害虫対策グッズにはどんな種類がある?使い方や選び方のポイントを解説!

害獣・害虫別

害虫は、見た目の不快感はもちろん、健康被害を引き起こす可能性もあるため「一匹でも家に入れたくない」と考える方は多いでしょう。

そんなときに役立つのが、害虫対策グッズです。

本記事では、害虫対策グッズの種類や使い方、選び方のポイントをご紹介します。

害虫は梅雨から夏にかけて目にする機会が多いものの、寒い時期にも遭遇する可能性はあるため、害虫対策グッズはできるだけ常備しておきましょう。

害虫対策グッズの種類について

本章では、害虫対策グッズの種類についてご紹介します。

害虫対策グッズは、以下の種類に大別できます。

  • スプレータイプ
  • 設置タイプ
  • 身体に身に着けるタイプ
  • 燻煙タイプ

それぞれにメリット・デメリットがあるため、特徴を理解して適切に使用していきましょう。

スプレータイプ

害虫が嫌がる成分が配合されたスプレータイプは、直接害虫に向けて噴射したり、害虫が潜む隙間に噴射して追い出すタイプの駆除剤(殺虫剤)です。

なかには、部屋のなかに噴射することで害虫を寄せ付けないバリア効果を期待できるもの、害虫が通りそうな床などに薬剤をスプレーし通った害虫を駆除するタイプなどもあります。

ハエ・蚊・ゴキブリなど多くの地域に生息するものや、クモやムカデなど場所によっては目にする機会が少ないものなど、お住いの地域によって出現する害虫にも若干の違いがあります。

害虫は梅雨・夏などの湿気かつ気温が高い季節に出現しやすいものの、時期を問わず出現する可能性もあるため、いざというときのために常備しておきたいアイテムといえるでしょう。

ただし、製品によって殺虫効果が期待できる害虫が異なるため、駆除したい害虫に効くスプレーを用意しましょう。

効き目のない害虫に対してスプレーを噴射してしまうと、害虫が周囲に散らばって新たなコロニー(巣)を作る可能性もあるため、注意が必要です。

設置タイプ

設置タイプには、害虫や効果内容によってさまざまな種類が販売されています。

主に「害虫を寄せ付けないタイプ」と「害虫を駆除するタイプ」に大別されるでしょう。

【害虫を寄せ付けないタイプ】

  • 虫除け芳香剤
  • 蚊取り線香・蚊取りマット
  • 虫除けランタン・キャンドル
  • 虫が嫌う模型(かかし)

【害虫を駆除するタイプ】

  • 粘着シート
  • 毒餌

以下でそれぞれ個別にご紹介します。

虫除け芳香剤

芳香剤タイプは、室内に害虫が嫌うハーブなどの香りを漂わせ、害虫を寄せ付けにくくするアイテムです。

ハッカやハーブなど自然由来の優しい成分で作られており、人にとっては心地よい香りであるものが多いでしょう。

また、虫除け剤には見えない、可愛らしいおしゃれな見た目のものも多く販売されています。

蚊取り線香・蚊取りマット

蚊も立派な害虫であり、とくに夏場に多く出没します。

蚊取り線香は昔からある蚊対策アイテムであり、ピレスロイド系と呼ばれる殺虫・忌避成分が含まれています。

火をつけて設置すると、発生する煙から有効成分が噴射・拡散され、蚊を寄せつけない効果が期待できます。

また、電源を入れて蚊を撃退する成分を発生させる、マットタイプの蚊取り器も有名です。

蚊が出没しやすい時期に用意しておきたいアイテムといえるでしょう。

虫除けランタン・キャンドル

ランタンやキャンドルにも虫除け機能が備わっている商品が販売されています。

  • 紫外線の光で害虫をおびき寄せ、電気で撃退する殺虫機能のあるランタン
  • 害虫が寄りにくい光で発光し、寄せつけないランタン
  • 害虫が嫌うハーブ成分などを含んだオイルを燃焼させるランタン など

虫除け機能が備わっているランタンにもいくつかの種類があるため、用途に応じて必要なものを購入しましょう。

とくに、光を利用するタイプのランタンは虫が紫外線に寄る習性を利用したアイテムであり、紫外線に寄ってこない害虫(蚊など)には効果がないため注意が必要です。

キャンドルタイプは、火をつけるとロウに含まれる防虫成分が溶け出し、虫を遠ざける効果が期待できます。

どちらもキャンプで重宝されるアイテムであり、またおしゃれなインテリアとして利用する方も増えています。

虫が嫌う模型(かかし)

