「家の壁に動物の足跡がついている」
「畑に動物の歩いた跡がある」
もし見つけた足跡が上の写真のようなものだったら、アライグマの足跡かもしれません。
アライグマの足跡を見つけたときは、周辺でアライグマによる被害が発生していないか確認してください。
アライグマは、特定外来生物に指定されている害獣です。アライグマによる被害は、騒音被害や住宅被害、農作物への被害、生態系への悪影響などさまざまなところで発生します。
特にアライグマの足跡が見つかった周辺は、アライグマの被害に遭っている可能性が高いです。アライグマの被害を放置しておくと、どんどん状況が悪化していき、被害の解決に時間がかかってしまいます。
アライグマの被害を早期解決するには、まずアライグマの特徴を知ることが大切です。
この記事では、アライグマの足跡を見つけた方向けに、以下のポイントを解説していきます。
- ・アライグマの足跡の特徴
- ・足跡以外のアライグマの見分け方
- ・アライグマの生態や特徴
- ・足跡を見つけたときの対処法
アライグマは見かけはかわいいですが、知能が高くて力も強い厄介な動物です。
アライグマかも?と思ったら、すぐにアライグマによる被害なのか確認して対策を講じることが大切です。
記事の最後にアライグマの駆除方法についても紹介するので、ぜひ読んでみてください。
目次
アライグマの足跡の特徴
アライグマの足跡には、以下の特徴があります。
- ・5本指
- ・長い指
- ・爪痕がある
- ・人間の手のような形をしている
- ・前足の大きさ・・・幅は約6㎝、長さは約5.5㎝
- ・後ろ足の大きさ・・・幅は約5~6.5㎝、長さは約6.5~8㎝
アライグマの指は細長く離れているため、足跡は人間の手のような形をしています。
歩行するときはつま先からかかとまで地面につけるため、タヌキやキツネなどと比較すると、縦に長い足跡を残します。するどい爪跡も足跡と一緒に見つけることができます。
水辺を好むため、河川や水路沿いではアライグマの足跡は発見しやすいです。また、手足に付いた泥によって、黒い農業用ビニールマルチや住宅の壁などにも足跡が残ります。
アライグマは壁登りが得意なので、屋根の上など高い場所にも足跡がついていることがあります。
アライグマとよく間違われる動物との比較
アライグマに似ている動物として、アナグマ・ハクビシン・タヌキなどが挙げられます。しかし足跡に関しては、いずれの動物も犬のような肉球があるため、アライグマの足跡とは形状が異なります。
人間の手の形の足跡を残す動物として、サルが挙げられます。猿はアライグマに比べて手の甲の部分が広く、親指とその他の指が離れています。また、大きさがアライグマの足跡の2倍あります。
足跡以外のアライグマの痕跡
足跡以外にも、以下の痕跡からアライグマと判断できることがあります。
- ・鳴き声
- ・食べた跡
- ・フン
順に解説していきます。
鳴き声
アライグマは低い「クルクルクル」と唸るような特徴的な鳴き声を出します。犬のように「キューキュー」と鳴いたり、「シャー」と威嚇したりします。
「クルクルクル」という鳴き声。このような鳴き声が聞こえたら、アライグマが近くにいる可能性が高いです。
「キューキュー」と鳴く様子。時折「キュッキュッ」と鳴きます。
アライグマは威嚇している時の鳴き声。
食べた跡
アライグマは食べ方に特徴があります。
スイカやメロンなど大きい作物は、5~6㎝程度の穴を開けて中身をほじくります。このような食べ方をするのは、アライグマだけです。
ブドウなどの果物は、かぶさった袋を破き、実を手で綺麗にもぎ取ります。また、とがった歯の跡がついていて、ヘタ側から食べられている場合にはアライグマの可能性があります。
トウモロコシは穂先に飛びついて、引き寄せて食べるため、被害を受けたトウモロコシは根元から倒された状態になります。
フン
アライグマのフンは直径2~3㎝、長さは5~15㎝程度です。咀嚼せずに飲み込むため、動物の骨や虫の羽、植物の種などがそのままフンに混ざっていることがあります。また、アライグマには一か所にまとめてフンをする「ため糞」と言われる習性があります。
