害虫駆除業者を選ぶ際、インターネット上に記載された口コミを参考にする方も多いでしょう。
このネットに記載されている口コミは本当に参考になるのでしょうか。
また、優良業者を選ぶ際のポイントとしては、なにが挙げられるでしょうか。
この記事では、失敗しない害虫駆除業者の選び方についてご紹介します。
さまざまな業者が存在するため、ポイントを正しく理解し、少なくとも悪徳業者に依頼することがないよう注意していきましょう。
害虫駆除業者探しで口コミは参考になるのか?
インターネットで検索すると、いろいろな害虫駆除業者に関する情報を入手できます。
業者のホームページやランキングを紹介しているサイトなどで口コミを目にすることも多いと思いますが、この口コミは本当に参考になるのでしょうか。
結論としては「あまりアテにし過ぎないほうがよい」といえます。
その理由を、下記にてご紹介していきましょう。
業者ホームページに記載されている口コミ
業者のホームページには、利用したであろう顧客の感想が紹介されていることがありますが、これは「一利用者の感想」であり、かならずしもこれが自身に当てはまるとは限りません。
害虫の種類は非常に多く、かつ被害状況は人によって大きく異なるため、あくまで参考程度にしかならないと理解しておきましょう。
また、業者のホームページは顧客獲得のためのサイトであり、基本的に良いことしか記載されていません。
気になる業者を見つけたら、ホームページの情報だけを鵜呑みにせず、別サイトの情報や実際に現地調査を依頼して業者の良し悪しを確認してみましょう。
ランキングサイトなどで確認できる口コミ
ランキングサイトなど、業者のホームページとは別のサイトにも利用者の口コミなどが紹介されていることがあります。
とくに「どの業者に依頼すればよいかわからない」という方は、まずランキングサイトなどで情報を集めることも多いでしょう。
ただし、ランキングサイトなどに記載されている口コミは匿名希望であることがほとんどで文責がはっきりせず、かつその情報が本当に「その業者を利用したうえで記載しているレビューかどうか」がわかりません。
場合によっては自作自演の可能性もありますし、仮に本当に利用者が記載したレビューであっても人によって満足度は異なります。
なかには良いレビューしか記載されていないもの、非常に辛口なレビュー(感情的になっているもの)もあるため、ランキングサイトなどに記載された口コミも参考程度にとどめておくのがよいでしょう。
実際に現地調査・見積もりを依頼しないと判別は難しい
インターネット上に記載されている情報は、あくまで参考程度にしかなりません。
「良い口コミが多かったから依頼してみたけど、あまり対応はよくなかった」といったケースもありますし、かつ害虫の種類や被害状況は依頼する人によって異なるため、詳細は業者に現地調査・見積もりを依頼しないことには判別は困難でしょう。
インターネットの情報を参考にしつついくつかの業者をピックアップし、現地調査や見積もりを依頼したうえで、より自身が納得・安心できる業者に駆除を依頼してください。
ランキングサイトの情報ってアテになるの?
