アライグマの鳴き声はどんな音?鳴き声の特徴や生態・被害について解説!

害獣・害虫別

アライグマは、その愛らしい容姿から人気のある動物です。

しかし「害獣」という側面も持ち合わせており、家にアライグマが棲みつくとお住いの住人や建物に大きな被害をおよぼす恐れがあります。

本記事では、アライグマの鳴き声や生態、具体的な被害や対処法についてご紹介します。

アライグマによる被害でお悩みの方は、ぜひ本記事を参考に対処してください。

アライグマの鳴き声とは?

本章では、アライグマの鳴き声についてご紹介します。

通常時の鳴き声

アライグマの通常時の鳴き声としては、主に以下が挙げられます。

  • 「クックッ」
  • 「キュッキュッ」
  • 「クルルッ」
  • 「キュー」 など

アライグマはあまり鳴くことのない動物ではありますが、鳴く際は小刻みに鳴くのが特徴といえます。

また、子どもの場合は大人よりも高い声で鳴き「クルクル」と鳥の鳴き声のように聞こえることもあるでしょう。

子どもが鳴くのは、親を探しているときや空腹を知らせる時が多いとされています。

威嚇時(喧嘩時)の鳴き声

威嚇時や喧嘩時(=身の危険を感じたとき)の鳴き声は、以下が挙げられます。

  • 「ギューッギューッ!」
  • 「シャーッ!」 など

歯をむき出しにしながら、唸り声を発することが特徴であり、とくに繁殖期のオスが多く出す鳴き声といえるでしょう。

なお、アライグマは見た目こそ可愛らしいですが、気性が荒く攻撃的であるため不用意に近づくのは危険です。

とくに繁殖期である4~5月は気が立っていることが多く非常に危険なことから、注意しておきましょう。

アライグマは夜に鳴きやすい

アライグマは夜行性のため、とくに夜間に活動が活発化します。

そのため、鳴き声は夜に聞こえやすいといえるでしょう。

人家に住み着いている場合、人が寝静まった夜中に鳴き声を発し・屋根裏などをバタバタと動き回るため、騒音被害に悩まされる方も少なくありません。

アライグマの生態について

本章では、アライグマの生態についてご紹介します。

アライグマは、本来日本には生息しない外来種です。

ペットとしての飼育目的や動物園で展示するために日本へ持ち込まれたものの、気性の荒さなどから捨てられてしまったり逃げ出したりして、それが野生化し現在は日本各地で繁殖しています。

外見の特徴

アライグマの特徴は、以下の通りです。

  • 体長:頭から尻尾の付け根までで40~60cm、尾の長さは20~40cmほど
  • 鼻から眉間にかけて黒い線、目の周りに黒い帯状の模様があり、白いヒゲを持っている
  • 体全体は灰色~褐色で尻尾は太く、5〜7本程度の黒い縞がある
  • 前後ともに5本指で、前足の指が長く手先が器用 など

猫に比べてふた回りほど大きな体をしており、とても可愛らしい見た目をしている動物といえるでしょう。

アライグマの生態

アライグマは夜行性で夜間の活動が主ですが、まれに昼間でも活動します。

また、見た目とは裏腹に気性が荒く攻撃的な性格をしており、とくに繁殖期(4~5月ごろ)は気が立っていることが多いとされています。

身の危険を感じると襲い掛かってくることもあるため注意が必要です。

食性は雑食で、農作物から小動物、ペットフードや生ごみなどなんでも食べます。

アライグマによる被害や危険性について

本章では、アライグマによる被害や危険性についてご紹介します。

アライグマは、鳴き声による騒音以外にもさまざまな被害をもたらす可能性がある害獣です。

もしも家屋・敷地内にアライグマが棲みついていることに気づいたら、一刻も早く対処した方がよいといえるでしょう。

騒音被害

アライグマは夜行性のため、夜に活発に活動します。

鳴き声による被害はもちろんのこと、ネズミよりも身体が大きいため活動音も大きく、夜な夜な天井裏などを走り回られると安心して眠ることができなくなるかもしれません。

騒音被害が続くことで、幻聴が聞こえたり・ノイローゼになる方も多く、放置するほど危険な存在といえるでしょう。

健康被害

外部から侵入する野生のアライグマは決して清潔とはいえず、身体にさまざまな病原菌や寄生虫を宿しています。

そのため、棲みついたアライグマを放置すると健康面にも影響が出るリスクがあるといえるでしょう。

「狂犬病」や「アライグマ回虫症」といった人間に感染するウイルス・病原菌・寄生虫の存在、ノミやダニによる皮膚病やアレルギー疾患など、さまざまな健康被害を引き起こす可能性があり、注意が必要です。

悪臭・建物への被害

アライグマに住み着かれると、お住いの建物にも甚大な被害をもたらす可能性があります。

「溜め糞」とは決まった場所に何度も糞尿をすることであり、生き物にとっては仲間に自分の健康状態やエサ場などの情報を伝える手段の一つとされています。

アライグマなどの動物にとっては重要な行為ではあるものの、大量の糞尿を放置していれば悪臭の原因となりますし、建物の腐食につながる恐れがあるため、人間にとっては迷惑極まりない行為といえます。