害虫の天敵を模した模型(かかし)を設置し、虫が寄り付かないようにするアイテムです。

たとえば、蚊・ハエ・アブといった害虫の天敵はオニヤンマであり、オニヤンマに模した模型を設置することで寄り付かない効果が期待できます。

「模型をぶら下げておくだけで虫を寄せつけない効果が期待できる」という、エコかつユニークなアイテムとして近年人気が上昇しています。

ただし、夜(暗い場所)ではあまり効果が期待できないため、注意しておきましょう。

粘着シート

「ゴキブリホイホイ」のようなものといえばイメージしやすい方も多いでしょう。

害虫の通り道に設置し、香りでおびき寄せつつ粘着シートで捕獲・駆除します。

殺虫剤は薬剤を直接噴射するため扱いには若干の注意が必要ですが、粘着シートであれば薬剤を吸い込む心配がありません。

ただし「罠にかからなければ効果がない」ため即効性は低く、巣にいる害虫などを根こそぎ駆除することができない点に注意が必要です。

気になる箇所に設置しつつ、適度に配置場所を変えるなどの工夫が必要といえるでしょう。

毒餌

害虫にとって毒となる成分を含むエサを設置し、駆除するタイプのアイテムです。

毒エサを食べた害虫だけでなく、その害虫の糞や死骸を食べたものにまで効果がおよぶため、巣にいる害虫まで根こそぎ駆除したいときに役立つといえるでしょう。

ただし、スプレータイプは即効性があるのに対し、毒エサタイプは遅効性でジワジワと効き目をもたらすため「すぐに害虫を駆除したい」という場合には向かないアイテムといえます。

予防のために設置型を置き、いざというときのためにスプレータイプも常備し万全を期すとよいでしょう。

また、念のためペットを飼われている方は誤飲がないよう注意しておきましょう。

身体に身に着けるタイプ

身体に身に着けるタイプの害虫駆除グッズには、以下の種類が挙げられます。

  • 虫除けリング
  • 虫除けブレスレット
  • 虫除けクリップ
  • 虫除けウェア など

いずれも各種アイテムに害虫が嫌う香りや成分が含まれており、日常生活はもちろん、外で仕事や作業をする・アウトドアで利用するといった際に役立てることができます。

なお、人体に触れ続ける(人体に接触する可能性が高い)ことを想定して、安全性に考慮して作られていることが多いため、基本的には安心して利用できるでしょう。

人体への影響を気にされる方は、購入前に詳細を確認しておくとよいでしょう。

燻煙タイプ

燻煙タイプは、いわゆる「バルサン」のようなものであり、家具や家電の隙間など部屋の隅々にまで煙を行き渡らせて害虫を駆除するアイテムです。

スプレータイプや設置型よりも即効性・効果範囲に優れており、「部屋のなかにいる害虫をすぐに駆除したい」という場合に役立ちます。

ただし、家具や家電がある場合はカバーをかけて防護する必要がありますし、利用中は部屋に入れない・利用後は徹底した換気と掃除が必要といった注意点もあります。

使用上の注意を確認・理解したうえで利用しましょう。

荷物を運び入れる前=害虫が隠れられる場所が少ないため、より効果的な駆除が期待できます。

害虫を寄せ付けない基本的な対策とは?

