イタチは攻撃的な性格をしている?気になる性格や行動パターンを解説

害獣・害虫別

近年、都市部を中心にイタチの目撃情報が増えており、なかには「イタチの被害に頭を悩ませている…」という方も多いのではないでしょうか。

見た目には可愛らしいイタチですが、攻撃的な性格をしており、接触にはさまざまなリスクをともないます。

この記事では、イタチの気になる性格や行動パターンについて解説します。

特徴を理解し、被害を最小限にできるよう工夫してみましょう。

イタチの性格について

この章では、イタチの性格について解説します。

詳細は以下の通りですが、結論として「イタチには不用意に近づかない」ことが重要といえるでしょう。

性格は獰猛で攻撃的

小動物だけでなく、自身よりも大きなニワトリやウサギであっても一匹で捕食できるほどであり、人間相手でも直接襲い掛かってくることもあります。

とくに、イタチの繁殖期にあたる3~5月の春先は非常に気が立っているため、見つけても絶対に近寄るべきではありません。

接触にはリスクをともなうため要注意!

イタチなどの野生動物は身体にさまざまな病原菌や寄生虫などが付着しています。

そのため、攻撃されて傷を負うことで傷口から病原菌が侵入し、感染症を発症する恐れがあります。

ダニやノミが付着している可能性があるため、触れるだけでもさまざまな病気に発展する可能性もあるでしょう。

多大なリスクをともなうため、仮に見つけても追い払ったり・捕まえようとしないことが重要です。

とくに、小さなお子さんやペットと一緒に住んでいるご家庭は、お子さんやペットが接触することがないようより警戒が必要といえるでしょう。

イタチの存在に不安を感じる場合は、できるだけ早めに害獣駆除の専門業者に相談することをおすすめします。

イタチに攻撃され傷を負ったときにすべきこと

イタチは、自宅や庭だけでなく、田畑・キャンプ場・山林など人間の活動圏内となるさまざまな場所に出没します。

どれだけ警戒していても、不意の接触で攻撃を受けることがあるかもしれません。

この章では、イタチに攻撃され傷を負ったときにすべきことをご紹介します。

応急処置をしてすぐに病院に行くこと

イタチは、おもに噛みつき・引っ掻きといった攻撃をしてきますが、どちらも甚大な被害をもたらします。

たとえば噛みつきの場合、イタチの歯は細かく尖っているため、歯が深くまで食い込んでしまうケースがあります。

傷口が大きく・深いほど、大量の出血だけでなく、骨や神経まで傷つく恐れがあるでしょう。

また、傷口から菌が入ってしまい、感染症を発症する恐れもあるため注意が必要です。

もし、イタチに噛まれたり・引っ掻かれた場合は、すぐに応急処置をしましょう。

応急処置の方法としては、以下が挙げられます。

  • 止血する   :血を止めるために圧迫したり、心臓より高い位置に傷口を持ち上げる
  • 傷口を水で洗う:水道水など清潔な水で洗い流す

こういった応急処置をしたうえで、すぐに病院にいきましょう。

理想は、被害に遭った当日中に行くことです。

基本的には皮膚科に受診すべきですが、傷が大きい場合は外科のある病院にいくことをおすすめします。

絶対に放置しないこと

感染症などのリスクがともなうため「傷は浅いし、しばらく様子見しよう」と、素人が自己判断で完結すべきではありません。

化膿する・熱が出るなど症状が悪化してから病院に行った場合、治療がより大変になりやすく、下手をすれば命に関わる危険性すら起こり得ます。

被害に遭った場合は、軽微であろうと放置せず、できる限り当日中に病院へ受診してください。

また、「傷口が大きい・深い」「噛まれた部分が動かせない」「血が止まらない」といった重い症状に陥っている場合は、より早急に病院に行きましょう。

治療内容・処置の方法について

イタチの攻撃による被害で病院に受診した場合、基本的には以下5つの治療(処置)を受けることになるでしょう。

  1. 傷口の確認および腫れの診断
  2. 熱が出ている場合、血液検査・尿検査にて炎症があるかを確認する
  3. 抗生物質の点滴・筋肉注射(化膿止めなど)
  4. 傷口を開いて雑菌がないかを確認・消毒する(麻酔の有無は病院によって異なる)
  5. 縫合する(傷口の大きさによっておこなうかどうかが決定される)

