秋田県に出没しやすい害獣とは?害獣の種類・特徴や具体的な駆除方法を解説!

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害獣の被害は、日本全国のどこに住んでいても遭遇する可能性があります。

ただし、地域によって気候や環境が異なるため、日本全国に生息する動物もいれば、特定地域にしか生息しない動物もいるため注意が必要です。

本記事では、秋田県の地域において出没しやすい害獣の種類や特徴をご紹介します。

害獣の具体的な防除法についても解説しておりますので、害獣の被害にお悩みの方はぜひ参考にしてください。

秋田県とはどんなところ?

秋田県は、日本の東北地方の北西部に位置しており、青森県・岩手県・山形県・宮城県が隣接する県です。

県内は8つの地域圏に区分されており、それらは「県北」「中央」「県南」の3つに大別していることが特徴に挙げられます。

本章では、秋田県の地域性や気候、生息する野生動物の特徴などをご紹介します。

秋田県の気候や土地環境

総面積は11,637.52平方キロメートルと全国で6番目に大きく、地域によって特色のある豊かな文化が存在します。

人口は917,525人(2023年)で、人が住み得る土地の面積1平方キロメートル当たりの人口密度の低さは、北海道に次いで全国第2位。

自然豊かで広々とした地域で、人も野生鳥獣もゆったりと暮らしています。

地域は「県北」「中央」「県南」と3つのエリアに大別されており、それぞれで以下のように特徴が異なります。

【県北】

  • 自然が豊か、かつ世界遺産の白神山地・十和田湖・八幡平などがあり、ありのままの自然を楽しむ観光地に恵まれている
  • 養豚などの畜産も盛んで、きりたんぽ鍋や秋田犬といった秋田を代表するコンテンツも存在する

【中央】

  • 県庁所在地の秋田市があり、交通の便がよく積雪も比較的少ない地域。
  • 男鹿半島・鳥海山といった自然豊かな場所もある一方で、県のリーディング産業である電子デバイス産業も集積している

【県南】

  • 稲作が盛んで、酒造も多いエリア。
  • 全国的に有名な大曲の花火、角館、田沢湖といった観光地も多数存在する
  • 県内でも有数の豪雪地帯として有名でもある

秋田県は日本海に面しており、気候区分は日本海側気候に分類されます。

冬の降水量はそれほど多くないものの、日照時間が極端に少ないことが特徴です。

また、季節風が強く・降雪量が多くなりますが、エリアによって積雪量は大きく異なり、一般的には沿岸部で少なく内陸部に入るにつれて多くなるでしょう。
(内陸部は、同じ日本海側の山形県・新潟県と同じく県内陸部の約90%の地域が特別豪雪地帯に指定されている)

逆に、夏場は高温多湿で梅雨明けのないまま秋を迎えることも珍しくありません。

農業の特徴や生息する野生動物

秋田県の面積116万haのうち、72%に当たる約84万haが森林で、13%に当たる約15万haが耕地として利用されていることが特徴です。

耕地面積は全国第6位であり、とくに雄物川や米代川などの主要河川流域の盆地や海岸平野には広大で肥よくな耕地が開けています。

そのため、農業が積極的におこなわれており、稲作をはじめ、大豆・すいか・りんご・ぶどう・さくらんぼ・ホップ・しいたけ・エリンギ・じゅんさいなど、さまざまな作物が栽培されています。

とくに、秋田県といえば稲作が有名で「あきたこまち」の名産地です。

米の産出額は新潟県・北海道に次いで全国3位、また米と関連して日本酒の生産も活発におこなわれており、兵庫県・京都府・新潟県・埼玉県・愛知県に次いで全国6位となっています。

