天井裏から「カサカサ」「バサバサ」という音が聞こえた経験はありませんか?もしかすると、それはコウモリが住み着いているサインかもしれません。
コウモリは暗くて狭い場所を好むため、屋根裏や天井裏はコウモリにとって格好の住処です。
本記事では、コウモリが潜んでいるときに現れる代表的な兆候を詳しく解説します。天井裏・屋根裏のコウモリ対策からコウモリを放置するリスクまで分かりやすく解説しますので、ぜひ参考にしてください。
- 対処方法
- 業者選び
- 害獣の特定

1. コウモリが天井裏・屋根裏にいる兆候

天井裏や屋根裏は人目につきにくく、コウモリが住み着きやすい環境です。知らないうちに住み着かれてしまうと、フン害や悪臭などの被害が広がる恐れがあります。
まずは、どのようなサインが現れたらコウモリが潜んでいるのか、具体的な兆候を確認してみましょう。
1-1. 大量のフンが落ちている
最も分かりやすいサインは「フン」です。換気口の下や軒先、天井裏の点検口付近に、小さな黒い粒状のフンが積もっていたら要注意です。
コウモリのフンは長さ1cmほどの楕円形で、表面に光沢があります。ネズミのフンに似ていますが、つぶすと中に昆虫の羽や脚などの破片が混じっているのが特徴です。
さらに、フンの量が多い場合は、複数のコウモリが群れで住み着いている可能性があります。コウモリは夜行性のため、日中に静かに休み、夜に活動を始める習性があります。天井裏の同じ場所に毎晩フンが増えていくようなら、間違いなく巣として利用されていると考えてよいでしょう。
放置すると、乾燥したフンが粉じんとなって舞い上がり、吸い込むことで「ヒストプラズマ症」などの感染症を引き起こす恐れがあります。フンを見つけた時点で、早めに清掃・確認を行うことが大切です。
1-2. 羽音が聞こえる
天井裏から「パタパタ」「バサバサ」という音がする場合、コウモリが飛び立ったり、羽を動かしたりしている可能性があります。
夜間に音がする場合は特に要注意です。コウモリは夜行性のため、夕方から夜にかけて外に出て、夜明け前に戻ってきます。つまり、夜にしか音がしない場合は、コウモリが原因である可能性が高いのです。
逆に、昼間や夜中問わず「ドタドタ」「ゴトゴト」と足音のような音が続く場合は、ネズミやイタチ、ハクビシンなどの別の害獣の可能性もあります。
音の種類や時間帯を記録しておくと、業者に相談する際に原因を特定しやすくなります。
1-3. 鳴き声が聞こえる場合は別の害獣かも
コウモリは超音波でコミュニケーションを取るため、人間の耳にはほとんど聞こえません。そのため、天井裏から「キーキー」「ギャーギャー」などの鳴き声が聞こえる場合は、イタチやハクビシン、ネズミなど他の害獣が住み着いている可能性があります。
ただし、コウモリの赤ちゃんがいる時期(初夏~夏頃)は、かすかな鳴き声が聞こえることもあります。小さな鳴き声やか細い音が断続的にする場合は、繁殖期のコウモリの可能性もあるため、慎重な確認が必要です。
音・フン・臭いなど、複数の兆候が重なっている場合は、ほぼ確実にコウモリが潜んでいると考えてよいでしょう。
2. 天井裏・屋根裏のコウモリ対策

天井裏・屋根裏でコウモリを見つけたら、できるだけ早く追い出しと再侵入防止を行うことが大切です。ただし、コウモリは「鳥獣保護管理法」によって保護されているため、許可なしで捕獲・駆除することはできません。
ここでは、法律に抵触しない範囲でできる3つの自力対策を、難易度別に紹介します。
2-1. 【難易度低】忌避剤を使って追い出す
最も手軽で試しやすいのが「忌避剤」を使う方法です。
コウモリは嗅覚が非常に敏感で、ハッカやミントなどの強い匂いを嫌います。そのため、コウモリ用の忌避スプレーや煙タイプの忌避剤を天井裏や換気口付近に使用することで、追い出す効果が期待できます。
ただし、天井裏は狭く高所作業になることも多いため、転倒や落下には十分注意しましょう。
ハッカ油やミントの具体的な有効性については、以下の記事で詳しく解説しています。
2-2. 【難易度中】フン・尿を片付ける
追い出しが終わったら、フン・尿の清掃と消毒を行いましょう。
ただし、コウモリのフンには細菌や真菌が含まれていることがあるため、作業の際は注意が必要です。特に、乾燥したフンを吸い込むと感染症の原因になるため、必ずマスク・手袋・長袖を着用して作業を行いましょう。
また、掃除機を使う場合は、排気フィルター付きのものを使用するか、フンを湿らせてから手作業で取り除くようにします。清掃後は、消毒用アルコールなどを噴霧して除菌します。
一見簡単な作業に思えますが、狭い天井裏での作業や粉じん対策など、想像以上に難しい作業となるため、体調や環境に十分注意して行いましょう。
2-3. 【難易度高】隙間を塞いで再発対策
コウモリ対策を行う上で、最も大切で、かつ難易度が高いのが「再侵入の封鎖」です。
コウモリはわずか2cm程度のすき間からでも侵入できるため、屋根瓦の合わせ目、換気口、配管の穴、シャッター裏など、あらゆる場所を徹底的に確認する必要があります。
封鎖にはコーキング材、防鳥ネット、金網などを使います。特に通気性が必要な箇所では、金属メッシュを利用して風を通しながら侵入を防ぐ方法が効果的です。
ただし、施工のタイミングを誤ると、まだ屋内にコウモリが残っている状態で閉じ込めてしまい、死骸や悪臭が発生する危険があるため、注意が必要です。
これらの封鎖作業には、専門的な知識・経験が求められるため、確実に再発を防ぎたい場合は、プロの駆除業者に依頼するのが安全でしょう。
3. 天井裏・屋根裏のコウモリを放置するリスク

