屋根裏の動物駆除の料金は?市役所の支援で安く抑える方法も解説!

その他

「毎晩、屋根裏から動物が走る音が聞こえる」
「自分で駆除するか業者を呼ぶか迷っている」
「業者に頼みたいが、相場も分からないし高額請求されたら怖い」

こんなふうに悩んでいませんか?
自宅の屋根裏に動物がいるというのは、多くの人にとって初めての経験だと思います。
どう対応していいか分からず困ってしまいますよね。

動物駆除は時間をかければ自力でも可能ですが、経験と専門知識をもつ業者に依頼すると素早く解決できます。
この記事では、動物駆除の料金相場や、費用を安く抑える方法、良い業者の選び方を解説します。

屋根裏に住みつく動物一覧

屋根裏にいる可能性が高いのは、以下の6種の動物です。

  1. ネズミ
  2. タヌキ
  3. イタチ
  4. コウモリ
  5. アライグマ
  6. ハクビシン

以下は各動物の外見と特徴です。

1.ネズミ

屋根裏の動物1 ネズミ
  • 体長:10~20cm
  • 体重:10~200g
  • 屋根裏にいるのはクマネズミ・ハツカネズミ
  • 台所の食べ物を荒らすこともある
  • 電気配線をかじり、火災を発生させる

2.タヌキ

屋根裏の動物2 タヌキ
  • 体長:50~60cm
  • 体重:3~6kg
  • 夜行性で深夜から早朝に活動
  • タヌキに寄生する「ヒゼンダニ」は疥癬症(かいせんしょう)という皮膚病の原因

3.イタチ

屋根裏の動物3 イタチ
  • 体長:28~39cm
  • 体重:650~820g
  • 「ニホンイタチ」「チョウセンイタチ」の2種
  • 屋根裏にいるのは主に「チョウセンイタチ」
  • 深夜の騒音・糞尿による悪臭被害を起こす

4.コウモリ

屋根裏の動物4 コウモリ
  • 体長:4~6cm
  • 体重:5~10g
  • 屋根裏にいるのは「アブラコウモリ」
  • 20匹以上のコウモリが住みつくこともある
  • 換気扇や通気口の内部に巣を作ることもある

5.アライグマ

屋根裏の動物6 アライグマ
  • 体長:40~60cm
  • 体重:4~10kg
  • 北アメリカ原産の外来種
  • 気性が荒く人に噛みつくこともある
  • 致死率の高い「狂犬病ウィルス」を保有

6.ハクビシン

屋根裏の動物5 アライグマ
  • 体長:40~70cm
  • 体重:約3~4kg
  • 東南アジア原産の外来種
  • 屋根裏の断熱材をボロボロにする
  • 繁殖力が強く10匹以上住みつくこともある

屋根裏は動物にとって雨風・寒さ・外敵から身を守れて、安全に出産・子育てできる絶好の環境です。
ネズミやコウモリは越冬のために秋ごろから、タヌキ・イタチ・アライグマ・ハクビシンは繁殖期の春ごろから屋根裏に侵入するケースが増えます。

動物が屋根裏に住みつくと問題になるのは糞尿の悪臭です。
特にタヌキ・イタチ・アライグマ・ハクビシンには、特定の場所で排泄する「ため糞」という習性があり、尿が天井から滴り落ちてきたり、糞尿の水分で天井板が腐って抜け落ちたりすることもあります。

また、動物が屋根裏を走り回る音で眠れない、持ち込まれたダニによる虫刺されやアレルギーなどの健康被害も問題です。

屋根裏に住みついた動物は自然に出ていくことはありません。
放置すると被害は拡大する一方のため、早急に駆除しましょう。

動物駆除の費用相場と5つの要素

動物駆除にかかる費用は「5万円〜20万円」が相場です。
金額に幅があるのは、駆除費用が次の5つによって変動するためです。

  1. 駆除する動物の種類と数
  2. 駆除範囲の広さ
  3. 被害状況と程度
  4. 封鎖する侵入口の数や大きさ
  5. 依頼主の希望

ここでは駆除料金を左右する5つの要素について解説します。

1.駆除する動物の種類と数

動物駆除費用は、対象となる動物によって異なります。駆除に用いる罠の種類や設置方法、関連する法律などが動物によって異なるためです。

たとえば、タヌキ・コウモリ・イタチ・アライグマ・ハクビシンは「鳥獣保護管理法」という法律で保護されており、駆除するには自治体の許可と特別な資格(狩猟免許)が必要です。これらの動物を駆除する際は「許可申請の代行費用」や「有資格者の割り増し分」がかかると考えましょう。

また、ネズミのように繁殖力が高い動物の場合、駆除開始時点で複数匹が住みついているケースはめずらしくありません。1回では駆除しきれず、最低でも2〜3回に分けて行う必要があるため、費用もかさむ傾向にあります。

