大阪にひそむ危険な害獣を駆除するには?害獣の種類や特徴・防除法を徹底解説!

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害獣の被害は、日本全国のどこに住んでいても遭遇する恐れがあります。

ただし、地域によって気候や環境や異なるため、全国各地に生息する動物もいれば、特定地域にしか生息しない動物もいるため注意が必要です。

本記事では、大阪にて出没しやすい害獣の種類や特徴をご紹介します。

害獣の具体的な防除法についても解説しておりますので、害獣の被害にお悩みの方はぜひ参考にしてください。

大阪の地域性について

本章では、西日本および近畿地方の首位都市である大阪の地域性についてのご紹介です。

気候や土地環境・動物の生態系など、大阪の特徴を理解しておきましょう。

大阪の気候や土地環境

経済・文化・交通の中心都市であり、大阪市を中心に多数のオフィス街や娯楽施設が立ち並んでおり、仕事や観光などで訪れる方も大勢いるのが特徴です。

また、都市部は華やかな街並みが並ぶ一方、豊中や吹田などの北摂地域・河内長野や富田林の南の地域など、一部の地域では自然が多く田園地帯も豊富に存在します。

大阪は瀬戸内海式気候であり、年間を通して比較的温暖な地域です。

ただし、夏は蒸し暑く、全国有数の酷暑地帯でもあります。

大阪湾に西面し日中は海風が吹くものの、夜間の陸風は風速が弱く風向きもばらつきが大きいため、特に7~8月ごろは熱帯夜が続くことが多いでしょう。

大阪にいる動物の生態系

大阪に生息する野生動物とえいば、ネズミや野良猫をイメージする方も多いかもしれません。

ネズミや野良猫が多いことも事実ですが、実はそれ以外にも多くの野生動物(哺乳類)が生息しています。

【大阪に生息する野生動物】

  • カヤネズミ :カヤ・ヨシ・ススキなどの草地に生息する、日本一小さなネズミ
  • ニホンジカ :近年、北摂の山地で数が増えており生態系への影響が懸念されている
  • ニホンザル :北摂山中に生息し、近年生息域を拡大している(箕面の群れは天然記念物に指定されてる)
  • ホンドギツネ:北河内~北摂の丘陵・山地に生息する、アカギツネの日本に分布する亜種
  • タヌキ   :近年、人家近くまたは人家に棲みつき、害獣被害をもたらすケースが増えている
  • イタチ   :近年、人家近くまたは人家に棲みつき、害獣被害をもたらすケースが増えている(街中でよく見かけるイタチのほとんどは外来種のチョウセンイタチである)

※上記は、大阪以外の他地域でも生息していることがあります

いずれも一見すると可愛らしい外見をしているものの、タヌキやイタチなど農業や林業・人々の生活圏に浸入するなどして、人に悪影響をおよぼす害獣も存在します。

また、山地側ではイノシシのような中・大型の動物が生息していることもあるようです。

イノシシは、近年農地への侵入例が多く、農作物への被害が問題視されています。

大阪に生息する注意すべき害獣とは?

