コウモリのフンが洗濯物に!安全な洗濯の手順を解説

コウモリ

「せっかく洗った洗濯物に、茶色いシミや粒状の汚れが…」という経験をしたことはありませんか?特に夜間に外干しをしていると、飛び回るコウモリから落ちたフンが洗濯物に付着することがあります。

コウモリのフンは、病原菌や寄生虫による健康被害の可能性もあるため、放置することは危険です。

本記事では、コウモリのフンが付いた洗濯物を安全に洗うための手順を詳しく解説します。被害を予防するための実践的な方法、そして対策を行う上での法律や注意点まで分かりやすく紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

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1. コウモリのフンが付着した洗濯物の掃除方法

洗濯物に付着したコウモリのフンを、何気なく払ったりそのまま洗濯機に入れてしまうのは危険です。

適切な処理をしないと、菌や寄生虫が洗濯槽や他の衣類に広がり、二次汚染を招く恐れがあります。ここでは、家庭でできる安全な洗濯方法を詳しく解説します。

1-1. 安全な洗濯・消毒の手順

コウモリのフンが付着した洗濯物を扱う際は、「防護具の着用」「下洗い」「消毒」の3つの工程を組み合わせることが基本です。

これらは鳥のフン、吐しゃ物、血液などが付着した場合など「汚染された服」を洗う際に共通する方法であり、家庭内感染を防ぐ上で効果があります。

実際の洗濯・消毒の手順は以下の通りです。

  1. 防護具の着用
    まずはじめに、使い捨て手袋とマスクを着用します。汚れが広範囲の場合は、使い捨てエプロンも着用しましょう。皮膚や粘膜に直接触れないようにすることが大切です。
  2. フンをふき取る
    ペーパータオルや布でフンをそっと取り除きます。このとき、フンを潰して広げないように丁寧にふき取りましょう。
  3. 下洗い
    フンを綺麗にふき取ったら、バケツにぬるま湯と中性洗剤を入れ、軽くもみ洗いをして汚れを浮かせます。
  4. つけ置き消毒
    下洗い後は、85℃以上の熱湯に1分以上浸すか、薄めた塩素系漂白剤で消毒します。塩素系漂白剤の場合、約10mlを2Lの水で薄め、30分〜1時間ほど衣類をつけ置きします。色柄物は色落ちに注意しましょう。
  5. 洗濯機洗いと乾燥
    消毒後は衣類をすすぎ、洗濯機で通常通り洗います。その後は天日干しまたは乾燥機で完全に乾燥させます。乾燥機は高温のため、より殺菌効果が期待できます。
  6. 使用後の道具や手の消毒
    使用したバケツ、手袋、洗濯場などは消毒液で清掃します。作業後は必ず手洗いとうがいを行いましょう。

この手順を徹底すれば、家庭内感染のリスクを大幅に減らすことができます。

参考:厚生労働省「保育所における消毒の種類と方法」

1-2. コウモリのフンがもたらすリスク

コウモリのフンは見た目やニオイの不快感だけでなく、人の身体にさまざまな悪影響を及ぼします。

特に乾燥したフンは細かな粉塵となり空気中を漂うため、気付かないうちに吸い込んでしまう危険があります。乾燥したフンを吸い込んでしまうと、以下のような病原菌が体内に入り、感染症を引き起こす恐れがあるため、十分な注意が必要です。

病原体主な症状特徴・注意点
ヒストプラズマ菌発熱、咳、倦怠感、頭痛吸入によって発症する真菌感染症。重症化すると、肺炎症状や呼吸器疾患を悪化させる恐れがある
トキソプラズマ発熱、リンパ節の腫れ、筋肉痛(軽いインフルエンザのような症状)妊婦や免疫力の低下している人は重症化しやすく、胎児への感染リスクもある
サルモネラ菌下痢、腹痛、発熱、嘔吐食中毒症状を引き起こす細菌。高齢者や乳幼児では脱水症状を伴い重症化するケースもある

これらの病原菌は、少量のフンでも感染する可能性があります。そのため、コウモリのフンを単なる「汚れ」として扱うのではなく、きちんとした感染症対策を前提とした処理が必要です。

参考:厚生労働省検疫所「感染症情報」

2. 被害の原因「アブラコウモリ」とは?

