ハクビシンに超音波は効く?効果のある周波数や超音波発生装置の選び方を解説!

害獣・害虫別

ハクビシンを侵入させない・追い出す方法として、超音波を利用する方法が挙げられます。

しかしインターネット上で検索すると、効果がある・ないの両方が出てくるため、どちらの情報が正しいのかわからず戸惑う方もいるでしょう。

本記事では、ハクビシンに対して超音波は効くのか?という点や、効果のある周波数や超音波発生装置の選び方について詳しく解説します。

ハクビシンを防除するおすすめの方法も解説しているため、ぜひ最後までご覧ください。

ハクビシンへの超音波に有用性について

本章では、ハクビシンに対して超音波は効果があるのか?という点を解説していきます。

超音波にもさまざまな周波数があるため、どの周波数なら効果があるのかなどもご紹介します。

ハクビシンに超音波は効くのか?

確かに、ハクビシンは聴覚に優れているため、苦手な周波数を聴かせることで警戒心を与えることはできるでしょう。

ただし、超音波を使ったハクビシンへの駆除効果は科学的な根拠が明確に示されておらず、同じ周波数を使い続けているといずれは慣れて(害がないと判断し)再び侵入してくる可能性もあります。

確実性が薄く、たとえ効果があっても一過性のものとなるため、ハクビシンへの防除のために超音波だけを使うことはおすすめできません。

ハクビシンに効果のある周波数帯はどこ?

テレビやネット広告などで「超音波でハクビシンを駆除できる」という情報を見た人もいるかもしれません。

この理由は、超音波から発せられる周波数が関係してきます。

超音波とは人間の耳には聞こえない周波数の音を指しており、聴覚の優れた動物にのみ効果を発揮します。

ハクビシンが感知できる周波数音の帯域は13Hz~28kHzほどであり、この周波数を出せる超音波発生装置などでハクビシンに不快感を与え対象箇所が遠ざける効果ができるのです。

なお、動物によって聞こえる周波数帯は異なるため、ただ単に超音波発生装置を設置したらよいというわけではありません。

どんな害獣が侵入してきているのか?その害獣が嫌う周波数帯はどこか?を把握することで効果が得られる可能性があるということを理解しておきましょう。

超音波は人体には影響はないの?

