「自宅にイタチが住み着いているかも…」と不安になり「ホームセンターの粘着シートで捕まえようかな?」と考えていませんか?
しかし粘着シートを利用したイタチ対策は、成功の可能性が低いだけでなく法律違反や二次被害につながる恐れもあるため、おすすめできません。
この記事では、イタチ駆除に粘着シートを使うべきではない理由や自分でできるイタチ対策、再発防止策について詳しく紹介しています。
イタチ被害にお悩みの方は、ぜひ問題解決の参考になさってください。
- 対処方法
- 業者選び
- 害獣の特定

イタチ駆除で粘着シートの使用をおすすめしない3つの理由

粘着シートを使ったイタチ駆除をおすすめしない主な理由は、次の3つです。
- 鳥獣保護管理法に触れる可能性があるため
- イタチの力や体重では粘着シートでの捕獲が難しいため
- 失敗すると家が汚れるため
粘着シートの使用は、問題を解決するどころか、法律違反や家への深刻なダメージなどの取り返しのつかない事態を招く恐れがあります。
鳥獣保護管理法に触れる可能性があるため
粘着シートでイタチを捕獲すると、法律違反に該当する可能性があります。
イタチは「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律(通称:鳥獣保護管理法)」によって保護されており、許可なく捕まえたり傷つけたりすることは法律で禁止されています。自分で駆除する場合には、あくまで「追い出し」に留めなければなりません。
しかし粘着シートを使うと、イタチがかかって身動きが取れなくなった時点で「捕獲」が成立する恐れがあります。さらにイタチを放置し衰弱死させてしまうと、無許可での捕獲・殺傷という二重の違反に問われかねません。
違法とみなされた場合は1年以下の懲役または100万円以下の罰金が科されるケースもあるため、安易な粘着シートの使用は避けるべきです。
参考:e-GOV法令検索「鳥獣の保護及び管理並びに狩猟の適正化に関する法律」
イタチの力や体重では粘着シートでの捕獲が難しいため
粘着シートではそもそもイタチの力や体重に対応できない点も、おすすめできない理由の一つです。
市販の粘着シートは、主にネズミの駆除用に作られています。しかしイタチはネズミとは比べ物にならないほど力が強く、高い身体能力を備えた動物です。
また体格差も大きく、一般的な駆除対象となるネズミが20~30g程度なのに対して、近年被害が拡大しているシベリアイタチの体重は大きい個体で1㎏を超えることもあります。
そのため、たとえシートにイタチがかかったとしても、動きを止めて捕獲するのはほぼ不可能です。
イタチの生態を詳しく知りたい場合は、以下の記事もチェックしてみてください。
失敗すると家が汚れるため
粘着シートにかかったイタチが暴れまわると、家屋に甚大な二次被害を残す恐れもあります。
市販の粘着シートには、イタチを捕獲できるほどの効力はありません。シートを引きずったままのイタチが暴れまわり、天井裏全体が粘着剤とイタチのフン尿や毛だらけになってしまったというのは、実はよくある話です。
さらにイタチには、身の危険を感じると肛門腺から強烈な悪臭を放つ分泌液を噴射する習性があります。まき散らされた分泌物が一度建材などに沁みつくと、臭いは簡単には消えません。
粘着剤の清掃と消臭作業には高額な追加料金がかかることも多く、想定外の大きな出費につながる可能性もあります。
なお、天井裏や壁にこびりついたフンや汚れの清掃が不十分な場合は、家族の健康被害を招く恐れもあります。詳細については、以下の記事もチェックしてみてください。
【粘着シートの代わりに】自分でできるイタチの追い出し方

