庭先で鼻筋に白い線のある動物と目が合った、夜中に居間へ何かが入り込んでいた。
ハクビシンを見つけたら、最初にすることは一つで、その場から離れ、家族とペットを動物に近づけないことです。
追い払う必要も、撮影のために近づく必要もありません。
次に考えるのは「どこで、どんな状態のハクビシンを見たか」です。
庭や道路で見かけただけなのか、居室内に入ってきたのか、負傷して動けないのか。
この3つの場面で、見守るだけでよいのか、誰に連絡するのかが変わります。
ハクビシンかどうか確信が持てなくても、写真がなくても相談はできます。
種類の確定を待つ必要はありません。
1. ハクビシンを見つけたら、まず離れて家族とペットの安全を確保する

ハクビシンを見つけたらどうするか迷ったときの共通初動は、次の3点です。
- 近づかない:捕まえようとしたり、至近距離で撮影したりしない
- 触らない:幼獣や弱って見える個体でも素手で触れない
- 追い詰めない:物を投げる、部屋の隅へ追い込むといった行為は逃げ場を奪い、噛まれる・引っかかれる原因になる
安全を確保したら、下の表で自分の場面を確かめます。
被害が出ていない目撃だけなら見守りで足ります。
建物への出入りや居室内への侵入、負傷があれば相談へ進む流れです。
業者への連絡は、落ち着いてからで間に合います。
| 場面 | 初動 | 次の行動 |
|---|---|---|
| 庭・道路で見かけただけ | 離れて見守る | 繰り返しの徘徊や建物への出入り、フン・農作物被害があれば相談 |
| 居室内に入ってきた | 動物に近づかずに移動できる場合のみ、人とペットを別室へ退避 | 自治体や相談窓口へ連絡し、案内に従う |
| 負傷・衰弱して動かない | 触らず距離を取る | 所在地の野生鳥獣担当へ救護対象か確認 |
1−1. 庭・道路で見かけただけなら、被害や危険がないか離れて見守る
屋外で姿を見ただけなら、離れて見守るのが基本です。
市川市の自然環境課は、街で見かけた場合はむやみに近づいたり触れたりせずに見守るよう案内しています。
あわせて、市ではハクビシンの捕獲や駆除を行っていないと明記しています。
人が距離を取り、追い払おうとせずに様子を見ることが基本の対応です。
では、どこから「相談」に切り替えるのか。
回数で線を引くより、次の3つのどれかが出たら切り替える、と考えると判断しやすくなります。
- 同じ場所で繰り返し見かけ、敷地内を決まった経路で通っているように見える
- 屋根や軒下、換気口など建物に出入りする動きを見た
- ベランダや庭の同じ場所にフンが溜まる、家庭菜園の実が食べられている
特に2つ目は、建物内への侵入や定着の可能性があるため、相談する目安になります。
目撃そのものより「建物との接点」があるかどうかが、見守りか相談かを分けるのです。
被害の種類と応急処置は関連記事で整理しています。
関連記事:ハクビシンによって起きる4つの被害!自分でできる応急処置も解説 | 害獣駆除ガイド
参考:市川市のハクビシンを見かけた場合の案内
1−2. 居室内に入ってきたら、人とペットを離して相談する
居室内で見つけたときにまず行うのは、子どもとペットを別の部屋へ移し、扉で隔てることです。
ただし、動物に近づかずに移動できる場合に限ります。
動物のそばを通らなければ移動できない、ペットを連れ戻すために近づく必要がある、という状況もあります。
その場合は、無理に移動や扉の操作をせず、その場で距離を保つほうが安全です。
世田谷区は、ペットを近づけず素手で触らないよう案内しています。
また、噛まれたり引っ掻かれたりした場合は速やかに病院へ行くよう示しています。
人とペットの安全が確保できてから、自治体や相談窓口へ連絡する順番になります。
「窓を開けて外へ出そう」と考えるのは自然ですが、窓や扉の操作は相談窓口の案内に従うのが確実です。