畜産業も有名で、牛・豚・鶏の飼育も盛んにおこなわれています。

  • 牛:黒毛和種(秋田錦牛・三梨牛・由利牛・羽後牛など)
  • 豚:桃豚・八幡平ポーク・杜仲豚・シルクポーク など
  • 鶏:比内地鶏

林業においても、木材生産量は全国4位で、樹齢200年を超える天然秋田杉は日本三大美林の一つとして有名です。

秋田県は、古くから農林業が主力産業として栄えてきた歴史があり、第1次産業の割合が全国と比べて高いことが特徴に挙げられるでしょう。

ただし、それと同時に野生鳥獣からの農作物被害にも注意が必要といえます。

秋田県の野生鳥獣による農作物への被害について

秋田県は、自然豊かな土地であり農林業を主力産業として栄えてきた地域ですが、近年は野生鳥獣による農作物への被害も深刻化しているのが現状です。

本章では、秋田県における野生鳥獣による農作物の被害状況や、注意すべき鳥獣についてご紹介します。

令和4年度の農作物への被害状況

秋田県のホームページでは、野生鳥獣の農作物被害の発生状況を確認できます。

「令和4年度農作物鳥獣被害の発生状況について」を確認してみると、令和4年度の秋田県の野生鳥獣による農作物被害額は23,134(千円)ということが確認できます。

【令和4年度 秋田県の農作物被害額(千円)】

  • 1位:カラス(被害額 7,032)
  • 2位:ツキノワグマ(被害額 3,566)
  • 3位:イノシシ(被害額 3,506)
  • 4位:ニホンザル(被害額 2,151)
  • 5位:ニホンジカ(被害額 853)
  • その他:6,026

作物別にみると、水稲:50%、果樹:25%、野菜:20%、豆類1%、その他4%であり、とくに水稲の被害が多いことがわかります。

近年はイノシシやニホンジカによる被害額や目撃情報が増加傾向にあり、各市町村協議会などとの連携を強化し、実施隊などによる捕獲や電気柵の設置等の環境整備の対策を進めていくとのことです。

農作物への被害で特に注意すべき鳥獣とは?

ここでは、農作物への被害が多い鳥獣であるカラス・ツキノワグマ・イノシシ・ニホンザル、そして被害や目撃情報が増加しているニホンジカの特徴についてご紹介します。

カラス

体全体が黒色をしているカラスは、日本全国に分布し、さまざまな害鳥被害を与えています。

回収予定のごみ袋の中身をばらまき、生ごみなどを食べ荒らす光景などをイメージする人は多いのではないでしょうか。

また、繁殖期以外は群れを作って行動し、規模の大きなねぐらであれば10,000羽近く集まるため、鳴き声による騒音に不快感を感じる人も大勢います。

雑食性のため農作物への被害も問題視されており、秋田県の平成30年度~令和4年度までの被害額は以下の通りとなっています。

  • 平成30年度:16,166(千円)
  • 令和1年度:6,725(千円)
  • 令和2年度:6,423(千円)
  • 令和3年度:6,811(千円)
  • 令和4年度:7,032(千円)

カラスの人々への被害は全国各地で問題視されており、各地域でさまざまなカラス対策が実施されています。

秋田県でも同様に対策がなされ、令和に入ってからカラスへの被害は大きく減少していることがわかります。

それでも農作物への被害がは第1位ともっとも高く、今後も徹底した対策を講じるべきといえるでしょう。

なお、カラスは警戒心の強い生き物であり、自分から人へ攻撃してくることはあまりありません。

しかし、人間側からカラスに刺激を与えた場合は襲い掛かってくることもありますし、営巣中は気性が荒くなり、巣の近くを通る人間を威嚇・攻撃することがあるため注意が必要です。

ツキノワグマ

ツキノワグマは、日本の本州以南に生息するクマであり、本州の約45%の地域に生息しているといわれています。

秋田県内にもツキノワグマは生息しており、農作物への被害は深刻です。

秋田県の平成30年度~令和4年度までの農作物被害額は以下の通りとなっています。

  • 平成30年度:19,747(千円)
  • 令和1年度:10,985(千円)
  • 令和2年度:11,588(千円)
  • 令和3年度:11,348(千円)
  • 令和4年度:3,566(千円)

