イタチに噛まれた場合の応急処置!噛まれないための対策も解説

害獣・害虫別

イタチに噛まれた場合は、応急処置と速やかな医療機関受診が必須です。

突然イタチに噛まれたら「このまま放置して大丈夫なのか」「病院に行くべきか」と不安になる方も多いでしょう。イタチに噛まれた傷からは感染症を引き起こす恐れがあるため、症状の大小にかかわらず放置は厳禁です。

本記事では、イタチに噛まれた直後の正しい対処法や、感染症リスク、噛まれないための対策などについてわかりやすく解説します。慌てている状況でも判断を誤らないために、まずは落ち着いて読み進めてみてください。

イタチに噛まれた際の対処法

イタチに噛まれた場合、まずは傷口を洗浄・消毒します。その後、清潔な布やガーゼで止血し医療機関を受診しましょう。

傷口の洗浄と消毒

イタチに噛まれたら、すぐに傷口を洗浄しましょう。出血量が多い場合は、まず軽く傷口を押さえたあと、落ち着いたらすぐに流水洗浄します。

流水で傷の奥の汚れや細菌まで洗い流すことで、感染リスクを下げることができます。最低でも5分以上大量の水で洗い流し、できるだけ細菌を除去してください。

ポビドンヨードなど市販の消毒薬があれば、洗浄後に傷口を軽く消毒する方法もあります。なお、傷口を強くもんだり抗菌薬やアルコールを大量に塗布したりする行為は、組織を傷つけ感染を助長する恐れがあるため避けましょう。

参考:ふじた医院「動物咬傷(犬・猫に手を噛まれた)」

応急処置後、皮膚科・外科を受診

応急処置後は速やかに医療機関を受診しましょう

感染症は怪我から数時間~数日経って劇的に症状が悪化するケースもあるため、自己判断は危険です。傷の大きさや出血量にかかわらず、必ず医師の診察を受けてください。

傷が浅く軽症に見えるときは、内科や皮膚科を受診します。出血がひどかったり関節の周辺を噛まれたりした場合は、整形外科や形成外科への相談がおすすめです。出血が止まらない、発熱を伴う、しびれなどの運動障害があるなど、明らかに普段とは違う症状がある場合は救急外来の受診も検討しましょう。

処置内容には縫合、抗生剤の処方、レントゲン検査などがあり、傷の状態に応じた治療計画が立てられます。特に野生動物の場合は病原体の種類が多様なため、専門的な対応が重症化予防につながります。

イタチに噛まれたことによる感染症のリスク

イタチに噛まれた場合、傷から細菌が侵入して局所感染や全身感染を起こすリスクがあります。ここではイタチ被害として特に注意すべき以下の感染症について、詳しく解説します。

  • 鼠咬症
  • 蜂窩織炎

この他にも症例としては稀なものの、破傷風や狂犬病などの発症すると命にかかわるような感染症を発症するケースもあります。野生のイタチは病原体の温床でもあるため、傷の安易な放置は絶対にしてはいけません。

鼠咬症(そこうしょう)

鼠咬症とは、齧歯類(イタチやネズミなど)の咬傷やその唾液・分泌物を介して感染する細菌性の全身感染症です。

感染後は、3日〜数週間の潜伏期の後に発熱を繰り返したり、悪寒・関節痛・発疹などの症状が出現することがあります。適切な治療を受けない場合、心臓・肺・脳などの臓器に合併症を起こし、最悪の場合死に至る可能性も否定できません。

診断には臨床評価のほかに血液検査も行われます。感染が分かった場合には、抗菌薬を用いた数週間の治療が必要です。

参考:MSDマニュアル家庭版「鼠咬症」

蜂窩織炎(ほうかしきえん)

蜂窩織炎とは、発赤・腫れ・疼痛・熱感を伴う皮膚と皮下組織に広がる細菌感染症です。

動物咬傷後に細菌が侵入すると傷周囲の軟部組織で炎症が急速に進行するケースが多く、特に手足や関節周囲では深部まで広がる場合もあります。重症例では敗血症に進展する恐れもあるため、早期受診や適切な抗生物質治療が非常に重要です。

蜂窩織炎の診断は、主に医師の診察と病歴等から判断されます。基本的に自然治癒することはなく、抗菌薬を使った治療が一般的です。

なお、イタチの体や糞尿にも細菌やウイルスが含まれていることが多いため、駆除の際にも感染には十分注意が必要です。自分でイタチ対策を行う場合、こちらの記事も事前にチェックしておきましょう。