業者を探す際に参考にする方も多いランキングサイトですが、このサイトの情報は本当に参考になるのでしょうか。
この章では、ランキングサイトの仕組みやサイト閲覧時の注意点などを解説します。
ランキングサイトの仕組み
インターネット上で「害虫駆除 〇〇」などと検索をすると、害虫駆除に関連するランキングサイトが検索に引っかかることが多いでしょう。
このランキングサイトは「広告手法(AD)」の一つであり、そのサイト内にあるランキング1位の会社がインターネット広告会社(アフェリエイトを含む)にお金を払って依頼しているケースが多いとされています。
そして、2位以下で紹介された業者は、適当に同業他社のリンクを貼って構成していることが多いのが現状といえます(=大した調査はされていない)。
「施工技術やその分野に対する知識などを競う大会もないのに、どうやって優越をつけることができるのか?」という点の根拠がありませんし、そもそも「業者の許可もなく、頼まれてもいないのに誰がランキングをつけているのか?」という点で疑問を感じる方もいるでしょう。
これらのことから、ランキングサイトの情報(口コミを含む)は、鵜呑みにしないことをおすすめします。
ネットの情報は参考程度にとどめておくこと
上述の内容だけを見ると「ランキングサイトは信用ならない」と考える方もいるかもしれませんが、要は使い方次第です。
害虫駆除を依頼するケースはそう多くないため「どこに依頼すればいいかわからない」「どの業者が適しているのかわからない」、そもそも「害虫駆除業者をどうやって探せばいいかもわからない」という方もいるでしょう。
そのため、ランキングサイトを通じて害虫駆除業者の情報を集め、あとは自身の目(現地調査や見積もりで業者と接点を持つ)で確認し選別をしていけばよいといえます。
ネットの情報は鵜呑みにせず、あくまで参考程度にとどめておくことを意識しておきましょう。
害虫駆除にランキングサイトが多い理由
どんな業種にも一定数のランキングサイトは存在するものの、害虫駆除業者はとくにその数が多いとされています。
ここで、その理由について解説しましょう。
理由①:認知度を高めるため
「害虫駆除or害虫駆除業者」を、意味もなく調べる人はそう多くはないでしょう。
しかし、いざ害虫の被害にあって早々に駆除したいという場合は業者に依頼するのが手っ取り早いといえます。
こんなときに役立つのが、インターネットでありランキングサイトです。
害虫駆除業者の数も多いため、そもそも「駆除を依頼したい」という方の目に留まらなければ存在すら認知されず埋もれていく一方です。
そこで、少しでも多くの方の目に留まる(=認知される)ために、ランキングサイトを活用するケースも多いといえるでしょう。
どんな業態であっても認知されなければ利用者は増えず、利用する側にとっても業者を知る機会となり得るため、ランキングサイトの存在も決して無下にはできません。
理由②:昔ながらの企業が多くIT化が遅れているため
害虫駆除業界は、これまで一般の顧客向けサービスを提供している業界は少なく、役所案件(入札)や店舗(飲食店や施設)などの国や自治体・法人向けのサービスを展開している企業が多い印象でした。
そのため、(需要の高いシロアリ業界を除き)ホームページが無くてもある程度の仕事量を確保でき、IT化が遅れている傾向にありました。
しかし、近年は害虫駆除に乗り出す企業が増えたことや一般顧客のニーズも拡大したことで、より競争率が激しくなっており「自社を選んでもらうためのマーケティング」に力を入れる企業が増加しています。
IT化が遅れている企業からすると「自社で広告運用するやり方がわからない」「SEO対策がわからない」といった理由でマーケティングができない企業が多く、ランキングサイトに頼る(=広告が得意・SEOなどの知識が豊富な会社)に依頼するケースも増えています(逆に、広告会社がこういった業種に目をつけ営業するケースも増加している)。
理由③:ランキングサイトは検索上位表示されやすいため
グーグルやヤフーといった検索エンジンは、アルゴリズムの評価でAIが自動で検索順位をつけていきます。
上位表示をする際にもっとも重要視されるのは、「検索者が求める+信頼できる情報の提供」です。
たとえば「害虫駆除業者 ランキング」で検索する場合はランキング形式で信頼できる業者を探していると認知されるため、ランキングサイトが上位に表示されやすくなります。
また、このようなサイトはドメインパワーが強く、エビデンス(一定のランキング順位に位置する理由)無しでも上位表示される傾向にあります。
理由④:個人宅向けの害虫駆除サービス市場が拡大しているため