アライグマのフンには、「アライグマ回虫」という人体に有害な寄生虫が紛れ込んでいる可能性があるため、フンやその周辺を触らないようにしましょう。
アライグマの特徴や生態
アライグマの生態や特徴を知っておくと、アライグマによる被害を見分けられたり、足跡以外の特徴からアライグマのものと判断したりできるようになります。
アライグマは北アメリカ原産の中型哺乳動物です。主な生息地は、森林や湿地、水辺、都市部です。木のうろや岩穴、家屋や畜舎など雨風をしのげる場所に巣を作ります。日本国内においては、ほとんどの都道府県で目撃情報が報告されています。
アライグマの見た目の特徴
アライグマの身体的特徴については以下のとおりです。
- ・頭と胴の長さ・・・40~60㎝
- ・しっぽの長さ・・・20~40㎝
- ・体重・・・4~20㎏
特に特徴的なのはしっぽのしま模様です。日本に生息している中型の哺乳類で、このようなしま模様があるのはアライグマだけと言われています。また、白いひげと黒いアイマスクも特徴的です。毛色はくすんだ茶色ですが、足の先は白いです。また、とがった耳をしています。オスはメスよりもやや大きいです。
なお、北アメリカ原産のアライグマに混ざって、中南米原産のカニクイアライグマも日本に輸入されました。国立環境研究所の調査では国内に定着はしていないとのことですが、アライグマと同じく生態系への影響や、健康被害、農業被害などの可能性があるため、カニクイアライグマの外見的特徴も紹介します。
カニクイアライグマは、アライグマと比べると毛の色が赤く、短いです。足の先も白ではなく黒いです。毛が短いため、アライグマに比べてスリムに見えますが、寒さに弱いです。胴長で体重もあります。
アライグマと同様、特定外来生物に指定されています。もし見つけたら、市役所などに知らせましょう。
アライグマの生態
アライグマの生態には、以下の特徴があります。
- ・雑食
- ・夜行性
- ・単独行動
- ・身体能力が高い
- ・繁殖能力が強い
- ・適応能力が優れている
- ・学習能力が高い
- ・寿命は約5年
雑食
アライグマは雑食です。小哺乳類・魚類・鳥類・両生類・爬虫類・昆虫類・野菜・果実・穀類など、食べられるものは多岐にわたります。動物の死骸や生ごみを食べることもあります。
春から夏まではタンパク質の豊富な動物質や旬の農作物を好み、秋はエネルギー源や脂肪分の多い植物質を多く摂取する傾向があります。冬は活動量が低下するため、身近なところで得られるものを食べるようです。森林に生息する昆虫類や、納屋などにある米や麦、米ぬかなどを食べたという調査報告が存在します。
アライグマの好物は、甘く嗜好性のあるものです。トウモロコシやブドウ、柿、キャラメル味のスナック菓子などを好みます。そのため、アライグマを捕獲する際のおとりのエサとして、スナック菓子を使うことがあります。
ちなみに、アライグマには食べ物を洗う習性があると言われていますが、野生のアライグマの場合、魚やザリガニなど水辺の生き物を捕えるために前足を水中につけて洗っているように見えるだけです。動物園などで飼育されているアライグマの場合、エサをわざわざ水につけて洗っているような動作をすることがあるそうですが、その原因は明らかになっていません。
なお、アライグマのフンから食べたものが推定できることがあります。動物の骨や虫の羽などは消化されず、そのまま出てくることがあるためです。アライグマのフンには「アライグマ回虫」という危険な寄生虫がいる可能性があるため、見つけても近づかないようにしましょう。
夜行性
アライグマは夜行性で、夕方から明け方にかけて活発に動きます。ただ、飢えているときや子育て中のときなどは、昼間に活動することがあります。
気温が氷点下以下になると活動量が低下して休眠状態になりますが、冬眠はしません。
単独行動
アライグマは繁殖期を除いて単独で行動します。繁殖期と子育て期はペアで行動します。
行動範囲は40~100haです。100haは1,0000㎢ですからかなり広いです。メスよりもオスの方が行動圏が広いですが、複数のメスの行動圏を渡り歩くためです。1日に1回水辺に立ち寄るため、特に河川沿いに生息していることが多いです。
