害獣駆除業者にネズミ駆除を依頼した際の費用相場は?費用の内訳や安く抑えるコツを解説

害獣・害虫別

ネズミの駆除を害獣駆除業者に依頼しようと思って調べても「〇円~」など曖昧な料金の記載しかなく、しかも業者によって金額がバラバラというケースがほとんどです。

また、業者のなかには悪徳業者の類がいる・後から法外な費用を請求されるなど不安を感じさせる要素も多く「変な業者に引っかかったらどうしよう…」と感じる方もいるかもしれません。

防除にかかる費用に関しては、状況に応じて異なる理由が存在します。
業者に関しては、ポイントを押さえて候補を絞れば、悪徳業者に依頼する可能性はほぼなくなるでしょう。

この記事では、ネズミ駆除にかかる費用相場や値段が変動する理由、業者選びのポイントや費用を抑えるコツなどを詳しく解説します。

ネズミ駆除をプロに依頼する際の費用はどのくらい?

まずは、ネズミ駆除を害獣駆除業者へ依頼した際にかかる費用について、詳しく解説します。

相場や費用の内訳を理解することで、トラブルに巻き込まれる可能性は少なくなるでしょう。

ネズミ駆除の費用相場

例として、一軒家の費用相場は「3万円~20万円ほど」といわれています。

金額にバラつきがある最大の理由は、被害状況や施工面積によって費用が大きく変動するからです。

被害状況

被害の進行度合いは、依頼者の建物によって大きく異なります。

たとえば、ネズミ一匹を駆除する程度ならば1万円程度で済むかもしれませんが、ネズミの数が増えるほど費用は割高になっていきます。

建物の被害状況も同様であり、駆除ではなく予防のためのメンテナンスをするだけなら3万円前後程度で済む可能性もあるでしょう(対象範囲にもよる)。

しかし、侵入経路を封鎖や消毒の必要があれば、その作業が増えるほどに費用は加算されていきます。

もし断熱材や壁の木材などが噛み千切られているなど建物自体に損傷があれば、その修繕にも数万円~数十万円と高額な費用が発生するかもしれません。

「修繕」ではなく「リフォーム」が必要となれば、下手をすれば数百万円の費用がかかる恐れもあるでしょう。

そのため、予防もしくは被害が軽微な状態のうちから早めにプロの業者へ相談しておいたほうが、中長期的に害獣駆除にかかる費用負担を減らすことができます。

施工面積

駆除費用は、施工面積によっても大きく変動します。

一般宅でも、一戸建て・マンション・アパートなど建物の種類は異なりますが、対策範囲が広くなる一戸建てのほうが他2つに比べて費用が高くなる傾向にあります。

また、店舗や工場など建物の面積が増えるほど、防除にかかる費用はさらに高額になるでしょう。

建物の種類ごとの費用目安は、おおむね以下の通りです。

  • 一戸建て      :5~20万円ほど
  • マンション・アパート:3~15万円ほど
  • 店舗や工場     :10~50万円ほど

※被害状況も含めた金額、状況によってはこれ以上かかるケースもある

駆除費用の内訳

サイトのホームページや問い合わせ時に確認できる費用は、工事にかかる基本料金であることが多く、ここに必要に応じて「オプション工事(費用)」が発生します。

オプション工事としては、たとえば以下が挙げられます。

  • トラッピング工法(捕獲シート)
  • シャッティング工法(侵入経路遮断)
  • リペリング工法(臭気忌避剤処理)
  • ペインティング工法(刺激剤や消臭剤処理など)
  • ULV工法(超微粒子空間噴霧)
  • 衛生管理
  • フラッシュライトセンサー設置
  • 超音波設置
  • 室内の残置物及び不用品の撤去・処理
  • 点検口作成 など

オプション内容によって費用は異なり、当然ながらオプション工事を追加するほどに費用は高くなっていきます。

必要か不要かを業者と相談しながら、必要と感じるものだけを利用するようにしましょう。

駆除費用が高額になる理由

駆除費用が高額になるケースは、特に「被害状況」にあります。

ネズミは屋根裏や床下など普段人が出入りすることのない場所に潜んでおり、基本的に人目を忍んで生活をしています。

人の生活圏でネズミを一度に多く目にする機会はほとんどありませんが、繁殖力が高いため見えない所で大量にその数を増やしており、気づいたときには家屋が傷つき・住人にもさまざまな健康被害が発生している可能性があるでしょう。

