「庭を見たら、細長い動物が走っていた」 「最近、庭で動物のフンを見かける」
このような異変はイタチの仕業かもしれません。愛らしい見た目とは裏腹に、イタチは非常に凶暴な性格を持つ害獣です。もし庭で見かけたなら、すでにあなたの家を「次の住処」として狙っている可能性があります。
ここではイタチが庭に現れる理由と、侵入を防ぐための対策について解説します。イタチの被害にお悩みの方はぜひ参考にしてください。
- 対処方法
- 業者選び
- 害獣の特定

1. イタチが庭に来る3つの主な理由

イタチが庭に侵入するのには理由があります。それは主に「エサを探す」「家への侵入経路を探している」「家畜を狙っている」の3つです。まずはご自身の庭が以下に当てはまっていないか確認しましょう。
1-1. エサが豊富にあるから
イタチが庭に来る最大の理由は「食料の確保」です。
イタチは体重の約15%〜20%もの食事を毎日摂取しています。そのためエサが豊富な場所には頻繁に出没します。
以下のようなものは、イタチにとって格好のエサです。
| イタチのエサになるもの | 具体的な箇所 |
|---|---|
| 廃棄物 | 生ゴミ、コンポストの中身 |
| 野菜や果実 | 庭木の果実(柿、ビワなど)、家庭菜園の野菜 |
| 小動物 | ネズミ、カエル、大型の昆虫(ゴキブリなど) |
特にネズミはイタチの好物です。家にネズミが出るという環境は、捕食者であるイタチを呼び寄せる直接的な原因となります。
参照:国立医学図書館「小型肉食動物イタチの代謝、食物消費および同化効率に関する研究」
1-2. 家屋への侵入経路を探しているから
庭での目撃情報は、イタチが家屋への侵入経路を下見しているサインです。
寒さに弱いイタチにとって、断熱材が完備された屋根裏や床下は最適な環境といえます。
さらにイタチは垂直な壁を登り、わずかな足場があれば高所へ移動可能です。
イタチは庭木の枝や雨樋、エアコンの配管などを伝い、屋根の隙間や通気口などの侵入箇所を探ります。庭で見かけた時点で、外壁や屋根周りに隙間がないか確認が必要です。
1-3. ペットや家畜を狙っているから
イタチは自分よりも大きな動物であっても襲いかかる凶暴な肉食獣です。
庭で飼育しているニワトリなどの家畜や、ウサギ、金魚などが狙われるケースは後を絶ちません。
実際に、大切に育てていたニワトリがイタチに襲われ、首を噛まれるといった被害も報告されています。イタチには「余剰殺傷(必要以上に獲物を殺す習性)」があるため、一度の侵入で飼育している動物が全滅する恐れもあります。
簡単な金網程度であれば、鋭い牙と爪で破壊して侵入するため厳重な防御が必要です。
参照:野生動物との共生に関する研究会「野生動物に何が起こっているのか?」
2. 庭にイタチが来る場合の応急処置

