「エアコンの中からバサバサと羽音がする」「冷房をつけたら異臭がする」と不安になっている方は多いのではないでしょうか?実はその原因は、コウモリがエアコンに入り込んでいるからかもしれません。
コウモリは鳥獣保護管理法で守られているため、むやみに捕獲や殺傷をすることはできません。しかし、放置すると悪臭や健康被害、エアコンの故障といった深刻なトラブルに発展する恐れがあります。
本記事では 、コウモリをエアコンから追い出す方法について詳しく解説します。コウモリが侵入する原因から再侵入を防ぐ方法まで分かりやすく紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
- 対処方法
- 業者選び
- 害獣の特定

1. エアコンの中のコウモリを追い出す方法

エアコンから羽音や異臭がする場合、すでにエアコン内にコウモリが侵入している可能性があります。その場合、まずはコウモリを追い出すことが最優先です。
ここでは、自力で行える具体的な追い出し方法を紹介します。
1-1. 忌避剤を使って追い出す
最も手軽な追い出しは、市販のコウモリ専用忌避剤を使う方法です。コウモリは強い匂いを嫌うため、ハッカ系やナフタレン系の成分を含む忌避剤をエアコン周辺に配置すると、コウモリが自然に出ていく可能性があります。
ただし、スプレータイプの場合は直接コウモリに吹きかけてはいけません。法律上コウモリを傷つける行為は禁じられているため、忌避剤の設置や散布は、あくまで「コウモリを追い払う」にとどめておきましょう。
また、コウモリは匂いに慣れると効果が薄れてしまうため、いくつかの種類をローテーションで使うとより効果が期待できます。
ハッカ油・ミントを活用したコウモリ対策については、以下の記事でも詳しく解説しています。
1-2. LEDライトや超音波を活用する
コウモリは暗くて静かな場所を好むため、LEDライトの照射と超音波機器を使用した追い出しも効果的です。
エアコンの吹き出し口やドレンホース付近にライトを当てると、居心地が悪くなり移動することがあります。さらに、コウモリが不快に感じる周波数を発する超音波機器を併用すれば、追い出しの成功率が高まります。
ただし、LEDライトや超音波だけでは安定した追い出し効果は出にくいのが実情です。そのため、忌避剤など他の対策と組み合わせて行うのが良いでしょう。
超音波によるコウモリ対策については、以下の記事でさらに詳しく解説しています。
1-3. 追い出した後に侵入経路を封鎖する
コウモリを追い出すだけでは、根本的な解決にはなりません。コウモリは再び戻ってくる習性があるため、追い出し後は、侵入経路の封鎖が必須です。
具体的には、まずドレンホースには防虫キャップを取り付け、そこからの侵入を防ぎます。さらに、エアコン配管の隙間はパテを使ってしっかりと埋めておくことが大切です。また、壁や屋根周辺にある小さな穴も点検し、金網やシーリング材で塞ぐことで、再び侵入されるリスクを大幅に減らすことができます。
この封鎖作業を怠ると、せっかく追い出しても、数日後に戻ってきてしまう可能性が高いです。安全に追い出すと同時に、「コウモリを戻らせない環境づくり」も必ず行いましょう。
2. コウモリがエアコンに住み着く原因

エアコン周辺には小さな隙間が多く、さらに内部はコウモリの巣作りに適した環境のため、コウモリが住み着いてしまいます。放置すれば数が増えて被害が拡大する恐れがあるため、早めに対応することが大切です。
ここでは、コウモリがエアコンに住み着く主な原因を解説します。
2-1. エアコン周辺の隙間やドレンホースに隙間があるから
コウモリが住み着く大きな理由のひとつが、エアコン周辺にわずかな隙間があるからです。コウモリは体が柔らかく、成体であってもわずか2~3cmほどの隙間があれば侵入できてしまいます。そのため、配管と壁の接続部にできた隙間や、経年劣化でパテがはがれた部分は格好の出入口となります。
また、水を排出するドレンホースも要注意です。ドレンホースの先端がむき出しになっていると、そこからコウモリが入り込んでしまうケースがあります。特にキャップやフィルターが付いていない場合、内部は外敵に邪魔されにくく安全な通路となり、気付かないうちにコウモリの侵入口になってしまいます。
築年数が経過した住宅では、これらの隙間が放置されていることが多く、コウモリにとっては住み着きやすい環境が整っているのです。
2-2. エアコン内部が巣作りに適しているから
エアコン内部は、コウモリにとって快適な隠れ家となります。内部は暗く、人の目が届かないため、昼間じっと休む習性を持つコウモリにとって理想的な環境です。さらに、外の天候に左右されず、雨風をしのげる構造になっているため、安全に過ごせる場所として選ばれやすいのです。
さらに、エアコンは外気よりも快適な温度を保てることもあります。夏は涼しく、冬は暖かいため、繁殖期のメスが子育てのために利用するケースも少なくありません。その結果、一匹だけでなく複数匹が集まって群れを作ることもあり、被害が拡大しやすいのです。
このように、エアコンは「静かで安全」「温度が安定」「隠れやすい」という条件を満たしているため、コウモリにとって格好の住処となってしまいます。
3. コウモリがエアコンに住み着くことで起きる被害