2.駆除範囲の広さ

害獣が住みついている範囲・糞尿被害を受けた範囲が広いほど、作業に必要な人員・手間・資材(トラップや薬剤など)が増えるため、金額も上がります。

たとえば、施工範囲が10坪(およそ畳20枚分の広さ)までは一定の金額で、10坪を超える場合は建物の状況によって加算するという業者もあれば、5坪ごとに細かく金額を設定している業者もあるなどさまざまです。

正確な施工範囲は業者でないと分からないため、契約前に必ず現地調査と見積もりを依頼しましょう。

3.被害状況

被害の状況も駆除料金に関係します。

たとえば、動物が長期間住みついていた場合、糞尿の清掃・消毒、ダニ・ノミ駆除、汚損した天井板・断熱材の交換などが必要となるため、費用がかさむケースが少なくありません。

また、コウモリは脚立が届かない高所に巣を作ることもあり、高所作業車や足場が必要なこともあります。高所作業車はプラス5万円、足場はプラス20万円ほどの追加料金が必要です。

ただ、依頼主の費用負担に配慮し、なるべく高所作業車や足場を使わず作業する業者も多いため、必要になるケースは少ないと考えましょう。

4.封鎖する侵入口の数や大きさ

駆除完了後は再発防止のため、侵入口の穴やすき間の封鎖が必要です。動物駆除において最も重要な作業であり、金額を大きく左右します。

封鎖費用は侵入口の大きさ・作業の難易度・使用する材料で変わりますが、一か所あたり「5000円~」が相場です。一般的に、広くて築年数が古い家ほど穴・すき間の数が増えるため、費用は上がります。

5.依頼主の希望

最終的に駆除費用を決めるのは「依頼主がどこまでの駆除を希望するか」です。

屋根裏の動物を駆除するだけなら「5万円」ほどで可能ですが、徹底的な清掃・消毒・侵入口の封鎖も行う場合は「10万円〜20万円」の予算が必要です。

どこまで希望するかを事前に決めておき、業者とも相談のうえで最適な駆除プランを立てましょう。

動物駆除費用の抑え方についてよくある質問

本格的な動物駆除には、10万円以上かかるのが一般的です。
「もう少し安くならないか」と思う方も多いのではないでしょうか。
ここでは動物駆除費用について、よくある以下の質問にお答えします。

  1. 動物駆除に助成金は出ますか?
  2. 市役所に動物駆除を頼めますか?
  3. 自分で駆除すれば安くできますか?

1.動物駆除に助成金は出ますか?

動物駆除の助成金(補助金)は基本的に農林業関係者・自治会などに向けたもので、一般家庭向けのものはありません。一般家庭の害獣駆除は個人の問題で公益性がなく、国や自治体が費用を負担する必要はないとされるためです。

しかし、まったく支援がないわけではありません。駆除に関する講習会の開催(無料)・捕獲罠の貸出(無料)のほか、市が委託業者を派遣して捕獲を代行してくれる地域もあります。(※1、※2)
動物被害への対応は自治体ごとに異なるため、一度問い合わせてみてください。

下表は自治体によるサポートの一例です。これらを利用して駆除は自分で行い、糞尿清掃や消毒・侵入口封鎖のみ業者へ依頼すると費用を抑えられます。

●支援事例1:東京都大田区
対象動物アライグマ・ハクビシン
支援内容現地調査・捕獲罠の設置・捕獲した動物の回収
費用負担無料
詳細ページ大田区ホームページ ハクビシン・アライグマにお困りの方へ
●支援事例2:千葉県船橋市
対象動物ネズミ
支援内容ネズミ駆除用の毒餌(殺そ剤)の配布
費用負担無料
詳細ページ船橋市ホームページ ねずみ対策
●支援事例3:神奈川県鎌倉市
対象動物アライグマ・ハクビシン
支援内容現地調査・捕獲罠の設置・捕獲した動物の回収と処分
費用負担無料
詳細ページ鎌倉市ホームページ ハクビシン・アライグマにお困りの方へ
●支援事例4:大阪府大阪市旭区
対象動物イタチ
支援内容捕獲罠の貸し出し
費用負担無料
詳細ページ大阪市旭区役所 イタチでお困りの方へ

(※1)神奈川県川崎市 よくある質問(FAQ)家の中(屋根裏、床下、壁の隙間等)に野生動物(アライグマ、ハクビシンなど)がいます。駆除してください。
(※2)東京都港区 ハクビシン・アライグマ対策

2.市役所に動物駆除を頼めますか?

地域の市役所は、個人宅の動物駆除は行いません。市役所が動物駆除を行うのは、イノシシなどの野生動物が公共の場(学校や住宅街など)に出没し、警察や消防と連携して対処する必要がある場合のみです。

先ほど紹介したように、市の職員がサポートの一環として被害状況を調査する地域もありますが、ほとんどの場合、動物被害に対するアドバイス・地域の駆除業者の紹介などにとどまります。

なお、市役所が紹介する駆除業者は必ずしも優良とは限りません。複数の業者に相見積もりを取って比較検討するなど、自分で見極める必要があります。

3.自分で駆除すれば安くできますか?

