害獣駆除の資格や免許を取るのは大変?狩猟免許の内容と取得方法をわかりやすく解説!

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害獣駆除の資格を取って、自分で害獣を駆除できるようになりたい。
自分で資格を取るとなると大変?
どんな資格があるの?

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害獣駆除(狩猟)をする際には、自治体の許可が必要になります。
狩猟免許を持っていなければ、自治体の許可が下りない場合が多いです。

煙や匂いで害獣を追い払うだけであれば資格は必要ありませんが、また戻ってきてしまう可能性が高く、満足な結果が得られない場合がほとんどです。

身近に害獣が多いなどお困りの場合は、狩猟免許を取って自分で害獣駆除をするという方法もあります。

ただし、害獣のふん尿の清掃や消毒、害獣の侵入口の閉鎖など、狩猟免許があるだけでは完璧にできない部分もありますので、専門業者もうまく活用していきましょう。

この記事では、害獣駆除の資格を取って自分で害獣を駆除したい!という方向けに、狩猟免許の内容と取得方法について解説します。

狩猟免許ってどんな内容?取得方法も知りたい!

狩猟をするためには、狩猟免許が必要です。

密猟の防止や野生動物の保護を目的としているため、免許制になっています。
必要な知識や技術を持たずに誰でも狩猟ができてしまったら、安全面や動物保護の観点から考えて問題ですよね。

また、狩猟免許を持っていれば自由に狩猟ができるかというと、そうではありません。
鳥獣保護区、公園、公道、住宅周辺などでは、狩猟をしてはいけないことになっています。

実際に狩猟をする場合は、都道府県に狩猟者登録をする必要があります。
狩猟者登録をすると、狩猟者登録証、狩猟者バッジが交付されます。

狩猟に銃を使いたい場合には、都道府県の公安委員会で鉄砲所持許可を受けなければなりません。

狩猟ができる期間のことを猟期(狩猟期間)といい、日本の猟期は原則11月15日から2月15日に法律で決まっています(北海道は10月1日から1月31日)。猟期が冬なのは、山野の見通しがよくなるためです。

参考:鹿児島県|鹿児島県の狩猟解禁についてのお知らせ

大日本猟友会という団体をご存じですか?
狩猟免許を持っていれば入ることができます。
猟具の購入や共済保険加入の際に優遇措置があり、狩猟に関するさまざまな知識や経験を得られたりと、狩猟する人にとってメリットの多い団体です。

参考:一般社団法人 大日本猟友会|[狩猟者へのみち]狩猟免許の取得

狩猟免許の種類は4つ

狩猟免許の種類は4種類あり、使用する猟具や狩猟方法が異なります。

狩猟免許を取得する目的は人によってさまざまで、害獣駆除のほかに、趣味や競技のために取得する人もいます。

第一種銃猟免許(散弾銃、ライフル銃)

火薬の爆発で弾を出す銃(散弾銃・ライフル銃・空気銃)を使った狩猟の免許です。
銃を扱うため、公安委員会で鉄砲所持許可を受ける必要があります。
ライフル銃は、散弾銃を10年以上持ち続けなければ原則許可されません。
銃を所持するにはガンロッカーなども必要になります。

第二種銃猟免許(空気銃)

空気や液化ガスを使って弾を出す銃(空気銃)を使った狩猟の免許です。

空気銃は鳥の猟に使うことが多い銃です。
散弾銃やライフル銃よりも比較的手軽に始めやすいです。

第二種銃猟免許のほうが狩猟税が安いです。

わな猟免許

わなを仕掛けて害獣を檻などに閉じ込めたり、体をくくって狩猟できる免許です。
わなの種類は、くくりわな、はこわな、はこおとし、囲いわななどがあります。
最近では若い人や女性の取得者も増えています。

網猟免許

網を使った狩猟ができる免許です。
網の種類は、むそう網、はり網、つき網、なげ網などがあります。
鳥や獣の特性にあわせて、網の種類や狩猟方法を選び狩猟をします。

狩猟免許の試験制度はいつから始まった?交付数の推移

狩猟免許は国家試験で、20歳以上の国民なら受験できます。
わな猟と網猟は18歳以上です。

狩猟免許が試験を受けることによって取得できる現在の制度になったのが昭和54年度です。
その頃は、免許交付数 約45万件の大部分が銃猟免許で、わな猟と網猟は1万件ほどでした。

現在では、全体で約21万件の免許交付数です。
近年、わな猟免許を取得する若者や女性が増えて、銃猟免許の交付数を超えています。

狩猟免許の必要書類・手数料・申請先は?