彦根市は、こちらから追い詰めない限り動物の方から襲ってくることは基本的にないとしています。
一方で、病気や寄生虫を持っている場合があるため、追いかけたり捕まえたりしないよう注意しています。
追いかけると別室や家具の裏へ逃げ込み、外へ出すつもりが閉じ込めに変わるおそれがあります。
そのため、自分で追い出そうとしないでください。
屋根裏向けの燻煙(煙で追い出す方法)や忌避剤(動物が嫌う臭いで遠ざける薬剤)も、製品ごとの対象動物・使用場所・安全上の注意に従ってください。
人やペットがいる居室で安易に使わないでください。
参考:世田谷区の接触とペットへの注意事項/彦根市の野生動物を追い詰めない注意
1−3. 負傷・衰弱して動かない場合は、触る前に救護窓口へ確認する
動かないハクビシンを見つけたら、触る前に所在地の野生鳥獣担当へ連絡し、救護の対象になるかを確認するのが先です。
相談はできても救護の対象外になる地域があるからです。
滋賀県の傷病鳥獣救護事業は、個体レベルでの保全が必要な希少種等を野生に戻すことを目的としています。
そのうえで、外来鳥獣としてアライグマ、ハクビシン、ヌートリアなどを対象外に挙げています。
秦野市の2026年8月更新の案内でも、ハクビシンは救護対象外です。
捕獲等の相談先は環境共生課、道路上の飼い主不明動物の死体は環境資源センターと、状態と場所で連絡先が分かれています。
道路上に立ち入って確認したり、自分の車で動物病院へ運んだりする行動は勧めません。
連絡時に確認する項目は次の4つで足ります。
- その自治体でハクビシンが救護対象か
- 持ち込みが可能か、可能なら受入先はどこか
- 捕獲や移動に許可が必要か
- 対象外の場合、どの部署がどこまで対応するか
参考:滋賀県の傷病鳥獣救護の対象と相談先/秦野市の野生鳥獣に関する案内
2. ハクビシンを見かけたら避けたい行動のチェックリスト

ハクビシンを見かけたら避けたい行動は、どれも「良かれと思って」やりがちなものばかりです。
当協会の解説記事でも、追跡・素手での接触・追い詰め・無許可捕獲を避けるよう伝えています。
理由は単純で、逃げ場を失った動物は防衛のために噛み、引っかくからです。
- 追いかける:屋外へ出すつもりが、別の部屋や家具の裏へ追い込む結果になりやすい
- 素手で触る:幼獣でも例外ではなく、近くで親が見張っていたり、ダニやノミが寄生していたりする可能性がある
- 追い詰める:壁際や部屋の隅に押し込むと、反撃に転じる
- 餌を与える:敷地を餌場と覚えさせ、定着の原因になる
- 自己判断で捕獲する:野生鳥獣の捕獲は原則として許可が必要で、見つけた個体を自分で捕まえない
- ペットを近づける:犬が吠えて動物を興奮させ、咬傷(かまれた傷)の引き金になる
「見かけただけ」と「動けない個体」を同じ扱いにしないことも、避けたい行動の裏返しです。
武蔵野市は、野生鳥獣を見かけただけなら原則として心配には及ばないと説明しています。
一方、病気やけがで動けない動物がいる場合は市役所への連絡を案内し、保護できるかは動物の種類によるとしています。
撮影については、「近づいて撮る」と「離れた場所から記録する」を分けて考える必要があります。
船橋市は、ハクビシンと疑われる動物を判別できない場合に、環境政策課へ連絡したうえで写真をメール送付する相談方法を案内しています。
しかし、写真を撮るために近づくことを勧めているわけではありません。
安全に撮れた場合だけ、補足資料として使えば十分です。
関連記事:ハクビシンとは?生態・害獣被害・今すぐできる対策を専門協会が解説
参考:武蔵野市内にハクビシン、アライグマ、タヌキが住んでるの?|武蔵野市公式ホームページ/ハクビシンについて知りたい|船橋市公式ホームページ
3. ハクビシンを見つけたときの連絡先は、状況と住宅形態で選ぶ

