皆さんはネズミと聞いてどういうイメージを思い浮かべますか?
屋根裏に住み着く、繁華街にてゴミを漁る姿を想像する方も多いのではないかと思います。そんなネズミがマンションやベランダでも目撃され、被害に遭うケースが多い事は御存じでしょうか?実は高層マンションのベランダを荒らされた、ベランダで育てていた植物を齧られてしまったなどの被害事例も多いのです。
今回はそんなベランダに住み着くネズミに注目し、主な被害事例と対策を解説していきます。
目次
どうしてネズミがマンションに出現するの?
さて、何故ネズミがマンションという高い場所にも姿を見せるのでしょうか?それはネズミの種類と特性が関連してきます。
まず、マンションなどの高い場所に住み着くのは殆どがクマネズミという種類です。私達の生活圏に侵入するネズミの中でも特にクマネズミはマンションなどの高い場所を好む傾向にあります。
加えて非常に賢い知能を持っている為、私達人間が仕掛けた罠を見破ってしまうのです。
ここでクマネズミの主な特徴を解説していきます。
・15cm~20cm程の中型。胴よりも長い尾を持ち、茶色い毛並みが特徴
・非常に賢く人間の罠を見破ってしまう事がある。
・性格は警戒心が強く、臆病な上に神経質
・毒に対して耐性のある個体が存在する
ここまでで少し、クマネズミの特徴が理解できたのではないでしょうか?続いて、そんなクマネズミが引き起こすベランダでの被害事例について解説していきます。
ネズミがマンションに住み着いてしまった際の被害事例
クマネズミが引き起こすベランダでの被害事例は主に3つあります。
家庭菜園の植物や野菜を荒らしてしまう
マンションなどのベランダでちょっとした野菜や植物を育てている方は多いのではないでしょうか?
ベランダで育てている野菜や植物というのは穀物や果実を好んで食べるクマネズミにとって御馳走の宝庫です。植物の茎、葉などを食し水分を補給し実などを齧られてしまっては折角大事に育てた時間が台無しになってしまいます。
ネズミが保有する菌によって健康に悪影響を及ぼす
続いての被害事例は健康への悪影響です。ご存じの通りクマネズミは様々な菌を保有しています。ここで少しだけクマネズミが保有している菌についてご紹介します。
サルモネラ菌
食中毒を引き起こすサルモネラ菌もクマネズミが保有する菌の一つです。嘔吐、悪心などの症状に始まり、続いて腹痛や下痢などの症状が起こります。特に幼いお子さんや高齢者が感染してしまうと重症化しやすく、脱水などを併発し命の危険に及ぶ事があります。ベランダで家庭菜園を行っている場合、育てている野菜には十分注意しましょう。
レプトスピラ菌
此方もクマネズミが保有する菌の一つであり、致死率が20%~30%にも及ぶ恐ろしい病原菌です。レプトスピラ菌によって発生する症状は発熱を始め頭痛、悪寒、腹痛など様々です。ネズミの尿がしみ込んだ土や水に人間の皮膚や粘膜が接触することで感染する為、家庭菜園を行っている方だけでなく小さなお子さんが誤って口に含んでしまわないように注意が必要となります。
スピリルム・マイナス
此方もクマネズミが保有している菌として知られています。ネズミに咬まれる事で感染し、主に鼠咬症と同じ症状が現れると言われています。鼠咬症は発熱、発疹を始めリンパの腫れなどの症状を引き起こすと言われています。ベランダにネズミが潜んでいた場合、不意の事故などでネズミに咬まれてしまう可能性は大いにあります。
糞などによってベランダが汚くなってしまう
ネズミが通った後に残る黒ずみや足跡をラットサインと呼ぶように、ネズミが走り回った後というのは非常に汚くなってしまいます。加えて糞や尿もしてしまう為気付いたら隅の方に汚れが付着していた、ベランダの床が汚くなってしまったという事例も報告されています。特に賃貸ですと退去後の事も考えると非常に厄介ですよね。
対策
それでは最後にどうしたらこの厄介なクマネズミの侵入を予防、又は駆除できるのでしょうか?クマネズミは非常に賢く、一度侵入してしまうと駆除が少し面倒です。その為にはまず、ネズミが寄り付かない環境作りをしていく事が重要になってきます。
ガーデニングに使う肥料、土などはしっかり封の口を閉めておく
ガーデニングに使われている肥料などはクマネズミにとって御馳走です。