害獣対策として用いられる市販の超音波発生装置やアプリであれば、人体に影響を与える可能性は限りなく低いといえます。

一般的に、人間の耳で聴きとれる音(可聴領域)は20Hz~20kHzといわれており、可聴領域以上の高い音(超音波)を聞き取ることができません。

市販の装置やアプリは基本的に20kHzよりも高い音を発するため、安心して利用できるといえるでしょう。

実際、医療分野では胎児や内臓の検査をする際に超音波診断装置を利用しています。

この超音波診断装置で使われる超音波は3.5Mhzが多く、害獣対策に利用される超音波の高さを優に超えています。

超音波診断装置を使っていても、過去数十年にわたって人体に明確に有害な影響が生じた症例は報告されていません。

ただし、超音波による人体への影響はまだ判明していないことも多く、子どもや若者などの可聴領域が広い世代で超音波が聞こえるケースもあるようです。

また、猫や犬などと一緒にお住いの方であれば、ペットの体調に異変が生じる可能性もあるかもしれません。

猫は65Hz〜100kHz、犬65Hz〜50kHzと人間よりも可聴領域が広く、超音波の影響を受けやすいため注意が必要です。

超音波を利用する際は、販売されているアイテムの説明書をよく読んだうえで使用し、もしなにかあった場合は使用を中止するのがよいでしょう。

ハクビシンに有効な超音波発生装置の選び方

本章では、ハクビシンに有効な超音波発生装置の選び方についてご紹介します。

超音波発生装置にもさまざまな種類があるため、特徴を理解したうえでより効果的なものを利用しましょう。

複数の周波数を切り替えられる

そのため、周波数帯を切り替えられるものを利用し、適度に周波数帯を変えることでハクビシンが慣れにくい環境を作ることができるでしょう。

また、害獣によって苦手とする周波数帯にも違いがあるため、周波数帯を切り替えられるものであればハクビシン以外の害獣にも有効となります。

センサーが付いている

センサー付きのものを購入すれば、センサーが察知したときに自動で超音波を発してくれます。

不要なときは超音波が出ないため、より効果的にハクビシンなどの害獣に超音波を聴かせることができるでしょう。

超音波の発する方向と有効面積

購入する商品によって、超音波が発生する方向や有効面積は異なります。

当然、360℃全方位に超音波を発生できるもの、有効面積が広いものほど高い効果を発揮できるでしょう。

また、設置予定の場所の広さ以上の範囲に効果を発揮するものを選ぶことも重要です。

ライト機能の有無

ハクビシンなど害獣に類する動物の多くは夜行性であり、特に人々が寝静まった夜間に活発に活動する傾向にあります。

そのため光にも弱く、ライトと超音波を併用して使うことで、より高い効果を発揮できるでしょう。

超音波発生装置のなかには、ライト機能が付いているものもあります。

センサー付きのもので、夜間に突然光と不快な超音波が発生すれば、ハクビシンもびっくりしてその場を去っていくでしょう。

超音波発生装置の価格はピンキリである

超音波発生装置の価格は、おおよそ2,000円~5,000円ほどが多いとされています。

多機能・高性能であるほど価格は高くなり、なかには1万円ほどするものもありますが、無理にいきなり高価なものを購入しなくてもよいでしょう。

そもそもハクビシンにも個体差があり、必ずしも超音波が効くとも限りません。

まずは必要な機能が付いた価格の安いものを購入して試し、その後必要に応じて種類を変えてみることをおすすめします。

超音波を発生するアプリや動画は効果がある?

最近では、スマホのアプリやYouTubeの動画などで超音波を発生させることも可能です。

アプリや動画によっては、周波数・強さ・時間などを設置もしくは選択して発することもできるため、無料アプリや動画で超音波を試してみたいという方もいるかもしれません。

ただし、アプリや動画も効き目があるかはまちまちであり、確実性はありません。

さらに、以下のような注意点も存在します。

【アプリの注意点】

  • スピーカーの性能によっては、超音波を発することができない
  • 端末のバッテリー消耗が早くなる
  • 端末の置き場所や向きによっては、超音波が届かない
  • 端末の音量によっては、人間やペットにも聞こえる など

【YouTubeなど動画の注意点】

  • インターネットの接続が必須
  • 端末やスピーカーを必要とする
  • 電気代や通信費がかかる
  • 動画の内容や品質によっては、超音波が発せられない、もしくは効果が低い など

