2023年5月半ば、インターネット掲示板に投稿されたある動画が話題になりました。
その動画とは30匹を超えるネズミの大群が生ゴミをあさる様子を撮影したものです。
場所は東京都新宿の繁華街、歌舞伎町です。
わずか10秒と少しの短い動画でしたが、インパクトのある内容にインターネット上では書き込みや拡散、まとめサイトの立ち上げが相次ぎました。
「ネズミは田舎にいるもの」というイメージがあるかもしれませんが、じつはネズミは東京、大阪、神奈川などの都会の方が多く、特に東京のネズミの被害件数は全国でも群を抜いています。
反対にネズミが多そうなイメージのある鳥取、島根、香川、石川などの地方では報告されるネズミの被害件数は少ないのです。
今回はそんなネズミの多い東京におけるネズミ対策についてまとめました。
ネズミ駆除業者へ依頼するタイミングや業者の選び方、各区役所が行っているネズミ対策への取り組みも掲載したので、東京などの都市圏に住む人の参考になれば幸いです。
この記事でわかること
- 東京のネズミ事情~家庭や社会への被害とは~
- ネズミの早期発見と侵入対策、駆除のやり方
- ネズミ駆除業者を選ぶときのポイント
- 区役所はネズミ駆除に協力してくれるのか?
目次
東京のネズミ事情
東京は日本で一番ネズミが多い都市として有名です。
本来は野生の動物で人間に対して警戒心があるはずのネズミがなぜ、東京のような人口が多い場所に多いのでしょうか。
それは東京がネズミにとってとても住みやすく繁殖にも適した場所だからです。
東京のネズミの生息状況
東京都保健医療局が行う「衛生害虫等相談状況調査」によると、東京都内のネズミによる被害件数は令和4年度だけでも約6,400件にのぼります。
» 出典:東京都保険医療局-東京都におけるねずみ・衛生害虫等相談状況調査結果より
近年は特に新宿、渋谷、銀座などの繁華街でネズミが大量発生することが多く、東京都内だけで数十万匹のネズミが生息しているのではないかと推測されています。
ではなぜ東京はこれほどネズミが多いのでしょうか。
それはネズミが下記の4つの条件を満たした環境が大好きだからです。
ネズミが好む4つの環境
- エサが豊富
- 寒さをしのげる
- 子育てができる
- 安全に過ごせる
東京は人口が集中しており、飲食店やお菓子屋など食べ物を扱う店が多いので生ゴミもたくさん出ます。
またネズミのエサになるゴキブリも全国で一番多いと言われており、ネズミはエサにまったく困りません。
その上、雑居ビルや古いアパート、古い家、裏路地、地下街、下水道などネズミが住み家にしやすい場所も多く、天敵から身を守れて安全に子育てができ、ネズミが苦手とする冬の寒さもしのげます。
東京はネズミにとってこれ以上ないほど安全で快適な場所なのです。
特に繁華街の雑居ビルは1階から最上階まですべて飲食店というのも珍しくなく、ゴミ出しのルールを守らない店もあるので、冒頭で紹介したようなネズミの大量発生が起こりやすくなります。
ネズミによる一般家庭への被害は?
ネズミによる被害は一般家庭から、企業、公共施設と広い範囲にわたります。
例えば、一般家庭で起こるネズミ被害には次のようなものがあります。
家庭で起こるネズミ被害
- 台所の食品をかじる
- 観葉植物、家庭菜園を荒らす
- 鳥などのペットに危害を加える
- 部屋のあちこちにフン・尿をする
- 室内の柱、ドア、家具をかじって傷をつける
- 室内の壁をかじって穴をあける
- 電化製品のコード、電話線、光ケーブルをかじって断線させる
- 壁の中の電線をかじって断線・ショートさせ火災の原因となる
- ガス管、水道管をかじって穴をあけ、ガス漏れ、漏水を引き起こす
ネズミが電話線や光ケーブルを断線させると電話やインターネットが使えなくなるだけでなく、余計な修理費用も負担しなければなりません。
特にガス管や水道管、壁の中の電線をかじられるとガス漏れ、漏水、火災の原因となりその家に住めなくなる恐れすらあるのです。
実際、ネズミが原因とされる電話の不通、ビルの停電、飲食店の火災、漏電事故、ガス爆発などの事故は全国で数え切れないほど起きていて、東京消防庁は「2017年から2018年の2年間でネズミが原因とみられる火災が20件発生した」と発表しています。
さらにネズミが原因で起こった火災は、多くの火災保険で免責事項とされているため保険金がおりない可能性が非常に高く、特に注意する必要があります。
ネズミによる企業や商業施設への被害は?
