全国各地で害獣被害が増加中!いざというときに慌てないための害獣対策

害獣・害虫別

近年、「害獣」による被害が全国で増加しているのを知っていますか?
害獣とは、住まいにダメージを与えるネズミやコウモリ、ハクビシン、農作物を荒らすイノシシやアライグマなど、私たち人間の暮らしに害を及ぼす動物のことです。「屋根裏で物音がする…」「家の中で何か変な匂いがする」「家庭菜園がめちゃくちゃにされた」など、すでに被害にあって困っている方はもちろんのこと、「もしも害獣の被害にあってしまったらどうすればいいの?」と不安に感じている方は必見!ここでは、全国各地で害獣による被害が増加している原因から害獣被害の実態、具体的な害獣対策について、暮らしに役立つ情報をお届けします。

害獣被害が増加している原因はなに?

近年、山間部・都市部に関わらず全国各地で害獣の発生が問題となっています。今なぜ害獣被害が増えているのでしょうか?

都市化と野生動物の生息地の減少

都市化が進行し、野生動物の生息地が減少していることが害獣被害増加を引き起こしている原因のひとつです。本来なら山間部で食料を調達して生きていた野生動物が、土地開発により自然の食料を得られなくなり、人里や都市部へ侵入し、農作物を荒らしたり人間を襲ったりするようになりました。また、人間の食べ物やゴミを食料源としている鳥獣も都市で生き残りやすくなり、被害増加に繋がっています。快適化するはずの都市環境が皮肉にも害獣被害を増やしているのです。

繁殖の加速化

気温の上昇や降水量の変動など気候変動により野生動物の生態系が変化し、一部の害獣の増加を促しています。また、害獣によっては繁殖が早く、個体数を急増させ、被害拡大の要因となっています。

害獣を適切に管理できていない

こうして増える害獣に対して適切な捕獲や生態系の調整が必要ですが、そうした管理が行われていないことも害獣被害を増やしている原因です。

害獣被害の実態とは?

人間の暮らしに悪影響を及ぼす害獣たち。具体的にはどのような害獣が、どのような被害をもたらせているのでしょうか?

ネズミによる被害

誰もが被害者になり得る、もっとも身近な害獣と言えば「ネズミ」です。ネズミは夜行性で人が寝静まってから活動するため、まずは騒音に悩まされます。そして、住まいや家具、食料などネズミは何でもかじるので建物がダメージを受け、価値が下がります。資産価値の問題だけでなく、電線ケーブルをかじれば漏電の原因にもなり、住民が危険にさらされます。何よりも不衛生です。ネズミには様々なダニが寄生しており、病気や感染症、アレルギーの原因になります。また、ネズミの排泄物には、ハンタウイルスやレプトスピラ菌、サルモネラ菌など病原菌が生息しており、危険な病気を引き起こす可能性があります

イノシシによる被害

多くの地域で急増しているイノシシによる害獣被害。まずは、稲、野菜、果物など農作物への被害は深刻です。また、イノシシは地下にもぐりこんで電線や水道管など地下の設備を破壊・損傷することがあり、これは人々のライフラインに関わる被害です。さらに、近年問題となっているのが人間に衝突して怪我を負わせる人身事故、道路を横切って車両と接触するなどの交通事故です。

アライグマによる被害

日本のみならず世界中で害獣被害を引き起こしているアライグマ。ひとつは果物や野菜などの農作物の被害です。また、都市部での被害も増加しており、ゴミ箱や家の周りにおいてある食物を漁ったり、ペットの餌を取って食べたり、池の鯉や金魚、鳥の卵やひなを食べたりといった横暴な振る舞いが問題視されています。さらに、病原菌や寄生虫による健康被害も懸念されます。そもそもアライグマは日本には生息しない外来種なので、日本の生態系を壊すという被害も加わります。