害虫にしろ害獣にしろ、その被害は拡大傾向にあり、現在は一般宅でも害虫・害獣を駆除するため業者に依頼する方が増えています。
また、2020年の新型コロナウィルスの影響で在宅需要が増え「害虫・害獣を見かける機会が増加した」こと、YouTuberの「害虫(害獣)駆除業者を家に呼んでみた」という企画などで業者のことを知る機会が増えたため、一般向け害虫駆除の市場が一気に拡大しているようです。
失敗しない害虫駆除業者の選び方
ここまでにご紹介した通り、インターネット上にある情報だけで依頼する害虫駆除業者を選別するのは難しいでしょう。
では、どういった点に注意して害虫駆除業者を選別するのがよいのでしょうか。
本章では、失敗しない害虫駆除業者の選び方について解説を進めていきます。
「相見積もり」を取ること
業者選びの際にとくに重要となるのは「相見積もり(=複数の業者に見積もりを依頼する)」を取ることです。
(以前に依頼して信頼している業者であるならばともかく)仮に一社からしか見積もりを取らなければ、その業者の費用やサービス内容が適切なものかが判断できません。
後になって「別の業者に依頼したほうがよかった」と後悔することがないよう、相見積もりを取ることをおすすめします。
インターネットの情報を参考にして3~4社ほどに目星をつけ見積もりを依頼し、納得のいく業者があれば依頼or納得のいく業者がなければ別の業者を探すとよいでしょう。
害虫駆除を業者に依頼した場合の費用は数万~数十万と決して安い買い物ではないため、しっかりと吟味したうえで依頼するが重要です。
業者の「実績」を確認すること
害虫にしろ害獣にしろ、駆除対象となるのは自然界に生息する生き物であるため「この方法なら100%駆除できる!」という完璧な駆除方法はありません。
現地調査はもちろん、実際に駆除を実施した際にも予期せぬ事態に陥る可能性もあるでしょう。
(例:建物の周辺環境や、別の害虫・害獣が潜んでいた場合など)
害虫・害獣駆除には、決められた「型」というものがないため、どんな状況にも柔軟に対応できるよう、実績や経験の豊富さを重視すべきといえます。
また、駆除対象となる害虫や害獣の種類が多い業者を選んだほうがよいともいえるでしょう。
とくに害獣の場合は狩猟免許や自治体への許可を必要とするため、対応できない場合は別の業者に別途依頼しなおす必要もあります。
駆除の対象範囲が広いほど手間・時間・費用を軽減できる可能性があるため、依頼前に詳細を確認しておくべきといえます。
「対応エリア」を確認すること
全国的に展開している大手~地域密着型の小規模まで、業者ごとに規模の大きさには違いがあります。
そのため、依頼する業者が自身の住むエリアに対応しているかどうかを事前に確認しておくことも重要です。
もし対応外(遠方)エリアの業者へ依頼してしまうと、別途出張費などがかかり、駆除費用が高額になる恐れもあるため、注意しておきましょう。
「作業内容」が明確な業者を選ぶこと
害虫駆除業者に依頼すると数万~数十万の費用がかかるため、どうしても費用面に注意がいきがちです。
しかし「費用の安さ」だけに注目してしまうと、肝心の駆除(再発防止)がおろそかになったり、後から追加費用を請求されるといった悪徳業者に引っかかる可能性もあります。
害虫駆除の作業内容は主に以下が挙げられ、そのどれもが不十分だと被害が再発する恐れがあるでしょう。
- 害虫や巣の駆除
- 害虫の侵入口を封鎖する
- 駆除後の殺菌・消毒・清掃 など
これらのことから、費用だけで業者を選ぶのではなく「提示された金額が作業内容に見合ったものであるか?」を考慮することが重要です。
多少駆除費用が割高になったとしても、再発を防げる期間が長いほうが長期的に安心できるといえるでしょう。
「保証」がしっかりしている業者を選ぶこと
業者に害虫駆除を依頼する場合は、保証内容にも注意しておきましょう。
その理由は「保証の内容が薄いと、被害再発時に追加で駆除費用がかかってしまう恐れがある」からです。
害虫や害獣は自然界から侵入+侵入経路が豊富なため、時間が経つにつれて被害が再発する可能性は高まります。
保証内容が充実していたり・保証期間が長い業者であるほど、被害再発時にかかる費用は軽減できるはずです。
なお、一般的な害虫駆除業者があつかう保証の種類は「部分保証」と「侵入保証」の2種類が挙げられます。
- 「部分保証」:害虫駆除業者が害虫の侵入防止のために塞いだ穴が破損し、再度害虫が侵入してきた場合に適用される
- 「侵入保証」:害虫駆除業者が害虫駆除をおこなった後、再度家屋へ害虫が侵入した場合のすべてに適応される
