害獣の駆除って保健所に頼めるの!?害獣被害に遭った際に知っておきたい行政活用術

その他

はじめに

初めて害獣被害に遭われた方にとっての駆除は分からない事だらけで、自分で駆除するのは難しいけど、どんな業者に依頼するかも悩みどころかと思います。
そこで、できることなら保健所などの信頼できる行政機関に駆除を依頼したい!と、お考えの方も少なくないでしょうし、自治体からの補助金は出ないのか、専門的な相談は受け付けていないか…など、気になる情報は尽きないはずです。
このコラムでは、そんな方に向けて”初めての害獣駆除に役立つ知識”を詳しくご紹介したいと思います!

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うちの実家は結構な田舎にあるんだけど、最近どうも家の床下に動物が出入りしてるみたいなのよ…。
たぶんイタチかタヌキとかだと思うけど、床下に入り込まれると手も出せないわ。保健所に連絡したらなんとかしてくれるかしら?

害獣駆除を保健所に依頼することはできるのか?

結論

結論から言えば、害獣駆除を直接保健所に依頼することは一般的にできません。
保健所は害獣駆除を専門的に行う機関ではないため、実際の駆除作業を提供していません。
ただし、必要に応じて適切な専門業者を紹介することや、地域の衛生に関する相談に応じることができます。

理由

保健所の主たる役割は、地域保健法に基づいた感染症の予防、食品衛生の管理、環境衛生の指導などを通じて、地域の公衆衛生を守ることにあります。
その業務の一環で、動物の収容・殺処分などを行いますが、私有地で発生した害獣の駆除作業は基本的にその業務範囲には含まれません。
特定の技術や装備を要する害獣駆除を行うのは、あくまで駆除業者をはじめとする民間業者であり、保健所はこうした駆除業者との連携を図りながら、地域の衛生環境を保つ役割を担っています。

保健所の役割

先述のように、保健所は地域社会の健康を守るためにさまざまな業務を行っていますが、具体的には以下のような役割を果たします。

  • 衛生指導と相談: 保健所は、地域住民や事業者からの衛生に関する相談を受け付けています。害獣被害に関する相談を受けた場合、適切な対策をアドバイスしたり、専門業者の紹介を行うことが一般的です。
  • 感染症の予防と管理: 保健所は、感染症の発生を防ぐために、害獣が媒介する病気に対する注意喚起や情報提供を行います。これにより、害獣被害が公衆衛生上の脅威となることを未然に防ぐ役割を果たしています。
  • 地域の環境衛生の維持: 保健所は、地域全体の衛生環境を維持するために、環境衛生に関する監視や指導を行います。これには、ゴミの適切な処理や衛生的な生活環境の確保が含まれ、間接的に害獣の発生を抑制する効果があります。

このように、保健所は害獣駆除の直接的な実施者ではありませんが、地域の衛生環境を整えるために重要な役割を果たしています。
害獣駆除が必要な場合は、保健所に相談することで適切な対策や専門業者の情報を得ることが可能です。

行政の活用

駆除を直接依頼する事はできませんが、行政機関は害獣対策のさまざまな局面で役に立ちます。
この章では、その具体的な例をいくつかご紹介します。

害獣対策のアドバイス

自治体の保健所や環境衛生課では、害獣被害者に対して害獣対策のアドバイスを提供しています。
被害の原因の特定、効果的な予防策や対策から始まり、建物の侵入経路の確認や餌となるものの管理方法など、専門的な視点から具体的な指導を受けることができます。
右も左も分からない…という方は、まずは行政機関からのアドバイスを活用しましょう。

駆除の許可

一部の害獣を駆除するには、自治体からの許可が必要になる場合があります。
野生動物のうち保護対象の動物に対する駆除を行う際には、事前に適切な許可を取得する必要があるため、行政機関では駆除が合法かどうかの確認や、必要な手続きについての情報を提供しています。
また、駆除を実施する際には、法的に認められた方法や期間についての指導も受けることが可能です。

