【徹底解説!】あなたの家にも棲みついている!?意外と知られていないゴキブリの全貌

都道府県

まえがき

皆さんはゴキブリと聞いて、どんなことを思い浮かべますか?
人生で一度もゴキブリを見たことがない、という方はそうそう居ないと思いますが、決して視界に入って良い気分のするものではありませんよね。
ゴキブリは不衛生な場所の象徴であり、さまざまな実害をもたらすのみならず、自宅に存在するという事実だけで多大な精神的ストレスを産みます。
そこで、「自宅にゴキブリが出た」という方や「ゴキブリが出ないように予防したい」という方に向けて、この記事でゴキブリに関する情報をご紹介します。

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このまえ家で料理をしていたら、大きなゴキブリが出てきたの…。
殺そうと思ったけど逃げられちゃって、今も家のどこかに居るかと思うと安心して眠ることも出来ないわ。
ゴミの管理はちゃんとしてたつもりだったのだけど、どうしてかしら…。

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ゴキブリは何でも食べ、非常に強い生命力を持っています。
2〜3週間程度であれば水や食料が無くても生きていけるので、ゴミの管理を徹底していても、発生してしまう可能性があります。
そんなゴキブリの繁殖を防ぐためには、まずゴキブリに関する知識を身に付ける必要があるでしょう。

ゴキブリの基礎情報

ゴキブリは網翅上目ゴキブリ目を構成する昆虫のうち、シロアリを除く種のことを指します。
シロアリと同目であるのもさることながら、意外にもバッタやカマキリと近縁関係にあります。
そんなゴキブリの基礎情報として、その形態、生態、習性について以下に解説します。

形態

体は扁平で、頭部は前胸背板に隠れており、触角は細長く、複眼は大きく発達しています。
また、口器は咀嚼型で、あらゆるものを食べることができます。
翅は一対で、オスはメスよりも長く発達しています。
脚は6本で、走るのに適した形をしていて、腹部は10節からなり、末端には尾角と呼ばれる突起があります。

におい

ゴキブリはホコリっぽいような、油っぽいような特有の匂いを発します。
これは、ゴキブリが出すフェロモンの匂いで、ゴキブリの多いところや繁殖しているところで臭います。
フェロモンは、ゴキブリの仲間を呼び寄せたり、縄張りを主張したりするために使われ、また、糞にもフェロモンが含まれており、放置するとゴキブリを増やす原因になります。

生態

生活環

ゴキブリは不完全変態で、卵から幼虫、成虫の3段階で発育します。
幼虫は脱皮を繰り返しながら成長し、成虫になると繁殖活動を行います。
また、ゴキブリの寿命は種類によって異なりますが、一般的には半年から2年程度です。

活動

ゴキブリは夜行性で、昼間は暗くて狭い場所に潜伏し、夜間に活動します。
また、ゴキブリは集合性があり、フェロモンを分泌して仲間を呼び寄せます。
温暖で湿度の高い環境を好みますが、寒さや乾燥にも耐えることができます。

食性

ゴキブリは雑食性で、植物性・動物性の有機物などを食べ、特に糖分やタンパク質を好みます。
普通ならエサにならないように思える髪、ホコリ、唾液、油などもゴキブリのエサとなります
また、ゴキブリは水分を必要としますが、水分が少ない場合は、空気中の水分や食物中の水分を吸収することができます。

習性

行動パターン

ゴキブリは敏感で臆病な性格で、光や音、振動などに反応して逃げます。
しかし、人間が静止しているときは、身体に上ってくることがあります。
また、ゴキブリは人間を噛むことがありますが、これはエサと間違えたり、歯を研いだりするためです。

移動速度

ゴキブリは素早く走ることができる昆虫です。
最高時速は約5kmにもなり、これは体長を考慮するとチーターの4倍もの速さに相当します。
また、ゴキブリは走るときに脚を交互に動かすのではなく、同じ側の脚を同時に動かします。これにより、高速で方向転換することができます。

飛行能力

昆虫であるゴキブリは一対の翅を持っています。
しかし、ゴキブリは飛ぶときに羽ばたくのではなく、空気の流れに乗って滑空するので、直線でしか飛ぶことがてきず、飛びながら方向を変えたり、高さを調整したりすることもできません。
ゴキブリが地面から飛べる高さは約5メートル程度で、家の2階までは飛べます。
しかし、ゴキブリは壁や水道管などをつたって上がってくることもできるため、何階に住んでいてもゴキブリが来る可能性があります