万が一の事態に備えて、基本的には「侵入保証+保証期間が長めに設定されているもの」を選ぶことをおすすめします。
悪徳業者に騙されない!業者選びの注意点
害虫駆除業者のなかには、悪徳業者に該当する悪質な業者も存在します。
この章では、悪徳業者に騙されないための、業者選びの注意点について解説します。
「安さ」だけを鵜呑みにしない
ホームページなどをチェックしていると、他に比べて駆除費用が異様に安い業者を目にすることがあります。
しかし「安さだけをウリにしている業者」は、駆除内容が不十分(適当)であったり、作業後に追加費用を請求してくるケースがあるため、注意が必要といえます。
利用者にとっては駆除費用の安さは非常に魅力的ではあるものの、業者によっては「結果的に駆除費用が高額になった」という場合もあるため、費用だけでなくサービス・保証内容にも目を向けたほうがよいといえるでしょう。
「現地調査」をしないor渋る業者は候補から外す
業者のなかには、現地調査をしないor現地調査を渋り、いきなり見積もり依頼に進めるケースがあります。
しかし、現地調査をしないと被害状況=適切な対処法が判明しないため、上記のような業者は候補から外したほうが賢明といえるでしょう。
業者のなかには、現地調査はしたものの対応が適当・詳細を教えてくれないという場合もあります。
できれば、素人でも理解できるよう(現場の写真や動画を交えながら)丁寧に解説してくれる業者を選ぶことをおすすめします。
また、現地調査や見積もりまでは無料で対応してくれる業者も多いものの、なかにはこの時点で費用を請求してくる業者も存在します。
複数社から見積もりを依頼することも含め、よほどのことがない限りは現地調査・見積もりを無料で実施してくれる業者を候補に選ぶとよいでしょう。
ホームページに記載されている内容と異なる
業者のなかには、ホームページに記載されている内容と実際のサービス内容・料金が異なるケースもあります。
業者のホームページ=会社の鏡ともいえるもののため、この情報が食い違っている(ホームページに正確な情報が記載されていない)場合は、信用に値しないと考えておきましょう。
多少の差異はともかく、内容が大きく違っている場合は悪徳業者を疑っても差し支えはありません。
ホームページでは集客のため体のよい文言を並べ、実際の契約では高額な請求を提示する悪徳業者もいます。
矛盾が無いかを判断するためにも、業者に依頼する前にホームページの詳細を確認しておくことをおすすめします。
契約を急かされるor保証を付けないよう誘導される
害虫駆除にかかる費用は高額なため、優良な業者であるほど契約を急かすことはありません。
なかには、あえて他の業者と比較することを勧めるケースもあるほどです。
逆に悪徳業者に類する場合は「他の業者と比較されては困る」ため、不安感を煽ったり割引などを用いて契約を急かす恐れがあります。
また、悪徳業者の場合は、被害再発時に無料で対応しなくていいようor適当な対応をし再発時に駆除費用を取ろうとするなど、保証をつけないように誘導される可能性もあります。
優良or悪質な業者を選ぶ際のポイントの一つとして「契約を急かさない」「保証の有無」が挙げられるため、焦らずより良い条件の業者を選定するようにしましょう。
不必要なリフォーム工事を勧めてくる
シロアリなど害虫の被害によっては、建物の大規模な修繕・リフォームが必要となるケースもあります。
修繕やリフォームの必要性は業者側も実際に作業をおこなってからその必要性を判断することがあるため、素人では判断が難しいといえるでしょう。
この点は業者との要相談にはなるものの、悪徳業者の場合は「修繕・リフォームが必要でない状態でも勧めてくる」「調査前に修繕・リフォームを勧めてくる」可能性があるため、詳細が判明しない前にこのようなことを言ってくる業者は候補から外すべきです。
また、現地調査後に修繕・リフォームが必要だと判断された場合は、他の業者にも調査してもらい総合的に判断するほうがより安心できるといえるでしょう。
まとめ
情報化社会である現代において、業界側にとっても利用者側にとっても、インターネットの情報源は欠かすことのできないものです。
ただし、ネットの情報は「企業側の宣伝目的」や「不特定多数の情報が行きかう場所」でもあるため、すべてを鵜呑みにするのは避けたほうがよいでしょう。
ネットの情報はあくまで参考程度にとどめておき、現地調査や見積もりなどで業者を接する機会を作ったうえで、より自身が納得・安心できるところに依頼することをおすすめします。
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