コウモリが原因でアレルギーを発症?感染症や対策についても解説

コウモリ

「コウモリのフンで鼻炎が悪化した」「アレルギー症状が出て心配」と感じていませんか?コウモリは住宅地にも生息しており、屋根裏やベランダに入り込むことも少なくありません。

その結果、フンや寄生するノミ・ダニを介して、かゆみや喘息などの健康被害を引き起こす恐れがあります

本記事では、コウモリが原因のアレルギーと感染症について詳しく解説します。アレルギー症状の具体例や感染症の危険性、家庭でできる対策まで分かりやすく紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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1. コウモリによって起きるアレルギー症状

コウモリが原因でアレルギーが起きる場合、その多くはコウモリ自体ではなく、体に付着しているノミやダニが関係しています。これらの寄生虫はフンや巣の残骸に潜み、空気中に舞い散ることで人の体に影響を与えるのです。

主な症状としては、かゆみを伴う皮膚炎、鼻炎によるくしゃみや鼻づまり、喘息などが挙げられます。呼吸器系が敏感な人や小さな子ども、高齢者は特に症状が出やすく、健康被害のリスクが高まります。

原因主な症状特徴
コウモリの体に付着するノミ・ダニ皮膚のかゆみ、発疹、喘息の悪化ダニの死骸やフンが室内に舞い、長期的なアレルギー源になる
コウモリのフンや尿鼻炎、くしゃみ、鼻づまり、目のかゆみ乾燥して粉じん化すると吸い込みやすく、呼吸器症状を助長する
コウモリの巣の残骸や毛咳、気管支炎長期放置でアレルギーだけでなく感染症のリスクも高まる

また、屋根裏や壁の隙間に棲みついたコウモリのフンや尿が乾燥し、粉じんとして室内に入り込むことも症状を発症させる原因となります。

こうした環境が長期間放置されると、慢性的なアレルギーの原因になるため注意が必要です

参考:東京都保健医療局「室内環境対策(ダニ・カビ)」

2. コウモリが感染症を引き起こすことも

コウモリはアレルギーだけでなく、感染症の媒介者としても知られています。世界的に見れば、数多くのウイルスがコウモリから人間に感染した事例が確認されてきました。

ここでは、コウモリが原因で発生する代表的な感染症を紹介します。

2-1. サルモネラ症

コウモリのフンにはサルモネラ菌が含まれている可能性があり、掃除の際に菌を吸い込んだり、手を介して口に入ったりすることで感染します。

サルモネラ症に感染すると、激しい下痢や腹痛、発熱を伴い、体力の低い人や小さな子どもでは重症化するケースもあります。特に免疫力が落ちている高齢者や基礎疾患のある方は注意が必要です。

屋内にフンが蓄積していると、知らないうちに菌が広がるリスクがあるため、マスクや手袋を着用して安全に清掃し、フンは袋に密閉して処分するなど、適切な衛生管理を行うことが大切です。

参考:国立健康危機管理研究機構「サルモネラ感染症」

2-2. エボラ出血熱

2014~2016年西アフリカで流行したエボラ出血熱は、オオコウモリが自然宿主であることが分かっています。

日本での感染例はありませんが、世界的に最も注目される感染症の一つです。発症すると高熱や頭痛、筋肉痛に加え、全身に出血傾向(体内や皮膚、粘膜などから出血しやすくなる症状)が現れるのが特徴で、致死率は非常に高いです。

また、患者との接触、汚染された血液や体液に触れることで人から人へ感染が広がることが知られています。

現在でも再流行のリスクがあり、国際的に継続した監視と対策が行われています。

参考:国立健康危機管理研究機構「エボラ出血熱」

2-3. ニパウイルス感染症

東南アジアを中心に報告されているニパウイルス感染症も、コウモリが自然宿主とされています。

感染すると発熱や頭痛、めまいなどの症状が出るほか、脳炎を引き起こすこともあり、致死率や後遺症が残る可能性が高い点が特徴です。初期症状がインフルエンザに似ているため発見が遅れることがあり、医療現場での対応が難しい感染症として知られています。

人から人への感染した可能性も推測されており、世界保健機関(WHO)も警戒を強めています。

参考:国立健康危機管理研究機構「ニパウイルス感染症」

3. コウモリが身近にいる場合の対策

屋根裏やベランダにコウモリを見かけたら、放置するのは危険です。フンや尿による悪臭やアレルギー被害だけでなく、感染症のリスクも高まります。

ここでは、家庭でできる基本的なコウモリ対策を順番に解説します。

3-1. フンの清掃

まず最初に取り組むべきは、コウモリが残したフンの処理です。コウモリのフンにはサルモネラ菌などの病原体やアレルゲンが含まれている可能性があり、そのままにすると空気中に粉じんが舞って健康被害を引き起こしかねません

