ネズミにくん煙剤は効果アリ!おすすめ商品と使用上の注意について解説

害獣・害虫別

「早くネズミを追い出したい」「ネズミを手軽に退治したい」とくん煙剤の使用を検討していませんか。
くん煙剤にはネズミの嫌いな成分が含まれており、ネズミ対策として効果的です。
本記事では、ネズミ退治におすすめのくん煙剤や使用上の注意、くん煙剤を使用するメリットについて解説します。
くん煙剤を上手に利用し、ネズミの被害を最小限に留めましょう。

1. ネズミ対策に便利な「くん煙剤」の基礎知識

ネズミ・害虫駆除以外に、風呂掃除やトイレ掃除の場面でも耳にすることの多い「くん煙剤」。
原理はどれも同じで、使用方法自体は非常に簡単です。
本章では、くん煙剤の概要とおすすめの商品をご紹介します。

1-1. くん煙剤とは

くん煙剤には、発熱剤などとともに有効成分が含まれています。
加熱によって有効成分を煙状の微粒子として空気中に拡散させ、効力を発揮するものです。
ネズミ用のくん煙剤では、ネズミの嫌がるニオイや成分が分散されるため忌避剤として使用されます。
ネズミの存在が疑われるエリア全体に煙が行き届くことで、隠れているネズミに対しても効果が見込めます。

1-2. おすすめのくん煙剤「ネズミ一発退場 くん煙タイプ」

対ネズミ用のくん煙剤としておすすめしたいのは、アース製薬の「ネズミ一発退場 くん煙タイプ」です。
本商品は、ネズミの嫌がる天然ハーブ(琉球ハーブ・ハッカ油)を使用しています。
琉球ハーブは月桃とも呼ばれるハーブで、沖縄では古来から防虫・防カビ剤や芳香剤に用いられる植物です。
人間にとっては爽やかな香りですが、ネズミは苦手としています。

「ネズミ一発退場 くん煙タイプ」を使用すると、ネズミは嫌いなニオイが充満した空間から逃れるために、家から逃げ出したり近寄らなくなったりします(忌避効果)。
効果の持続期間は部屋の広さや換気の状態にもよりますが、数日〜数週間ほどです。

簡単な使用方法は、以下の通りです。

  1. プラスチック容器から薬剤缶の入ったアルミ袋を取り出し、付属の水を全部入れる
  2. アルミ袋を開け、缶をそのまま取り出す
  3. 天井裏や床下、倉庫などのネズミを追い出したい場所に容器を置き、薬剤缶を水につけてリング状のフタをする
  4. 蒸散開始後から2時間またはそれ以上、そのまま放置する
  5. 使用後は充分に換気をする(天井裏・床下では換気不要)

参考:アース製薬「ネズミ一発退場 (くん煙タイプ)」

製品詳細や詳しい使用方法、ご購入については、下記のリンクからご覧ください。
アース製薬「ネズミ一発退場 (くん煙タイプ)」

2. くん煙剤を使用する際の注意点

簡単に使用できるくん煙剤ですが、使用する際には3つの点に注意しましょう。

  • 火災報知器と家具家電にカバーをかける
  • ペットを避難させる
  • 楽器・美術品も避難させるorカバーをかける

以上の注意点を守らずに使用してしまうと、あらゆるトラブルを招きかねません。
必ず対処をしたうえで、くん煙剤を使用しましょう。
それぞれの注意点について、詳細に説明します。

2-1. 火災報知器と家具家電にカバーをかける

火災報知器(あるいは煙報知器)の直下での使用は厳禁です。
くん煙剤の上部に火災報知器があると、噴出した煙を火災報知器が火災による煙だと勘違いして誤作動を起こす可能性があります。
くん煙剤の中にはカバーが付属している商品もありますので、カバーで隙間なく報知器を覆ってください。
カバーの付属していないくん煙剤やサイズの合わない報知器だった場合は、ポリ袋などでも代用可能です。