イタチによる被害

かわいい顔をしていますが、イタチは自分より大きな身体の動物を襲って食べることもある凶暴な肉食獣です。鶏やアヒル、うさぎなど家畜やペットの被害に加え、野菜や果物も食べるので農作物の被害があります。また、都市部ではゴミ箱や生ゴミを荒らす被害も増えています。イタチが家に棲み着いた場合は、建物へのダメージも大きく、さらに特有の匂いに悩まされることになるでしょう。さらに、病原菌やウイルスを持っている場合があるので健康への悪影響も懸念されます。

カラスによる被害

カラスは農業地帯や都市部を問わず、全国各地で様々な害獣被害を引き起こしています。農作物被害のほか、ゴミを漁って散らかす、ベランダや屋根など建物に糞尿をして汚す、あるいは洗濯物を汚す、鳴き声による騒音、ペットや家畜、野生の鳥の巣を襲撃するなど多数の被害があります。近年では人間への威嚇や襲撃も問題となっています。

被害に遭わないための害獣対策

「害獣被害を未然に防ぎたい」と考えている方、「屋根裏から何か音がする…」「天井に謎のシミがあるけどもしかしたら害獣?」「庭に得体の知れない糞らしきものが落ちている」などと不安に思っている方、害獣被害を防ぐためにはどうすればいいでしょうか?ここでは個人でできる害獣対策について紹介します。

柵やネットを設置して害獣の侵入を防ぐ

野生動物やカラスなどの鳥類が入ってこられないように、農地や庭、ベランダに柵やネットを設置します。害獣が入ってこられない状態をつくることによって害獣被害を防ぎます。

ゴミ箱を完全に封鎖して匂いを発しない

野生動物やカラスなどの鳥類が簡単に、あるいはどうにかこじ開けて荒らせるような状態でゴミを置いておくことをやめましょう。匂いが漏れないように完全に封鎖した状態にしておくことで害獣のアクセスを防げます。

食材の管理を徹底して誘引物を除去

害獣たちは、食材の匂いに誘引されてやってくる場合が多々あります。畑や果樹園であれば野菜クズや放任果樹など害獣を誘引している食材を除去します。一般の家庭なら、開封した穀物類や食べ残し、こぼれた食材は処分するなり密閉するなどして食材の管理を徹底しましょう。

もしも害獣被害に悩まされたらどうする?

実際に害獣被害に遭ってしまったら、さっさと駆除したい!と考えて当然ですが、日本には野生動物を保護する「鳥獣保護管理法」という法律があり、自分で勝手に駆除できないので注意しましょう。例え暮らしに害を与える害獣だったとしても野生動物の捕獲・駆除には許可が必要です。ただし、衛生上悪影響を及ぼすドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミは対象外なので駆除しても大丈夫です。

まずは害獣の種類を確認

害獣がネズミなのかハクビシンなのかイタチなのか、害獣の種類を特定することで対策方法が変わってきます。

忌避剤を使用

動物が嫌がる匂いや成分を保つ薬剤=忌避剤(きひざい)を使用して害獣を追い出し、住まいや畑に近づかないようにします。様々な形状や種類の忌避剤がありますが、長くても1ヶ月くらいしか効果が持続しないので定期的に置き換える必要があります。

プロの業者に依頼する

このほか害獣の侵入経路を塞いだり、罠を使用して捕獲したりするなど様々な方法がありますが、野生動物の駆除には免許や許可が必要なので、専門の害獣駆除業者に頼み、法律に則って適切に処理してもらいましょう。

まとめ

様々な害獣対策が考えられますが、野生動物は警戒心が強く、素人が害獣の種類を特定することすら難しいのが現実です。また、自分で駆除しても構わないとされているネズミであっても、そう簡単に駆除できるものではありません。もしも害獣被害が深刻なら、専門業者に相談することでスピーディに解決することができるでしょう。ただし、専門業者によって捕獲・駆除の方法や作業内容、価格等が異なるので、まずは自分の希望にあった駆除業者を探すことです。

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