数値だけで見ると令和4年に被害額が大幅に減少していますが、ツキノワグマがいなくなったわけではないため今後も十分な警戒が必要といえるでしょう。

また、ツキノワグマによる人身被害にも注意しなければいけません。

ツキノワグマは北海道に生息するヒグマより植物食に依存しており、ドングリなどの堅い木の実・キイチゴやヤマグワなどの柔らかい木の実・昆虫類・蜂蜜・花・木や草の若芽(山菜)・ネマガリタケなどを好んで食します(季節ごとに食べるものを変える)。

とくに、秋は冬眠のためにエネルギーを蓄えようと積極的に行動しますが、秋は人間にとってもキノコ採りや紅葉シーズンになどで山野に入る機会が増えるため、よりツキノワグマと遭遇する可能性が高くなるのです。

エサを探して市街地にまで出没するケースもあるため、生活圏であっても油断はできません。

秋田県であれば、令和6年4月18日から10月31日までの期間に「ツキノワグマ出没警報」が、令和6年11月1日から令和6年11月30日までは「ツキノワグマ出没注意報」が県内全域に発令されています。

クマとの遭遇は命に関わる危険を伴うため、以下のように「クマと遭遇しない工夫」が必要です。

  • 住宅地周辺の草刈りをして見通しをよくする
  • クマの食べ物になるような果実・農作物・米ぬか・家畜飼料・生ゴミなどを放置しない
  • 栗や柿などの果樹は、適切な時期に収穫するなど管理を徹底する
  • 山菜やキノコ採り、キャンプなどのレジャーで山へ行く際は、音の出る物(クマ鈴・笛・ラジオなど)や強い臭いがするもの(携帯蚊取り線香など)を身につけ、できるだけ複数人で行動する
  • 子グマを見かけたら近くに母グマがいる可能性が高いため、その先へは進まず来た道を引き返す
  • キャンプなどで出た生ごみは野生動物のエサとなるため、かならず持ち帰って処分する など

万が一にもクマと遭遇してしまった場合は、慌てず・騒がず、クマを見ながらゆっくり後ずさりして距離を取ることが重要です。

クマは走って逃げるものを追いかける習性があり、短時間なら時速50km程度で走れるため、走って逃げようとすれば逆効果となります。

また、大声をあげる・物を投げつけるといった威嚇行為もクマを刺激してしまうため、絶対にやめましょう。

詳細は秋田県のホームページを確認し、山へ入る際もツキノワグマ情報などで事前に情報を収集してから入るようにしてください。

イノシシ

秋田県内ではイノシシの目撃情報が増加しており、農作物への被害や人身被害に注意が必要です。

まず、農作物への被害額ですが、平成30年度~令和4年度までの被害額は以下の通りとなっています。

  • 平成30年度:2,177(千円)
  • 令和1年度:1,175(千円)
  • 令和2年度:2,719(千円)
  • 令和3年度:4,106(千円)
  • 令和4年度:3,506(千円)

令和1年で一度被害額が減少したものの、翌年から被害額が増えており、県内での生息数が増加していることが考えられます。

冬眠をしないイノシシは比較的温暖な西日本の地域で多く生息していましたが、近年はその生息域が北上しており、東北北部でも目撃情報や被害が発生しています。

イノシシはエサを求めて行動するため人の生活圏に浸入してくることもあり、農作物を食べる以外にも、花壇を掘り起こす・植木鉢や庭の縁石を引っくり返す・裏山や崖などを掘り、大穴をあける・土や石を落とすといった被害をもたらす恐れがあるでしょう。

また、本来は神経質かつ警戒心の強い動物ではあるものの、発情期や分娩の後は攻撃的になり、通常時でも下手に刺激すると襲い掛かってくることがあります。

  • 背中の毛を逆立たせる
  • 挙動不審に動き回る
  • 「シュー」「カッカッカッ」「クチャクチャクチャ」という音を発する
  • こちらから後ずさりしながら地面を擦る