天井裏・屋根裏にコウモリが住み着いたまま放置すると、見えない場所で被害がどんどん広がっていきます。最初は小さな音やフンだけでも、時間が経つほど、家屋の老朽化や悪臭、健康被害を招くことになりかねません。
ここでは、コウモリを放置することで起こり得る具体的なリスクを解説します。
3-1. 家屋の老朽化
コウモリが長期間居座ると、フンや尿によって木材や断熱材が腐食し、家屋の劣化が進行します。湿気がこもることでカビが繁殖し、柱や天井の強度が低下する恐れもあります。
さらに、糞尿によるアンモニア臭が木材に染み込むと、消臭しても完全には除去できず、リフォームが必要になるケースもあるため、早めの対策が大切です。
3-2. フンによる悪臭
コウモリのフンや尿には強いアンモニア臭があり、夏場は特に臭気が強くなります。これらの悪臭は換気口や照明のすき間から室内に流れ込み、家全体に悪臭が広がることもあります。
さらに、臭いに引き寄せられてハエやゴキブリが発生するなど、二次被害に繋がるケースも少なくありません。
この悪臭被害は、根本的な清掃と除菌を行わない限り解決しないため、徹底的なフンの清掃・消毒が必要です。
コウモリのフンによる被害については、以下の記事でも詳しく解説しています。
3-3. 健康被害
コウモリのフンには、ヒストプラズマ菌やクリプトコッカス菌など、人体に有害な真菌が含まれている場合が少なくありません。これらを吸い込むことで、肺炎や発熱を引き起こすことがあります。
また、コウモリの体にはダニやノミが寄生しており、アレルギー症状や皮膚炎の原因にもなるため、注意が必要です。
コウモリが原因の健康被害については、以下の記事でも詳しく解説しています。
4. 本格的なコウモリ対策はプロに依頼するのがおすすめ

自分で対策をしても改善しない、または再発を繰り返す場合は、プロに依頼するのがおすすめです。
プロの駆除業者は、現地調査で侵入経路や被害範囲を正確に把握し、追い出し・清掃・封鎖までを一括で対応します。
さらに、専用の薬剤や機材を使用するため、個人では難しい徹底的なコウモリ対策が可能です。施工後の保証がある業者を選べば、長期的にも安心です。
特に、高所作業や狭い場所での作業に不安がある場合は、安全面から見てもプロへの依頼が最善の選択でしょう。
5. コウモリ被害でお悩みなら協会の無料相談をご活用ください

「本当にコウモリ被害なのか分からない」「どの業者を選べばいいか不安」など、コウモリ被害にお困りの方は、ぜひ「日本有害鳥獣駆除・防除管理協会」の無料相談をご活用ください。
日本有害鳥獣駆除・防除管理協会は、コウモリをはじめとした鳥類・害獣による家屋被害に対し、安全で安心な生活環境を守るための防除・管理を専門とする団体です。
経験豊富な担当者が状況を聞き、効果的な対策のアドバイスや専門業者探しをお手伝いします。「この程度で相談していいのかな?」と思うような小さな被害でも、早めの対応が結果的に大きな被害防止に繋がります。ぜひお気軽にご相談ください。
- 対処方法
- 業者選び
- 害獣の特定

まとめ
天井裏・屋根裏のコウモリは、家屋の老朽化や健康被害を引き起こす大きな原因になります。
天井裏・屋根裏にコウモリがいるときには、まずは忌避剤で追い出し、フンや尿の清掃を行い、侵入経路を封鎖することが基本です。
ただし、高所作業や消毒・封鎖の工程には専門的な知識が必要なため、確実に駆除したい場合はプロへの相談が安心です。
日本有害鳥獣駆除・防除管理協会では、無料相談を行っているため、コウモリの被害でお困りの際はぜひ一度ご相談ください。
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