種類

ゴキブリは世界中に約4,000種いると言われ、うち日本には9科25属50種以上が記録されていますが、特にクロゴキブリチャバネゴキブリワモンゴキブリヤマトゴキブリの4種類が人間の生活圏でよく見られます。
その4種類と、それ以外のゴキブリについての情報を併せて以下にまとめました。

日本

ヤマトゴキブリ

体長は約2.5cm~3.5cmで、黒褐色から黒色のツヤのない体をしています。
前胸背板は凸凹があり、斑紋がありません。
寒さに強く、冬に休眠して夏に活動します。
また、一つあたり約12個の卵が入っている卵鞘を一生に約7個ほど産みます。
※“卵鞘”(らんしょう)とは、外部環境から卵を守るために分泌物で卵塊を覆った状態のものを意味します。

クロゴキブリ

体長は約3cm~4cmで、黒褐色から黒色のツヤのある体をしており、前胸背板には斑紋がありません。
寒さに強く、冬に休眠して夏に活動します。
また、一つあたり約22〜28個の卵が入った卵鞘を一生に約15〜20個ほど産みます。

ワモンゴキブリ

体長は約2.5cm以上で、赤褐色の体をしており、前胸背板には黄色の斑紋があります。
寒さに弱く、温暖な地域や施設内に生息します。
また、一つあたり約6〜18個の卵が入っている卵鞘を一生に約10〜84個ほど産みます。

チャバネゴキブリ

体長は約1cm~1.5cmで、黄褐色の体をしており、前胸背板には縦の黒すじが2本あります。チャバネゴキブリは休眠をしない熱帯原産種で、飲食店や食品工場などに多く見られます。
また、一つあたり約30個の卵が入った卵鞘を一生に約10〜30個ほど産みます。

サツマゴキブリ

サツマゴキブリは、オオゴキブリ科マダラゴキブリ亜科サツマゴキブリ属のゴキブリで、日本の九州南部、四国南部、琉球列島や・インド・中国・台湾・インドネシアなどの熱帯・亜熱帯地域に生息しています。
体長は25-35mmで、メスはオスに比べて大型です。 
また、翅は退化して、石や倒木の下などの野外に生息します。

海外

マダガスカルゴキブリ

体長は約5cm~8cmで、赤褐色の体をしており、翅は退化しているため飛ぶことができません。
胎生で、一度に約20匹の幼虫を産むという特徴をもっています。
ペットとして飼われることもありますが、逃げ出すと繁殖力が高いため注意が必要です。
残念ながら日本でも外来種として定着しています。

トウヨウゴキブリ

トウヨウゴキブリは、ゴキブリの一種で、体長はオスが1.8~2.9センチ、メスが2~2.7センチほどです。
黒褐色か黒色で、体には光沢があります。
トウヨウゴキブリは、他の種よりもやや遅く移動する傾向があり、また、水気のある排水溝や下水道などの場所に生息しているので、英語では”waterbug”とも呼ばれています。
場所屋外では、繁みや落ち葉の下などの湿った場所にいることが多いです。

分布・生息場所

地域別

本州

本州では、屋内に侵入するゴキブリの代表格として、クロゴキブリ・ヤマトゴキブリ・ワモンゴキブリ・チャバネゴキブリの4種が広く分布しています。
特に本州では、ゴキブリが東京、大阪、愛知などの都市圏に適応しており、食品やゴミなどをエサにして繁殖している状態です。
また、近年では、もともとは九州や四国南岸地域を中心に生息していた熱帯・亜熱帯性のゴキブリが、温暖化や貨物の移動などによって分布を拡大し、本州でも目撃されるようになっています。

九州

九州では、本州と同様に、クロゴキブリ・ヤマトゴキブリ・ワモンゴキブリ・チャバネゴキブリの4種が屋内に侵入するゴキブリの代表格です。
また、九州南部や四国南岸地域を中心に生息するサツマゴキブリも見られます。
サツマゴキブリは、森林や道端にある倒木や石などの下に住み、中国では薬用として利用されています。
また、最近ではオキナワゴキブリやヒメゴキブリなどの種類も確認されています。

北海道

北海道では、寒さに弱い熱帯・亜熱帯性のゴキブリは冬の間に死滅してしまうため、ほとんど見かける事はありません
ただし、温暖化や人間の移動によって、ゴキブリが北上する可能性が考えられます。
北海道でゴキブリが発見された例としては、2019年に札幌市の飲食店でワモンゴキブリが見つかったことなどが挙げられます。