掃除を行う際は、必ずマスクと手袋を着用し、フンに直接触れないように注意してください。

フンを清掃する際は、フンの上から水を含ませたペーパーや雑巾を使って湿らせ、舞い上がらないようにしながら拭き取ります。その後はビニール袋に二重に密閉して処分し、床や壁をアルコールや塩素系の消毒剤で拭き上げるとより安心です。

フンが長期間放置されている場合は、天井裏全体に汚染が広がっていることもあるため、専門業者に依頼して清掃するのが確実でしょう。

コウモリのフンの清掃については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。

参考:環境省「野生鳥獣の保護及び管理」

3-2. 忌避剤での追い出し

コウモリを家から追い出す際には、市販の忌避剤を活用する方法が有効です。

忌避剤はコウモリが嫌う強い匂いを放ち、巣に戻りにくくする効果があります。スプレータイプは狭い隙間や換気口に吹きかけるのに便利で、煙タイプは屋根裏全体に行き渡らせやすいため、状況に応じて使い分けると効果的です。

ただし、忌避剤はあくまで一時的な対策に過ぎません。使用直後はコウモリが逃げても、数日から数週間で再び戻ってくることが多いのが実情です。

また、持続的に効果を得るためには、忌避剤の使用に加えて、後述の「侵入経路の封鎖」と組み合わせる必要があります。

忌避剤以外にも、コウモリが嫌がるものについては、以下の記事で詳しく解説しています。

3-3. 侵入経路の封鎖

コウモリ対策で大切なことは、侵入経路を塞いでコウモリを住みつかせないことです。

コウモリは非常に小さな体をしており、2cmほどの隙間があれば簡単に出入りできます。屋根の隙間や換気口、戸袋や外壁のひび割れなど、思わぬ場所がコウモリの侵入口になっていることも珍しくありません。

封鎖には金網やステンレス製のパンチングメタル、パテなどを使うのが一般的です。ただし、侵入経路の封鎖は経験と知識が求められる作業です。完全にコウモリの再侵入を防ぐには、複数箇所を同時に塞ぐ必要があり、素人の目では見逃してしまうケースが少なくありません。

根本から解決するには、専門業者に依頼して徹底的に調査・施工を行うことが安全で確実です。

4. 個人でのコウモリ対策には限界がある

家庭でできるコウモリ対策は一定の効果がありますが、根本的な解決には至りません。さらに、法律の制約や高所での作業といったリスクもあり、自己判断だけでは危険が伴います。

ここでは、なぜ個人での対策には限界があるのかを具体的に解説します。

4-1. 法律を遵守する必要がある

日本に生息するアブラコウモリを含むコウモリ類は「鳥獣保護管理法」によって守られています

つまり、勝手に殺したり捕獲したりすることは法律で禁止されています。違反すると罰則の対象になるため、個人でできるコウモリ対策は限られているのが現状です。

鳥獣保護管理法については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。

参考:e-GOV法令検索「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」

4-2. 侵入経路封鎖は難易度が高い

コウモリが侵入できる隙間は非常に小さく、素人が完全に見つけ出すのは非常に難しいです。

しかも屋根の高所作業は危険を伴い、落下事故のリスクもあります。せっかく封鎖してもわずかな隙間が残れば再び侵入され、コウモリによる被害が長引くことも少なくありません。

こうした理由から、コウモリ駆除は、プロの力を借りることが現実的で安全な選択といえるでしょう。

5. コウモリ被害でお悩みなら協会の無料相談をご活用ください

「コウモリのフンやノミ・ダニによるアレルギー症状に悩んでいるが、どう対策すればいいか分からない」など、深刻なコウモリ被害にお困りの方は、ぜひ「日本有害鳥獣駆除・防除管理協会」の無料相談をご活用ください

日本有害鳥獣駆除・防除管理協会は、コウモリをはじめとした鳥類・害獣による家屋被害に対し、安全で安心な生活環境を守るための防除・管理を専門とする団体です。

経験豊富な担当者が状況を聞き、効果的な対策のアドバイスや専門業者探しをお手伝いします。「こんなことを聞いていいのかな?」と迷うような内容でも、もちろん大丈夫です。ぜひお気軽にご相談ください。

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まとめ

コウモリは人に直接危害を加える動物ではありませんが、フンや尿、ノミ・ダニを介してアレルギーや感染症のリスクをもたらします。

家庭でできる対策には清掃や忌避剤、侵入経路の封鎖がありますが、法律や施工の難しさから個人での対応には限界があります。コウモリ被害を防ぐためには、早めに専門家へ相談することが大切です。

日本有害鳥獣駆除・防除管理協会では、無料相談を行っているため、コウモリの被害でお困りの際はぜひ一度ご相談ください。

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