不慣れな方がシロアリを完全に駆除しきることは難しいため、家屋内でシロアリを発見した際は早めにプロの専門業者に相談すべきといえます。
しかし、業者に依頼する機会もそうはないため「どうやって業者を探せばいいかわからない」「費用はどのくらいかかるの?」と不安を感じる方もいるでしょう。
本記事では、シロアリ駆除を依頼する際の費用相場や業者の探し方、安く抑えるポイントについてご紹介します。
目次
シロアリ駆除にかかる費用について
本章では、シロアリを駆除する際にかかる費用についてご紹介します。
具体的な費用は状況によって変化するため、本項目を内容はあくまで参考程度にとどめておき、詳細は依頼する業者などに確認を取ってみましょう。
業者に依頼する際の費用相場
業者に依頼する際の費用相場は「1,150〜3,000円/㎡」「3,800~10,000円/坪」あたりとされています。
ただし、建物の状態や依頼する業者によって費用は変化するため、工事内容・施工範囲の規模によっては20万~30万円ほどかかるケースもあるため、注意が必要です。
詳細は、依頼する業者に見積もりをとってもらい確認してみましょう。
駆除費用が変わる理由
業者に依頼する際、状況によって駆除費用は変化します。
この項目では、駆除費用が変わる理由をいくつかご紹介しましょう。
理由①シロアリによる被害状況
被害が拡大するほど対処する内容が増え・対応する難易度も上がるため、費用は割高になります。
もしも建材がシロアリに食べられていた場合、駆除だけでなく建物の修繕も同時におこなう必要があり、より高額となるでしょう。
自身で駆除・対策することも可能ではありますが、不慣れな方が完全に対処しきることは難しいため、被害が深刻になる前に業者に相談することをおすすめします。
理由②シロアリ駆除の工法
駆除する実施する際は、バリアorベイト工法という2つの工法を利用することが主流です。
バリア工法の方が費用は安くなる傾向にあります。
それぞれにメリット・デメリットがあり、どちらを利用するかは人によって異なるため、特徴をしっかりと理解したうえで依頼に踏み切るようにしましょう。
理由③シロアリの種類
日本に生息するシロアリは20種以上おり、そのうち5種類のシロアリが建築物に被害を与える害虫といわれています。
そのなかでも「イエシロアリ」と「ヤマトシロアリ」の被害が大きく、また外来種である「アメリカカンザイシロアリ」も被害が増加傾向にあります。
同じシロアリに分類されていても、それぞれで特徴が異なるため、対処法や駆除費用も異なるでしょう。
とくに「アメリカカンザイシロアリ」な小さいコロニー(巣)をいくつも作る特性があるため完全な駆除が難しく、対応できる業者も限られています。
駆除にかかる費用が想定よりも高くなってしまう可能性があるため注意が必要といえるでしょう。
理由④会社の規模
業者の規模は、各会社ごとに大きく異なります。
全国に事業所を展開している大手企業もあれば、街の害虫駆除屋さんとして活躍している小規模・個人事業者もいるでしょう。
特徴は業者によって大きく異なるため、「大手だから、小規模だから」と一概にどちらが良いとはいえません。
業者を選定する際は、お住いの地域にある複数の業者から見積もりをとり、より自身が納得・安心して依頼できる業者を選ぶようにしましょう。
自身で対処する際の費用
業者に依頼するには高額な費用がかかるため「費用を抑えるために自分で駆除・予防をしたい」と考える方もいるでしょう。
自分で駆除・予防をおこなう際は、ホームセンターやネット通販などで購入できる市販の薬剤を利用します。
市販の薬剤は数千円~高くても数万円で購入できるものが多いため、業者に依頼するより安く済ませることはできるはずです。
また、作業する際は防護手段が必要となるため「防毒マスク」「安全保護ゴーグル」「作業用ツナギ」なども必要となりますし、場合によってはファンや木材に穴を開けるためのドリルも用意する必要があるでしょう。
薬剤の種類にもよりますが、必要なものをすべて購入しても4万円~5万円程度で済むケースは多いと思われます。
ただし、不慣れな方ほどシロアリ駆除をおこなう際は相当な手間と時間を必要とし、それでもシロアリを完全に駆除しきることは困難です。
「対処しきれておらず、余計に被害が拡大して結果的に業者に頼ることになった……」となれば、余計に高額な費用が発生する可能性もあります。
少しでも対処に不安が残る方は、早めに専門業者に相談することをおすすめします。
害虫駆除業者の探し方
害虫駆除業者の探し方は「市役所(自治体)に相談する」「インターネットで探す」「家族・友人・知人から教えてもらう」が挙げられます。
市役所に相談できるかどうかは自治体によって異なるため、気になる方はお住いの自治体のホームページを確認してみましょう。
インターネットで探す際は、ネットの情報を鵜呑みにしないことをおすすめします。
業者のホームページは自社を選んでもらうために良い印象を与えることしか記載されていないことが多いですし、口コミサイトの情報も(人によって受ける印象は異なるため)すべての情報が正しいとは限りません。
いずれの方法も、情報はあくまで参考程度に入手しておき、最終的には自身の判断で決定しましょう。
駆除費用を安く抑えるポイント
本章では、業者に依頼する際の駆除費用をできるだけ安く抑えるポイントをご紹介します。
「相見積もり」をとる
業者を選定する際は、必ずいくつかの業者に見積もりを依頼(=相見積もり)しましょう。
できれば、3~4社ほどから相見積もりをとるのが理想といえます。