ハクビシン 天井

野生動物のなかには、畑の周辺や家屋に浸入して棲みつき、さまざまな被害をもたらす害獣が存在します。

大阪に生息する野生動物のなかで、特に注意すべき害獣の特徴を以下表にしてまとめました。

害獣の種類特徴主な被害
ネズミ・家屋に棲みつくネズミは、ドブネズミ・クマネズミ・ハツカネズミの3種
・繁殖力が非常に高い
・伸び続ける歯を削るためにどんなに硬いものでもかじる など
・食害(食材や作物、生ごみなどの食い荒らし)
・鳴き声や足音による騒音被害
・糞尿による健康被害、建物への腐食被害
・電信電気関係の漏電被害
・感染症の発病 など
イタチ・尻尾が胴体の半分より長い
・性格は非常に獰猛で攻撃的
・雑食だが、肉食を好む傾向にある
・フンの臭いが強烈 など
悪臭に要注意
・食害(食材や作物、生ごみなどの食い荒らし)
・鳴き声や足音による騒音被害
・糞尿による健康被害、建物への腐食被害
・感染症の発病 など
テン・イタチ科に分類される生き物で、夏と冬で毛色が変わるという珍しい性質を持っている(夏は少し黒ずんだ黄褐色で顔は黒、冬は明るい黄褐色で顔は白に変化する)
・性格は攻撃的で、刺激すると襲い掛かってくることがある
・木登りが得意
・雑食性で、ネズミなどの小動物・鳥・昆虫などなんでも食べる。植物のなかでは特に果実を好む傾向にある
・食害(食材や作物、生ごみなどの食い荒らし)
・鳴き声や足音による騒音被害
・糞尿による健康被害、建物への腐食被害
・感染症の発病 など
ハクビシン・顔の中心に白い線模様がある
・性格は比較的大人しく臆病
・木登りが得意
・雑食性だが、甘い果実などを好む
・一度棲みついた場所に定住する可能性が高い(追い出してもすぐに戻ってくる) など
・食害(食材や作物、生ごみなどの食い荒らし)
・鳴き声や足音による騒音被害
・糞尿による健康被害、建物への腐食被害
・感染症の発病 など
アライグマ・目の周りが黒いマスク模様、尾っぽはしましま模様
・性格は狂暴で攻撃的
・泳ぎが上手い(登ることは不得意)
・食欲旺盛かつ雑食で、地域の生態系などにも重大な影響を与える など
・食害(農作物だけでなく家畜やペットも食べ物とみなされるケースがある)
・鳴き声や足音による騒音被害
・糞尿による健康被害、建物への腐食被害
・感染症の発病 など
タヌキ・目の周辺・足全体・尾の先端が黒っぽい
・性格は警戒心が強く・臆病
・環境への適応能力が高い
・雑食性で、住まう環境や季節によって食べるものを変える など
・食害(食材や作物、生ごみなどの食い荒らし)
・鳴き声や足音による騒音被害
・糞尿による健康被害、建物への腐食被害
・感染症の発病 など
コウモリ・翼を持ち・飛行する唯一の哺乳類
・日本の家屋に棲みつくのはアブラコウモリ(イエコウモリ)のみ
・家屋では主に屋根裏や天井裏に棲みつく
・昆虫が主食で、害虫も口にすることから益虫といわれることもある など
・鳴き声や羽音による騒音被害
・糞による悪臭などの健康被害、建物の腐食被害
・ダニやゴキブリなどの害虫、ネズミなどの害獣を呼びこむ など

害獣がもたらす被害はある程度同じといえます。

特に、害獣は溜め糞という同じ箇所に糞尿をする習性があることから、被害を放置していると糞尿がどんどん蓄積し、悪臭による健康被害だけでなく、建物の腐食被害までもたらします。

建物の腐食は、最悪の場合、倒壊の危険性まであり注意が必要です。

害獣そのものや糞などに触れると感染症の原因にもなりリスクが高いため、害獣に関する知識や技術を持ち合わせていない方は、害獣駆除業者へ対処を依頼するのが賢明といえるでしょう。

「ヌートリア」にも要注意!

ヌートリアは、カピバラに似た容姿をしている大型ネズミであり、オレンジ色の前歯が特徴的です。

【ヌートリアの特徴】

  • 頭から尻尾の付け根までは40~60cm程度、尾の長さは30~40cm程度
  • 体毛は茶色をしており、口のまわりだけが白っぽい毛で覆われている
  • 尻尾は細長く、毛がほとんど生えていない
  • 前歯(門歯)が大きく、オレンジ色をしている など

南アメリカが原産であり、第二次世界大戦の頃に軍服用の毛皮養殖のため日本に輸入されたものが戦後に野に放たれて国内各地に棲み着き、今も繁殖が続いています(現在は特定外来生物に指定されている)。

ヌートリアも一見すると可愛らしいのですが、性格が狂暴で噛む力も強いとされています。

噛む力も強いため、電線ケーブルなどをかじって断線させる被害も多く発生しているようです。

また、繁殖力が高く、日本には天敵と呼べる動物が存在しないことから、その数はどんどん増加しており日本の生態系を脅かす可能性もあるといわれています。

ヌートリアは特定外来生物に指定されているため、手続きや許可なく捕獲・飼育・運搬することが原則禁止されています。

他の害獣と同様、下手に接触すると怪我や感染症などを引き起こす要因にもなるため、もしヌートリアを目撃した際は、お住いの自治体や害獣駆除業者へ相談するとよいでしょう。