ネズミによる被害は企業ビルや公共施設へもおよんでいます。
ネズミが原因で、公的な手続きを行う公共施設や多くの顧客データを保管する企業ビルで火災が起こったり、通信ケーブルが断線したりすれば社会にも大きな混乱が生じるでしょう。
またたくさんの病原菌を保有するネズミは食品の汚染の原因にもなり、食べ物を扱うレストランやカフェ、スーパーマーケットの経営に打撃を与えることもあります。
ネズミによる衛生上の問題は?
ネズミはゴキブリと並ぶとても不衛生な生き物です。
ネズミは様々なウィルスや細菌、寄生虫を保有していて、ネズミが原因となる感染症は細かなものも含めると20種類を超えるとすら言われています。
例えば、ネズミがもつ代表的なウィルスに「ハンタウイルス」があります。
ハンタウィルスはネズミのフン・尿、唾液に含まれていて人間がこれらに直接触れたり、これらに汚染されたホコリを吸い込んだりすると感染し、発熱やせき、呼吸困難、頭痛などの症状を引き起こします。
重症化すると死に至ることもあるので、厚生労働省が海外渡航者向けに注意をうながしているほどです。
この他にも、ネズミは食中毒の原因になるサルモネラ菌も保有していることから、確実かつ継続的にネズミ対策を実施していく必要があります。
家庭でできるネズミ対策
ネズミの被害から家を守るために大切なのは、ネズミの侵入を防ぐこと、そしてネズミが出たら速やかに駆除することの2つです。
ここでは家庭でできるネズミの侵入を防ぐ方法とネズミの駆除方法を紹介します。
ネズミの侵入を防ぐ方法
ネズミの侵入を防ぐには、まず自宅のすき間を確認しましょう。
ネズミは骨格がとても柔らかく、ハツカネズミのように小さな種類なら1cmほどのすき間からでも家の中に侵入することができます。
窓や玄関扉、床下換気口、換気扇などの周りにネズミが入れそうなすき間や穴がないかを定期的にチェックし、見つけたらすぐにふさぐか修繕を行いましょう。
すき間や穴をふさぐにはコーキングやパテの他、防鼠ネット、金網、金属板(パンチングメタル)を使用します。
特に冬場はネズミが寒さをしのぐために家に侵入してきやすくなるので、すき間や穴をふさぐ作業は秋ごろまでに終わらせておくと安心です。
「この家はエサがある」とネズミに思われないためにも、作り置きの食べ物や食べ残しはテーブルやキッチンに出しっぱなしにせず、すぐに冷蔵庫に片付けてください。
お米、小麦粉、砂糖などもネズミに狙われやすいので頑丈な密閉容器に入れ、使い終わった食器もすぐに洗って片付けることが大切です。
さらにネズミは、聴覚や嗅覚が人間よりも数倍優れているので、音やにおいにとても敏感です。
もしネズミが入りそうな穴やすき間を見つけたがすぐにふさいだり修繕作業ができないときは、ネズミの苦手なにおいを出す忌避剤(きひざい)や超音波を出す装置を設置して侵入を防止するといいでしょう。
ネズミが侵入する穴やすき間の見つけ方とふさぎ方、台所の食品をネズミから守る方法、忌避剤や超音波装置のメリット・デメリットなどは、以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
» ネズミの侵入対策を4つのステップで詳しく紹介
ネズミを駆除する方法
家に出たネズミを駆除するときにおすすめなのは「ネズミを捕まえる罠」を使う方法です。
ネズミを捕まえる罠には大きく分けて次の3種類があります。
- 粘着シート
- 捕獲器①(板式)
- 捕獲器②(バネ式)
種類が違っても使い方はほぼ同じで、まず食べ物をエサとして粘着シートの上や捕獲器の中に置き、ネズミが来るのを待つだけです。
粘着シートを使ったネズミ駆除の方法は以下の記事で詳しく解説しているので参考にしてください。
(※記事中で捕獲器については詳しく触れていませんが、設置するときの考え方は同じです)
» おすすめのネズミ駆除方法は「粘着シート+エサ」
しかしネズミ捕りを使えば必ず捕獲できるわけではありません。
例えば家の中にネズミが複数いる場合、最初の1~2匹目は捕まっても仲間が捕まった罠を警戒してまったく近寄らなくなることもあります。
