ハクビシン対策にライトは有効?ハクビシンの弱点や効果的な撃退法を解説

害獣・害虫別

ハクビシンは夜行性であり、夜間など暗闇のなかで活動することの多い動物です。

強い光を受けるとびっくりして反射的に逃げ出すことがあるため、撃退法の一つとしてライトが推奨されることがあります。

ただ、本当にハクビシンに対してライトは有効なのでしょうか。また、ライトにもいくつかの種類がありますが、どのようなライトが効果的なのでしょうか。

本記事では、ハクビシン対策にライトは有効なのか?という点や、ハクビシンの弱点・効果的な撃退法についてご紹介します。

自身でできる範囲の対策を実施し、ハクビシンなど害獣の侵入を未然に防ぎましょう。

ハクビシンに「光」は効果があるのか?

確かに、暗闇のなかで活動することに適したハクビシンは光に敏感であり、強い光に照らされると目が痛くなったり・恐怖感(警戒心)を感じたりすると考えられています。

ただし科学的な根拠があるわけではなく、実際にライトを使用しても、効果があったという人もいれば、まったく効果がなかったという人もいるようです。

また、仮に個体差があって光に警戒するハクビシンがいたとしても、単に同じ光を発し続けていれば、いずれはその光に慣れて(警戒心を緩めて)侵入してくる可能性も高まるでしょう。

そのため「ハクビシンに対して、ライトは100%有効な手段である」というよりは「ライトが効果的なケースもある」という程度のニュアンスで捉えておくのがよいといえます。

ハクビシンの侵入・追い出しを図る場合は、ライトと併せて別の手段も講じることで、より高い効果を得られると考えておきましょう。

ハクビシン対策で利用されるライトの種類・特徴とは?

害獣に対して有効なライトは、ホームセンターやネット通販などで誰でも簡単に入手できます。

本章では、ハクビシン対策で利用されるライトの種類・特徴についてご紹介していきましょう。

青色LEDライト

青色LEDライトは「青色の光」がハクビシンの目を強く刺激するという理由で選ばれることが多いでしょう。

省エネで長持ちするというメリットもあるため、中・長期的に活用することもできます。

お住いの周辺環境によっては、近隣住民や通行人などから苦情を受ける可能性もあるため、周囲に配慮した使い方が求められます。

センサー付きライト

センサー付きライトは、何かしらの動きや音に反応して自動的に点灯するタイプのライトです。

ハクビシンなど動きのある生き物が近づいた際に突然光を発することで、対象を驚させたり・威嚇したりといった効果が期待できます。

常時点灯するライトに比べて、警戒心を与えやすい・電気代の節約になるといったメリットも得られます。

ただし、鳥や風といった(家屋に害を及ぼすことのない)無関係ななにかにも反応し光を発してしまう…というデメリットにも注意が必要です。

光と同時に音も発するライト

これは、光と同時に音も発するタイプのライトです。

ハクビシンは聴覚が発達しているため、人間の耳には届かない帯域の超音波でも聞き取ることができます。
(この特性を利用し、大音量の超音波でハクビシンを追い出すための装置も販売されている)

光による「視覚」だけでなく、音による「聴覚」にも刺激を与えることで、より強い警戒心を与えることができるでしょう。

また、光だけでなく、音の種類や大きさを変えることもできれば、よりハクビシンが慣れないような調整も可能となります。

ただし、もし人間の耳にも届く音を発する装置であれば、人にとっても騒音の原因となり得ます。

設置する装置によっては、近隣住民や通行人への配慮が必要となるケースもあるため、注意が必要です。

【ハクビシン対策】ライトを使う際の注意点

ハクビシン対策としてライトを使うことは、一定効果が得られるだけでなく、注意すべき点もいくつかあります。

本章では、ハクビシン対策としてライトを使う際の注意点をご紹介します。

周辺環境を考慮して使用する必要がある

青色LEDライト・音も同時に発するライトの場合は、対象となる害獣以外にも効果があり、下手をすれば近隣の住民にも不快感や不安感を与える可能性もあるでしょう。

また、法律の観点からも問題がある場合があります(騒音に係る環境基準について)。

特に、同時に「音」も発するライトはの場合、騒音防止条例や環境基準法などに抵触する可能性もあるため注意が必要です。

利用する際は、近隣住民に事前に詳細を伝えて理解を得ることや、必要な許可を得ることが重要といえるでしょう。

適度に罠の種類や設置場所を変えなければいけない

最初のうちは警戒して近づかなくなったとしても、同じ罠を使い続けていると「(目の前の罠は)自身に危害を加えることはない」として、いずれ警戒心を緩め侵入してくる可能性があります。

そのため、適度に罠の種類や設置場所などを変えるといった工夫が求められるでしょう。

これは、ハクビシンだけでなく他の動物(害獣)にも同じことがいえます。

罠を設置する際は適度にパターンを変更し、害獣に慣れさせないよう工夫することが重要です。

「光」以外でのハクビシンに有効な対策とは?