傷口の数や傷の大きさ・深さ・腫れの具合など、状況によって治療内容は異なります。

また、傷の状態によっては、あえて傷口をしばらく開けたままとするケースもあります。

なお、お住いの家やその周辺で被害にあった場合、駆除などの対策ができていないと、怪我を治療しても同じ問題が再発する恐れもあるかもしれません。

イタチの被害は放置せず、専門業者や自治体に相談することをおすすめします。

イタチの特徴・習性について

この章では、イタチの特徴や習性について解説します。

特徴を理解し、適切な対処を実施しましょう。

運動神経が高く・器用である

イタチは運動神経が高く、かつ器用な動物です。

とくに木登りと水泳が得意であり、素早く動き回り・獲物の不意を突いて瞬時に仕留めるとされています。

また、柔軟性もあり、わずか3cmほどの隙間であっても簡単にすり抜けて侵入してきます。

この柔軟性により、わずかな隙間から家屋に浸入したり・自分よりも大きな獲物を追い詰めたり・敵から身を守ることができるのです。

雑食でなんでも口にする

イタチは雑食であり、小動物・魚・昆虫・果物・野菜・木の実などはもちろん、人間が口する食べ物や果ては生ごみなども口にします。

とくに肉類を好んで食べる傾向があり、ネズミやトカゲなどの小動物はもちろん、自分よりも大きなニワトリやウサギなども一匹で捕食することもあるほどです。

泳ぎが得意なこともあって、水辺付近の生息しているイタチは、カエルやザリガニなどを食べる傾向にもあります。

加えて、人間が食べるものも口にし、とくに以下6つを好む傾向にあるとされています。

  • 菓子パン
  • 卵料理
  • ソーセージなどの加工肉
  • 魚肉ソーセージ
  • 米などの穀類
  • 唐揚げなどの揚げ物 など

そのため、イタチを捕獲する際の罠には、好物+腐りにくい菓子パンなどが釣り餌として重宝される傾向にあるでしょう。

巣を作る

この巣を作る場所の候補として、人家の屋根裏・天井裏・床下に巣を作るケースが増加しているのです。

上記のような場所は「餌に困らない」「外敵から身を守れる(身を隠せる)」「雨風をしのげる」「冬は暖かく・夏は涼しい」といった数多くの利点があり、断熱材や建材を巣の材料とし巣を作ることが多いでしょう。

  • 鳴き声や足音による騒音問題
  • イタチにとって獲物となり得る死骸が散乱する(巣に餌を持ち帰る傾向があるため)
  • 巣の周辺に溜まった糞尿による、悪臭・健康被害や建物の腐食 など

人々の生活圏に棲みつくイタチの数は増加しており、上記のような甚大な被害をこうむるケースが多発しています。

夜行性で冬眠しない

イタチは夜行性のため、基本的に日が落ちてから(とくに夜中~朝方にかけて)活発になるケースが多いとされています。

これにより、人々が寝静まった夜中に天井裏を動き回る可能性が高く、足音や鳴き声による騒音被害が多発する原因となっています。

また、イタチは冬であっても冬眠しません。

たとえば真冬の雪が積もっている状態であっても、雪のなかにトンネルを掘って活発に行動します。

知性が発達している

イタチはとても賢い動物であり、自身が侵入した経路をはっきりと覚えていたり、侵入経路を一つふさいでも別のルートから侵入することがあります。
(避難ができない赤ちゃんを守ろうとするだけの知能もある)

そのため、罠にかかりにくく、素人が設置した罠(あからさまに罠とわかるもの)は警戒する傾向にあるでしょう。

イタチの駆除は専門業者に依頼するとよい

イタチの性格や感染症などのリスクを踏まえると、いくら被害に遭っていても素人が不用意に接触すべき生き物ではありません。

また、イタチは「鳥獣保護管理法」という法律によって管理されているため、許可なく捕獲や駆除もできません。

そのため、イタチの被害に悩まされている方やイタチの被害を危惧される方は、被害が深刻化する前に専門業者に駆除を依頼するのが得策といえるでしょう。

お住いの自治体によっては、業者の斡旋などをしてくれるケースもあるため、まずは自治体に相談してみるのもよいでしょう(事前にお住いの自治体に確認をとること)。

プロに依頼すれば、駆除にかかる手間を大幅に削減でき、かつ被害が再発した場合にも(保証が充実していれば)安心できるはずです。

業者は全国各地さまざまに存在し、それぞれで費用やサービス内容が異なるため、リサーチを徹底したうえで依頼するところを決定しましょう。

イタチに関するよくある質問

ここでは、イタチに関するよくある質問をいくつかご紹介します。

被害をもたらすイタチの種類は?