上記のような行動は、イノシシの威嚇行動のため注意しなければいけません。

もしもイノシシと遭遇してしまった場合は、慌てず目を離さずに、ゆっくりと後ずさりしましょう。急に動くとイノシシも驚いて予想外の行動を起こす場合があります。

また、スーパーの袋や食べ物を狙って近づいてきた場合は、食べ物や袋を体から遠くに放してください。

イノシシの被害は地域全体の問題であり、被害を防ぐには地域全体で対策に取り組むことが重要なため、なにかあればお住いの自治体へ連絡しましょう。

ニホンザル

ニホンザルは本州・四国・九州といくつかの島に分布しており、青森県の下北半島に生息するニホンザルは人を除くすべての霊長類の北限で「北限のサル」として知られています。

全国の農作物被害のうち、イノシシ・シカに次いで被害金額が多いのがサルであり、秋田県でも問題視されています。

秋田県における平成30年度~令和4年度までのサルの農作物被害額は以下の通りです。

  • 平成30年度:3,527(千円)
  • 令和1年度:5,179(千円)
  • 令和2年度:2,854(千円)
  • 令和3年度:4,609(千円)
  • 令和4年度:2,151(千円)

サルは群れで行動するため、被害を受けるエリアが集中的になる傾向があります。

高い学習能力によって地域のさまざまな農作物の味を覚えていくため、被害対象作物が広がっていく傾向もあるようです。

また、近年問題となっているのが、サルの人慣れでしょう。

サルの生息域は人間の生活圏に拡大する傾向にあり、この原因は栄養価の高いエサが豊富にあることに加え、サルが人間に慣れてしまったことも理由に挙げられます。

サルは他の獣害に比べて生活環境への適応が早く、建物の屋根や電線を移動経路に利用するため家屋被害も発生しています。

また、発情期などはサルが攻撃的になり、人への威嚇や攻撃を加えてくることもあるでしょう。

野生動物はその体に多数の寄生虫や病原菌が付着しているため、噛まれる・引っ掻かれるなどで怪我を負うと、そこから菌が体内に入り込み感染症を発病する恐れもあります。

クマやイノシシと同じように、農作物への被害だけでなく、人身被害にも注意が必要な動物といえるでしょう。

ニホンジカ

近年では、ニホンジカによる農作物への被害や目撃情報が増加傾向にあります。

秋田県の平成30年度~令和4年度までのシカによる被害額は以下の通りです。

  • 平成30年度:16(千円)
  • 令和1年度:125(千円)
  • 令和2年度:494(千円)
  • 令和3年度:394(千円)
  • 令和4年度:853(千円)

被害額自体は他の鳥獣に比べて少なくはあるものの、年々その被害額が増加しており、令和4年は前年の倍以上の被害額が発生しています。

シカは、おとなしい草食動物というイメージを持つ方もいるかもしれませんが、実は山林や田畑などを荒らす農業や林業を営む人にとっては警戒すべき動物です。

シカは日本にあるあらゆる種類の植物を食べ漁り、人里に現れては穀物・野菜・果物など、田畑の農作物を幅広く食害します。

また樹皮を剥ぎ取って食べる・雄ジカが角をこすりつけるなどで、大切に育てた木々を枯らしてしまうこともあります。

シカによる食害・剥皮被害などの森林被害は全体の約8割を占めており、山林の生態系の維持・再造林や適切な森林整備の実施に支障をおよぼすだけでなく、土壌流出などによる森林の有する公益的機能にも影響を与えるため放置できるものではありません。

また、シカは臆病で警戒心が強い動物ですが、危険がないと判断すると大胆に田畑に近づく図々しい面を持っています。

近年は、以下のような理由でシカの生息数が全国的に拡大傾向にあります。

  • 温暖化による暖冬
  • 過疎化や高齢化による人間活動の低下
  • ハンター人口の減少
  • 肉の利用価値の問題による狩猟圧の低下 など

秋田県の場合、今はまだ被害総数は少なめではあるものの、今後より警戒すべき野生動物の一種といえるでしょう。

カモシカの目撃情報も増加している…!?