有料の機材を買うよりは安く済むものの、適切な効果を得られない可能性のほうが高いため、注意しておきましょう。

超音波発生装置を利用する際の注意点

本章では、超音波発生装置を利用する際の注意点をご紹介します。

電力の供給方法を理解しておく

購入する商品によって、乾電池式・ソーラー電池式・コード式など電力の供給方法は異なります。

特に、乾電池式の場合は、電池が切れたことに気付かずに害獣の侵入を許してしまう恐れがあるため注意が必要です。

屋根裏などに設置する場合はソーラー電池式では充電できませんし、屋外で利用する場合はコード式だと電力が供給できない可能性もあるでしょう。

どこで使用するかも考慮し、適切なものを購入しましょう。

適切な場所・適切な音量で置く

超音波発生装置を設置する際は、適切な場所・適切な音量で設置する必要があります。

その理由は2つあり、1つは害獣を遠ざける効果を高めるためです。

害獣の生息地はそれぞれで異なるため、生息地や通り道はもちろん、設置場所の高さや角度にも注意しなければいけません。

もう1つの理由は、近隣住民に迷惑がかからないようにするためです。

超音波は基本的に人間の耳には聞こえないものの、お子さんやペットなど、なかには超音波の影響を受けてしまうケースもあるかもしれません。

また、ライト付きのものを設置すると、人の動きにセンサーが反応してしまう恐れもあるでしょう。

超音波発生装置を屋外に設置する際は、周辺環境にも注意しておきましょう。

子どもや赤ちゃんが通る場所には置かない

超音波は人には聞こえないと言われているものの、成人よりも可聴領域が広い子どもや赤ちゃんであれば聞こえてしまう可能性もあります。

もし超音波が聞こえた場合、子どもや赤ちゃんにとっては不快な音となり、なかには体調を崩してしまう子もいるかもしれません。

また、超音波発生装置を通り道に置いておくと、おもちゃと勘違いして触ってしまう恐れもあります。

子どもや赤ちゃんがいるご家庭では、通り道には置かないようにし、使用上の注意を守ったうえで正しく利用しましょう。

もしお子さんの体調がすぐれない場合は、すぐに使用を中止することも重要です。

外飼いのペットがいるご家庭は設置場所を工夫する

もし庭などで外飼いしているペットがいるご家庭は、屋外に超音波発生装置を設置する際は十分にご注意ください。

もし超音波発生装置にセンサーが付いていた場合、外飼いしているペットに反応してしまうと、ペットに対して超音波や光を浴びせてしまう恐れがあります。

センサーには感知範囲が明記されているため、利用の際はペットに反応しないよう向きを調節することが望ましいでしょう。

また、夜行性である害獣に対して超音波を使うのは夜間が主になるため、夜間だけでもペットに屋内に入れてあげるのもよいかもしれません。

他の害獣対策手段を併用する

上述でもご紹介した通り、超音波の効き目には個体差があり、かつ一時的なものです。

いずれは不快な音に慣れて侵入してくる可能性もあるでしょう。

そのため、別の害獣対策手段を併用して、より効果を高めることが大切といえます。

  • 忌避剤(害獣が嫌うニオイを発するもの)を設置する
  • 侵入経路となり得る場所を封鎖する
  • 害獣駆除業者へ対処を依頼する など

また、もし庭や屋根裏など敷地内にすでに棲みついているハクビシンの追い出しに成功した後は、再発防止だけでなく、移動ルートや棲みついていた箇所を清掃・消毒しなければいけません。

ハクビシンなどの害獣が潜んでいた場所には、糞尿だけでなく多数の病原体・寄生虫・害虫が潜んでいる可能性が高いでしょう。

放置したままにしておくと健康被害などをもたらす恐れがあるため、注意が必要です。

ハクビシンの防除はプロの業者に任せよう!

超音波発生装置など市販の対策グッズを用いて、ハクビシンの侵入をある程度予防することは可能です。

しかし、素人にできることには限界があり、特に侵入され棲みつかれてしまった場合は対処が非常に困難となります。

そもそも鳥獣保護管理法という法律により、ハクビシンを無許可で捕獲・駆除はできないため、この許可を取るだけでも非常に手間がかかります。

やっとの思いで許可を得ることができたとしても、今度はどこから侵入してくるかわからないハクビシンの痕跡を探しながら、対策を講じていかなくてはいけません。

また、ハクビシンなどの害獣はその体や糞尿に多数の病原菌や寄生虫を有しており、防護手段を用意したうえで行動しなければ非常に危険です。

害獣駆除に精通していない一般の方が対応するには、相当な手間と時間を必要とするため、その手間を一手に引き受け、適切に対処できるプロの業者に依頼したほうが安全かつ楽といえるでしょう。

ただし、業者によって費用やサービス内容などは異なるため、複数社に現地調査・見積もりを依頼したうえで、より自身が納得できる業者へ依頼するようにしましょう。

まとめ

ハクビシンに対して、超音波は有効なケースもあります。

しかし、確実性に欠けるうえに効果は一過性であるため、仮に利用する場合も別の手段と併用して使うことをおすすめします。

また、超音波発生装置も商品それぞれで特徴が異なるため、特徴や注意点を事前に理解したうえで、利用してください。

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