ネズミは繁殖力がとても高いので1匹でも残すとまた数が増えてしまいます。
もし粘着シートや捕獲器を使っても駆除しきれないと思ったらプロの駆除業者に依頼してください。
費用はかかりますがプロならではの専門知識を駆使して適切な駆除と予防を行ってくれるはずです。
ネズミを早期発見する方法
ネズミは住人に気づかれることなく、ある日突然家に侵入してきます。
ネズミが家の中に巣を作って住みつくと数がどんどん増えて被害が大きくなり、プロの駆除業者でも対応が難しくなってしまいます。
そのためネズミ対策では「早期発見」がとても重要です。
「夜中に壁の裏側や天井裏から、カリカリと音が聞こえる…」というのをきっかけにネズミの存在に気づくケースがとても多いですが、音以外にもネズミが残した痕跡(ラットサイン)があるかどうかで自分の家にネズミがいるか確認できます。
代表的なラットサインには次の2つがあります。
ラットサイン①「家具や日用品、柱や壁にかじられた跡がある」
ネズミは「常生歯(じょうせいし)」と呼ばれる、生涯伸び続ける歯をもっています。
常生歯は放っておくとどこまでも伸び続けてエサが食べにくくなるので、ネズミは硬いものをかじって歯を削らなければなりません。
そのためネズミがいる家では金属や木材、プラスチック、電線などがネズミにかじられて被害にあいます。
もし猫や犬などのペットがいるわけではないのに柱や敷居などの木材の部分がボロボロになっていたらネズミの痕跡(ラットサイン)かもしれません。
周辺にネズミのフン・尿や体毛、ネズミが通ったような汚れがないかを確認してください。
ラットサイン②「フン・尿のようなものがある」
ネズミは動きまわりながら、あちこちにフン・尿をする習性があります。
またネズミは警戒心がとても強いので、できるだけ目立たないように壁際や物壁に沿って移動します。
もしも壁際の床、部屋の角、家具・家電と壁の間に少し大きめの黒い米粒のようなものがあったら、それはネズミのフンかもしれません。
ネズミのフンの大きさや色はネズミの種類によって変わりますが、おおむね以下のとおりです。
外観の写真も載せておきますので見つけたものと見比べてみてください。
なおネズミのフンについては下記のサイトも参考になります。
» 【アース製薬公式サイト】これって何のフン?-ネズミのフンの特徴
ネズミのフンの特徴
- フンの大きさ:5ミリ~20ミリ
- フンの色:茶色または灰色
またネズミの尿は強いアンモニア臭でツーンとしたにおいがするので、そのようなにおいがないかも同時に確認しましょう。
ネズミのフン・尿の掃除、消毒、消臭方法は以下の記事で詳しく解説しています。
» ネズミのフン・尿を掃除し消毒・消臭する方法を9ステップで紹介
ネズミ駆除業者に依頼するタイミングと選ぶポイント
ネズミはとても賢くて警戒心も強い動物です。
一度侵入されてしまうと、罠を設置してもなかなかつかまらないことも多いので、ネズミ駆除の専門業者に依頼する方が確実に駆除できます。
ここでは確実なネズミの駆除を行ってくれる良質な業者の選び方や相場費用、依頼するべきタイミングなどについて紹介します。
ネズミ駆除業者への依頼タイミングは?
ネズミ駆除業者に依頼するタイミングはネズミの侵入や被害が明らかになった時点が最適です。
例えばネズミの侵入経路が見つかった、ネズミのフンが見つかった、ネズミ特有の臭いや鳴き声がする、天井裏や壁の裏側から音がするなどの兆候があったときはすぐに駆除業者に連絡することをおすすめします。
ネズミは繁殖力がとても高いため、駆除が1ヶ月遅れるだけで10匹近く増えてしまう可能性もあります。
自分で駆除を試みたがなかなか成功しない場合も駆除業者に依頼してください。
ネズミ駆除業者を選ぶときの7つのポイント
ネズミ駆除業者を選ぶときのポイントは次の7つです。
ネズミ駆除業者を選ぶポイント
- 確かな技術をもっているか?
- 口コミサイトでの評判は?
- 料金が高すぎたり安すぎたりしないか?
- 電話などの対応は丁寧か?
- 何を使って駆除するか確認する
- 清掃や消毒まで対応してもらえるか?