連絡先は一つではありません。
「目撃を知らせたい」「現地を調べてほしい」「捕獲してほしい」「弱った個体を救護してほしい」は、受付の窓口も条件も別々です。
下の早見表で、自分の目的に合う窓口を先に特定しておくと、電話のたらい回しを減らせます。
夜間・休日の連絡については6−4で扱います。
| 目的 | 主な窓口 | 受付の前提 |
|---|---|---|
| 目撃の情報提供 | 市区町村の環境・生活衛生担当 | 情報収集として受け付け、目撃だけでは捕獲対応を行わない自治体もある |
| 現地調査・捕獲 | 市区町村の防除事業担当、または民間業者 | 具体的な被害と、所有者・管理者の申請が条件の地域がある |
| 救護 | 都道府県の野生鳥獣担当 | ハクビシンは対象外の地域がある |
| 賃貸・集合住宅での被害 | 管理会社・貸主・管理組合 | 入居者が単独で申請できない制度がある |
担当部署の名称は「環境政策課」「生活衛生課」「自然環境課」など自治体ごとに異なります。
自治体サイトで「ハクビシン」と検索し、ページ内の問い合わせ先を見るのが最短です。
3−1. 市川市・中野区の例で確認する目撃相談と捕獲対応の違い
相談受付と捕獲対応は別で、条件は自治体ごとに異なります。
同じ「見かけた」という相談でも、市川市では業者の紹介へ、中野区では被害の有無の確認へと進む先が違います。
下の表で確かめてみてください。
| 自治体 | 目撃だけの場合 | 捕獲対応の条件 | 出典 |
|---|---|---|---|
| 市川市 | 見守りを案内 | 市は捕獲・駆除を行わず、県の許可を得た専門業者への依頼を案内。市川市ビル管理事業協同組合を紹介(相談無料、現地調査や駆除は有料) | 市川市公式ページ |
| 中野区 | 情報として受付 | 東京都の「アライグマ・ハクビシン防除実施計画」に基づき箱わな(動物が入ると扉が閉まる捕獲器)を設置。対象は戸建て住宅(管理会社がある場合や空き家を除く)で被害に遭っている方。集合住宅は対象外で、具体的な被害のない目撃情報だけでは捕獲しない | 中野区公式ページ |
同じ東京都内でも条件は区ごとに分かれます。
足立区は、捕獲器の申請者を設置場所の所有者または管理者に限っています。
北区は目撃だけでは捕獲対応の対象外で、公園・道路・公共住宅などは土地管理者へ相談するよう案内しています。
東京都環境局の2026年4月6日更新情報では、防除実施計画に参加する自治体は50に上ります。
しかし、参加していることと事業内容が同じことは別です。
確認すべきは「被害の有無・対象住宅・申請者」の3点です。
古い記事の記憶ではなく、所在地の現行の公式案内で確かめるのが確実です。
さいたま市の例は関連記事で詳しく扱っています。
関連記事:【さいたま市】ハクビシンを見かけたらどうしたらよい?発見時の対処や防除法を解説 | 害獣駆除ガイド
参考(確認日:2026年10月):市川市公式ページ/中野区の目撃情報と捕獲条件/足立区の対象住宅と申請者の条件/北区のハクビシン・アライグマ捕獲対応/東京都環境局のアライグマ・ハクビシン対策
3−2. 賃貸・集合住宅は管理会社へ連絡し、無断で工事や捕獲を頼まない
賃貸や分譲マンションで見つけた場合、連絡の順番は「管理会社→貸主(または管理組合)」です。
入居者が自分の判断で業者を呼び、侵入口の封鎖工事や捕獲器の設置を頼むと、建物の所有権や共用部分の管理に関わります。
そのため、後から費用負担や原状回復で揉める原因になります。
自治体の捕獲事業も、申請者を所有者・管理者に限定している地域があります。
世田谷区の防除事業は、所有者または管理者による依頼を条件としています。
中野区は前述のとおり、集合住宅そのものを対象外としています。
入居者が「被害を受けている本人」であっても、制度上は申請の入口に立てないことがあるわけです。