溜め糞が溜まる=最悪の場合は天井が腐食して崩れる危険性もあるため、悪臭がした場合は早急な対処が必要といえるでしょう。

農作物への被害

アライグマは雑食性の動物であり、野菜・果実・穀類といった植物から、魚類・鳥類・小型の哺乳類までなんでも食べます。

そのため、農業などを営んでいる方であれば「育てている農作物などが食い荒らされる」といった危険性があります。

とくに、農業(甘い果実や野菜など)は被害を受けやすいため注意が必要です。

農林水産省の調査によると、令和元年度のアライグマによる農作物被害金額は「約4億円」とされており、看過できない問題といえるでしょう。

アライグマによる被害を防ぐ方法

本章では、アライグマによる被害を防ぐ具体的な方法をご紹介します。

ただし、要注意点として「アライグマを許可なく駆除することはできない」ため、自身ができることは「家屋内からの追い出し」が基本となり、駆除などは害獣駆除業者に相談することをおすすめします。

まずは「なぜアライグマを許可なく駆除できないのか?」という点から解説していきましょう。

アライグマを許可なく駆除できない理由

  • 鳥獣保護管理法:特定の鳥獣において、許可なく捕獲・殺傷・飼育などを禁止する法律(申請すれば対処可能なケースもある)
  • 外来生物法:外国から入ってきた外来生物(外来種)と呼ばれる動植物が、日本にもとからいる在来種の生存を脅かしたり国内で繁殖したりしないようにするための法律

もし許可なく対処してしまうと、罰則を科せられる可能性があるため注意しておきましょう(たとえば鳥獣保護管理法に違反すると、1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科せられる可能性がある)。

家屋や敷地内に住み着かれた場合は、その住人は基本的に「生きたまま追い出すことしかできない」と考えておきましょう。

次に、具体的な対処法について、いくつかご紹介します。

対処法①:忌避剤で追い出す

「忌避剤」とは、害獣や害虫などを近寄らせないための成分が入った薬剤のことです。

屋根裏や侵入経路などにアライグマが嫌う匂いが入った忌避剤を散布することで、追い出し・侵入防止などの効果が期待できます。

忌避剤はホームセンターやネット通販などさまざまな場所で入手でき、固定・粒剤などさまざまなタイプが販売されています。

アライグマの侵入・被害が気になる方は、忌避剤の設置から始めてみるとよいでしょう。

対処法②:燻煙剤で追い出す

「燻煙剤」とは、いわゆるバルサンのようなものであり、屋根裏・床下・部屋などの閉鎖空間に煙を充満・発散させ、害獣や害虫などの侵入予防・追い出し効果が期待できます。

燻煙剤は、即効性がある+対象箇所の広範囲に効果が発揮されることがメリットに挙げられるでしょう。

燻煙剤も、ホームセンターやネット通販など入手経路は豊富に存在するため、状況に応じて利用を検討してみるとよいでしょう。

ただし「密閉された空間でなければ効果が効きづらい」「効果の持続性がさほど長くない」といった注意点もあるため、購入の際は商品の詳細をしっかりと確認しておくことをおすすめします。

また、燻煙剤の同タイプとして「獣よけ線香」といったものも販売されています。

いわゆる「害獣に有効な蚊取り線香」のようなものであり、嗅覚に敏感な獣に効果的です。

市販のものでもさまざまな種類が販売されているため、状況に応じて適切なものを購入・利用していくとよいでしょう。

対処法③:アライグマが嫌がる匂いで追い出す

忌避剤だけでなく、以下のようなものでもアライグマを追い出す効果(アライグマの嫌がる匂いを発する効果)が期待できます。

  • 木酢液:木炭を焼くときに発生した煙を冷やして液体にしたもの
  • クレゾール石けん水:殺菌や消毒などに使用されるもの など

ただし、物によっては人間にとっても好ましくない強烈な匂いを発するケースもあるため、薄めて使用するなど注意が必要ともいえます。

また、原液が皮膚につくことがないように、ゴム手袋をはめるなどして取り扱うようにしましょう。

対処法④:超音波で追い出す

各種動物は聴覚が優れているものが多いため、人の耳では聞き取ることのできない超音波(周波数)を発することで、侵入防止・追い出し効果を期待できる可能性があります。

アライグマも聴覚が発達した動物のため、市販の超音波発生装置を設置するのも有効といえるでしょう。

ただし、動物も「いずれは音に慣れる」ため、一度設置したからといって永続的に効果が持続するわけではありません。

あくまで一時しのぎの手段と割り切り、具体的な対処は害獣駆除業者に相談するなど別の手段を講じることをおすすめします。

アライグマの駆除は専門業者に依頼するとよい

害獣にしろ害虫にしろ、不慣れな方が対処するには限界があります。

とくにアライグマなどの害獣は「鳥獣保護管理法」や「外来生物法」によって許可なく駆除できないため、より注意が必要といえるでしょう。

そのため、ある程度の予防はともかく、本格的な駆除・侵入防止は害獣駆除の専門業者に依頼した方が賢明といえます。

専門業者に依頼すれば、家屋・敷地内に潜む害獣の駆除はもちろん、再発防止まで徹底しておこなってくれます。

保証内容が充実している業者であれば、万が一被害が再発した際にも無料・格安で対処してくれるでしょう。

現地調査や見積もりまでは無料で対応してくれる業者も多いため、アライグマの被害が気になる方は、まずは専門業者に相談してみることをおすすめします。

まとめ

アライグマは、その可愛らしい見た目とは裏腹に、気性が荒く・攻撃的な性格をしているため、注意が必要です。

家屋・敷地内に住み着いた場合、人間にとってさまざまな被害をもたらす可能性があるため、できるだけ早急な対処が必要といえるでしょう。

もし「自身の手に負えない」と判断した場合は、害獣駆除の専門業者に相談するのも一つの手段といえます。

被害が深刻化する前に、できる限りの対策を講じていきましょう。

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