害虫は「侵入させない工夫」をしたうえで「害虫対策グッズで予防」することで、被害を最小限に抑えることができます。

本章では、害虫を寄せ付けない基本的な対策についてご紹介します。

適度に掃除し家を清潔に保つ

代表的なものとして、以下が挙げられます。

  • 生ゴミ
  • ホコリ・アカ・フケ
  • お酒やビールの残り
  • 常温保存されている野菜・果物 など

「エサが豊富にある=害虫にとって棲みやすい環境」となるため、適度な清掃が害虫の侵入防止に役立つでしょう。

室内の掃除・汚れものの洗濯などを適度におこなうだけでなく、ゴミはできるだけ早く処分する・ゴミ袋を二重にするなどして、臭いの発生を断ち切ることも重要といえます。

湿気を防ぐ

害虫は、高温多湿な環境を好むため、湿気の多い場所には害虫が集まりやすい傾向があります。

たとえば、日当たりの悪いマンションやアパートの一階は、湿気がこもりやすい+害虫が侵入しやすいため注意が必要といえます。

こまめな換気で湿気を防ぐことを徹底してみましょう。

また、換気の際には網戸をしっかりと閉めて、隙間を作らないことが重要です。

害虫は小さな隙間からでも侵入してくる可能性があるため、窓とサッシの間や網戸の穴などは徹底的に塞いでおくことをおすすめします。

同時に、水たまりの防止も意識しておくとよいでしょう。

飲み物の空き缶などは飲んだらすぐに片付けること、観葉植物などのプランターに水が溜まっているとボウフラが大量発生する恐れがあるため、注意が必要といえます。

ダンボールは放置しない

ダンボールや紙袋などは害虫の温床となり得る可能性があるため、気になる方はできるだけ早く処分してしまいましょう。

ダンボールにはたくさんの隙間が空いていることから、卵が産みつけられる可能性が高いといえます。

放置するほど害虫の大量発生を助長してしまう恐れがある+暖かく人目につかないという特徴から、害虫にとって快適な住処にもなるため注意が必要です。

隙間を埋める

害虫の侵入経路は以下のように幅広く、小さな隙間からでも侵入してくる可能性があります。

  • 窓のサッシ
  • 網戸の穴
  • ドアポスト
  • 換気扇
  • 室外機のホース
  • 排水口 など

害虫の侵入経路となりやすい小さな隙間は「隙間テープ」「網戸補修テープ」「フィルター」「防虫キャップ」などを利用して塞いでおくとよいでしょう。

すべての侵入口を完璧に封鎖することは難しいものの、害虫の侵入をある程度防ぐことは可能なはずです。

ベランダを掃除する

ベランダ=屋外のため、害虫の侵入経路または巣作りの場所になりやすいといえます。

そのため、定期的な清掃が大切といえるでしょう。

もしベランダに植物を置いている場合は、雑草や落ち葉が虫の住処となり得るため、プランターは直置きせずに日当たりのよい場所や台の上に置く・定期的な掃除を心がけることが重要です。

また、ベランダはハチの頻出スポットでもあるため、巣が作られていないかをこまめにチェックしておくとよいでしょう。

こまめなチェックが、早期発見や被害の拡大防止につながります。

洗濯物を夜間に干さない

洗濯物は、夜まで干しっぱなしにしないことをおすすめします。

その理由として、以下が挙げられます。

  • ゴキブリなど夜行性の害虫が洗濯物に卵を産みつける可能性がある
  • 害虫は光に寄ってくる性質があるため、洗濯物の出し入れ時に室内に侵入する可能性がある
  • 白い洗濯物、綿・麻などの素材は虫がつきやすい など

夜は視界が悪いため、小さな害虫の存在に気付かずに部屋に取り込んでしまう可能性があります。

そのまま放置すれば、室内での害虫の大量発生につながる恐れがあるため、とくに夜間は注意しておきましょう。

害虫対策グッズを選ぶポイント

本章では、害虫駆除グッズを選ぶ際のポイントをいくつかご紹介します。

害虫の種類や状況に応じて使用するアイテムは異なるため、特徴を理解し適切なものを選択できるようにしましょう。

対策したい害虫を特定しよう

たとえば、ゴキブリを駆除したいのに、蚊取り線香を設置しても大した効果は得られません。

駆除剤には、特定の害虫に対して効果を発揮する成分が配合されていることが多いため、まずは「駆除したい害虫の種類を把握する」ことから始めてみましょう。

使用する環境や被害状況に合ったものを利用しよう

害虫対策・駆除にも、状況に応じてさまざまな手段があります。

  • 「駆除したいのか?」それとも「予防したいのか?」
  • 目の前に害虫を即座に駆除したいのか?
  • 巣ごと根こそぎ駆除したいのか?
  • 屋外と屋内のどちらで使いたいのか? など

また、小さなお子さんやペットなどと一緒に住んでいる方だと、より成分が気になる方もいるでしょう。

害虫の種類だけでなく、場所や環境によって対策方法が異なるため、状況に応じて必要なアイテムを使い分けていくとよいでしょう。

成分で選ぼう

害虫対策グッズには「殺虫剤」や「忌避剤」などいくつかの種類があり、量によっては人体に害となり得る化学的成分を含んだ商品も存在します。

  • 殺虫剤:殺虫・駆除効果のある薬剤が配合されている
  • 忌避剤:虫の機能を害する成分や、虫が嫌う成分(薬剤)が配合されている など

家庭用の殺虫剤では「ピレスロイド系」「有機リン系」「カーバメート系」などの成分が配合されているケースが多く、忌避剤では「ディート(ジエチルトルアミド)」や「イカリジン」含まれている可能性があります。