また、アライグマは鋭い嗅覚で周囲の匂いを確かめながら歩き回ります。
身体能力が高い
アライグマは壁登りやジャンプが得意です。
下の動画では、なんと23階建てのビルを登り切るアライグマの様子が記録されています。
アライグマの垂直方向のジャンプ力は約110cmです。障害物の上で都度休みながらジャンプ渡りをします。水平方向にもジャンプできますが、空腹のときだけの珍しい行動です。
バランス感覚にも優れており、細い針金の上をしっぽでバランスをとりながら渡ったり、登ったりすることができます。
水中を泳ぐこともできますが、穴掘りは苦手です。
繁殖能力が強い
アライグマは繁殖力にとても優れています。
一度の出産で3~6匹の子どもを産むことができます。1歳の妊娠率は約60%ですが、2歳以降になるとほぼ100%の確率で妊娠できます。高齢になっても妊娠率は下がることなく、死ぬまで子どもを産むことができます。
アライグマの繁殖シーズンは一般的に1~3月ですが、妊娠の失敗や流産、捕獲などにより授乳せずに子どもを失うと、再び繁殖行動を行うことができます。
アライグマの妊娠期間は1か月半~2か月半です。生まれた子どもは、秋の暮れまで母親と行動を共にします。
アライグマは一夫多妻制と考えられています。一匹のオスが複数のメスとの間に子どもを設けるため、数が増えやすいです。
適応能力が優れている
アライグマは、さまざまな環境下で生き延びることができます。
多くの動物が適応できない都市部にもアライグマは順応しました。人間の出す生ごみや食べ残しなどを探し求め、ごみ箱を漁ったり、家庭菜園から旬の作物を取ったりします。また、庭先の魚や亀も食料にします。
住宅街に住みついたアライグマは、一年を通して比較的気温が安定していて雨風をしのげる人間の家屋を住みかにします。特に断熱材のある家屋は、アライグマにとって快適なねぐらになります。
学習能力が高い
アライグマの学習能力は、犬以上とも言われています。一度うま味を覚えると、記憶して繰り返し現れやすくなります。しかし逆も然りで、一度苦痛や不快感を経験すると、その場所を避けるようになることがあります。
また、手先が器用でものを掴んだり、しがみついたりすることができます。老朽化した家屋の屋根を剥がして自ら侵入経路を作ったり、被害対策のために袋で覆われた果物を狙って、袋を破ったりすることもできてしまいます。
寿命は約5年
野生のアライグマの場合、寿命は約5年と言われています。中には16年生きたアライグマもいます。
1歳前の死亡率は35~48%と比較的低いです。これは、日本にアライグマの天敵となる動物があまり生息していないことが背景にあります。
日本はアライグマにとって快適な場所です。そのため、アライグマは急速に数を増やし、さまざまな問題を引き起こすのです。
アライグマによる被害の種類
アライグマによる被害は大きく分けて4種類あります。
- ・住宅被害
- ・農作物被害
- ・健康被害
- ・生態系への影響
順に解説していきます。
住宅被害
住宅に限りませんが、アライグマは人間の家屋をねぐらにすることがあります。
人気のない神社や寺、納屋や畜舎、年季の入った住宅などが特に狙われます。
アライグマが住みつくと、以下の問題が発生することがあります。
- ・足音や鳴き声などの騒音被害
- ・ふん尿の悪臭
- ・天井から水漏れする
- ・湿気やふん尿などによる家屋の損害
特に繁殖シーズンである春先は、アライグマの数が増えるため被害が悪化しやすいです。
農作物被害
アライグマによる農業被害は近年拡大傾向にあります。
外来生物に指定された2005年の農業被害総額は1億5500万円でしたが、2016年には3億3600万円にまで増大しました。特に被害額が大きいのは、イネ・果樹・飼料作物・野菜類です。また、特に甘いものを好むため、スイートコーンや柿、ブドウ、スイカなどが狙われやすいです。
健康被害
アライグマにはさまざまな病原体が付着していることがあります。
代表的なものとして、以下のものが挙げられます。
- ・アライグマ回虫
- ・レプトスピラ菌