このような状況になってから事の重大さに気付き、害獣駆除業者へ駆除を依頼する…。その結果、駆除や修繕にかかる費用が高額となってしまうのです。

たとえ良心的な業者であっても作業に見合った費用が発生するのは当然ですし、低価格だけをうたっている業者へ依頼すれば被害が収まらずに拡大し続けるかもしれません。

被害が拡大してからでは駆除費用が高額になるため「予防のうちから業者へ依頼したほうがよい」と言われる理由はここにあります。

現地調査をしないと正確な見積もりが出せない理由

業者へ見積もりを依頼した際、電話などで大まかな駆除費用を確認することはできても、正確な見積もりは現地調査をしなければわからないというケースが多いでしょう。

この理由は、上記でご紹介した「被害状況が建物によって異なるため」です。

現地調査・見積もりまでは無料でおこなってくれる業者も多いため、具体的な駆除費用を知りたい方は、まずは業者へ現地調査を依頼してみるとよいでしょう。

ただし、ある程度業者を選別してから調査を依頼することをおすすめします(詳細は次項にて)。

優良な駆除業者を見分けるポイント

残念ながら、害獣駆除業者のなかには悪質な業者も存在します。

本章でご紹介する優良な駆除業者を見分けるポイントを参考にし、できるだけ自身の希望に即した業者へ依頼できるよう工夫してみてください。

適正価格(費用相場)を理解する

サービス内容とそれにかかる費用は業者によって異なるため、まずは適正価格(費用相場)を理解することが重要です。

適正価格をある程度でも理解できていれば、高すぎる・安すぎるといった不可解な業者を候補から外すことができます。

現地調査・見積もりの詳細を丁寧に説明してくれる

依頼する業者は、現地調査・見積もりの詳細を丁寧に説明してくれるところにお願いしましょう。

業者のなかには、以下のようなものも存在します。

  • 現地調査を適当に済ませ、詳細を伝えない
  • 見積もりの内容が不鮮明
  • 質問しても曖昧な返答しか返ってこない
  • そもそも、現地調査をせずに見積もりに入ろうとする など

「問い合わせ時点で大まかな金額すら一切答えず、現地調査に踏み切ろうとする業者」にも注意が必要です。

この場合、対面時に強引な手段で契約に踏み切ろうとする悪徳業者も存在します。

現地調査の結果を写真や動画で解説してくれる・見積もりの内訳が丁寧・質問した内容にわかりやすく答えてくれるなど、疑問や不安を丁寧に解消してくれる業者のほうが、安心して依頼できるといえるでしょう。

かならず「相見積もり」を取る

業者へ相談する際は、かならず「相見積もり」を取りましょう。

被害状況や対策範囲は建物によって異なるため、適正価格をインターネットだけで理解することは不可能です。

また、業者の良し悪しも、実際に対面してやり取りしなければ判断できません。

複数社に見積もりを依頼し比較すれば、費用相場や業者の対応の良し悪しを体感することができるでしょう。

候補は多すぎても少なすぎても比較がしづらいため、可能であれば3~4社ほどがおすすめです。

点検商法・脅かし営業は絶対に断る

点検商法(飛び込み営業)とは「無料で点検させてほしい」などといって家にあがりこみ、最終的に駆除費用を請求することをいいます。

そして、脅かし営業は「今駆除しないと今後大変なことになる」など、危機感や不安感を煽って考える間を与えずに契約に迫ろうとする(脅す)商法のことです。

どちらも非常に悪質で、強引に費用を請求されたり・契約を迫られても絶対に断ってください。
(点検商法の場合は、そもそも家にあげないこと)