参考:MSDマニュアル家庭版「蜂窩織炎」

イタチに噛まれないための対策

イタチに噛まれる被害を防ぐためには、接触しないこと住環境の管理が重要です。

イタチは細身で可愛らしく見える場合がありますが、警戒心が強く追い詰められると攻撃的になります。もし見かけても距離を保ち早期対応に徹する姿勢が、家屋や家族への二次被害防止につながります。

イタチに近づかない

イタチを見かけても、不用意に近づいてはいけません。

イタチは非常に警戒心の強い動物です。追い払おうとしたり餌を与えようとしたりすると、威嚇行動とみなされ反撃に出られる恐れもあります。

高い運動能力を活かして急に飛び掛かってくるケースもあるため、最低でも2〜3m以上の距離を保ちましょう。追いかけたり撮影目的で近づいたりする行為は避け、静かにその場を離れる判断が安全です。

家の中にいる場合は追い出す

自分でイタチ駆除を行う際には、無理に捕まえようとせず、イタチの嫌うニオイや光、超音波などを利用した追い出しに留めましょう。

たとえ駆除目的であっても、イタチを捕まえたり殺傷したりしてしまうと「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(通称:鳥獣保護管理法)」違反に該当する恐れがあるので注意が必要です。

また、住処の跡や侵入経路を放置するとイタチが再び侵入してくるケースも少なくありません。追い出しに成功した後は、糞尿や汚れを清掃・消毒し、侵入経路を徹底的に塞ぐ必要があります。

なおイタチの詳しい追い出し方法や撃退グッズの選び方は、以下の記事で詳しく紹介しています。駆除の際の注意点についても解説しているので、ぜひ参考にしてください。

参考:e-GOV法令検索「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」

本格的な再発対策はプロへの依頼がおすすめ

イタチ被害の本格的な再発防止を考えているのであれば、以下の理由から専門業者の利用がおすすめです。

  • 自分で全ての侵入経路を見つけるのは難しい
  • 対策中にイタチと接近するおそれがある

安全性と確実性を重視するなら、侵入経路の特定から封鎖までを一括で行える専門業者への依頼が現実的な選択肢といえます。

自分で全ての侵入経路を見つけるのは難しい

専門知識や駆除経験のない一般の人が、イタチの侵入経路を全て特定し完璧に塞ぐことはほぼ不可能です。

イタチの再侵入を防ぐためには、侵入経路の封鎖が欠かせません。しかしイタチは直径3cm前後の隙間があれば侵入可能です。屋根の隙間、換気口、床下通気口など、人の目が届きにくい場所を通るケースも多く、1ヶ所でも塞ぎ忘れがあると高確率でイタチが戻ってきてしまいます。

専門業者は建物構造を踏まえ、屋根裏・外壁・床下などを複数方向から専門的に調査します。また現場経験が豊富なため見落としが起きにくく侵入経路を残さない対策ができるため、再侵入リスクを大きく下げられます。

対策中にイタチと接近するおそれがある

自力での駆除中は、イタチと至近距離で遭遇するリスクが高まります。

特に侵入口の確認や追い出し作業では、追い詰められたイタチに防衛行動として飛び掛かられたり噛みつかれたりするケースも発生します。転倒によるけがに加え、噛み傷から細菌が侵入し感染症を発症する恐れもあるため注意が必要です。

しかし専門業者に任せれば、イタチと接触するリスクを避けながら、安全かつ確実に再発防止まで進められます。

以下の記事では、専門業者に依頼する場合の費用などについても詳しくで紹介しています。あわせて参考にしてください。

イタチ被害でお悩みなら協会の無料相談をご活用ください!

「イタチに噛まれないか心配」「自分だけの対策に不安がある」このような悩みを抱えている方は、ぜひ「日本有害鳥獣駆除・防除管理協会」の無料相談をご活用ください。

当協会は、イタチをはじめとした鳥類・害獣による家屋被害に対し、安全で安心な生活環境を守るための防除・管理を専門とする団体です。

経験豊富な担当者が状況を聞き、効果的な対策のアドバイスや専門業者探しをお手伝いします。全国の信頼できる登録業者を紹介してもらえるため、悪質な業者トラブルを避けられます。

「こんなことを聞いても良いのかな?」と思うような内容でも、もちろん大丈夫です。ぜひお気軽にご相談ください。

まとめ

イタチに噛まれたら、流水で洗浄・消毒した後、速やかに医療機関を受診しましょう。止血できたからといって放置すると、重篤な感染症につながるリスクがあるため要注意です。

噛みつき被害を防ぐには、自宅に侵入したイタチを追い出す必要があります。少しでも駆除作業に不安がある場合は、無理せず専門業者に依頼するのがおすすめです。

日本有害鳥獣駆除・防除管理協会では、無料相談を行っているため、イタチの被害でお困りの際はぜひ一度ご相談ください。

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