夕暮れ時、空を飛び交う小さな黒い影の正体は、多くの場合「アブラコウモリ」です。

アブラコウモリは、日本の住宅街にも広く生息し、人の生活圏に近い場所で活動するため、洗濯物や建物への被害を引き起こします。

ここからは、身近な存在であるアブラコウモリの生態や行動パターンを詳しく解説します。

2-1. 人家のすぐそばにいる、身近なコウモリ

アブラコウモリは、日本で最もよく見られるコウモリの一種です。体長は5cmほどの小型コウモリで、夜行性かつ主な食料は蚊などの虫です。

屋根裏や戸袋、換気口などわずかな隙間に入り込み、人家に住み着きます。一度住み着くと、繁殖期や冬を越す時期に毎年戻ってくる習性があります。

2-2. 被害が増える時間帯と季節

アブラコウモリは日没直後から活動を開始し、夜間の数時間が最も活発です。そのため、夜間や早朝に洗濯物を干していると、フンを落とされてしまうのです。

特に5〜9月は繁殖期で個体数が増え、活動範囲も広がるため、コウモリ被害の発生率が高まります。

アブラコウモリの生態については、以下の記事でさらに詳しく解説していますので、ぜひ参考にしてください。

参考:国立環境研究所 侵入生物データベース「アブラコウモリ」

3. 洗濯物をコウモリ被害から守る3つの対策

コウモリのフンによる汚れやニオイから洗濯物を守るには、日常の中でできる予防策を取り入れることが大切です。

大がかりな工事をしなくても、ちょっとした工夫や道具の活用でコウモリ被害を大きく減らせます。ここでは、すぐに実践できる3つの具体的な対策をご紹介します。

3-1. 【お手軽】洗濯物を干す時間を工夫する

最も手軽で即効性のある対策は、夜間や早朝の外干しを避けることです。

日中に干せば、コウモリの活動時間と重ならないため、被害を大きく減らせます。どうしても夜間に干す必要がある場合は、室内干しや乾燥機を利用しましょう。

3-2. 防獣ネット

ベランダや物干しスペースを防獣ネットで囲い、コウモリの侵入を物理的に防ぐ方法も効果的です。

設置する際は、目の細かいネットを選び、上下左右に隙間ができないように固定します。防獣ネットは、ホームセンターや通販で手軽に入手可能です。

3-3. 忌避剤

コウモリが嫌うニオイや成分を含む忌避剤を使う方法もあります。

スプレータイプ、固形タイプなどがあり、ベランダ周辺や物干し竿付近に設置します。ただし、雨や風で効果が薄れるため、定期的な交換や再噴霧が必要です。

コウモリの撃退グッズについては、以下の記事でさらに詳しく解説しています。

4. コウモリ対策を行う上での注意点

コウモリの被害を防ぐためには、やみくもに追い払うのではなく、法律や生態を踏まえた適切な方法を選ぶことが大切です。特に、間違った対策は法令違反や再発の原因になる恐れがあります。

ここでは、コウモリ対策を行う前に知っておくべき2つのポイントを解説します。

4-1. 鳥獣保護管理法を遵守する

コウモリは鳥獣保護管理法で保護されているため、許可なく捕獲や殺傷を行うことは禁止されています。違反した場合、1年以下の懲役または100万円以下の罰金に科される可能性があります。

コウモリ対策を行う際は、事前に自治体へ相談し、必要に応じて許可を取得しましょう。

鳥獣保護管理法については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。

参考:e-GOV法令検索「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」

4-2. 一度追い出しても戻ってくることがある

コウモリは帰巣本能が非常に強く、一度追い出しても再び同じ場所に戻る習性があります。特に繁殖期は、翌日や数日以内に戻ってくることも珍しくありません。

そのため、追い出し後は換気口や屋根の隙間など侵入経路を確実に塞ぐ「封鎖作業」が必要です。封鎖は高所作業になることが多く、落下やケガの危険があるため、専門業者に依頼するのが安全でしょう。

5. コウモリ被害でお悩みなら協会の無料相談をご活用ください

「自分で対策してもコウモリが戻ってくる」「洗濯物が何度もコウモリのフンで汚されている」など、深刻なコウモリ被害にお困りの方は、ぜひ「日本有害鳥獣駆除・防除管理協会」の無料相談をご活用ください

日本有害鳥獣駆除・防除管理協会は、コウモリをはじめとした鳥類・害獣による家屋被害に対し、安全で安心な生活環境を守るための防除・管理を専門とする団体です。

専門の担当者が状況を聞き、効果的な対策のアドバイスや専門業者探しをお手伝いします。「こんなこと聞いていいのかな?」と思う内容でももちろん大丈夫です。ぜひお気軽にご相談ください。

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まとめ

コウモリのフンが洗濯物に付くと、汚れやニオイだけでなく、感染症などの健康被害のリスクも伴います。コウモリのフンが洗濯物に付着した場合は、感染症対策を徹底したうえで洗濯・消毒を行いましょう

また、洗濯物を干す時間帯の工夫や防獣ネット、忌避剤で洗濯物を事前に守ることも、コウモリ被害を防ぐために効果的です。コウモリ対策を行う際は、法律やコウモリの習性を理解し、必要に応じて専門家や協会のサポートを活用しましょう。

日本有害鳥獣駆除・防除管理協会では、無料相談を行っているため、コウモリの被害でお困りの際はぜひ一度ご相談ください。

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