ネズミは基本「安心して住める場所」を求めて侵入してくるので、餌となりえる肥料の封の口が開いていればそこに住み着くようになってしまいます。同じく土も未使用時は封の口を閉めておきましょう。
もし知らない間にネズミがそこで尿などをしてしまった場合、上記でも解説したレプトスピラ菌に感染してしまう恐れがあります。しっかりと対策し、ネズミが寄り付かない環境を作りましょう。
侵入経路の封鎖
マンションのベランダに住み着くネズミの多くは排水溝から侵入してきます。
また身体が小さい個体となると約1.5cmという小さな隙間からでも侵入が出来てしまいます。可能であれば業者などにお願いして隙間を埋めてもらう、または排水溝のカバーを目の細かいものに変えてもらいましょう。
賃貸の場合はマンションやアパートの管理人さんとよく相談の上決めてくださいね。
忌避剤の使用
自分で出来る対策の一つが忌避剤の使用です。
今は様々なタイプの対ネズミ忌避剤が販売されており、用途に応じて使い分ける事が大切です。市販の忌避剤は通販の他にお近くのホームセンターやドラッグストアにも売っており、気軽に入手が可能です。
忌避剤購入の際はネズミに効果が有るものなのかをよく確認して購入してくださいね。
また忌避剤は自作する事も出来ます。ペットや小さなお子様がいらっしゃるご家庭で、どうしても市販の忌避剤を使用する事が難しい方には思い切って自作をするのもひとつの方法です。以下に忌避剤の自作方法を解説しております。是非参考にしてみてくださいね。
アロマオイル(ペパーミント)…15~20滴
現在では百円均一でもよく見かけるようになったアロマオイルです。ネズミはハッカ油やミントの香りを苦手としている為、忌避剤としてもリラックス目的でも使えて一石二鳥ですね。
水…240ml
水が計量しやすいように計量カップを用意しておきましょう。
空のスプレーボトル
さっと使えるスプレータイプがおすすめ。スプレーボトルは百均でも購入が可能なのでアロマオイルと併せて購入しても良いでしょう。
作り方は水を入れたスプレーボトルにペパーミントオイルを上記の容量で入れ、よく混ぜるだけで完成します。ただし揮発性があり効果の持続性は無いのでこまめに振りかけるようにしましょう。菜園の周りなどに振りかけておけば、大切な野菜や花にも寄り付けません。
業者に依頼する
それでもやっぱりネズミは怖い…という方は業者に駆除を依頼するのも良いでしょう。業者も正しく選べば失敗する事はありません。以下に業者選びのポイントを解説しているので、これから業者に依頼する方は是非参考にしてくださいね。
評判が良い業者をいくつか選ぶ
まずは、数ある会社の中からクチコミなどで評判が良いものを選びましょう。ご自身の状況に近しいものを受けた事例などを確認する事でどのような対処が行われたのか、対応の良し悪しなどを大まかに確認する事が出来ます。
その中から会社のホームページを検索し、実績を確認する
評判の良い会社を選んだら次はその会社のホームページを検索しましょう。殆どの会社のホームページには実績や成功事例などが掲載されており、実績や成功の多い業者というのはそれだけ経験も知識も豊富にあるので、より的確な駆除や対策を行ってくれます。
現地調査を引き受けてくれる会社のみを選ぶ
業者による駆除において最も重要なのが現地調査の有無です。業者に現地調査を依頼する事によってより正確な駆除作業の内容が組み立てられます。現地調査の際にはどのような状況なのか、どういった作業を行うのかをしっかり聞いておきましょう。ご自身も把握しておく事で安心して業者に任せる事が出来ます。
複数の会社から見積もりを出してもらう
見積もりは必ず、複数の会社から貰うようにしましょう。同じ作業内容であっても会社によって料金も様々です。同じ内容で損をしてしまわないよう、しっかり見積もりを比べ、ご自身の予算に最も近い会社を選びましょう。
まとめ
ベランダのネズミ対策、いかがだったでしょうか。ふとした油断でネズミは侵入してきてしまいます。ご自身や大事な家族の健康の為にもしっかりと対策していきたいですね。ネズミの対策は他の記事でも詳しく解説しておりますので、是非一度ご覧ください。
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