また、虫除け芳香剤のように、自然由来・植物由来の人に優しく・安全とされる成分を利用した虫除けも存在します。

いずれも用法・用量守って利用する必要はあるものの、人への影響や害虫への効き目は異なるため、これも状況に応じて必要なものを選択するとよいでしょう。

使い方や使用感を把握しよう

害虫対策グッズは、種類によって使用感はマチマチです。

「効果は強いものの、短時間で効果が切れるもの(何度も使用しなければいけないもの)」がある一方で、「長期間効果が持続するもの」も存在します。

また、スプレータイプのように「害虫と対峙して駆除しなければいけない(害虫を見たくないのに使用を余儀なくされる)」ケースもあれば、設置型や燻煙タイプのように「害虫を見ずに駆除できるタイプ」もあります。

人によっては「防虫効果のある薬剤の香りが気になる」という場合もあるでしょう。

お住いの環境はもちろん、住人の性格や好みに合わせて、使いやすいグッズを選ぶことも重要といえます。

害虫対策グッズで手に負えない場合の対処法

市販の害虫対策グッズにもさまざまなものが販売されており、ある程度は自身で対処することも可能ではあります。

ただ、害虫の侵入経路は非常に幅広く、棲みつく場所も普段人の目に付かない場所が多いことから、不慣れな方が完全に対処しきることは難しいといえます。

下手に放置or素人が手出しをすると、余計に被害が拡大する恐れもあることから「(大量発生などで)自身の手に負えない」と判断した場合は、害虫駆除の専門業者に相談するのもよいといえるでしょう。

業者に依頼すれば、確かに自身で対処するよりも費用が高くなります。

保証内容がしっかりしていれば、万が一再発した場合にも安心できるといえるでしょう。

不慣れな方が対処しきるには限界があるため「害虫の被害が心配」「害虫の被害に悩まされている」という方は、できるだけ早めに専門業者に相談することをおすすめします。

現地調査・見積もりは無料で対応してくれる業者も多いため、相見積もりを取り、自身が信頼できる業者に依頼するとよいでしょう。

害虫対策グッズによくある質問

本章では、害虫対策グッズによくある質問をいくつかご紹介します。

赤ちゃんや小さな子どもが利用できるタイプはある?

現在は、赤ちゃんや小さなお子さんの周囲に害虫を寄せ付けないための専用グッズも数多く販売されています。

たとえば、ベビーカーに設置するタイプであれば「ベビーカーに貼るシール」「ベビー用蚊帳」「ベビーカーに設置し電源を入れて虫が嫌がる匂いを発生させるマット」などが販売されています。

赤ちゃんに安全でありながら、虫が嫌がる匂い・成分を発生させる(=虫を寄せ付けない)ため、安心して利用できるでしょう。

念のため、効果が気になる方は、購入前に詳細を確認しておくことをおすすめします。

ペットに利用できるタイプはある?

犬や猫などの動物は人間より嗅覚が優れているため、「人用の害虫対策グッズを使用してもいいものか…?」と悩む方もいるかもしれません。

現在は、ペット用の虫除けスプレー・虫除け芳香剤・リードに設置する虫除けアイテムなどが販売されているため、これらを利用するのもよいでしょう。

これらアイテムを購入する際も、念のため購入前に成分や効果を確認しておくことをおすすめします。

100円ショップで買えるアイテムは効果がある?

100円ショップにも、手軽に購入できる害虫対策グッズが販売されています。

  • 通常よりも小さな蚊取り線香
  • 網戸補修シール
  • 隙間テープ
  • 虫除け芳香剤
  • 虫取りシート
  • 虫除けスプレー など

かならずしもすべての100円ショップで販売されているわけではなく、通常のものに比べて効果が薄いものもありますが、一時しのぎとして活用することはできるはずです。

なかには「思った以上に効果があった」というケースもあるため、気になる方は100円ショップの害虫対策グッズを購入・利用してみるのもよいといえるでしょう。

まとめ

市販の害虫対策グッズにも、さまざまな種類が販売されています。

それぞれで特徴が異なるため、お住いの環境や被害状況などを考慮しながら、自身に合ったものを購入・利用していきましょう。

また「自身の手に負えない」と判断した場合は、早めに害虫駆除の専門業者に相談するのもよいといえるでしょう。

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