「天井裏で音がしなくなったけれど、実はコウモリが冬眠しているのでは?」と不安に感じてませんか?コウモリは冬眠する生態を持ち、気付かないうちに家の中で眠っていることもあります。
しかし、コウモリを放置すると、健康被害や家屋への被害など様々なトラブルを引き起こすことになりかねません。
本記事では、コウモリの冬眠時期や冬眠場所について詳しく解説します。冬眠前に駆除すべき理由や、放置すると起こる被害まで分かりやすく紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
- 対処方法
- 業者選び
- 害獣の特定

1. コウモリが冬眠する時期と場所

コウモリは、季節によって行動パターンが大きく変わる生き物です。そのため、冬眠のタイミングや場所を正しく理解することは、コウモリ駆除やコウモリ被害を防ぐことに繋がります。
ここでは、コウモリの冬眠が始まる時期と、実際にどこで眠っているのかを詳しく解説します。
1-1. コウモリの冬眠時期
コウモリは気温が10℃を下回ると活動が鈍り、やがて冬眠に入ります。一般的には11月頃から3月頃までが冬眠の時期です。
特に、日本に生息するアブラコウモリは民家に侵入しやすく、屋根裏や壁の奥で冬眠するケースも少なくありません。
気温の低下とともに行動が少なくなり、最終的にはほとんど動かなくなるため「もういなくなった」と勘違いされやすいですが、実際には建物内でじっと眠っているだけの可能性が高いため注意が必要です。
また、近年の温暖化の影響で、コウモリの冬眠期間が短くなったり、気温の変化に応じて一時的に活動を再開したりするケースも見られます。
地域ごとのコウモリの冬眠時期の目安は、以下の通りです。
地域 | 冬眠開始時期 | 冬眠終了時期 |
---|---|---|
北海道・東北 | 10月下旬~11月頃 | 3月下旬~4月頃 |
関東・中部 | 11月頃 | 3月頃 |
関西・中国 | 11月中旬頃 | 2月下旬~3月頃 |
九州・沖縄 | 11月下旬頃 | 2月頃 |
このように地域差はありますが、いずれにしても気温10℃が活動停止の目安といえるでしょう。
参考:農林水産省「農業用水路トンネルとコウモリ類」
気象庁「地域の情報」
1-2. コウモリが冬眠する場所
コウモリが冬眠先として選ぶのは、外気の影響を受けにくく、暗くて静かな場所です。気温が安定し、外敵から身を守れる環境であることが条件となります。
特に、人間が生活している建物内は暖かいため、コウモリにとって格好の冬眠場所となりやすいのです。
代表的な場所には、以下のようなものがあります。
- 屋根裏や天井裏
外気の寒さを遮ることができ、人の出入りがほとんどないため、コウモリにとって居心地の良い空間です。複数のコウモリがまとまって冬眠することもあります。 - 壁のすき間や換気口の奥
コウモリはわずかな隙間でも侵入できるため、隠れ場所になりやすいです。特に外壁の劣化や換気フードの破損部分は、格好の侵入口です。 - 戸袋やシャッターの内部
昼間は閉じられていて暗く、外気の影響も受けにくいため、コウモリが潜むケースが多いです。外からは見えにくいため、気付かれずに冬眠されてしまうこともあります。
このように、コウモリは「人目につきにくい」「温度変化が少ない」「狭くて安全」という条件を満たす空間を選んで冬眠します。
特に民家の場合、気づかないうちに屋内に入り込んで冬眠していることがあります。「コウモリを外で見なくなった=いなくなった」とは限らないため、注意が必要です。
2. 冬眠前のコウモリ駆除をオススメする理由

コウモリの駆除は、冬眠に入る前に行うのが最適なタイミングです。冬眠してしまうと、コウモリの動きが鈍くなり、追い出すのが難しいだけでなく、屋内で死んでしまい死骸や悪臭といった二次被害に繋がる恐れがあります。
ここでは、冬眠前にコウモリ駆除をおすすめする理由について解説します。
2-1. 冬眠すると追い出しにくくなる
冬眠中のコウモリは体温と代謝が低下し、ほとんど動かなくなります。この状態では、忌避剤を使って追い出そうとしても反応が鈍く、自然に追い出すことが難しくなってしまいます。
また、冬眠中のコウモリが数匹程度だと思っていたのが、実際には十数匹、あるいは数十匹規模で潜んでいるケースも珍しくありません。このようなケースでは、冬眠時期に無理な駆除を試みれば、建物内で大量にコウモリが死んでしまい、悪臭や害虫の二次被害を引き起こすリスクも高まります。
2-2. 冬眠中にそのままコウモリが死ぬことがある
冬眠しているコウモリは、そのまま死んでしまうことがあります。実際に屋根裏や壁の奥で冬眠中に死んでしまい、気付かないうちに建物内に死骸が残っているケースは少なくありません。
コウモリの死骸が屋根裏などに残ると、強烈な悪臭を発するだけでなく、ダニやハエなどの害虫を呼び寄せ、二次被害の原因となります。特に、壁の内部や断熱材の奥で死んだ場合、死骸の回収が難しく、長期間にわたり悪臭や害虫に悩まされることになりかねません。
こうした理由から、コウモリの駆除は冬眠に入る前に行うのが最も現実的で安全です。早い段階で対処すれば、追い出しもスムーズに行うことができ、再発防止の施工もしやすくなります。
3. コウモリを放置すると起こる被害