ただし、報知器が熱を感知するタイプのものである場合は、煙の影響を受けません。
取り付けられている報知器がどちらのタイプかわからないときは、念のためカバーをかけるとよいでしょう。

くん煙剤使用後は、1時間程度を目安に充分な換気をしてからカバーを外してください。
カバーをしたままでいると、いざというときに報知器が正しく作動してくれません。
換気をした後は必ずカバーを外しましょう。

また、くん煙剤は家具家電にもカバーをしてからの使用が望ましいです。
くん煙剤のメーカーは、「皮膚や目などの人体に直接薬剤がかかる」「薬剤を口に入れる」などのことがないよう注意すべきと謳っています。
直接肌が触れる家具や口にするものにかかわる家電(コーヒーメーカーなど)に薬剤が付着しないよう、注意してください。
精密機器も故障の原因となりかねないため、以下のような家具家電にはカバーをかけましょう。

  • 寝具
  • 電気ケトル
  • パソコン    など

2-2. ペットを避難させる

くん煙剤から発生する煙をペットが吸入してしまうと、体調が悪くなってしまう場合があります。
くん煙剤の使用中は、部屋の外に出して避難させておきましょう。
充分な換気(1時間程度)が完了したら、部屋に戻しても構いません。

なお、犬や猫、小鳥などに限らず、魚やエビといった水生動物も同様です。
移動できる水槽はくん煙剤を使用する部屋から出し、移動できない水槽はエアーポンプを止めて完全に密閉できるようビニールをかけてください。

2-3. 楽器・美術品も避難させるorカバーをかける

くん煙剤の煙は、楽器や美術品を変色・発錆(はっせい)させる可能性があります。
直接煙がかからないよう、ビニールや新聞紙などで覆うか専用のケースに収納しましょう。
できれば、くん煙剤を使用する部屋の外に出しておくのが望ましいです。
外に出した楽器や美術品は、換気が終わってから部屋に持ち込んでください。

なお、ハーブを庭に植えたり、お手製のハーブスプレーなどを用いたりする方法では、カバーをかける事前準備は不要です。
天然ハーブによる忌避を望まれる場合は、以下の記事もご参考にしてください。

3. くん煙剤を使用するメリット

注意点もいくつかあるくん煙剤には、少し手間をかけるだけのメリットがあります。
具体的なメリットは、次の3つです。

  • ドラッグストアなどで簡単に入手できる
  • 死骸の処理が不要
  • ネズミの巣の場所が特定できなくても使える

それぞれのメリットについて、具体的に説明します。

3-1. ドラッグストアなどで簡単に入手できる

害獣対策というと専門的な分野のイメージですが、くん煙剤はドラッグストアやホームセンター、ネットショップなどで簡単に購入できます
購入から使用まで、免許も特殊な道具も必要ありません。
事前準備を除けば、くん煙剤1つでネズミを追い出せます。

3-2. 死骸の処理が不要

くん煙剤は、ネズミの忌避剤です。
ネズミを追い出したり遠ざけたりすることを目的としているため、ネズミを息絶えさせる成分を含みません。
死骸を処理する必要がなく、心理的な負担は最小限で済みます。
また、死骸を処理する際は、ネズミを介した感染症に注意しなくてはなりません。
そうしたリスクを抑えてネズミを退治できるため、死骸が出ないことは大きな魅力です。

3-3. ネズミの巣の場所が特定できなくても使える

くん煙剤は、煙に含まれた成分が部屋中に分散されます。
ネズミは人目のつかない場所に隠れますが、目視できていないネズミにも効くのがくん煙剤の大きな魅力です。
「ネズミの気配や被害はあるものの、正確な居場所が分からない」という場合でも、忌避効果が期待できます。

ちなみに、屋根裏はネズミが巣を作ったり隠れたりしやすい場所の1つです。
以下の記事では、ネズミが屋根裏にいるかどうかを確認する方法を紹介していますので、ご参考にしてください。