- ・狂犬病
- ・ダニやノミの寄生
- ・疥癬
- ・その他動物由来感染症
アライグマ回虫
アライグマ回虫は、アライグマの小腸に寄生する寄生虫で、フンによって排出されます。アライグマ回虫が人体に侵入すると、致死的な中枢神経障害を引き起こします。日本においてはアライグマからアライグマ回虫が見つかったという報告はありません。しかし国立感染症研究所によると、とある観光施設のウサギ群がアライグマ回虫による脳幼虫移行症を発症したという事例があります。
アライグマ回虫から身を守るには、アライグマのフンに近づかない・触らないことが大切です。
レプトスピラ菌
フンだけではなく尿も危険です。レプトスピラ菌という全世界の野生動物から発見されている細菌が潜んでいる可能性があるからです。レプトスピラ菌は急性熱性疾患を引き起こします。軽度に済む場合もありますが、重症化すると内臓器官に深刻なダメージを及ぼします。最悪の場合死に至ります。
レプトスピラ菌は尿とともに排出されるので、尿や尿で汚染された土壌などには決して触れないようにしてください。
狂犬病
アライグマは狂犬病ウイルスの主要媒介者です。狂犬病は国内でも発症例が報告されています。ほぼ100%の確率で死に至ると言われ、有効な治療法は確立されていません。
狂犬病ウイルスは、引っ掻かれたり咬まれたりした傷口から侵入してきます。稀に濃厚なウイルスによる気道粘膜感染によっても発症します。
狂犬病に罹患しているアライグマは凶暴化しており、非常に危険です。威嚇してくる・よだれを垂らしている・毛艶が悪い・フラフラと歩くといった症状が見られる個体は、狂犬病にかかっている可能性があります。狂犬病の感染を防ぐには、アライグマに近づかず、刺激しないように速やかにその場から離れましょう。
万が一アライグマに襲われたら、患部を大量の水と石鹸で洗い流し、皮膚科か形成外科を受診しましょう。リンパ腫の腫れや発熱の症状が見られる場合には、内科を受診してください。
ダニやノミの寄生
アライグマに限らず、多くの野生動物にはノミやダニが付着しています。ノミやダニはアレルギーを引き起こすだけでなく、病原体の媒介者でもあります。
アライグマの寝床や侵入経路にも付着している可能性があるため、寝床の清掃を自分で行う場合にはきちんと防護服やマスクを着用するようにしてください。
疥癬
疥癬は、ヒゼンダニが皮膚の内部に寄生し、人から人に感染を広げていきます。激しい痒みを引き起こします。ヒゼンダニは肉眼では見ることができません。疥癬を発症した人や動物の皮膚を直接触ることで感染します。
疥癬を発症した動物は、脱毛の症状が見られます。毛の抜けて地肌を露出させたアライグマには近づかないようにしましょう。
その他動物由来感染症
動物由来感染症とは、動物から人に感染するリスクのある病気のことです。
今回紹介した病原体以外にもさまざまなものが存在するため、合わせて以下のハンドブックを読むと安心です。
生態系への影響
アライグマは雑食のため、生態系への影響も深刻です。
ニホンザリガニやサンショウウオなど希少な野生動物を捕食してしまったり、タヌキなどの他の生物と食料を巡った競合が起き、他の生物の食べるものが減ってしまったりします。また、サギなどの鳥類の営巣を妨害することがあります。
アライグマの被害を止めるには、適切な個体数管理と捕獲数を増やすことが挙げられます。
アライグマを駆除するのはかわいそうに感じるかもしれませんが、アライグマの被害を放置しておくと誰かの不幸につながります。将来の被害を防ぐためにも、早めの被害解決が求められるのです。
アライグマの足跡を見つけたときに行いたいこと
アライグマの足跡を見つけたら、以下の順に行動してください。
- ・本当にアライグマかどうか確認する
- ・アライグマの目撃情報を市区町村の自治体に知らせる
- ・被害を受けていたらアライグマを駆除する
詳しくは以下の記事で解説しているので、目を通して今後行うことを確認しましょう。
アライグマの駆除方法
アライグマの駆除方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
