にいれるといいでしょう。
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