イタチの被害を防ぐには、まず「庭から追い出す」対策をしましょう。
効果的な応急処置は以下の3つです。庭への侵入を防げば、イタチ被害そのものを防ぐことができます。
2-1. エサになるものを撤去する
イタチを誘引する最大の要因である「エサ」を撤去しましょう。食べるものがなければ、イタチは他の場所へ移動します。
| イタチを避けるエサ対策 | 具体的な方法 |
|---|---|
| ゴミの管理をする | 生ゴミは屋内で保管するか、重石を乗せた頑丈なゴミ箱で管理する |
| 野菜や果物の収穫を徹底する | 果実や野菜は完熟前に収穫し、落下した実は即座に廃棄する |
| ペットフードを放置しない | イタチはペットフードも食べるため、外に放置せず、ペットが食べ終わったらすぐに片付ける |
2-2. 忌避剤で庭に寄せ付けない
嗅覚が鋭いイタチの習性を利用し、嫌がるニオイを置いて庭への立ち入りを防ぎます。
市販の害獣用忌避剤や、木酢液(もくさくえき)、クレゾール石鹸液などが有効です。
- 設置場所: イタチの通り道、フンがある場所、家屋の床下換気口付近
- 注意点: 雨で成分が流れると効果が薄れるため、定期的な交換や散布が必要
2-3. センサーライトを設置する
夜行性のイタチは、突然の強い光を嫌います。動きを感知して光るセンサーライトは、イタチを驚かせて追い払うのに有効です。
ただし、光による威嚇だけでは「実害がない」と学習され、効果が薄れてしまいます。
そこでおすすめなのは、忌避剤や超音波装置と組み合わせることです。
【表:センサーライトとの組み合わせ効果】
| 組み合わせ対策方法 | 期待できる効果 |
|---|---|
| 木酢液などの忌避剤 | 光で驚かせ臭い場所であることも認識させ、庭の接近を防ぐ |
| 超音波装置 | イタチに光と騒音によるストレスを与え、庭の居心地を悪くする |
3. イタチ被害を予防するならプロへの依頼がおすすめ

しかし、ここまで紹介した応急処置はあくまで一時的な「追い出し」であり、イタチ被害の根本解決にはなりません。
確実にイタチ被害を止めるには専門業者への依頼が必要であり、そこにはきちんとした理由があります。
3-1. 侵入経路を封鎖しないと家の中に入ることも
庭での対策を強化しても、家屋に隙間があればイタチはより安全な場所を求めて家屋内に侵入しようとします。
一度家屋への侵入を許せば、天井裏で糞尿を撒き散らされ、建物の腐食や悪臭被害が発生します。
さらに懸念すべきは健康被害です。
厚生労働省も注意喚起している通り、野生動物は「レプトスピラ症」などの人獣共通感染症の病原体を保有しています。乾燥した糞が空中に舞い上がり、吸い込むことで感染するリスクもあるため、専門知識のない人がイタチ対策を行うのは危険です。
3-2. 自分で封鎖するのは難易度が高い
完全な再発防止には、侵入経路の物理的な封鎖が不可欠です。しかし、イタチの侵入防除は極めて高度な技術が必要です。
イタチは、わずか3cm(500円玉大)の隙間があれば頭を潜り込ませて侵入します。
家屋には屋根の合わせ目、床下換気口、瓦の隙間など、無数の3cmの穴が存在します。これらをすべて特定し、強固な資材で塞ぐ作業は一般の方にはまず不可能です。
さらに鳥獣保護管理法により、許可なく野生のイタチを捕獲・殺傷することは禁止されています。合法的にイタチ対策をするには、プロの技術と知識が必要です。
4. イタチ被害でお悩みなら協会の無料相談をご活用ください

「庭でイタチを見かけたが、どう対策すればよいか分からない」
「自分で対策したが効果がなく、不安が残る」
このようなお悩みをお持ちの方は、「日本有害鳥獣駆除・防除管理協会」の無料相談をご活用ください。
当協会では、イタチの生態を熟知した専門家が状況をヒアリングし、最適な対策を助言します。
侵入経路の特定や完全封鎖が必要な場合は、技術力の高い優良業者の紹介も可能です。被害が拡大して高額なリフォーム費用が発生する前に、ぜひご相談ください。
- 対処方法
- 業者選び
- 害獣の特定

まとめ

庭にイタチが現れるのは、エサや住処を狙っている危険なサインです。自分でできる対策として、エサの撤去、忌避剤の散布、センサーライトの設置などがあります。
しかし、これらは応急処置に過ぎません。わずか3cmの隙間から侵入するイタチを完全に防ぐためには、プロへの依頼が確実です。
不安を感じたら、まずは日本有害鳥獣駆除・防除管理協会の無料相談へお問い合わせください。被害が深刻化する前に、ぜひ専門家に対策をしてもらいましょう。
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