近年、主に奥山で生息していたカモシカも、市街地近郊で目撃情報が増加しています。

カモシカは、シカではなくウシ科の動物です。

体の色は黒褐色または灰褐色が多く、オス・メスともに12~15cmくらいの角が生えており、雌雄に外見の違いはほとんどありません。

カモシカの被害はとくに林業・農業への被害が多く、農作物であれば野菜類・イモ類(ツルや葉)・豆類・稲などの食害が発生します。

秋はカモシカの繁殖シーズンであり、繁殖期を迎えたオスは興奮状態で不用意に近づくと攻撃してくる可能性があります(県外ではカモシカによる人身事故も発生している)。

そのため、捕獲にあたっては文化庁の許可が必要であり、現状は追い払いや防護柵がカモシカから農作物を守る最善の策といえます。

かつては生息数の減少などから「幻の動物」といわれていたカモシカですが、現在は再び生息数・生息域が拡大傾向にあり、農作物・人への被害ともに今後警戒が必要な動物といえるでしょう。

家屋に棲みつく害獣にも要注意!

中・小型の野生動物のなかには、隙間などから家屋に浸入し、屋根裏や床下などに棲みつくものも存在します。

日本各地で害獣として認識されている動物としては、ネズミ・イタチ・ハクビシン・アライグマ・タヌキ・アナグマ・テン・コウモリなどが挙げられるでしょう。

本章では、こうした害獣による被害や対処法についてご紹介します。

害獣が家屋に棲みつくとなにが起こる…?

野生動物が家のなかに棲みついた場合、以下のようにさまざまな害獣被害がもたらされます。

  • 食材・農作物・生ごみなどの食い荒らし
  • 足音・羽音・鳴き声などによる騒音被害
  • 糞尿による悪臭や建物への腐食被害
  • コード・断熱材・建材などをかじることによる建物の劣化
  • 接触時に襲われケガをする恐れあり
  • 感染症の発病 など

被害内容はおおむね共通しているものの、動物の種類によって特徴が異なるケースもあります。

【例】

  • ネズミ :なんでもかじる習性を持つ(歯を削らないと生きていけないため)
  • イタチ :糞が強烈なニオイを発する
  • アナグマ:穴を掘る(地盤の緩みに要注意) など

また、性格も動物によって異なり、タヌキのようにおとなしいものもいれば、イタチのように獰猛で攻撃的なものもいます。

一見するとほとんどの動物が可愛らしい見た目をしているものの、不用意に近づけば攻撃され大けがを負う可能性があるため要注意です。

野生動物に触れる・傷を負うと野生動物に付着している病原菌や寄生虫が人間につき、感染症を引き起こす恐れもあるため、不用意に近づかない・素手では絶対に触れないことが重要といえるでしょう。

害獣への対処法は?

害獣といえど野生動物は鳥獣保護管理法によって管理されているため、無許可で捕獲や殺傷ができません(ネズミを除く)。

許可を得るには自治体に申請を出す必要があり、そのためには狩猟免許を取得する必要しなければいけません。

害獣が出没してからでは許可申請を得ることが難しい(時間がかかる)ため、一般の方ができることは「害獣の侵入防止」と「追い出し」のみと考えておきましょう。

その方法としては、主に以下が挙げられます。

  1. 害獣が苦手とするニオイ・音・光などの罠を設置する(忌避剤・超音波発生装置・ライトなど)
  2. 庭や家庭菜園など、侵入されたくない場所に柵を設置する
  3. 害獣の侵入経路となる場所を徹底的に封鎖する
  4. 部屋の中や庭など定期的に掃除し、清潔な環境を整える
  5. 雑草を取り除く・枝を剪定する(隠れ蓑や侵入経路をなくすため)
  6. 生ごみはフタつきのもので管理し、回収日に早めに出す
  7. 畑や家庭菜園で育てている野菜は、収穫可能であれば早めに収穫し、廃棄予定のものは早めに処分する

上記の1~3は、市販の害獣対策グッズや柵、補修用のパテなどが数多く販売されているため、それらを使って対応するとよいでしょう。

4以下に関しては、とくに特別な道具を必要とせず、誰でもすぐに実践できます。

野生動物の侵入を100%防ぐことはできませんが、管理を徹底すれば被害を軽減することは十分可能といえるでしょう。

野生鳥獣(害獣)による被害はプロの業者や自治体へ相談しよう!