管理会社が動かないときの進め方は、関連記事にまとめています。
関連記事:アパートでハクビシンの被害を受けた!見つけ方や駆除方法も解説 | 害獣駆除ガイド
参考:世田谷区の所有者・管理者による依頼条件
3−3. 専門業者への連絡と有料施工への同意は別と考える
業者へ電話することと、有料施工に同意することは、別の段階です。
国民生活センターは2024年4月24日の注意喚起で、害虫・害獣駆除サービスについてのトラブルを報告しています。
不安をあおって契約を急かす、作業の中断を聞き入れない、書面に具体的な作業内容がないといった内容です。
そのうえで、比較・検討する時間を与えない事業者とは契約しないよう助言しています。
困ったときの相談先として消費者ホットライン188も案内されています。
行政と業者の違いを「屋内は行政が対応しない」と一律に言うことはできません。
足立区のように屋根裏・床下にも捕獲器を設置する自治体があるからです。
比べる軸は次の3つに絞れます。
- 自治体事業の対象:場所(屋外のみか屋内も含むか)と申請者の条件
- 対応範囲:捕獲だけか、清掃・消毒・修繕・侵入口封鎖まで含むか
- 費用負担:無料の範囲と、エサ代や穴ふさぎなど自己負担になる部分
費用について、当協会が相談時に案内している目安は次のとおりです。
忌避剤などの簡易的な対策なら数万円、再発防止まで含めた防除(侵入を防ぎ被害を抑える対策全般)は20万円〜50万円です。
建物の広さ・被害の進み具合・作業内容で変わる概算で、足場が必要なら足場代も加わります。
だからこそ、作業内容・総額・追加料金が発生する条件を書面で確認し、できれば複数の見積もりを比べてから同意する順番が崩せません。
2025年2月28日の第454回消費者委員会でも、日本ペストコントロール協会の事務局長が、資格・優良事業所制度などを業者選びの指標として説明しています。
あわせて、それ以外の事業者が良くないという意味ではないと述べています。
関連記事:ハクビシンの駆除は業者に依頼すべき? | 害獣駆除ガイド
参考:国民生活センターの害虫・害獣駆除に関する注意喚起/消費者委員会での事業者選びに関する議論
4. 種類が分からない・写真がないときの相談準備

ハクビシンかタヌキか分からない、写真も撮れなかった。
その状態で相談して問題ありません。
対応条件は動物の種類や自治体によって異なるため、種類の確定は窓口と一緒に進めるほうが早く済むからです。
判別や撮影のために相談を遅らせる理由はありません。
4−1. 種類未確定でも日時・場所・動物の様子・生活への支障を伝える
相談時に伝える内容は、次の7項目で足ります。
電話の前に手元に書き出しておくと、やり取りが短くなり、窓口の判断も速くなります。
- 日時:いつ、何時ごろ見たか(複数回なら頻度も)
- 場所:庭・道路・ベランダ・居室内・屋根の上など、建物との位置関係
- 現在の様子:まだそこにいるか、動いているか、弱っているように見えるか
- 音や臭い:天井の足音の時間帯、獣臭の強さ、フンの有無
- 住宅形態:戸建て・賃貸・分譲マンション、所有者は自分か
- 生活への支障:眠れない、子どもが怖がる、ペットが吠える、作物被害など
- 連絡先:折り返しを受けられる電話番号と時間帯
写真や動画は、離れた場所から安全に撮れていれば補足として役立ちますが、必須ではありません。
見た目で判別したい場合は、鼻筋の白線・長い尾・黒い四肢など、ハクビシンの特徴をまとめた関連記事が目安になります。
- 対処方法
- 業者選び
- 害獣の特定

関連記事:【画像で判定】ハクビシンの見分け方|鼻筋・尾・四肢でわかる特徴を写真付き解説
4−2. 屋根裏の音・臭い・フンだけでも相談情報になる
姿を一度も見ていなくても、相談はできます。
当協会が害獣被害の兆候として挙げているのは、次のとおりです。
