イタチ駆除の方法と必要な道具はホームセンターで揃えられる?道具と注意点について

害獣・害虫別

イタチは、農作物を食べたり、屋根裏や壁の中に巣を作ったりする害獣です。
この記事では、イタチの被害に悩んでいる方に、身近なホームセンターで対策ができるのかをご紹介します。

はじめに前提として覚えておいていただきたいのは、イタチは法律で保護されている動物です。
イタチ駆除は自分で行うこともできますが、駆除方法によって専門的な知識や技術が必要です。
許可なく殺したり、不適切な方法で捕獲したりすると罰せられる可能性があります。
ですから、イタチ駆除は、できるだけプロに依頼することをおすすめします。

しかし、プロに依頼すると費用がかかりますし、すぐに来てくれるとは限りません。
そこで「自分でイタチ駆除を行いたい!」と考える方も多いかと思います。

ということで身近なホームセンターに注目してみました!

自分で行う場合に必要な道具はホームセンターで揃えられるのでしょうか?

結論から申し上げますと、
答えは、「一部方法の道具は揃えられますが、全部は揃えられません」ということになります。

一部の方法って何? 何から手を付けたらいいかわからない!
そんな方にホームセンターでできる、イタチ対策の方法をご紹介していきます。

いろいろな道具がありますので、お近くのホームセンターでお探しの際に参考にしてみてください。

イタチ駆除に必要な道具はどのような物があるの?

まず、イタチ駆除に必要な道具は、大きく分けて、防除用の道具捕獲用の道具に分けられます。
防除用の道具は、寄り付いてしまったイタチを追い出したり、侵入できないようにするためのものです。
捕獲用の道具は、イタチを生きたまま捕まえるためのものです。

それぞれの道具と方法を見ていきましょう。

防除用の道具

防除用の道具には、金網忌避剤があります。
すでに家に侵入されていたり、巣にされてしまっている場合に有効です。
追い出して再度侵入されないように、金網や忌避剤を使用してみましょう。

忌避剤(きひざい)

イタチが嫌う臭いや音を出すためのものです。
イタチに対して効果的なものを選ぶ必要があります、イタチ用と書いているものを選びましょう。
忌避剤は人間やペットにも影響を与える可能性がありますので、注意して使用する必要があります。
まずは寄り付いてしまったり、巣にされてしまったところからイタチを追い出します。

種類も様々で、スプレータイプ、ジェルタイプ、固形タイプ、超音波を発するタイプなどがあります。
使う場所や、人間やペットへの影響など、状況を考えて選んでみましょう。

金網

イタチが侵入できる隙間や穴をふさぐためのものです。
イタチがかじっても破れないように、金属製の網を選ぶ必要があります。
せっかく忌避剤を使って追い出したのにまた戻ってくるなんてことがあったら困りますよね。
それこそ「イタチごっこ」になってしまいます。

かわいらしい見た目ですが、彼らは攻撃的な性格です。気を付けましょう。

イタチが金網を引っ張っても外れないように、釘やワイヤーでしっかりと固定し再侵入を防ぎましょう。

また、イタチは500円玉ほどの隙間でも侵入できます。
目の大きいものは通り抜けられるので使用しても意味をなさない可能性があります。
金網はより目の細かいものを用意しましょう。

ホームセンターで防除用の道具を探すと、金網や忌避剤は、ほとんどの店舗で販売されています

金網はイタチが侵入するのに使っている穴や隙間の大きさに合わせて選べますし、忌避剤はイタチ用のものが売っています。

それぞれの費用の目安
金網・・・・1,500円~3,000円程度(サイズにもよる)
イタチ用忌避剤・・・600円~2,000円

使用方法も難しくありませんし、価格も比較的安価です。
まずは、ホームセンターでこういった防除用の道具を購入して使用してみてはいかがでしょうか。

忌避剤の注意点

簡単に設置や使用ができる忌避剤には注意点があります。

臭いを出す忌避剤は、人間やペットにも不快な臭いを感じさせることがあります。
敏感な鼻を持つ犬や猫は、忌避剤の臭いをストレスに感じたり、吐き気を催したりすることがあります。

音を出す忌避剤の中には、イタチや害獣だけでなく人間やペットにも聞こえるものがあります。
超音波により、人間やペットも不快感を与えてしまうことがあります。

捕獲用の道具

ここまでは防除用の道具を紹介してきました。
ここからは、もう一つの捕獲用の道具をご紹介します。

捕獲用の道具には、かごわな箱わながあります。
かごわなは、金属製のかごの中に餌を仕掛けて、イタチが入ると扉が閉まる仕組みのものです。
箱わなは、木製やプラスチック製の箱の中に餌を仕掛けて、イタチが入ると扉が閉まる仕組みのものです。
どちらも、イタチを傷つけずに捕まえられますが、箱わなの方が安価で軽量です。