備品の貸し出し

自治体によっては、害獣駆除に使用する備品の貸し出しを行っている場合があります。
たとえば、捕獲用のトラップや防護ネットなど、個人での購入が難しい設備を短期間貸し出すことで、被害の拡大を防ぐ支援を行っています。
貸し出しの条件や手続きについてはお住まいの自治体窓口での確認が必要ですが、うまく活用すればコストを抑えながら効果的な駆除対策を行うことができます。

専門業者の紹介

一部の自治体は害獣駆除業者と委託契約を結んでおり、害獣被害に関する相談を市民から受けた際に、これらの業者を紹介するなどしています。
役場の紹介を活用すれば適切な駆除方法が確保されるだけでなく、費用や手続きについても事前に相談できるメリットがあります。
害獣駆除には専門知識や経験が必要なため、自己判断での対応が難しい場合には相談してみましょう。

補助金

自治体によっては、害獣被害に対する駆除費用や修繕費用を補助する制度もあります。
例えば、神奈川県箱根町では町内に土地を保有する町民や事業者などに対して、イノシシなどによる害獣被害を防止するための防護柵の購入費用を一部補助しています。
申請には被害状況を収めた写真や費用の領収書などが必要ですが、補助金を活用すれば経済的な負担を軽減しつつ、早急な対策を講じることができます。
こうした取り組みは日本全国の自治体で行われています。
ただし、補助の上限額や対象範囲、申請方法などは各々異なるため、あらかじめチェックしておきましょう。

これらの具体例からもわかるように、行政機関の支援を活用することで害獣被害に対して効果的かつ迅速に対応することが可能です。
地域の特性に合わせた対策を講じるために、まずは地元の行政機関に相談することが重要です。

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保健所は駆除はしてくれないのね。
かなり大変だけど、役場に相談して自分たちで駆除した方がいいのかしら?
補助金のことも色々と聞きたいし…。

自力での駆除

自治体に相談した結果、自力での害獣駆除を選択される方もいらっしゃるかと思いますが、駆除作業は専門知識や経験が必要であり、正しい手順を踏むことが何より重要です。
そこで、この章では自力で害獣駆除を行う際の手順、注意点、そしてデメリットについて解説します。

手順

  1. 害獣の特定と被害範囲の確認:駆除作業はネズミ、イタチ、コウモリなど…、害獣の種類によってその方法が異なります。したがって最初に行うべきは、どの害獣が被害を引き起こしているのかを特定することです。また、被害の範囲がどこまで及んでいるのか、侵入経路がどこにあるのかも確認しましょう。
  2. 必要な道具の準備:害獣を特定できたら駆除に必要な道具を揃えます。たとえば、ネズミの場合は粘着トラップや毒餌イタチやハクビシンの場合は捕獲器などが必要です。さらに、防護服や手袋、マスクなど、衛生面の対策も欠かせません。
  3. 駆除作業の実施:駆除作業を開始します。トラップの設置や毒餌の配置は、害獣の行動パターンを理解して適切な場所に行うことが効果的です。設置後は、定期的にトラップをチェックし、害獣が捕獲されているか確認します。
  4. 駆除後の清掃と消毒:駆除が完了したら、害獣が残した糞尿や巣を徹底的に清掃・撤去します。糞尿や巣材には病原菌が含まれていることがあるため、これを放置すると健康被害のリスクがあります。
  5. 侵入経路の封鎖:最後に、害獣が再度侵入しないために建物の隙間や穴を塞ぎます。侵入経路が存在する限り再発のリスクは無くならないので、この工程も欠かすことができません。

注意点

  • 法律遵守: 一部の害獣は法律で保護されているため、無許可での駆除は違法となることがあります。特に野生動物の駆除を行う際は、事前に自治体に確認し、必要な許可を取得するようにしましょう。
  • 安全対策: 害獣には病原菌を媒介するものが多く、駆除中や駆除後の処理には細心の注意が必要です。適切な防護具を使用し、作業後は手洗いや消毒を徹底しましょう。
  • 再発防止: 駆除が完了したからといって安心せず、侵入経路の封鎖や餌となるものの管理を徹底することで、再発を防ぎましょう。