また、もし断り切れずに契約してしまった場合や違和感を感じた場合は、すぐに消費生活センターに相談してみましょう。

場合によってクーリング・オフ制度を利用できるケースもあります。

消費生活センターとは、独立行政法人国民生活センターと連携し、住民である消費者に消費生活上のサービスの提供を目的として運営されている地方自治体の機関のことです。

全国に700か所以上のセンターがあり「消費者ホットライン:188」に電話することで、最寄りの消費生活センターなどの相談窓口に転送されます。

業者依頼時に防除費用を安く抑えるポイント

絶対に費用が安くなるわけではありませんが、相見積もりを取りつつポイントを押さえていけば、ある程度費用を抑えることができるかもしれません。

本章にて、業者依頼時に防除費用を安く抑えるコツをいくつかご紹介します。

不要な項目を削減する

会社によって、駆除方法とそれにかかる費用には違いがあります。

たとえば、忌避剤の使用や侵入経路の封鎖方法などがそれにあたり、その詳細な金額を見積書で確認し値段を下げれないか交渉してみるのもよいでしょう。

不要な作業工程を削減することで、ある程度費用を安く抑えることができるでしょう。

契約を急がない

害獣を早く駆除したいと焦る気持ちはわかりますが、業者によってサービス内容や費用には違いがあるため、焦らずじっくり考えて契約へ進めましょう。

特に、悪徳業者の類に多い「費用があまりにも安い」うえに「契約を急かしてくる」といった手法には注意が必要です。

悪徳業者は他社と比較されると勝ち目がないため、あの手この手で契約を急かしてきます。

  • 今契約すれば、今だけの特別価格でサービスを提供するといわれる
  • 今すぐに対処しないと手遅れになってしまうと危機感や不安感を煽る など

なかには強引に契約するよう急かしてくる業者もおり、このような場合でも臆さず「家族と相談して返事する」などと伝えて、その場を去ってもらうようにしましょう。

ホームページなどで安さだけをうたい文句にしている業者は、後から追加費用を請求してくる可能性があるため、最初から候補に入れないほうが賢明です。

優良な業者に絞り込んだうえで、どの業者に依頼するかを焦らず・じっくりと決めていきましょう。

ネズミ駆除に関するよくある質問

本章では、ネズミ駆除に関するよくある質問をご紹介します。

ネズミ駆除は自分で対処できる?

ネズミの駆除は、ホームセンターやドラッグストアなどで販売されている市販の対策グッズ(毒餌・粘着シートなど)を使って、自身で対処することも可能です。

業者に依頼するよりも格安で対応できますが、その分罠の設置~捕獲後のネズミの処分・清掃や消毒までのすべての作業を自身でおこなわなければいけません。

もちろん、適当に罠を設置するだけでネズミが引っかかることはないため、ネズミに関する知識は必須です。

場合によっては家の修繕などもおこなう必要があるため、多大な手間だけでなく、建物や修繕に関する知識も必要となるでしょう。

まだネズミを見たことがない状態で予防策として市販の対策グッズを設置するのはよいですが、ネズミそのものや痕跡などを発見した場合は、被害が大きくなる前にプロに相談することをおすすめします。

賃貸住宅の場合は誰が費用を負担する?

ただし、借主の判断で勝手に業者へ依頼せずに、まずは管理会社や大家さんへネズミ被害に遭っていることを伝えてください。

管理会社や大家側が提携している業者があるかもしれず、事後報告になってしまうと費用を負担してもらえない可能性もあるでしょう。

また、借主側に害獣・害虫が発生する原因があった場合は、借主側が一部もしくは全額の駆除費用を負担する場合もあります。

いずれにせよ、被害が発生した場合は、まず管理会社や大家へ相談してみましょう。

火災保険でネズミ駆除は補償される?

残念ながら、火災保険でネズミ被害を補償するのは難しいでしょう。

ただし、保険金の支払いは契約している保険内容と保険会社の判断によるため、詳細は確認してみないとわかりません。

たとえば火災保険の約款に、保険料が支払われない例として「ネズミ食い・虫食いなど」と記載があれば、保険は適用されません。

気になる方は、加入中の保険内容を確認したり、保険会社に問い合わせてみましょう。

ネズミ駆除は市役所や保健所に依頼できる?

市役所や保健所は行政を司る公的機関のため、ネズミ駆除作業には対応していません。

ただし、ネズミ駆除に関する相談やアドバイスをおこなっていたり、業者の斡旋や捕獲機など駆除に必要な道具の貸し出しをしている自治体はあります。

「いきなり業者へ連絡するのは不安…」という方は、まずお住いの地域にある市役所や保健所へ相談してみるのもよいでしょう。

サポートの有無や内容は自治体によって異なるため、先に自治体のホームページで確認しておくことが重要です。

なおネズミ駆除に関して、自治体から助成金が出ることもほぼありません。

一部の自治体では、商店街単位など団体向けの助成金を提供しているケースはありますが、個人向けの助成金を用意している自治体はほぼないといってよいでしょう。

気になる方は、自治体のホームページを確認する際に合わせてチェックしてみましょう。

まとめ

ネズミ駆除にかかる費用を抑えるうえで重要となるのは「被害を放置しない」ことです。

たかがネズミ一匹…と思わず、ネズミ一匹でも見かけたら(可能であれば見かける前から)プロの業者へ防除を依頼することをおすすめします。

被害が拡大するほどに対処にかかる費用も高額となるため、早めに依頼するほど費用を抑えることができるでしょう。

また、業者ごとに費用やサービス内容が異なるため、複数社に見積もりを依頼しじっくりと比較したうえで、より自身が安心・納得できる業者へ依頼してください。

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