アライグマを見つけたら
もしアライグマと遭遇したら、以下のことを守るようにしましょう。
- ・アライグマにエサを与えない
- ・アライグマに近づかない
- ・市役所などに目撃情報を届ける
アライグマに限らず、野生動物にエサを与えてはいけません。野生動物が楽を覚えて、自らエサを取らずに人間に近寄って危害を及ぼす可能性があるからです。嗜好性の強い人間の食べ物以外を受け付けなくなり、人里や市街地に頻繁に出入りするようになると、人に危害を与えやすくなります。駆除の対象となり、不幸な思いをするのは野生動物です。
他の野生動物と同じく、アライグマに近づかないでください。弱っていても、病気を発症している可能性があり、危険です。かわいいと思って近づくと、思わぬ怪我を負ってしまうかもしれません。
アライグマは特定外来生物に指定されています。適切な個体数管理や防除計画が立てられ、生態系の保護やアライグマの被害把握などが行われています。また、自治体を通してアライグマ出没の注意喚起を行うこともできるため、市区町村の自治体に連絡するとよいです。
まとめ
この記事ではアライグマの足跡や生態などについて解説しました。
アライグマの足跡には、以下の特徴があります。
- ・5本指
- ・長い指
- ・爪痕がある
- ・人間の手のような形をしている
- ・前足の大きさ・・・幅は約6㎝、長さは約5.5㎝
- ・後ろ足の大きさ・・・幅は約5~6.5㎝、長さは約6.5~8㎝
タヌキやハクビシンなど、他の中型哺乳類の多くは犬のような丸い肉球をしており、肉球と指が離れた足跡が残ります。一方でアライグマの足跡は、肉球と指が繋がっており、人間の手の形のような足跡をしています。
足跡以外の判別方法として、鳴き声や食べた跡、フンなどがあります。
また、アライグマの足跡かどうか判断するには、生態や被害などについて知っておくと見分けの精度が上がります。生態や習性に関する知識があると、アライグマかどうかの判別だけではなく、アライグマがどのような被害を及ぼしている可能性があるか推察もできるようになります。
アライグマは雑食性のため、庭先のペットや家畜の飼料、家畜、農作物などが被害に遭うことがあります。また、生ごみを荒らすこともあります。
身体能力に優れたアライグマは、壁を登ったりジャンプしたり泳いだりすることができます。力も強いため、老朽化した屋根材を剥がして自分で侵入経路を作ることがあります。
繁殖能力に優れているアライグマは、特に春先が要注意です。冬の間は休眠しておとなしくても、春になると発情期を迎えたアライグマがペアを形成して子どもを産むようになります。子どもが生まれて数が増えることで、被害状況はさらに悪化していきます。
適応能力があるため、市街地や都会でも生き延びることができます。住宅街で暮らすアライグマは、断熱材のある家屋などに住みついて雨風をしのぎます。重要な文化財なども住処にし、糞尿による悪臭や建物の損害を引き起こします。被害が深刻化すると、リフォームが必要になることがあります。
学習能力も高いアライグマは、一度覚えたうま味を忘れません。美味しい農作物や安心できる住処を見つけると、頻繁にその周囲に出没するようになります。一方で、苦痛や不快感なども忘れないため、一時的にアライグマを追い出す際に駆除グッズとは有効と言われます。
アライグマの足跡の周囲では、アライグマによる被害が発生している可能性があります。もしアライグマの足跡を見つけたら、周囲を点検してみましょう。
そして、被害状況に合わせた駆除を実施することが大切です。
アライグマは鳥獣保護法によって守られているため、捕獲や駆除が法律で禁止されています。狩猟免許を持たない人は追い出すことのみができますが、アライグマの被害に不慣れな人は、巣の清掃や追い出した後の侵入経路の封鎖に失敗するリスクがあります。
害獣駆除業者に依頼すれば、手間をかけずにアライグマの被害をすぐに解決できるので、検討してみてください。
ここまで読んでいただきありがとうございました。
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