- 獣のような悪臭がする
- 屋根裏や壁からゴソゴソ・ガタガタと音がする
- 動物のフンや足跡がある
- ノミやダニのような虫の死骸がある
- かじられた跡がある
ハクビシンには「ため糞」、つまり同じ場所に繰り返しフンをする習性があります。
天井板の変色がきっかけで気づく例もあります。
ただし、天井のシミは排泄物が原因の場合もあれば漏水のこともあります。
シミだけでは動物の種類や原因を断定できません。
相談前に書き留めておくのは、音がする時間帯と場所、臭いの強さ、フンやシミの位置です。
これだけで種類は確定しませんが、窓口側で推定と対策の優先順位を整理する材料になります。
具体的な対策は関連記事に委ねます。
関連記事:ハクビシンが天井裏に?今すぐできる駆除方法と再発防止対策を解説! | 害獣駆除ガイド/庭でフンをさせない!効果的なハクビシン対策とフンの特徴・処理方法も解説 | 害獣駆除ガイド
5. 対応に迷ったら日本有害鳥獣駆除・防除管理協会へ無料相談

「どの部署に聞けばいいか分からない」「そもそもハクビシンなのか分からない」。
そうした段階で使えるのが、当協会の無料電話相談です。
電話番号は0120-539-775、受付時間は9:00〜18:00で平日・土日祝日に対応しています(当協会公式サイトで2026年10月に確認)。
通話無料・相談無料で、匿名でも構いません。
電話で確認できるのは、次の3点です。
- 天井裏の音やフンの特徴から疑われる動物の推定
- 場所と状態に応じた対処方法の助言(見守りでよいか、自治体事業のどこを確認すべきか)
- 希望する場合のみ、被害状況に合う登録業者の紹介
ただし、自治体制度の最終確認は所在地の担当部署へ行う必要があります。
制度の条件は年度で変わるため、当協会からの案内は「どこを確認すべきか」の整理が中心になります。
現地調査・見積もり・施工は無料相談とは別の段階になります。
そのため、紹介先の料金条件を確認し、納得・同意したうえで依頼してください。
- 対処方法
- 業者選び
- 害獣の特定

参考:協会の無料相談で確認できる内容/一般社団法人日本有害鳥獣駆除・防除管理協会|ネズミ・コウモリなどの相談窓口
6. ハクビシンを見つけたら迷いやすい疑問と回答
ここでは、ハクビシンを見つけた直後に判断を迫られる5つの疑問に答えます。
人を襲うのかという不安、捕獲の可否、接触してしまった直後の対応、受付時間外の連絡先、契約への不安の順です。
種類の見分け方や屋根裏対策は各関連記事に委ねます。
6−1. ハクビシンは人を襲いますか?
追い詰めない限り、ハクビシンのほうから人を襲うことは基本的にありません。
危険が生じるのは、逃げ場を失ったときです。
部屋の隅に追い込まれた、人の手が伸びてきた、犬に吠えられたという状況で、防衛のために噛む・引っかく行動に出ます。
市川市も、むやみに近づいたり触れたりせずに見守るよう案内しています。
距離を取って刺激しなければ接触の危険を下げられます。
ただし、負傷した個体などもいるため、安全が保証されるわけではありません。
6−2. ハクビシンを勝手に捕まえてもよいですか?
野生鳥獣の捕獲は、鳥獣保護管理法で原則として規制されています。
そのため、見つけたハクビシンを自己判断で捕まえることはできません。
適法な狩猟などの制度上の例外はあります。
しかし、遭遇した個体への対応としては、自治体の防除事業か許可を持つ専門業者に相談する流れになります。
市川市も、県からの許可なく捕獲することが禁止されている野生生物だと明記しています。
法的な面だけでなく、素手での捕獲は咬傷やノミ・ダニの付着といった事故・感染の面でも勧めません。
参考:環境省の野生鳥獣の捕獲規制/市川市のハクビシンの捕獲に関する案内
6−3. 噛まれたり引っかかれたりしたらどうすればよいですか?