沖縄

温暖な沖縄では、熱帯・亜熱帯性のゴキブリが多く見られます。
屋内に侵入するゴキブリとしては、クロゴキブリ・ワモンゴキブリ・チャバネゴキブリの3種が主に分布しています。
また、沖縄本島では、日本における最南の記録となるチャバネゴキブリが発見されています。沖縄では、他にもオキナワゴキブリやヒメゴキブリなどの種類が確認されています。

その他

その他の地域のうちで、例えば小笠原諸島や南西諸島などには固有のゴキブリが存在します。
小笠原諸島にはオガサワラゴキブリというチャオビゴキブリとよく似ている固有種が生息しています。
また、南西諸島には、ミナミゴキブリやヒメミナミゴキブリなどの種類が見られ、これらのゴキブリは、その地域の固有種や希少種として保護されています。

生息場所

ゴキブリは、様々な場所に生息する能力を持っていますが、主に以下のような特徴を持つ場所を好みます。

暗くて狭い場所

ゴキブリは光を嫌い、暗闇に潜む習性があるため、家具や家電の裏側、本棚やクローゼットの奥、床下や屋根裏など、人目につかない隙間や物陰に隠れることが多いです。
また、狭い場所にいると安心感を得ることができるので、壁と家具の間や、段ボールや新聞紙などの中にも潜り込むことがあります。

高温多湿な場所

ゴキブリは、熱帯や亜熱帯の森林を原産地とする種が多いので、高温多湿な環境を好みます。
そのため、台所や風呂場、洗面所など、水や湿気が多い場所に出没することが多いです。
特に、冷蔵庫や電子レンジなどの家電製品の下や裏側は、熱を発しているため、ゴキブリにとって最適な住処となっています。

エサや水がある場所

ゴキブリは雑食性であり、人間が食べるものは何でも食べます。
そのため、食べ物のカスや油、生ゴミなどが残っている場所に集まります。
また、水分も必要なため、水道や配水管、水滴が落ちる場所などにも出没します。

排水溝や朽木などの野外

ゴキブリは、人間の住む場所だけでなく、さまざまな自然環境にも生息しています。
特に、朽ち木や落ち葉などの有機物が豊富な場所や、排水溝などの暗くて湿った場所などの野外にも多く見られます。

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狭かったり、暖かかったりする場所が好きなのね…。
確かに、ウチも冷蔵庫の裏からゴキブリが出てきていたわね。
ゴキブリの居そうな場所の検討が大体ついてきたわ。

ゴキブリによる被害

精神的な被害

ゴキブリはその見た目や動き、臭いなどで、多くの人に強い嫌悪感や恐怖感を与えます。
ゴキブリが出現すると、不快感やストレスを感じるだけでなく、不安や不眠などの心理的な影響も受けることがあります。
特に、ゴキブリに対して極度の恐怖を抱く人は、ゴキブリ恐怖症と呼ばれ、パニックや過呼吸などの症状を起こすこともあります。

衛生的な被害

ゴキブリは、下水道やゴミなどの不衛生な場所に住み、病原菌やウイルスを体やフンに付着させて運びます。
ゴキブリが食品や食器、調理器具などに触れると、それらを汚染し、食中毒や腸炎、赤痢、チフスなどの感染を引き起こす可能性があります。
また、ゴキブリの死骸やフンは、アレルギーの原因となる物質を含み、喘息や皮膚炎、鼻炎などのアレルギー症状を悪化させることもあります。

経済的な被害

ゴキブリは、雑食性であり、紙や木材、皮革などの有機物も食べます。
そのため建物はもちろん、本や壁紙、家具、衣類などの資産にも損害を与える可能性があるのです。
また、ゴキブリは電気配線やケーブルなどをかじることもあり、電気機器の故障や火災の原因となることもあります。
さらに、ゴキブリが飲食店や食品工場などに発生すると、衛生管理の問題や客の信頼の低下などによって大きな経済的損失を招くリスクも考えられ、実際にそうした問題で生産ラインの停止や売上悪化に陥ったケースもあります

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たしかに、行きつけのお店にゴキブリが出たら、ご飯が美味しくても通う気が無くなるわ。
下水とか残飯に触れたゴキブリがあちこち動き回るんだもの、ホント最悪よ…。

あとがき

いかがてしたか?
ゴキブリは非常に身近な生き物ですが、意外に知らない事があったのではないでしょうか。
今回得た知識をゴキブリ対策に活用にていただければ幸いです。

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最後までご覧頂き、ありがとうございました!
このサイトでは、他にもゴキブリやその対策法に関する情報を発信しておりますので、必要であればそちらもお読み下さい!

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