デメリット

  • 効果が限定的: 自力での駆除は、効果が限定的な場合があります。適切な手順を踏まなかったり、害獣の習性を誤って理解していると、駆除に失敗する可能性が高まります。
  • 時間と手間がかかる: 害獣駆除には時間と手間がかかります。特に捕獲や再発防止のための措置には、繰り返しの確認や継続的な対策が必要です。
  • 健康リスク: 駆除作業の中で害獣の糞尿や死骸に接触し、トキソプラズマ、レプトスピラ症、腸管出血性大腸菌感染症、Q熱などの感染症を罹患するリスクがあるため注意が必要です。
  • 精神的なストレス野生動物に対して忌避感を持っている方にとって、害獣駆除には強い精神的ストレスが伴います。姿を見せない害獣との長期間にわたる戦いは、心理的な負担になる可能性があります。

このように、自力での害獣駆除には多くの注意点やリスクが伴います。
効果的に駆除を行うためには、必要な準備を整えた上で正しい手順を踏むことが重要ですので、難しいと感じた場合には、専門業者への依頼を検討するのも一つの方法です。

迷ったら専門業者に依頼!

害獣問題に直面した際、自力での対応を考える方も少なくありませんが、専門業者に依頼することには多くのメリットがあります。
ここでは、具体的なポイントを挙げてその利点をご紹介します。

1. 専門的な知識と経験

専門業者は、害獣の種類や行動パターンに関する深い知識を持っており、これによりただ害獣を排除するだけでなく、再発防止策まで考慮した適切な対策が講じられます。
たとえばネズミの場合、侵入経路の特定と封鎖、巣の撤去、さらに定期的なチェックを行うことで、根本的な解決を図ります。

2. 安全な駆除方法の採用

駆除の際には、殺鼠剤を子供やペットが食べてしまうなどの事故、害獣による噛み付き・引っ掻きなどの外傷を負うリスクを伴います。
その点専門業者であれば、環境に配慮した薬剤の選定や安全かつ効果的な駆除方法を熟知しているため、子供やペットがいる家庭でも安心して依頼できるでしょう。

3. 専門機材の利用

市販されている道具や薬剤では、害獣対策のさまざまな局面(特定、駆除、清掃など)において力不足になる可能性があります。
しかし、専門業者は一般には入手しにくい高度な専用機材を使用して駆除を行えるため、例えば熱処理燻煙処理などの特定の害獣に対して効果的な方法を適切に選択し、短期間での問題解決が可能です。

4. 法律や規制への対応

害獣駆除には、法的や地域ごとの条例によって規制が存在します。
特に希少種や保護動物が対象の場合、違法な駆除によって重い罰則を受ける可能性があるので、こうした規制を熟知し、適法な方法で駆除を行える専門業者に駆除を任せるのが最も無難でしょう。

5. 保証とアフターケア

一部の専門業者は、駆除後の被害再発に対する保証を提供しています。
これは自力での駆除にはない大きな安心材料で、アフターケアとして再発を防ぐためのアドバイスや、定期的な点検サービスを受けることも可能になります。

このように、再発防止や安全性を考えると専門業者に依頼することが最も効果的な解決策だと言えるでしょう。
自力での駆除も不可能ではないものの、駆除に要する免許、許可、道具、技術、手間などの時間的・金銭的コストを考えると、トータルでは専門業者に依頼するのが最も合理的ではないでしょうか?
害獣問題に直面した際には、一度専門業者に相談してみることをオススメします。

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業者探しにお困りであれば、”業界団体に加盟しているかどうか”を基準に優良業者を見極めることをオススメします!
実際に、日本有害鳥獣駆除・防除管理協会に加盟している、害獣 BUZZ、駆除エキスパートは”業界標準の施工品質が保証された害獣駆除業者”だと言えるでしょう!

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オススメの業者を教えてくれてありがとう!
総合的に考えても、やっぱり害獣駆除は専門業者に任せた方が良さそうね。
分からないことがあったら、またこのサイトを参考にするわ!

あとがき

本コラムは以上となります。
説明しました通り、害獣被害に対する行政による支援は限定的ですが、被害の深刻化を避けるためには一刻も早い対処が望まれます。
今回ご紹介した情報を活用して、ぜひとも安心安全の生活を取り戻しましょう!

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