相見積もりをとる理由は「適正価格を把握する」「業者の良し悪しを判断する」ためです。
なかには悪徳業者も存在するため、一社からしか見積もりをとらないと後で後悔してしまう恐れもあるかもしれません。
- 「〇〇に依頼した方が費用が安かった」
- 「〇〇の方がサービスの質が良かった」
- 「後から高額な費用を追加された」
上記のようなことが起きないよう、相見積もりをとり業者の良し悪しを判断できる材料をできるだけ集めて検討を進めてみましょう。
見積もり内容をしっかりと確認する
業者に見積もりを依頼した際は、被害状況を確認するために「現地調査」をおこない、そのうえで「見積もり」が提示されます。
もしも現地調査をせずに(現地調査を渋り)見積もりを提示する業者がいれば、その業者は候補から外した方がよいといえるでしょう。
そして、見積もりが提示された際は、その費用項目をしっかりと確認しましょう。
見積もりへの記載方法は業者によって異なりますが、たとえば以下のような項目が挙げられます。
- 駆除(防除)作業費用:シロアリ駆除にかかる費用
- 点検口作成費用 :点検時に必要な、床下への入り口を作るためにかかる費用
- ハツリ工事費用 :床下のコンクリート(基礎部分)に穴を開け、人が通れるようにする工事にかかる費用
- 湿気対策費用 :調湿材・換気扇などを設置する費用
- 特殊作業費用 :特別な施工場所にかかる追加料金 など
ほかにも交通費(出張費)・廃材処理費用・清掃費用など、挙げられる費用はたくさんあります。
業者によっては見積り項目が曖昧であったり、費用の詳細を質問しても曖昧な返事をされるケースもあるため、そういった業者は候補から外すことをおすすめします。
また「抱き合わせ商法」として、必要のない項目が見積もりに入っているケースもあります。
これは、格安をウリにする一部業者で横行している手法です。
抱き合わせ商法とは、シロアリ駆除とは関係の無い基礎補強や湿気対策などの商品を抱き合わせて売ることで利益を得ることを指しています。
なかには本当に必要となる工事もありますが、詳細は確認してみないことにはわかりません。
見積書の内訳はしっかりと確認し、不明点は必ず確認しておきましょう。
不明点はとことん質問する
害虫・害獣駆除を依頼したことがない方は、業者のやることや見積もりの内容にたくさんの不明点が出てくるはずです。
わからないことがあれば、見積もり提示時など依頼する前に質問し、不明点をすべて解消しておくことをおすすめします。
「質問ばかりすると迷惑にならないかな……?」と遠慮することはありません。
むしろ不明点をそのままにして依頼すると、あとからトラブルに発展してしまうケースもあるでしょう。
また、業者は徹底した駆除と再発を防止するため、さまざまな提案をしてくることがあります。
確かにすべてのサービスを実施できるに越したことはありませんが「このサービスは本当に必要なのか?」と疑問を感じるものもあるかもしれません。
不明点を解消しつつ「自身にとって不要と判断したサービスを外してもらう」ことで、駆除費用をいくらか抑えることができるはずです。
「安さ」のみをウリにする業者は避ける
「とにかく安さだけをウリにしている」という業者には要注意です。
依頼したはいいものの「いい加減な対応しかしない(再発の可能性が高くなる)」「あとから追加費用を請求してくる」といった悪質なケースもあり得ます。
もちろん、なかには良心的な業者もいるかもしれませんが、いずれにせよ警戒はしておいた方がよいといえるでしょう。
依頼する側も「できれば駆除費用を安くしたい」と考えるかと思いますが、サービスの質が悪く被害が再発し、余計に駆除費用が高額になっては意味がありません。
「安さ」だけでなく「サービスの質」や「業者の対応」などにも目を向けることをおすすめします。
シロアリ駆除は早めに専門業者に相談しよう!
シロアリの駆除・予防は自身で対応することも可能ではありますが、不慣れな方が個体から巣まで徹底的に駆除しきることは至難の業です。
費用を抑えるあまりいい加減な対策をおこなってしまうと、余計に被害が深刻化し、駆除・修繕費用が割高になってしまう可能性もあるでしょう。
自身で対処するには、手間も時間もかかってしまいます。
一見すると業者に依頼すると費用が高いと感じるかもしれませんが、以下のようなメリットもたくさんあります。
- すべて業者が対応してくれるため、手間や時間を大幅に削減できる
- 徹底した駆除・対策を施してくれる
- 再発防止だけでなく、万が一再発した際にも迅速に対処してくれる
- シロアリ駆除の専門家から、再発しないための適切なアドバイスを受けられる
- 家屋の修繕までおこなってくれる など
不慣れな人が対処するには限界があるため、シロアリの被害に悩まされている方は(依頼するかどうかは別として)まずはシロアリ駆除の専門業者に相談してみることをおすすめします。
まとめ
シロアリは巣のなかに数万~数百万の個体が生息しており、中途半端な対策(殺虫剤を使う、むやみに巣を壊すなど)をするとシロアリが逃げ出し、別の場所で巣を作り被害がより拡大してしまう恐れがあります。
対策が遅くなるほど家屋への被害は甚大となり、余計な修繕費用が発生する可能性があるため、できるだけ早めにシロアリ駆除の専門業者に相談することをおすすめします。
業者を選定する際は、複数の業者から見積もりを依頼(相見積もり)し、自身にとって納得・安心できる業者に駆除を依頼するようにしましょう。
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