申請に必要な書類は、狩猟免許申請書、鉄砲所持許可証のコピー、写真、返信用封筒です。
狩猟免許申請手数料は、5,200円です。

住所地の都道府県に申請します。
試験会場も各都道府県で異なります。

狩猟免許の試験内容ってむずかしい?

狩猟免許の試験内容は、①知識試験、②適性試験、③技能試験があります。

試験の中でも、特に難易度が高いのが技能試験です。
狩猟免許予備講習会に参加して、銃などの取り扱いをマスターすることが合格への近道です。

①知識試験

30問の問題を90分で解きます。
70%以上正解すれば合格です。
法令や猟具、鳥獣の生態や保護管理などに関する問題が出題されます。

②適性試験

《視力》
・わな猟、網猟・・・両眼0.5以上
・第一種、第二種銃猟・・・両眼0.7以上
《聴力》
10mの距離で90デシベルの警音器の音が聞こえること
※90デシベルの目安は、犬の鳴き声を直近で聞くぐらいのうるさい音です。
《運動能力》
手足の屈伸や挙手ができること
手や指の運動に問題がないこと

③技能試験

適正試験は、70点以上で合格です。30点減点すると失格になります。
《鳥獣判別》
狩猟鳥獣と狩猟鳥獣以外について、16種類を判別します。
1種類間違えると、2点減点になります。

参考:環境省 狩猟ポータル|狩猟免許を取得する[狩猟の魅力まるわかりフォーラム]

狩猟免許に関する主な法律

狩猟免許に関係する法律は、鳥獣保護管理法、銃刀法、火薬類取締法のほか、地方税法、電波法などです。

狩猟免許の免状

狩猟免許の試験に合格したら、いよいよ都道府県知事が発行する狩猟免状が交付されます。
実際に狩猟を行いたい場合には、狩猟者登録をすることが必要です。

狩猟免許の合格率

狩猟免許の合格率は80%ぐらいと言われていますが、普段の生活でほとんど接することのない特殊な内容のため、勉強や準備をしなければ受かることはほぼ不可能です。

狩猟免許以外の害獣駆除に関する資格

狩猟免許以外の、害獣駆除に関する資格は以下のとおりです。

鉄砲所持許可

鉄砲所持許可は、銃を持つための資格です。
都道府県公安委員会(警察署に講習を申し込みます。
銃犯罪を防ぐため、鉄砲所持許可を取得完了するまでの行程がやや厳しいものとなっています。

銃を害獣駆除に使用する場合には、鉄砲所持許可に加えて、狩猟免許の第一種銃猟免許もしくは第二種銃猟免許が必要です。

防除作業監督者

防除作業監督者は、ねずみや害虫を防除する際に使用する、薬剤の取り扱いや使用方法の知識があることを証明する資格です。

建築物の衛生的な環境を確保するための、防除作業の監督を行うことができる国家資格です。

参考:公益財団法人 日本建築衛生管理教育センター|防除作業監督者講習会(新規)

鳥獣管理士準1級

鳥獣管理士準1級は、農作物被害、生態系被害、生活安全などの地域課題の解決を担う人材の技術的能力を認証する資格です。

一般社団法人鳥獣管理技術協会が認定している資格で、1級・準1級、2級、3級があります。
令和5年1月現在、準1級の認定者数は日本全国で62人、1級は11人です。

参考:一般社団法人鳥獣管理技術協会|鳥獣管理士資格制度について

急を要するときは害獣駆除業者に相談しよう

今現在、害獣被害にお悩みの場合は、これから狩猟免許を取っていたのでは間に合いません。
専門的な知識を持った害獣駆除業者に相談してみましょう。

悪徳業者の被害に遭わないために、3社程度から相見積もりを取ることが重要です。

【あわせて読みたい】
信頼できる害獣駆除業者の選び方チェックリストとおすすめの害獣駆除業者3選

まとめ

害獣駆除の資格や免許を取るのは、ある程度大変ですが、不可能ではありません。害獣駆除に興味のある方は、近年人気のわな猟免許からチャレンジしてみてはいかがでしょうか。狩猟免許だけでなく、鉄砲所持許可やその他の害獣駆除に関する資格を持っているのが害獣駆除業者です。今、害獣の被害にお困りの場合は、専門知識を持った信頼できる業者を見つけて相談してみてください。

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