「コウモリを見かけなくなったから」といって放置してしまうと、思わぬ被害に発展する恐れがあります。フンや尿による衛生リスクだけでなく、家屋の劣化や健康被害にも繋がりかねません。
ここでは、コウモリを放置した場合にどのような被害が起こるのかを解説します。
3-1. 健康被害
コウモリ自体は人を直接攻撃しませんが、フンや尿には細菌や真菌が含まれ、乾燥すると粉じんとなって空気中に舞います。これを吸い込むことで、呼吸器系の感染症やアレルギーを発症するリスクがあるのです。
また、フンに寄生したダニやノミが家の中に入り込むことで、かゆみや皮膚炎を引き起こすこともあります。これらの健康被害は、気付いたときには深刻化しているケースもあるため、注意が必要です。
コウモリが原因のアレルギー、感染症については、以下の記事で詳しく解説しています。
3-2. 糞による汚染被害
コウモリは夜行性で活動量が多いため、屋根裏や壁の中に大量のフンを残します。それらのフンを長期間放置すれば、室内に悪臭が漂い、生活環境に支障をきたします。
また、コウモリのフン掃除は、感染症のリスクがあるため、防護服やマスクを装備する必要があり、専門的な除菌・消臭作業が必要です。
コウモリのフンによる被害については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
3-3. 家屋への被害
コウモリが屋根裏や壁の隙間に棲みつくと、フンや尿が木材の腐食や劣化を招き、家の耐久性を弱める原因になります。
特に、湿気を含んだ尿は木材を傷めやすく、放置すれば柱や床まで影響が及ぶ恐れがあります。さらに、断熱材や配線が汚れると、断熱性能の低下や電気系統の不具合を引き起こし、最終的に高額な修繕費が必要になるケースも少なくありません。
コウモリによる家屋の被害については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
4. コウモリ駆除はプロに任せるのがおすすめ

コウモリは法律で保護されており、正しい方法で追い出さなければ、違法行為になる恐れがあります。また、屋根裏や高所での作業は危険なため、再発防止策まで徹底するのは素人には難しいのが現実です。
ここからは、なぜプロに依頼するのがおすすめなのか、その理由を解説します。
4-1. 再発対策まで行う難易度が高いから
コウモリには帰巣本能が強く、一度住み着いた場所に再び戻ろうとします。そのため、コウモリの侵入口をすべて塞がない限り、コウモリ被害の再発リスクがあります。
しかし、素人がすべての建物の隙間を完全に塞ぐのは非常に難しいです。一方、専門業者なら、徹底した現地調査と長期的に効果が続く施工を行えるため、再発リスクを最小限に抑えられます。
4-2. 高所や閉所での作業が必要になるケースが多いから
コウモリ駆除に必要な屋根裏や外壁などの高所・閉所での作業は、転落事故の可能性もあり、非常に危険です。また、フンの清掃は感染症対策が必須となります。
その点、プロはきちんと安全装備を備え、法律を遵守しながら作業を行います。効率的かつ安全にコウモリ駆除できるのは、専門業者に依頼する大きなメリットです。
5. コウモリ被害でお悩みなら協会の無料相談をご活用ください

「コウモリが冬眠して家の中に潜んでいるのではないかと不安」「コウモリをどのように追い出せばいいか分からない」など、コウモリ被害にお困りの方は、ぜひ「日本有害鳥獣駆除・防除管理協会」の無料相談をご活用ください。
日本有害鳥獣駆除・防除管理協会は、コウモリをはじめとした鳥類・害獣による家屋被害に対し、安全で安心な生活環境を守るための防除・管理を専門とする団体です。
経験豊富な担当者が状況を聞き、効果的な対策のアドバイスや専門業者探しをお手伝いします。「こんなことを聞いても良いのかな?」と不安に思うような内容でも、もちろん大丈夫です。ぜひお気軽にご利用ください。
- 対処方法
- 業者選び
- 害獣の特定

まとめ
コウモリは11月から3月頃に冬眠し、家の屋根裏や壁の隙間に潜んでいることが多いです。
冬眠後は追い出すのが難しくなり、死骸による悪臭や衛生被害のリスクも高まります。そのため、コウモリ駆除を行うのは冬眠に入る前がおすすめです。また、再発防止や安全面を考えると、専門業者への依頼が確実でしょう。
日本有害鳥獣駆除・防除管理協会では、無料相談を行っているため、コウモリの被害でお困りの際はぜひ一度ご相談ください。
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