野生動物の侵入を100%防ぐことはプロにも難しいため、一般の方ができることには限界があり、頑張って対処しても全く効果を得られない可能性も考えられます。

すでに害獣が棲みついていた場合、追い出しだけでなく、侵入経路の封鎖や建物の清掃・消毒などもしなければいけないため、多大な手間とリスクも生じるでしょう。

プロに依頼すれば、徹底した防除や清掃・消毒だけでなく、万が一被害が再発した際にも迅速に対応してもらえます。

業者によってサービス内容や費用は異なるため、まずは気になる業者を何社かピックアップし、現地調査や見積もりを依頼してみましょう。

その後、詳細を比較し、より自身が安心・納得できる業者へ依頼するとよいでしょう。

ただし、なかには悪徳業者の類も存在するため「いきなり業者へ連絡するのは不安…」という方もいるかもしれません。

その場合は、お住いの自治体へ相談してみるとよいでしょう。

家屋に潜む害獣を自治体が駆除してくれるケースはほとんどありませんが、害獣被害の相談・業者の斡旋といったサポートをおこなっている自治体はあるため、うまく活用してみましょう。

ただし、サポートの有無や範囲は自治体によって異なるため、まずはお住いの自治体のホームページや電話問い合わせなどで詳細を確認することが重要です。

野生鳥獣(害獣)に関するよくある質問

本章では、野生鳥獣(害獣)に関するよくある質問をご紹介します。

なぜ害獣は人の家に棲みつくの?

  • 付近にエサ場があり、エサに困らない
  • 雨風をしのげ、外敵から襲われる可能性も低い
  • 寒暖差が少なく、安心なねぐらを確保できる
  • 安心して子育てができる など

もともと自然界で生活してきた野生動物も、現在は自然環境の激減でエサや棲み処が少なくなり、それらを求めて人里へ出没するケースが増えています。

そのうえで、屋根裏や床下という生活しやすい環境を見つけてしまえば、野生動物にとっては安住の地となりその場から離れようとしなくなります。

ただ、野生動物も悪意があって被害をもたらしているわけではないものの、その家に住まう人にとってはさまざまな被害をもたらす害獣であることに違いはありません。

放置するほどに被害は拡大し、お住いの住人に甚大な健康被害をもたらす恐れがあるでしょう。

また、駆除や修繕にかかる費用も放置するほどに高額となっていくため、害獣の存在を危惧される方は、できるだけ早めにプロの業者へ相談することをおすすめします。

傷ついた野生鳥獣を見かけたらどうしたらよい?

もし、道端などで傷ついている野生鳥獣を見つけても、手を出さずにその場を離れることが重要です。

念のため、お住いの自治体へ連絡して事情を説明するのもよいでしょう。

野生鳥獣にも自然治癒の力があり、ある程度の怪我なら自力で治してしまうことがあります。

また、自然の摂理のなかで生きている生き物にとっては死もそのサイクルの一つといえるため、ここに人間が入りこむべきでもありません。

  • 野生鳥獣のヒナや幼獣を見つけた場合、近くに親がいる可能性が高い
  • 善意で助けた野生鳥獣が野生に戻れなくなる可能性もある
  • 法律の関係で勝手に飼うこともできない
  • 野生動物に触れることで感染症を発病する恐れもある

上記のことから、下手に介入するとかえって人間に危害がおよぶ恐れもあるでしょう。

冷たいと感じるかもしれませんが、野生鳥獣のためにも、何もせずそっとしておいてあげるのがよいといえるでしょう。

まとめ

野生鳥獣は日本の各地に生息しており、秋田県にもさまざまな鳥獣が自然の中で生活しています。

人間と野生鳥獣が共生できるのがもっともよいものの、人間側が野生鳥獣の棲み処を奪い、エサや棲み処をなくした野生鳥獣が人間の生活圏で被害を与える…という悪循環が発生しているのが現状です。

野生鳥獣による被害をできる限り軽減すること、そして人間と野生鳥獣が共生できる環境を作り上げていくことが、今後の重要な課題といえるでしょう。

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