ライトなどの「光」以外にも、ハクビシンの侵入を防ぐ・追い出す方法はいくつか存在します。

本章では、「光」以外でのハクビシンに有効な対策法についてご紹介します。

ハクビシンが嫌がる「音」を活用する

ハクビシンは聴覚が発達しているため、人間の耳には届かない帯域の超音波も聞き取ることができます。

この特性を利用して、音で警戒心を与えることもできるでしょう。

ハクビシンに有効な音に関しては、市販の超音波発生装置を活用するのがおすすめです。

超音波であれば、人間の耳に聞こえるケースは少ないため、周辺環境に影響をおよぼす可能性も少ないでしょう。

費用を削減するための手段として、他にも大きな音を発するもの(爆竹など)もある程度の効果が見込めますが、これは人にも影響があるため、利用する際は周辺環境への考慮が必要となります。

忌避剤を活用する

ハクビシンが特に苦手とするニオイとしては、主に以下が挙げられます。

  • ニンニク・唐辛子
  • 木酢液
  • 灯油
  • 獣除け線香
  • 犬・アライグマ・獰猛類(フクロウや鷹など)といった天敵のニオイ など

ホームセンターやネット通販などで、ハクビシンなど害獣対策向けの忌避剤が販売されているため、それを購入して対策するとよいでしょう。

ニンニク・唐辛子・木酢液などを利用することで、忌避剤を自作することも可能です。

ただし、光や音と同様に、ニオイも同じものを利用し続けているといずれは「慣れる」ため、適度に罠の種類を変えることが重要といえます。

侵入経路を封鎖する

ハクビシンは、個体差こそあれど、直径9cmほどの円や1辺8cmほどの正方形の隙間からも侵入できるといわれています。

端的にいうと、人間の拳ぐらいの大きさです。

つまり、家屋に拳ぐらいの穴・隙間があれば侵入される恐れがあるため、被害を防ぐにはこういった侵入経路を封鎖しなければいけません。

主な侵入経路としては、以下が挙げられるでしょう。

  • 壁や屋根の穴が空いている場所
  • 屋根同士が重なっている隙間
  • 通風口
  • 床下にある隙間 など

どれだけ侵入・追い出し対策を徹底していても、侵入経路が開いたままではいずれ被害が再発してしまうため、こういった侵入経路を金網・防獣ネット・パテなどを用いて徹底的に封鎖しましょう。

ただし、ハクビシンなど害獣の侵入経路は多岐に渡り・素人が対処しきるのは困難なため、無理を感じた場合は早めにプロの業者に依頼することをおすすめします。

柵を設置する

ハクビシンの敷地内への侵入を防ぐには、柵を設置することも有効な対策といえます。

特に、家庭菜園で作物を育てている場合は「外から野菜や果物が見えなくなる」ため、非常に効果的です。

柵はトタン板などを使うのがおすすめであり、以下のポイントに注意して設置してください。

  • 地面をならしてから設置する
  • トタン板同士にすきまができないようにする
  • 高さは1m以上にする
  • 庭の枝を剪定しておく など

通常の柵に比べると初期費用や維持費はかかるものの、電気柵を利用すればより高い効果が得られるでしょう。

衛生面を徹底し清潔な環境を維持する

ハクビシンは雑食性であり、人が口する食材・農作物だけでなく、落ちているゴミや廃棄予定の生ごみなども口にします。

そのため、ハクビシンの侵入を防ぐ・追い出すには、常日頃から衛生面を徹底し清潔な環境を維持することが大切です。

適切な清掃はもちろん、生ごみは早めに捨てる・保管する際はフタつきのもので保管する、畑や家庭菜園で育てた野菜は適度に収穫する・廃棄予定のものは早めに廃棄する…といった工夫も必要となるでしょう。

ハクビシンにとって「侵入しづらい」「ここにはエサとなるものがない(少ない)」と認識させることができれば、侵入を防止することができるはずです。

ハクビシンの被害を危惧される方はプロの業者へ相談しよう!

そのため、ハクビシンの被害を危惧される方は、早め早めにプロの業者に対処を依頼することをおすすめします。

プロに依頼すれば防除費用はある程度かかるものの、以下のようにさまざまなメリットを得ることができます。

  • 家屋など敷地内に潜む害獣を徹底的に駆除してくれる
  • 害獣だけでなく、害虫なども駆除してくれる
  • 建物内の清掃・消毒を実施してくれる(修繕が必要な箇所があれば修繕も可能)
  • 害獣の防除にかかる手間やリスクを、大幅に削減できる
  • 保証が充実していれば、万が一の再発時にも無料・格安で迅速に対応してくれる など

被害が軽微であるほど防除にかかる費用も安く済むため、不慣れな方ほどできるだけ早期にプロの業者へ相談するのが得策です。

ただし、業者によって駆除費用やサービス・保証内容は大きく変わるため、複数社に現地調査・見積もりを依頼したうえで、より自身が安心・納得できる業者へ依頼することをおすすめします。

まとめ

ハクビシンは、ほんの小さな隙間からでも侵入でき、棲みつくことで人や家屋に甚大な悪影響をおよぼします。

ライトの「光」を用いて警戒心を与えることも可能ですが、より効果を高めるために苦手とするニオイ(忌避剤)や音(超音波)など併用することも重要です。

ただし、100%効果が得られるわけではなく、効果があっても一時的なものと理解しておきましょう。

害獣の侵入・痕跡を発見した際は、市販の対策グッズで害獣の侵入を一時的に防ぎ、本格的な防除はプロの業者へ依頼するのがおすすめです。

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