4. くん煙剤によるネズミ対策の「限界」

くん煙剤はネズミを苦手とする方にとっても、メリットの大きい対策法です。
しかし、くん煙剤は殺鼠剤(さっそざい)ではありません。
したがって、次のようなデメリットもあります。

  • くん煙剤が効かない個体も存在する
  • くん煙剤だけで完全な駆除はできない

本章では、くん煙剤が抱える限界について解説します。

4-1. くん煙剤が効かない個体も存在する

くん煙剤は、ネズミの嫌いなニオイを充満させて忌避効果を得るものです。
しかし、全てのネズミに対して有効なわけではありません
元々ニオイに鈍感なネズミや、ニオイに慣れてしまったネズミには効かないことがあります。
どのようなネズミが侵入しているかは分かりませんので、くん煙剤だけで退治しようとすることはおすすめできません。

4-2. くん煙剤だけで完全な駆除はできない

くん煙剤でできることは、ネズミの「忌避」のみです。
そして、ネズミには帰巣本能が備わっており、一度はくん煙剤で追い出された家屋でもまた戻ろうとします。
つまり、ネズミを家屋から遠ざけた後、くん煙剤の効果が切れるまで何もしなければ、再びネズミに侵入されてしまう恐れがあります

ネズミを根本的に駆除したい場合は、忌避剤ではなく殺鼠剤を用いましょう。
以下の記事では、市販の殺鼠剤の効果や状況に合ったタイプ別の殺鼠剤の概要などをご紹介しています。

5. 完全なネズミ駆除には侵入経路の封鎖が必須

ネズミの再侵入を防ぐためには、追い出すと同時に侵入経路の封鎖が必要です。
体の小さなネズミは、2.5cmほどの小さな隙間があれば難なく侵入できます。
よって、家の内外にある隙間を徹底的に塞がなければなりません。
具体的には、以下のような場所を侵入口として利用することが多いです。

  • 壁の隙間
  • 床下の通気口
  • 基礎の隙間
  • 戸袋の隙間
  • 屋根の隙間
  • 軒下の隙間    など

あくまでも上記は一例で、考えられる侵入口はいくつもあります。
特に、調べにくい隙間や高所にある隙間を個人で確認してきっちりと塞ぐのは、非常に困難です。
ネズミに侵入された疑いがあれば、専門の業者へ相談された方がよいでしょう。

6. ネズミ被害でお悩みなら協会の無料相談をご活用ください 

くん煙剤は、手軽にネズミを忌避できます。
しかし、効果は一時的かつ限定的で、完全に侵入口を塞がなければ棲み着いていたネズミの再侵入や新たなネズミの侵入といったリスクは避けられません。
ネズミ駆除に安心・安全を求めるのであれば、圧倒的に専門家へのご相談がおすすめです。

とはいえ、「お金をかけずにネズミを退治したい」「駆除業者になりすました詐欺に引っかかるのが怖い」といった理由から専門家への相談に尻込みされる方もいらっしゃるでしょう。
そこで、ご提案したいのが日本有害鳥獣駆除・防除管理協会の無料相談です。
日本有害鳥獣駆除・防除管理協会では、ネズミ被害への対策から優良な駆除業者の選び方まで、様々なご相談を無料にてお受けしています。
当協会はセミナー開催や薬剤開発を行う社団法人ですので、悪徳業者への斡旋などは一切ありません。
独自の対策では、かえってコストパフォーマンスもタイムパフォーマンスも悪くなってしまいますので、ぜひ協会の無料相談をご利用ください。

まとめ

くん煙剤は、ネズミ退治に効果があります。
入手も使用方法も簡単で、部屋中に成分を生き渡せられるという点から、メリットも豊富です。
しかし、くん煙剤はあくまで忌避剤であり、ネズミ被害を根絶させられるものではありません。
恒久的にネズミ被害を食い止めるのであれば、専門の駆除業者へお問い合わせください。

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