石けんと流水で傷をよく洗い、その後すぐに医療機関を受診してください。
日本医師会は、動物にかまれた場合の応急手当として、流水と刺激の少ない石けんによる洗浄を説明しています。
福島市の危機管理マニュアルも、どんなに小さな傷でも石けんを使って水でよく洗い、唾液が付いた周囲も洗浄するとしています。
そのうえで、必ず医師の診療を受けるとしています。
日本創傷外科学会も、動物にかまれた後の洗浄と速やかな受診を勧めています。
見た目が小さい傷でも細菌が深部に入り感染する危険があるため、小さいことを理由に様子を見る根拠はありません。
国内での咬傷でも、細菌感染や組織の損傷に対応するため、洗浄して医療機関へ相談する必要があります。
狂犬病の曝露後予防処置については、厚生労働省の狂犬病に関するQ&Aが国内と海外流行地域での対応を区別して案内しています。
参考:日本医師会の動物にかまれた場合の応急処置/福島市の危機管理マニュアル/日本創傷外科学会の動物咬傷に関する解説/厚生労働省の狂犬病に関するQ&A
6−4. 夜間・休日に見つけたら、どこへ連絡すればよいですか?
連絡先は「人のけが」「切迫した危険」「それ以外」の3つで分かれます。
人が噛まれた・引っかかれた場合は時間帯に関係なく医療機関へ連絡し、命に関わる症状なら119番です。
受診を急ぐべきか迷うときは、総務省消防庁が推進する救急安心センター事業(♯7119)で医師や看護師に電話で相談できます。
実施地域は消防庁の案内ページで確認できます。
♯7119の未実施地域では、自治体の休日夜間診療案内が代わりになります。
動物から退避できず身の安全が保てない場合は、翌営業日へ先送りせず緊急通報で状況を伝えてください。
危険のない屋外目撃や屋根裏の物音であれば、距離を取って安全を確保したうえで受付時間内の相談で間に合います。
自治体の相談受付や捕獲対応の時間は自治体ごとに異なるため、夜間対応の有無は事前に確認が必要です。
当協会の電話相談は、9:00〜18:00で土日祝日も受け付けています。
休日の日中に見つけた場合や、どこへ連絡すべきか迷った場合に使えます。
18:00以降の受付は行っていません。
そのため、人の負傷や切迫した危険がなく安全に距離を保てる場合に限り、翌日の受付開始後の連絡で問題ありません。
参考:救急安心センター事業(♯7119)ってナニ?|総務省消防庁
6−5. 相談したら必ず駆除を依頼しなければなりませんか?
相談だけの利用で構いません。
当協会の無料相談は、疑われる動物の推定と対処方法の助言までが無料の範囲です。
業者の紹介は希望した場合に限られます。
現地調査・見積もり・捕獲・清掃・侵入口封鎖に進む場合は、それぞれの料金と作業内容を確認し、納得・同意してから依頼してください。
なお、業界団体でも無料相談窓口の案内が行われています。
別団体である日本ペストコントロール協会の機関誌2024年10月号には、全国の無料相談窓口の案内が掲載されています。
7. まとめ:安全を確保し、場所と状態に合う窓口へ相談する

ハクビシンを見つけたら、次に取る行動は3つに絞られます。
- 離れて安全を確保する:追いかけず距離を取る。居室内なら、動物に近づかずに移動できる場合に限って家族とペットを別室へ退避させる
- 場所と状態に合う窓口を確認する:目撃・捕獲・救護・住宅形態で窓口が異なるため、所在地自治体の現行ページを開く
- 分かる範囲の情報で相談する:日時・場所・様子・音や臭い・住宅形態・支障・連絡先の7項目を手元に書き出す
種類が分からなくても、写真がなくても、相談は今日できます。
まずは自治体サイトで「ハクビシン」と検索して、担当部署と受付時間を確かめます。
分からなければ、当協会の電話相談(9:00〜18:00、土日祝日も受付)で確認すべき点を整理します。
この順番が現実的です。
人の負傷や切迫した危険がある場合だけは、受付開始を待たずに医療機関や緊急の窓口への連絡を優先してください。
- 対処方法
- 業者選び
- 害獣の特定

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