アライグマ対策グッズの種類と使い方!忌避剤や超音波で自分で撃退できる?

アライグマ

「最近アライグマが畑を荒らしてる。対策グッズを使って自分で追い払いたいけれどどうしたら・・・?」
こんなふうに悩んでいませんか?

アライグマがどういう動物なのか、どんな対策グッズがあるのか、自分で追い払えるものなのか、わからないことだらけですよね。

ホームセンターなどで手軽に購入できる対策グッズを使って、自分で追い払えたら一番ですが、アライグマ対策には気をつけなければいけない点がいくつかあります。

この記事では、アライグマ対策をする前に知っておきたい注意点や、アライグマ対策グッズの種類と使い方、アライグマの被害を拡大させないためにできることについてご紹介します。

【重要】アライグマ対策を自分でする前に知っておきたい注意点⚠

アライグマ対策を自分でする前に、これだけは知っておいてほしいということをまとめました。

知っているのと知らないのでは対策の仕方が大きく異なりますので、ぜひ読んでみてくださいね。

アライグマの生態と被害例

アライグマは、古くから畑や家庭菜園を荒らし、人々の生活や農作物に被害を与えてきました。
かわいらしいフォルムからは想像もつかないほど凶暴で力が強いです。
一番の特徴は、人間のような5本指を持っており、手先が器用なことです。野菜の皮をむいたり、くりぬいたりもできます。

泳ぎや木登りも得意で、垂直な木や塀なども簡単に登ることができます。

大人のアライグマの全長は70~90cm程度で、目の周りが黒くしっぽはしましま模様です。
よくタヌキやハクビシンと間違えられます。

アライグマの食性は雑食で、カエルやトカゲ、魚、蛇、うさぎ、鳥、野菜や果物など、何でも食べます。
猫などのペットが被害に遭うこともあります。

家の屋根裏などに侵入されると、2~3週間でふん尿がたまり、住宅に大変な被害を及ぼします。

アライグマは、側溝や森の中などを通って獲物を捕りに行きます。
不衛生な場所を通ることが多いため、体にはたくさんのダニやノミがついており、病原菌も媒介します。

狂犬病など、発症すると死に至るようなものもあるため、見かけても決して近づいてはいけません。

アライグマ回虫という危険な寄生虫にも注意が必要です。
アライグマが多いアメリカでは、アライグマ回虫の感染による重傷脳障害患者が報告されています。
死亡例あり、生き残った感染者についても失明、歩行障害、重い脳障害、てんかんなど、重篤な後遺症が残っています。有効な治療法がない状況です。

このように、アライグマは数々の被害をもたらす害獣ですので、アライグマの姿を見かけたら早めに対策をすることが肝心です。

アライグマはなぜ日本で増えた?

アライグマは北アメリカ原産の外来種です。繁殖力が強く、現在では日本全国の広い範囲に生息しています。

1970年代後半に、テレビアニメの影響で飼育ブームになり、多い年には1,500頭もの輸入が行われました。
気性が荒く、ペットとして飼うのは困難なため、成長すると捨てられるケースが後を絶ちませんでした。

害獣として捕獲したアライグマを山奥に放すケースが多かったことも、繁殖の原因の一つと言われています。

アライグマの駆除に関係する法律

アライグマを捕獲・駆除する場合、外来生物法鳥獣保護法が絡んできます。

どのような法律か、理解しておきましょう。

外来生物法

この法律は、特定外来生物の飼養、栽培、保管又は運搬(以下「飼養等」という。)、輸入その他の取扱いを規制するとともに、国等による特定外来生物の防除等の措置を講ずることにより、特定外来生物による生態系等に係る被害を防止し、もって生物の多様性の確保、人の生命及び身体の保護並びに農林水産業の健全な発展に寄与することを通じて、国民生活の安定向上に資することを目的とする。

特定外来生物による生態系等に係る被害の防止に関する法律 第1条

海外から入ってきた生物が、日本の生物や人間、農林水産業へ被害を及ぼすのを防ぐのが目的の法律です。

問題を引き起こす生物は外来特定生物に指定されています。アライグマも外来特定生物として指定されているため、飼育、運搬、輸入、野外に放すことなどは原則禁止されています。

違反した場合、個人で3年以下の懲役もしくは300万円以下の罰金、法人だと1億円以下の罰金が科されます。

被害が生じている場合や被害が生じるおそれがある場合で、必要であると判断された場合は、外来特定生物の防除を行う制度が定められています。

国や地方公共団体が防除を行う際、その原因となった行為(逃がしてしまったなど)をした者に対しては、防除にかかった費用の一部または全部を負担させる場合があります。

参考:どんな法律なの? | 日本の外来種対策 | 外来生物法

鳥獣保護法

この法律は、鳥獣の保護及び管理を図るための事業を実施するとともに、猟具の使用に係る危険を予防することにより、鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化を図り、もって生物の多様性の確保(生態系の保護を含む。以下同じ。)、生活環境の保全及び農林水産業の健全な発展に寄与することを通じて、自然環境の恵沢を享受できる国民生活の確保及び地域社会の健全な発展に資することを目的とする。

鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律 第1条

鳥類や哺乳類などの野生動物の生活環境を保護することで、自然環境や私たち人間の生活も守っていこうという法律です。

基本的に鳥獣は捕獲や駆除をしてはいけないことになっており、違反した場合は、1年以下の懲役又は100万円以下の罰金が科されます。

衛生環境に重大な悪影響を及ぼす鳥獣は、自治体の許可を受ければ捕獲することができます。自治体の許可を受けるには、あらかじめ狩猟免許を取得し、都道府県に狩猟者登録をしておく必要があります。

罠を仕掛けてアライグマを捕獲するには、狩猟免許を持っていないと自治体からの許可が得られないことが多いです。
しかしながら、生活被害や農作物の被害が出ている場合は、狩猟免許がなくても狩猟許可がおりる場合があります。自治体によって異なりますので、まずは自治体の担当課に相談してみましょう。

参考:鳥獣保護管理法の概要

自治体に相談すれば駆除してもらえる?