- 保証期間・アフターフォローはあるか?
順番に見ていきましょう。
選ぶポイント①「確かな技術をもっているか?」
ネズミ駆除業者を選ぶとき最初に確認することは、ネズミ駆除について確かな技術をもっているかどうかです。
もしあなたが家を新築したり、車の点検・整備を依頼したりするとしたら、安心・安全のために経験豊富で確かな技術をもった工務店や整備士にお願いしたいですよね。
ネズミ駆除の場合もこれと同じです。
ネズミは1匹でも残すとすぐに数を増やしてしまうので、1匹残らず徹底的に駆除しなければなりません。
だからこそネズミ駆除の経験が豊富で確かな技術と知識をもつ業者を選ぶことが大切になります。
また熟練の駆除業者なら、万一想定外のことが起こっても慌てず、迅速に対応してもらえるので安心して依頼できますよ。
確かな技術をもっているかどうか見極めるときは、その駆除業者のホームページで次の項目をチェックしてください。
- 創業してある程度年数がたっているか?
- これまでに行った駆除作業の件数は豊富か?
- 下請けに丸投げではなく自社施工でやってくれるか?
- 害獣駆除の専門資格、作業に必要な資格(劇物・危険物取扱など)をもっているか?
- 「建築物ねずみ昆虫等防除業」の登録や「日本ペストコントロール協会」へ加盟しているか?
①の創業してからの年数は駆除業者の経験や実績をはかる目安になります。
残念ながらネズミ駆除の業界にも詐欺まがいの業者が少なくないのが現実ですが、例えば「創業30年で施工実績10,000件」のような会社であれば詐欺のリスクは低いでしょう。
③の「自社施工」も大事なポイントです。
仕事だけ受注して実際の作業は下請けに丸投げの上、実際の作業担当者がほとんど経験のない素人のアルバイトだったというケースもあるので十分注意してください。
④の資格や⑤の登録・加盟は必須ではありませんが、資格や登録を受けるためには勉強したり講習を受けたりする必要がありますし、「日本ペストコントロール協会」では定期的に加盟会員の勉強会も行っています。
これらの資格や登録をもっている、あるいは団体に加盟している駆除業者は仕事にも前向きに取り組んでいる可能性が高いので、業者を選ぶときの基準の1つにしてみてください。
選ぶポイント②「口コミサイトでの評判」
ネズミ駆除業者を選ぶときはインターネット上の口コミサイトがとても参考になります。
口コミサイトでチェックすること
- 担当者の人がらはどうだったか
- 対応は迅速で丁寧だったか
- 駆除の結果の満足度は?
- 保証やアフターフォローはどうだったか?
などを重点的にチェックしてください。
駆除業者のホームページに掲載されている「お客様の声」だけではなく各種口コミサイト、レビューサイトも必ず見るようにしましょう。
またGoogleで駆除業者の社名を検索したときに表示される会社の詳細欄(Googleマイビジネス)のレビューも参考になります。
選ぶポイント③「料金が高すぎたり安すぎたりしないか?」
プロに作業をお願いするときに最も気になるのは作業料金です。
ネズミ駆除にかかる料金はネズミの数や建物の広さ、さらに一戸建てかマンションか店舗かなどによって変わりますが、一戸建ての家の場合は2万円~5万円くらいが相場です。
ただしネズミの数が多い場合、フン・尿の被害がひどい場合は10万円を超えることもあるので目安と考えてください。
選ぶポイント④「見積書が分かりやすく対応も丁寧か?」
技術や金額以外にも見積書の分かりやすさ、対応の丁寧さも大切な選定基準のひとつです。
見積もりを出してもらったら、
- どんな作業にどのくらいの費用がかかるのか?
- どんな場合に追加費用が発生し金額はどのくらいか?