ホームセンターで捕獲用の道具を探すと、かごわなや箱わなは、一部の店舗では販売されていますが、取り扱いのない店舗もあるようです

また、害獣も体格が様々ですので、イタチ用の小型サイズのものは、なかなか見つからないかもしれません。
イタチ用のかごわなや箱わなは、お近くのホームセンターで見つからない場合は、インターネットで購入できます。

参考までにこちらはイノシシなどの大きな害獣向けの箱わなです。
小動物向けのものがあるので探してみてください。

イタチは肉食で、鶏や鳩を食べたり、魚やネズミなどの小動物を好んで食べます。
仕掛ける餌は動物性のものを設置するのが効果的です。

そのような習性を利用し、捕獲用の道具を設置することで、生きたままでイタチを捕獲できます。

捕獲用の道具を使う際の注意点

捕獲用の道具、かごわなと箱わなについてご説明しましたが、使用に際しての注意点をご説明します。

専門家ではない人たちにとってあまり聞いたことがないルールですが、大変重要ですのでイタチ駆除の際にはよく把握して取り組みましょう。

イタチは、鳥獣保護管理法という法律によって保護されている動物です。
この法律は、自然界の生態系を壊さないために決められています。

ただし、以下のような理由があれば、許可を得て捕獲や駆除が可能となっています。

  • 狩猟免許を保持している場合
  • 研究調査のための捕獲の場合
  • 農林水産業や公共の利益のための駆除の場合

さらに、同じイタチでもメスとオスで捕獲に関するルールが異なります。
オスのイタチは、行政に届け出を出すことで捕獲許可が得られますが、メスのイタチは、非狩猟獣に指定されているため、捕獲できません。
非狩猟獣とは、絶滅のおそれのある動物や、生息数の減少が懸念される動物のことです。

イタチの捕獲・駆除申請は、環境省の地方環境事務所や、お住まいの市区町村の役所で受け付けています。
申請には、以下のような書類が必要です。

イタチの捕獲・駆除申請に必要なもの

  • 申請書
  • 捕獲に該当する場所の図面
  • 捕獲に使用する猟具の図面
  • イタチによる被害写真

申請後、許可が下りるまで数日から1週間程度かかります。
許可が下りたら、許可証を必ず携帯してイタチの駆除を行ってください。
また、捕獲したイタチの数や処分方法などを報告書に記入して提出する必要があります。

捕獲したイタチは、各自治体の指示に従って処理する必要があります。
一般的には、放獣するか、殺処分するかのどちらかになります。

放獣する場合は、イタチを捕獲した場所から十分に離れた自然環境で、箱罠の扉を開けてイタチが自分で出られるようにします。
イタチを無理に引きずり出したり、投げたりすると、イタチに怪我をさせたり、攻撃されたりする可能性があります。イタチは見た目に反して凶暴で攻撃的な動物です、無理やり手を出すのは危ないので控えましょう。
また、イタチが元の場所に戻ってこないように、10キロメートル以上離れたところで放獣するのが望ましいとされています。

殺処分する場合は、イタチを捕獲した場所から速やかに運び、人道的な方法で行ないます。
殺処分の方法には、どれも専門的な技術が必要です。
また、殺処分した後は、焼却や埋葬などで適切に処理します。

以上のことから、イタチの捕獲は法律に従って慎重に行い、専門的な知識や技術が必要になります。

自分で駆除や捕獲を行う前に、まずはお住まいの地域の自治体に相談しましょう。

まとめ

今回は「自分でイタチ駆除を行う場合に必要な道具は、ホームセンターで揃えられるの?」ということでご説明してきました。

イタチ駆除の方法と必要な道具の中で、追い払う方法は、ホームセンターで防除用の道具を購入して自分で行うことができます。
金網や忌避剤はほとんどの店舗で販売されていますので、金網の大きさやイタチ用のものを選んで使用してみてください。

捕獲用の道具は、一部の店舗でしか取り扱いがなかったり、イタチ用のサイズのものは、なかなか見つからないかもしれません。
捕獲用のわなを購入はできても捕獲の許可申請など、他にも必要なものがあります。

イタチは鳥獣保護管理法の法律で保護されている動物なので、許可なく殺したり、不適切な方法で捕獲したりすると法律違反となる可能性があります。
自己判断で行わず、お住まいの地域の自治体に相談しましょう。

プロに依頼することも検討する

もし、数が増えてしまったり手に負えないと感じたら、なるべく早い段階でプロに依頼することをおすすめします。イタチ駆除の業者に依頼すると、費用がかかりますし、今すぐに対応してもらえない場合もあります。
ですが、法律に違反の恐れや、被害を繰り返さない確実な方法を取った方がよいこともあります。
悩んで時間ばかりかかるよりも、相見積もりをとって業者に依頼するのも取れる手段の一つであることを覚えておいてください。

それでも、自分でイタチ駆除に挑戦する方は、この記事を参考にして、必要な道具を準備してみてください。
駆除の方法と一緒に、注意点もしっかりと把握して安全に行ないましょう。

イタチ駆除は、イタチにとっても、人間にとっても、できるだけストレスのない方法で行うことが大切です。
イタチと人間が、共存できるように、努力しましょう!

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