残念ながら、自治体では基本的に駆除してもらえません。
自治体にできることは、主に駆除の許可を出すことや駆除業者を紹介すること、駆除グッズを貸し出すことなどです。

現場確認のために、担当者が同行してくれる自治体もあります。

アライグマ対策グッズの種類と使い方

アライグマが嫌がる音や光、においなどの対策グッズを使って自分で追い出すだけであれば、届け出は不要です。
市販されているアライグマ対策グッズの種類と使い方を紹介していきます。

忌避剤

忌避剤(きひざい)とは、害獣の嫌がるにおいや味の成分の薬剤です。アライグマの巣やよく来る場所に置き、追い払うというものです。

置き型や小袋タイプ、煙が出るものなどさまざまな種類の忌避剤が市販されています。

嫌がるにおいとは、オオカミの尿のにおいや、乾燥させたヒトデのにおいなどです。
オオカミの尿は花火のような火薬のようなにおいがします。
ヒトデは海産物特有のにおいで、水に濡らすと臭いが強くなります。

撒いたり吊したり、水に溶かして土に染みこませたりして使います。

ハッカ油

ハッカ油とは、ミントを乾燥させて作ったもので、スーッとするにおいが特徴です。
アライグマはこのミントのにおいが苦手です。
来てほしくない場所にスプレーして使います。

木酢液

木炭を焼いたときに出る煙や蒸気を冷やした液体です。
山火事を連想するため、アライグマが逃げていくとされています。

超音波の動物撃退器

近くに動物が寄ってきたら完治して、超音波を発してアライグマを追い払います。
強いLEDのフラッシュライトがついているもの、威嚇音が鳴るものもあります。

人間には聞こえない周波数のもの、防水対応のもの、太陽光パネルとニッケル水素電池が内蔵されていて電池交換不要のものなどもあります。

用途や使う場所によって選びましょう。
壁を挟むと超音波が遮られてしまったり、アライグマが超音波の不快さに慣れてしまう場合もあります。

ペットに影響を及ぼすものもありますので、注意が必要です。

アニマルフェンス+電気柵

物理的に、アライグマが入って来られないように畑をフェンスで囲います。
アライグマはフェンスをよじ登れてしまうので、フェンスだけでは効果が薄いですが、電気柵と組み合わせることで効果を発揮します。

フェンスの隙間から侵入されないよう、目の細かいアライグマに有効なものを購入しましょう。

電気柵を設置するときは、アライグマ専用の設置方法がありますので、畑を荒らしているのがアライグマなのか確認しましょう。

「あぶない!電気柵使用中 さわると危険」などと書いた電気柵危険表示板も市販されていますので、オンラインストアなどで確認してみてください。

有刺鉄板

無数の鋭いトゲが出ている鉄板です。侵入経路となる木や雨どい、フェンスなどに巻き付けることで、侵入を防ぎます。

アライグマの被害を拡大させないためにできること

アライグマの被害を拡大させないために、今すぐできることがあります。
安易に考えて放置していると、大きな被害を被る可能性も。
姿を見かけたり少しでも被害に遭ったら、即対策をしましょう。

庭の掃除をする&侵入経路を塞ぐ

アライグマは、餌を求めて人家にやってきます。庭に、アライグマの餌になるようなものを置いておかないようにしましょう。

また、庭や家の侵入経路をできるだけ塞ぎ、被害が拡大しないようにしましょう。

対策グッズで追い払う

まずは自分で対策したいという方は、この記事で紹介したような対策グッズでアライグマを追い払いましょう。

どうにもならないと判断した場合は、被害が拡大する前に害獣駆除業者にSOSを出してくださいね。

自治体に相談する

住んでいる自治体がアライグマ対策としてどのような対応をしているか、確認してみましょう。
自分で捕獲や駆除をする場合は、届け出をしましょう。

害獣駆除業者に依頼する

害獣駆除の専門業者は、薬剤や煙によるアライグマの追い出し、ふん尿の掃除、消毒、家の小さな隙間などの侵入経路の遮断、家屋の修繕業者への中継ぎなどを行います。
アライグマの駆除は、一度で成功するとは限らないため、アフターサービスが充実している業者が安心です。

知識と経験のあるプロに依頼することで、大切な家と家族の健康を守ることができます。

まずは電話やメールで相談して、見積もり依頼をしてみましょう。

まとめ

アライグマは凶暴で手先が器用で、一筋縄ではいかない害獣です。ダニやノミ、病原体も媒介します。

外来生物法と鳥獣保護法により、飼育や運搬、飼育、運搬、輸入、野外に放すことなどが原則禁止されています。
捕獲や駆除を行う場合は、自治体に届け出をして許可をもらいましょう。
狩猟免許がないと許可がおりない場合もあります。

アライグマの嫌がるにおいや音、光、電気柵などで追い払うだけなら、自治体への届け出は不要ですが、アライグマが育児中なら嫌がるにおいをさせても出ていきませんし、電気柵で畑は守れても家に侵入してくるかもしれません。
また、侵入経路すべてを塞ぐのは、素人には難しいことです。

1日でも早く信頼できる害獣駆除業者に相談することが、アライグマ被害を解決するもっとも有効な手段です。

アフターサービスが充実している優良な害獣駆除業者を選んで、安心できる生活環境を守りましょう。

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