自身でできる害獣の対処法

ネズミを除き、害獣のほとんどが無許可で捕獲や駆除ができず、許可を得るには狩猟免許を有していなければいけません。

また、家屋に棲みついた場合は追い出すのに手間とリスクがかかるため、基本的に害獣の防除はプロの業者に任せたようが安心といえるでしょう。

そのため、一般の方(素人)にできるのは、害獣を侵入させない対策を取ることだけと考えておいてほぼ問題はありません。

害獣の侵入を防ぐ方法としては、主に以下が挙げられます。

  • 庭や畑などに柵を設置する
  • 侵入経路となる場所を封鎖する
  • 掃除を徹底し、エサとなるものを出しっぱなしにしない(常温食材・収穫可能な作物・生ごみ・食べかす・廃棄予定の作物など)
  • 雑草をできるだけ取り除き、家まで伸びた枝などは剪定する(害獣にとっての隠れ場所や移動経路をなくす)
  • 害獣が苦手とするニオイ・音・光などの罠を設置する など

市販の害獣対策グッズも数多く販売されているため、それらを購入し利用するのもよいでしょう。

害獣によって侵入方法・棲みつく場所・苦手とするものは異なるため、侵入を試みている害獣がなんなのかを特定することが大切です。

ただし、痕跡を辿っている際も害獣の出現や糞尿による感染症リスクをともなう恐れがあるため、無理をせず、不安がある方はプロの業者へ相談することをおすすめします。

害獣駆除は市役所に相談できる?

残念ながら、市役所や保健所など自治体が害獣駆除を実施してくれるケースは少ないといえます。

ただし、自治体によっては害獣駆除に関する相談に乗ってくれたり、業者の斡旋・捕獲機の貸し出しなどのサポートしてくれる可能性があるでしょう。

たとえば、大阪市北区役所の場合、害獣によって対応内容に変化があります。

  • ネズミ  :罠かごの貸し出し、放獣
  • イタチ  :罠かごの貸し出し、放獣
  • テン   :罠かごの貸し出し、放獣
  • コウモリ :非対応
  • アライグマ:非対応
  • ハクビシン:事例なし

大阪市内の場合は、大阪市動物管理センター分室に申請許可をもらったうえで、無料で罠カゴを借りることが可能です。
(大阪市動物管理センター分室は大阪市内で1ヵ所しかなく、北区ではなく東成区で申請をする必要がある)

害獣捕獲後も害獣の回収を市にお願いすることはできますが、対応は罠かごの貸し出しと放獣のみで、罠の設置や捕獲は自身でおこなわなくてはいけません。

大阪市内は害獣の生息個体数が少ないこと、農作物への被害が少ないことが理由で、東成区にすべての駆除についての相談を集約しているようです。

害獣駆除に対するサポートは自治体によって詳細が異なるため、気になる方はお住いの自治体のホームページなどを確認してみるとよいでしょう。

大阪で害獣被害に困ったら害獣駆除業者へ相談しよう!

もし、害獣の被害を危惧されている方は、害獣駆除業者へ相談することをおすすめします。

害獣の捕獲・駆除は無許可ではおこなえませんし、リスクをともなう害獣の対処は知識や技術がない方には非常に手間となります。

プロの業者へ依頼すれば、安心かつ楽に害獣を駆除し、万が一被害が再発した際にも迅速・格安で対応してもらえるでしょう。

特に、すでに害獣が家に棲みついている場合は、被害が広がるほどに駆除・修繕にかかる費用が高額となるため、早めに対処を依頼すべきです。

業者によって費用やサービス内容が異なるため、複数社に見積もりを依頼したのち、安心・納得できる業者へ依頼すること。

もし「いきなり業者へ連絡するのは不安…」という方は、お住いの自治体へ相談してみるのもよいでしょう。

まとめ

大阪にもさまざまな害獣が生息しており、被害に関する相談件数は増加傾向にあります。

エサや棲み処となる場所を見つけるために市街地へ侵入してくる動物も多く、人の生活圏のほうがエサが豊富かつ外的要因が少なく快適なため、市街地に棲みつくケースが増えているのです。

もし「付近で害獣の目撃報告があった」「家の周りに害獣の痕跡(糞や足跡など)が見つかった」「害獣と遭遇した」「屋根裏に何かが潜んでいる気がする…」といった場合は、お住いの自治体や害獣駆除業者へ相談してみましょう。

然るべき対処をおこない、大切な家族や家を害獣から守りましょう。

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