イタチにもいくつかの種類が存在しますが、人々に被害をもたらすイタチは「シベリアイタチ」(旧チョウセンイタチ)か「ニホンイタチ」が多いといわれています。

シベリアイタチは外来種であり、住宅街にも適応して棲みつくことから、イタチによる害獣被害の原因はシベリアイタチのほうが多いといえるでしょう。

ニホンイタチも害獣被害をもたらす可能性はあるものの、シベリアイタチに住処を奪われて生息数が激減している+野山など自然環境に生息するケースが多いため、人前に現れることはあまりないとされています(そもそも、ニホンイタチは現在絶滅危惧種に指定されている)。

種類はともかく、イタチによる人々への被害は増加傾向にあるため、リスク回避のためにも早めの対策が重要といえるでしょう。

どこに生息しているの?

イタチは、もともと西日本を中心に生息している動物でした(イイズナやオコジョなど、北海道や東北地方といった寒い地域しか生息していないタイプもいる)。

しかし、近年では東日本でも生息が拡大しており、実際に関東エリアでもイタチの被害相談は増加傾向にあります。

イタチは繁殖力も強いため、今後はエリアに関係なくイタチ被害を警戒したほうがよいといえるでしょう。

苦手とするものはなに?

まず、イタチが嫌う食べ物としては、以下が挙げられます。

  • 辛みのある刺激物:トウガラシ・ワサビ・カラシ・スパイス類 など
  • 苦味が強く臭いがあるもの:ニラ・ネギ・ニンニク など
  • 酸っぱく腐ったものを連想させる食べ物:酢・アンモニア臭がする食べ物 など
  • 煙のニオイがする食べ物:燻製類 など

これらは「イタチだからこそ」というよりも「動物としての本能」から避けることが多いようです。

そのため、たとえばニンニクの葉・市販の唐辛子粉末を入れた袋を設置するなどで、イタチなどの獣害対策ができる可能性もあるでしょう。

ホームセンターやネット通販では、こうしたイタチ(害獣)が嫌う臭いを発する「忌避剤」が販売されているため、これを活用して被害を抑えるのもよいといえます。

また、夜行性であるため「まぶしい光」を苦手とする傾向にもあります。

「光を向けられる=人など外敵に見つかった!」と早とちりし、そそくさと退散するケースもある(イタチは凶暴な性格をしているものの、あくまでも小さな体を守ることを理由として凶暴的になっている傾向にある)ため、市販のライトなどを敷地内に設置してみるのもよいでしょう。

ライトによる対策は、獣害対策だけでなく、防犯対策としても役立てられるかもしれません。

イタチの天敵は?

イタチの天敵となる動物は「大型の鳥類=猛禽類」であり、たとえばワシやタカなどが挙げられるでしょうか。

いくら鋭い牙を持っていても空を飛ぶ生き物には届かないため、空から鋭い爪とくちばしで襲いかかってくる猛禽類には手も足も出ない天敵となっています。

また、イタチと同じ陸上の哺乳類+肉を好む雑食性であるキツネも天敵といえる存在であり、体の大きさや力の差から太刀打ちできない相手と認識されているようです。

しかし、上記でご紹介した生き物は人々の生活圏内では早々目にすることはなく、家屋内に棲みつけば天敵の被害に悩まされる傾向はより少なくなります。

なぜイタチは人々の生活圏に浸入するの?

イタチが、家屋などに棲みつく理由としては、おもに以下が挙げられます。

  • 天敵を避けるため
  • 畑・家庭菜園などの作物を餌とするため
  • ペットや家畜を襲い、食料とするため
  • 生ごみなどを食い荒らすため
  • 天井裏や床下を寝床とするため など

また、近年は人間の手によって自然環境が激減しているため「自然界における住処が減少している」ことも理由に挙げられるといえます。

自然界で済むべき場所がない(少ない)+人間の生活圏のほうが餌に困らず・安全に暮らせるとあれば、家屋などに棲みつくのも止む無しといえるかもしれません。

とはいえ、害獣による被害を放置するわけにもいかないため、被害を危惧される方は早めの対処を講じるべきといえるでしょう。

まとめ

イタチは、その可愛らしい容姿とは裏腹に、非常に獰猛かつ攻撃的な性格をしています。

下手に接触すると怪我を負うばかりか、感染症などのリスクを伴うケースもあるため、不用意な接触は絶対に避けるべきといえるでしょう。

とくに、小さなお子さんやペットと一緒に住んでいる方は要注意です。

万が一イタチによって傷を負った場合は、適切な応急処置をし、早期に病院に受診してください。

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