イタチ対策に粘着シートの利用はおすすめできませんが、以下の2つの方法であれば比較的手軽にイタチを追い出せる可能性があります。
- 忌避剤や木酢液など苦手な臭いで追い出す
- イタチが嫌がる強い光や音を利用して追い払う
効率よく追い払うには、イタチが苦手な臭いや音を利用するのがおすすめです。
忌避剤や木酢液など苦手な臭いで追い出す
イタチの追い出しには、忌避剤や木酢液などが効果的です。
イタチは、刺激の強い臭いや火を連想させるような臭いを本能的に嫌います。そのため臭いを利用した撃退グッズは、イタチの追い出しには有効です。
ホームセンターなどで手に入る害獣用の忌避剤は、主に以下の3つのタイプに分けられます。
| 種類 | 特徴と使い方 | こんな場所におすすめ |
|---|---|---|
| くん煙タイプ | ・広い場所でも隅々まで成分が行き渡る ・煙を空間に充満させる | 天井裏、床下全体 |
| スプレータイプ | ・ピンポイントで使える ・侵入口やフンがあった場所に直接噴射する | 換気口、壁の隙間など |
| 固形・ジェルタイプ | ・効果が1〜2ヶ月持続する ・巣の周辺や通り道に複数設置する | イタチの巣、通り道 |
イタチを追い出す段階で特に効果が期待できるのは、即効性のあるくん煙タイプとスプレータイプです。それぞれの特徴を理解し、状況に合わせて使い分けましょう。
なお、くん煙タイプやスプレータイプの忌避剤は一時的な追い出しには有効ですが、効果が薄れると再びイタチが戻ってきてしまう恐れもあります。根本的な対策のためには、他の方法と組み合わせるのが有効です。
イタチ対策に効果が期待できる忌避剤の選び方については、以下の記事も合わせて参考になさってください。
イタチが嫌がる強い光や音を利用して追い払う
嗅覚への刺激と組みあわせて試したいのが、光や音を利用してイタチが嫌がる環境を作り出す方法です。
夜行性であるイタチは、急な強い光や騒音が苦手です。そのため、屋根裏や床下など巣があると思われる場所にLEDライトやラジオをつけっぱなしにして入れておくと、イタチが警戒して寄り付かなくなる場合もあります。
ただし光や音を使った方法は、イタチが慣れてしまう可能性がある点に注意が必要です。そのため、光や音だけではなく忌避剤や木酢液を使った方法と併せて行うことをおすすめします。
イタチ被害を再発させないための侵入対策
忌避剤などでイタチを追い出したら、再発防止のための侵入対策を進めましょう。
イタチには一度安全だと認識した巣に執着する「帰巣本能」があります。そのため、たとえ追い出しに成功しても、そのまま放置すればまた同じイタチが戻ってきてしまいかねません。
つまりイタチ被害の根本的な解決には、侵入経路をすべて見つけ出し物理的に封鎖することが不可欠です。
しかしイタチは体がしなやかで、大人の指が2〜3本入る直径3cm程度の隙間があれば、簡単に通り抜けてしまいます。自宅で侵入経路をチェックする際は、以下のような場所を重点的に確認してみてください。
- 屋根瓦のズレや漆喰が剥がれた隙間
- 換気扇や通気口のカバーの破損箇所
- 壁のひび割れや、エアコンの配管を通す穴の周り
- 基礎コンクリートと土台の間の隙間
疑わしい箇所を見つけたら、徹底的に塞ぎましょう。柔らかい素材ではイタチが食い破ったりこじ開けたりしてしまうため、パンチングメタルや頑丈な金網を使用するのがポイントです。
本格的なイタチ対策はプロへの依頼がおすすめ!

「侵入口を全部塞ぐと言っても、どこにあるか分からないし」「そもそも高所での作業が不安…」など、自分一人での作業に少しでも不安がある場合は、プロの駆除業者への相談をおすすめします。
イタチの侵入経路を一般の方が完璧に特定し、適切に封鎖するのは至難の業です。確実な問題解決と安心を求めるのであれば、専門の駆除業者への依頼を検討しましょう。
プロに依頼すれば、専門的な知識と経験を武器にイタチの侵入経路を正確に特定できます。また高所での作業にも慣れているため、思わぬ事故の心配をする必要もありません。
もちろん依頼には費用がかかりますが、被害の再発防止や清掃・修繕費用を考慮すればコストパフォーマンスの高い選択といえます。
家族の安全と平穏な暮らしを取り戻すための近道として、専門家への相談をぜひ検討してみてください。
イタチ駆除業者選びのコツについては、以下の記事で紹介しています。
イタチ被害でお悩みなら協会の無料相談をご活用ください

「イタチがどこから侵入しているのか分からない」「自分だけの対策に不安がある」このような悩みを抱えている方は、ぜひ「日本有害鳥獣駆除・防除管理協会」の無料相談をご活用ください。
当協会は、イタチをはじめとした鳥類・害獣による家屋被害に対し、安全で安心な生活環境を守るための防除・管理を専門とする団体です。
経験豊富な担当者が状況を聞き、効果的な対策のアドバイスや専門業者探しをお手伝いします。全国の信頼できる登録業者を紹介してもらえるため、悪質な業者トラブルを避けられます。
「こんなことを聞いても良いのかな?」と思うような内容でも、もちろん大丈夫です。ぜひお気軽にご相談ください。
- 対処方法
- 業者選び
- 害獣の特定

まとめ
イタチ対策として市販の粘着シートを利用することはおすすめできません。法律に触れるだけでなく家屋への被害を拡大させる恐れもあるため、安易に粘着シートを使うのは避けるべきです。
自分一人での対策に不安を感じる場合は、専門家への相談も視野に入れましょう。
日本有害鳥獣駆除・防除管理協会では、無料相談を行っているため、イタチの被害でお困りの際はぜひ一度ご相談ください。
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