業者への依頼が経済的に難しく、自治体のサポートも特にないという場合は、市販の動物対策グッズを使うと駆除費用を大幅に抑えられます。

最も簡単なのは、煙や忌避剤(きひざい:動物が嫌うにおいを出す薬剤のこと)で屋根裏から追い出す方法です。動物対策用のくん煙剤・忌避剤はホームセンターのほか、ネット通販でも購入できます。ネット通販で探す場合は「ネズミ くん煙剤」「動物 忌避剤」などで検索してください。追い出しに効果的なにおいは動物ごと・個体ごとに異なるため、ひとつずつ試してみるといいでしょう。

また、難易度は上がりますが罠を使った捕獲も可能です。
罠や忌避剤による動物駆除の方法は、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。

【参考記事】
ハクビシンが天井裏に?今すぐできる駆除方法と再発防止対策を解説!
屋根裏の動物を自分で駆除したい!駆除と追い出し方法、関係法令などを解説

動物駆除を成功させる業者選びのポイント3つ

動物駆除を成功させるには良い業者への依頼が必要です。
駆除業者に依頼した人の口コミを調べると、次の3つが決め手になったという声が多く見られました。

  1. 口コミが良く安心感がある
  2. 念入りに現地調査してくれる
  3. 見積がわかりやすい

順番に詳しく見ていきましょう。

1.口コミが良く安心感がある

まずは現地調査と見積もりを依頼する業者を決めましょう。
判断基準は「口コミ評価(お客様満足度)」「ホームページの内容」です。

口コミはGoogleの口コミ(業者名で検索したとき右上に出るもの)が役立ちます。ホームページでは「ホームページ全体の見やすさ・分かりやすさ」「施工事例の丁寧さ」「実績の豊富さ」などをチェックしてください。電話で問い合わせたときの受け応え、対応の速さなども判断材料になります。

直感でかまわないので「安心感がある」「任せられそうだ」と思う業者を選びましょう。

費用や作業内容の比較のため、相見積もりをおすすめしますが、数が多すぎると対応に時間がかかります。多くても3〜5社程度にしておきましょう。

なお、業者によってはハクビシン専門、ネズミ専門など、対応動物が限られている場合もありますが、この段階では屋根裏にどんな動物がいるか分かりません。最低でも、冒頭で紹介した6種の動物(ネズミ・タヌキ・イタチ・コウモリ・アライグマ・ハクビシン)に対応した業者を選びましょう

2.念入りに現地調査してくれる

現地調査時の対応も良い業者を見極めるポイントです。

適切な見積もりを出すためには念入りな現地調査が欠かせません。気さくで話しやすいなどの雰囲気も大切ですが、重要なのは調査のやり方です。

担当者が屋根裏や床下に入って調査するかどうかを必ずチェックしましょう。画像や動画による詳しい状況説明もあると優良業者の可能性が高いといえます。

実際に多くの人が依頼の決め手として「現地調査での説明や質問への回答が丁寧だったこと」を挙げています。

一方、屋根裏や床下に入らず、訪問してすぐに見積もりを作ろうとする業者は要注意です。被害状況を把握できていないため駆除が中途半端になるだけでなく「調査時には気づかなかった」と、追加料金が発生する可能性もあります。

3.見積もりが分かりやすい

「見積書を見ればいい業者か分かる」という人もいるほど、見積書の内容は大切です。
「金額は高いが、見積もりが一番分かりやすかった」という理由で依頼を決めた人もいます。

良い業者の見積もりは「追い出し処理◯◯円」「屋根裏フン清掃◯◯円」「屋根裏ノミ・ダニ消毒◯◯円」など、作業内容と価格が細かく明記されています。

各施工が必要な理由や実施方法についても説明があるほか、値段別に数種類の見積もりを作ってくれたり、予算に合わせて柔軟にプランを変更してくれたりもします。

反対に「ネズミ駆除 一式 ●●円」と大雑把にしか記載されておらず、施工の詳細や単価が分からない見積もりを提示する業者には注意しましょう。

まとめ

屋根裏に動物がいると分かっていても、業者への駆除依頼は料金面が気になりますよね。
被害状況・施工内容にもよりますが、確実な駆除と念入りな清掃・消毒などを行う場合は「10万円〜20万円」が相場です。

費用を節約するなら、くん煙剤・忌避剤をで追い出すか、自治体の支援を積極的に利用しましょう
「なかなか追い出せない」「罠にかからない」など、自己解決が難しいと感じたら、迷わず駆除業者へ依頼してください。

このサイト「害獣駆除ガイド」を運営する(一社)日本有害鳥獣駆除・防除管理協会でも、ハクビシン被害のご相談を承っております。
駆除だけでなく「侵入口の封鎖のみ・糞尿の清掃や消毒のみ」など部分的な作業も可能ですので、お困りの際はお気軽にお問い合わせください。

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