などをチェックしてください。
分からないことがあれば遠慮なく質問しましょう。
このとき質問に対して嫌な顔をせずに、はっきりと誠実に答えてくれる駆除業者なら仕事も丁寧に行ってくれる可能性が高いです。
実際に作業してもらうことになれば業者に今の状況を話したり、自分の要望を伝えたり、家の中を案内したりしなくてはなりません。
最短で確実にネズミを駆除するには業者とのコミュニケーションが欠かせないので、丁寧に対応してくれるかどうか、自分とフィーリングが合うかも重要です。
また業者によってはYouTubeなどに動画をアップしていることもあります。
動画で仕事ぶりがわかるだけでなく、コメント欄を見れば対応の良し悪しも分かりますのでぜひチェックしてみてください。
選ぶポイント⑤「駆除に使うアイテムを確認する」
「粘着シート、捕獲器、殺鼠剤」など、何を使ってネズミを駆除するかは業者によって違います。
もしペットや小さな子どもがいるので、殺鼠剤や粘着シートは室内に置かないでほしいなどの希望があれば見積もりの段階で伝えておきましょう。
また業者によっては、その業者オリジナルの殺鼠剤を使うこともありますので、薬品の安全性や効果などについても事前に確認しておくことが大切です。
選ぶポイント⑥「清掃や消毒まで対応してもらえるか?」
ネズミ被害の度合いにもよりますが、ネズミが壁の中、床下、天井裏に巣を作り大量のフン・尿をしていることもあります。
ネズミのフン・尿にはサルモネラ菌などの病原体が含まれているので清掃と消毒が必須となります。
ネズミの駆除だけでなく清掃や消毒も行ってもらえるのか確認しましょう。
その際、費用はどのくらいになるかも聞いておくと安心です。
選ぶポイント⑦「保証・アフターフォローはあるか?」
ネズミ駆除業者を選ぶときは「ネズミ再発保証」がついた業者を選ぶと安心です。
ネズミ再発保証とは、業者が設定した期間内にネズミ被害が再発してしまったら無料でネズミ駆除を行ってくれるというものです。
保証期間は駆除業者によって異なりますが1年、3年、5年としている業者が多く、最長で10年間保証してくれるところもあります。
ネズミには「帰巣本能」があるので、気に入って住みついたところから追い出されると何とかしてもう一度侵入しようとします。
重要!
一度ネズミ被害にあった家は、高い確率でネズミ被害が再発します。
駆除業者を選ぶときは必ず「ネズミ再発保証」がついているか確認してください。
また相見積もりを取ったとき、極端に価格が安い駆除業者は再発保証がついていないか、期間が極端に短い可能性もあるので必ず保証内容について業者に質問しましょう。
各区のネズミ対策への取り組み
繁華街を中心としたネズミの増加を受けて東京都の各区も対策に乗り出しています。
例えば新宿区は1200万円の予算を計上し、2024年1月から歌舞伎町を対象に殺鼠剤を使ったネズミ駆除を計画しています。
また千代田区も殺鼠剤を道端の植え込みなどに設置する他、ネズミの生態調査にも力を入れて今後の対策に活かしていく方針を固めています。
しかしこれらはあくまでも公共の場での対策です。
各個人の家に出たネズミは住人が自分の責任で駆除を行わなければなりません。
区役所や市役所は個人の家に出たネズミの駆除作業は行いませんがネズミ駆除業者の紹介、ネズミ対策に関する情報の発信、ネズミ対策の講習会の開催などを行っています。
インターネットで「お住まいの区名 ネズミ」と検索してみてください(例:目黒区 ネズミ)。
各区役所・市役所が発信しているねずみ対策の情報が見られるはずです。
例えば大田区では区内在住の方を対象に、ネズミの侵入口の探し方やふさぎ方をアドバイスする専門家を無料で派遣するサービスを行っています。
» 大田区ホームページ|自身でネズミ防除を行っても、被害が収まらない場合
その他、目黒区や中央区でも区内在住の方を対象にしたネズミ対策の個別相談会や講習会を無料で実施しています。
また武蔵野市のホームページではネズミの住宅への侵入を防止する方法を解説した動画も公開されているので、市内在住の方は一度視聴してみてはどうでしょうか。
» 武蔵野市ホームページ|ねずみ侵入防止対策講習会
ご自分がお住まいの地域でもこうした行政サービスがあるかもしれません。
という方は区役所や市役所の「生活衛生課」などに一度相談してみましょう。
まとめ
今回は東京でのネズミ対策について紹介しました。
ネズミは食中毒や感染症などの病気だけでなく火災、漏水、漏電など人の命や生活をおびやかす可能性のある生き物です。
ネズミの被害にあわないためには、
- ネズミを家の中に侵入させないこと
- もし侵入されたら1日も早く発見して駆除すること
の2つが重要です。
自力での駆除が難しいと思ったら被害が広がる前にプロの駆除業者に依頼してください。
お住まいの地域の区役所・市役所でも相談に乗ってくれるはずですから積極的に活用しましょう。
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