「気になるが、しばらく様子を見てみよう」と考える方もいるかもしれません。しかし、エアコンに住み着いたコウモリを放置すると、悪臭や健康リスクだけでなく、エアコンの故障にも繋がりかねません。
ここでは、コウモリがエアコンに住み着くことで起きる具体的な被害例を見ていきましょう。
3-1. 糞尿による悪臭や汚染被害
エアコン内部にコウモリがいれば、必ず糞尿がたまり、これが原因で、悪臭が部屋中に広がります。さらに、糞に含まれる菌やカビが繁殖すると、エアコンの風と一緒に室内にばらまかれてしまいます。
壁やフィルターに染みついた汚れは簡単には落とせず、クリーニング費用や修繕費が高額になることもあるため、注意が必要です。
コウモリのフンによる被害については、以下の記事でも詳しく解説しています。
3-2. ダニやノミの発生による健康被害
コウモリの体毛にはダニやノミが付着しています。それらが繁殖すると、人間やペットに皮膚炎やかゆみを引き起こすことがあります。
さらに、糞に含まれる真菌(ヒストプラズマなど)は呼吸器系の病気を発生させる可能性があり、特に小さな子どもや高齢者にとって危険です。
コウモリが原因の健康被害については、以下の記事でも詳しく解説しています。
3-3. エアコンの故障・機能低下
コウモリの糞尿や巣材がエアコン内部にたまると、排水不良や部品の腐食が起こりやすくなります。その結果、冷房や暖房の効きが悪くなり、最悪の場合は故障に繋がります。
これらのエアコン修理や買い替えは高額になってしまうため、コウモリがエアコンに入り込んだ場合は、早めに対処しましょう。
4. エアコンに侵入したコウモリの対策はプロに任せるのがおすすめ

自分で追い出しや封鎖を試みても、残念ながら、自力での対応には限界があるのが現実です。法律面の制約や安全上のリスクを考えると、専門業者に任せるのが安心です。ここでは、プロに依頼するメリットを詳しく解説します。
まず、自分で封鎖作業を行う場合、脚立を使った高所作業で転倒するリスクがあります。また、コウモリの糞尿を処理する際には感染症にかかる可能性も否定できません。さらに、侵入口を探して塞ぐには専門的な知識が必要となるため、一般の方が完全に対応するのは難しいのです。
その点、プロの業者であれば、法律を遵守した安全な方法でコウモリを追い出し、専用の忌避剤や機材を使って効率的に作業を進めてくれます。さらに、侵入経路の徹底封鎖や再発防止策まで行い、糞尿による汚染についても清掃や除菌、消臭まで一括して対応してもらえるのが大きなメリットです。
5. コウモリ被害でお悩みなら協会の無料相談をご活用ください

「コウモリがエアコンに入り込んでいるのではないかと不安」「コウモリを自分で対処できるか分からない」など、コウモリ被害にお困りの方は、ぜひ「日本有害鳥獣駆除・防除管理協会」の無料相談をご活用ください。
日本有害鳥獣駆除・防除管理協会は、コウモリをはじめとした鳥類・害獣による家屋被害に対し、安全で安心な生活環境を守るための防除・管理を専門とする団体です。
経験豊富な担当者が状況を聞き、効果的な対策のアドバイスや専門業者探しをお手伝いします。「こんなことを聞いても良いのかな?」と不安に思うような内容でも、もちろん大丈夫です。ぜひお気軽にご利用ください。
- 対処方法
- 業者選び
- 害獣の特定

まとめ
エアコンに入り込んだコウモリを放置すると、悪臭や健康被害、エアコン故障といった深刻なトラブルを引き起こしかねません。
自力での追い出しは、忌避剤・LEDライト・超音波などで一定の効果が期待できますが、最も大切なのは侵入経路を徹底的に塞ぐことです。ただし、封鎖作業には、高所での怪我や感染症リスクが伴うため、法律面や安全性、再発防止を考えるとプロに任せるのが安心かつ確実です。
日本有害鳥獣駆除・防除管理協会では、無料相談を行っているため、コウモリの被害でお困りの際はぜひ一度ご相談ください。
コメント